栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

「一口馬主好配合馬ピックアップ」ラフィアンから望田が2頭ピック

2016-06-30 22:44:01 | 共有クラブ

おかげさまで本年も好評をいただいている「一口馬主好配合馬ピックアップ(2016)」、本日ラフィアンターフマンクラブから望田潤が2頭ピックアップしました(栗山求のピックはもうしばらくお待ちください)

現在ジーワンから9頭、ユニオンから2頭、ラフィアンから2頭ピックしています
http://miesque.com/c00037.html

ウインもだいたい絞り込んだので明日にはピックできると思います
シルクの追加募集とノルマンディーの5次募集も目を通しますので、何卒よろしくお願いしますm(_ _)m

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「2歳勝ち馬評価」先週ぶんを更新&雑感

2016-06-30 12:13:56 | 血統予想

先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週ぶんを3頭更新しました

◆ヴァーミリアンとNorthern Dancer

土曜の清里特別はグラスエトワールが好位から抜け出して4勝目、ヴァーミリアンの初年度産駒で、この世代は現在ノットフォーマルとダイワインパルスと本馬が獲得賞金ベスト3ですが、ノットとダイワは母が非Northern Dancerクロスで、グラスの母はNorthern Dancer4×6と薄いことに留意すべきで、ヴァーミリアンはNorthern Dancer4・5×4
特にグラスエトワールやダイワインパルスのように3歳秋~古馬になって更に強くなるような産駒は、母は非Northern Dancerクロスか、あるいはNorthern Dancerのクロスが濃くない(私は血量4×4以上をインブリードとみなしています)というケースが多いはず
同じヴァーミリアン初年度産駒で地方の出世頭ノブワイルド(中央1勝後南関に移籍しB2勝ち)も、母は非Northern Dancerクロスなんですよね

◆阪神の重馬場を掻き込むサドベンド肩

土日の阪神芝は馬場が渋ってたのでダイワメジャー産駒のパワーが[4-2-1-5]と猛威をふるいましたが、メインの宝塚記念を勝ったのは母がSadler's WellsとRivermanを通じるBold Reason≒Never Bend5×3で、ここからラトロ肩(La Troienne血脈を受けた馬に多い立ち気味の肩)を受け継いで掻き込んで走るマリアライトでした

  ┌Turn-to
 ┌○
┌○
Bold Reason
└Lalun
 │┌Bimelech
 └△└La Troienne

┌Nasrullah
Never Bend
└Lalun

たとえば土曜の芝1800m戦で大穴をあけたアルケミストにしても、父はダイワメジャーですが母はGreen DesertとSadler's Wellsを通じるNever Bend≒Bold Reason4×5(+Woodmanからも強力なラトロパワー)

出石を勝ったグレイスミノルは母がRiverman≒Mill Reef3×3にNever Bend≒Bold Reason4×4・4、グリーンS2着のトルークマクトは母父High ChaparralがSadler's Wells×DarshaanでBold Reason≒Never Bend3×5、日曜5R新馬のアンバーミニーは母母父In the WingsがSadler's Wells×Shirley HeightsでBold Reason≒Never Bend3×4

これらはいずれも母方から、Sadler's WellsとNever Bendを通じてラトロ肩を大なり小なり受け継いでおり、前駆の駆動は大きくないのですが渋ったタフな馬場を掻き込んで走っていて、ここらにマリアライトを買えるヒントがいくつも散りばめられていたのですね…

まあいつも書くように、ラトロ肩で前捌きがゴツゴツしているような馬は暖かい時期になるとそれがほぐれて調子を上げてくることが多く、またそういうタイプは力の要る洋芝でパフォーマンスを上げることも多いので、つまりエリモハリアーが函館記念で毎年力走するようなことが先週の阪神芝では起こっていたのだと

ちなみに「Sadler's Wellsを3代目までに持つ馬」の芝馬場状態別成績は
良[736-754-826-9076]連対率13.1%
稍[107-108-107-1329]13.0%
重不[73-74-57-699]16.3%

「Sadler's Wellsを3代目までに持ちNever Bendも併せ持つ馬」の芝馬場状態別成績は
良[244-229-293-3288]11.7%
稍[40-30-42-464]12.2%
重不[30-27-18-244]17.9%

良稍は下がり、重不は上がる

◆洋芝短距離でもNever Bend肩
「洋芝短距離は、困ったときはNever Bend、困らなくてもDamascus」と先週書きましたが、長万部特別はマツリダゴッホ産駒でNever Bend5×4の▲イキオイ(10人気)が勝って、母母母父Damascusの○ユメノマイホーム(4人気)が2着、おまけに3着ビリーヴザワン(9人気)もマツリダゴッホ産駒でNever Bend5×6で大波乱に

私はというと、デインヒル≒Green Desert2×3の◎エクシードリミッツ、この逃げから○▲に買ってたわけですね(^ ^;)

Never Bend肩の2頭が外から連れだって追い込んできたときはヤメテクレ~と泣きたくなりましたが、もうちょっと困ってひねるべきレースやったんですねえ…ではまた来週

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帝王賞かんたん予想

2016-06-29 10:40:16 | 血統予想

昨日の大井メインの優駿スプリント(1200m)は雨の不良馬場で行われ、勝ったエイシンヒートはストリートセンス×Storm CatでMr.Prospector4×3、2着ラクテはワイルドラッシュ産駒でDrone≒Very Special Lady4×4・5

どちらもきれいな捌きで外目を捲って差してきていて、ひとまず馬場は軽いとみての帝王賞かんたん予想

かしわ記念はRoberto×Mr.Prospector×NureyevのNashua≒Nantallah的パワーが強いレースなのでコパノリッキーでいきましたが、大井2000となると2000m以上ではいつも◎のクリソライトでまたいってみたくなります

川田はこの馬で頑固なほど逃げないのですが、最近は1800でも好位からひと脚使うようになってきて、2000の外枠ならば先行2騎とタルマエの動きに合わせて捲っていける

大賞典と川崎記念を見れば大井ならサウンドトゥルー>タルマエというのが今の力関係やと思いますが、サウンドトゥルーとノンコノユメはチャンピオンズCとかしわ記念でほとんど五分の内容

どちらも脚抜きのいい馬場はプラス、となると距離適性で後先を決めたいところで、私はJDDの楽な差しっぷりとクリミナルタイプ(10FのハリウッドGCでサンデーサイレンスを降す)が強い体型などから(クリミナルタイプを増幅した配合という言い方もできる)、2000だと微妙にノンコ有利じゃないかと考えます

アスカノロマンの軽い馬場での先行も侮れないですが、1000円つきそうなのでワイド2-12で観戦

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6/25,26の血統屋コンテンツ推奨馬の結果速報

2016-06-27 11:13:02 | POG

■『ディープインパクト好配合リスト(2015)』で望田潤が推奨したロードキング(牡3歳)が日曜阪神4R未勝利戦(芝1600m)を勝ち上がりました。

○ロードキング(牡、母ピサノアラバスター)
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013105595/
シャイニンルビーの甥。母母シャイニンレーサーはフジキセキの半妹でマーメイドSに勝った。ディープ×クロフネはシャイニングレイやステファノスやポルトドートウィユと同じ。母はフレンチデピュティ経由のVice Regent≒ノーザンテーストのニアリークロス4×2を持つが、このパターンのディープ産駒はショウナンパンドラやポルトドートウィユなど7頭全てが勝ち上がり。(望田)

■日曜函館8R500万下 アドマイヤスカイ(ディープ・望田)
■日曜東京12R500万下 レトロクラシック(ディープ・望田)
■日曜阪神11R宝塚記念2着 ドゥラメンテ(POG・望田)

最新のデータでいうとですね、父がディープインパクトで母がフレンチデピュティとノーザンテーストを併せ持つ配合パターン、つまり母がVice Regent≒ノーザンテーストのニアリークロスを持つパターンは、ポルトドートウィユ=ポルトフォイユ、ロードキング(以上クロフネ経由)、ショウナンパンドラ、カレンバッドボーイ、アドマイヤキンカク、カノーロ、サトノユリア、バルトロメオ(以上非クロフネ経由)と、出走9頭全てが勝ち馬となっています

まあNorthern Dancerクロスのマイラーの母からパワーや筋力を補強する、というのがディープ産駒の最も成功しやすい配合形なのですが、ただショウナンパンドラ(ダイナサッシュ)とポルトドートウィユ(エアグルーヴ)が牝系の斬れ味も受け継いだのに対し、ロードキングは牝系がミルレーサーなので、母はダートで大成功しているフジキセキ×Deputy Ministerのニックスでもあります(フレンチデピュティにIn Realityが入ることでEight Thirty≒Good Example≒War Relic的パワーの継続クロスになる)

初めて実馬を見たときに、こりゃ思った以上にフレンチの力馬っぽさが出て、鋭く斬れそうにないなと苦笑したもんですが、たとえばバルトロメオなんかもディープ×フレンチ×ノーザンテーストなんですが牝系がクラフティワイフでここにIn Realityが入るのはロードキングと同じで、だから母方のダート適性が強く伝わったというべきで、この馬ダート使ってみても面白いかもですね

ディープ×クロフネ×ノーザンテーストまで同じでも、このようにボトムラインの違いでかなりタイプが異なることもあるわけで、このあたりはいつも言うように、自身の配合だけでなく、母や母母の代々の配合もチェックすべしなんですよね

「サドラーもデインヒルもパワーとスタミナに寄りすぎていて日本向きではないとずっと言われつづけてきましたが、いつも言うようにサンデーサイレンスの血がこれだけ拡散されてくると、しなやかなサンデー系種牡馬の相手をつとめるには、今度はパワーがあることが、パワーを伝えることが繁殖としての大きな武器になってくる」と宝塚の回顧で書きましたが、フレンチデピュティにも似たようなことがいえると思いますね

Tベリーは豪州の乗り役さんらしく馬を怒らせて積極的に行かせる騎乗が目立ちますが、それがモーリスのように裏目ることもあれば、ロードキングみたいにジリ脚のパワー型だと功を奏することもある、という勝利でもありました

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第57回宝塚記念回顧~ラトロ肩の女傑、またも雨で勇躍

2016-06-26 18:45:01 | 血統予想

阪神11R 宝塚記念
◎5.シュヴァルグラン
○2.アンビシャス
▲9.ドゥラメンテ
△15.サトノクラウン
△17.ヤマカツエース
×7.ラブリーデイ
×11.トーホウジャッカル
注8.ステファノス
注16.マリアライト
昨年の宝塚ウィークも土曜は雨で道悪、しかし日曜は晴れで内から乾いていってインベタ馬場になった。ドゥラメンテは距離は2000mぐらいがベストだろうが、ルーラーシップとアドマイヤムーンを足して割ったようなしなやかストライドは東京向きで、皐月賞も中山記念も内回りの4角では危なっかしい走り。ミルコは中山記念のように外目をストライドロスなく押し上げてくるだろうが、昨年と同じような馬場バイアスならばストライドで外々を回るのは不利だ。アンビシャスはガツンと引っかかったのに5着に踏ん張った秋天を見てのとおり、折り合えば中距離がいいし折り合えばG1級の脚がある。ただし大阪杯でも途中まで周りに馬がいると力んでいたから、この内枠でキタサンの後ろで折り合えるのかどうか。ラブリーデイはピッチ走法で内回り向きの機動力十分だが、繋ぎが長くバネのある走りで馬場は完全に良まで回復してほしい。トーホウジャッカルは使うごとに追い切りの動きがよくなって完調間近。ただこれもストライドで走るスペシャルウィーク産駒だから、昨年同様外を回らざるをえないだろう。サトノクラウンは配合はずっとほめてきたし能力もG1級だと書いてきたが、皐月で嫌ってダービーで◎にしたときから外回りベターの中距離馬だと書いている。シュヴァルグランは春天で◎にしたが、もうワンポジ前ならば勝ち負けだったというゴール前の脚で、能力的に前2頭にヒケをとるとは思えない。ヴィルシーナの半弟で、ハーツクライにヘイローやミスプロやヌレイエフのスピードを入れた配合はヌーヴォレコルトやワンアンドオンリーと似ている。「父中距離×母父マイラー」の配合形でクロスがヘイロー3×4・5だから内回り向きの機動力もあり、阪神大賞典では速い上がりを捲り上げてくるときの脚が目を引いた。折り合いがつきすぎるぐらいのおっとりした気性だが、ハーツクライ産駒は本格化するとトモがパンとして前々で立ち回れるようになってくるし、この枠ならば中団のインでユタカとノリを視界に見ながら内々を立ち回る競馬が可能とみて、再度◎でいきたい。前日予想では乾き具合や馬場バイアスが読みきれないので手広く流すが、乾いてもタフな馬場ならばヤマカツエースは押さえる手だろう。

--------

二つ前の皆生特別の時計を見ても昨年よりは時計一つぐらいかかる稍重馬場で、イン伸びなのか外も伸びるのかの見極めが当日になっても難しかったんですが、いずれにしてもこのタフな馬場で59.1-12.4-61.3という緩みのないペースで流れ、上がり3Fが11.9-12.2-12.7、捲りきってからもうひと踏ん張りが必要な非常にタフなレースに

けっきょく先行勢はただ一頭を除いては総崩れで、しかしキタサンブラックはいつものように3角すぎからスパート、これがPrincely Giftじゃと言わんばかりの前駆の駆動の良さで、直線入り口では後続を突き放しにかかった

おおお~ここもキタサンが勝ってしまうんかと身を乗り出したほどで、Princely Gift的な走法だから京都外回りがベストだろうと書いてきましたが、この前駆の良さは3角から下る阪神でも活きるというべきで、つまり主要4場では京都>阪神>中山=東京ということになるかな、とにかく京都と阪神では、3角から後続を突き放しにかかる“下る力”がいつも素晴らしい

これでステイヤー云々というよりは、「父中距離×母父スプリンター」の先行型中距離馬であることとが証明され、同時に父ブラックタイドが伝えるスタミナ・持続力の確かさも改めて証明されたといえるのではないかと

ブラックタイドは競走馬としてもなかなかジリ脚で、それは母母Burghclereに流れるBustedやHighlightの重厚なスタミナを受け継いでいるといえるのですが、全弟のディープインパクトは兄とは似ても似つかぬ体質で、Halo≒Sir Ivorのニアリークロスから抜群にしなやかな体質を受け継ぎ、産駒も小柄ながらしなやかで俊敏で、高速馬場での鋭い斬れ味が突出しているのはご存知のとおり

産駒はスタミナ補強にはやはりBurghclereの血をニアリークロスするのが有効で、たとえばディープブリランテ、キズナ、マカヒキのダービー馬3頭は母方にもBurghclereと似た組み合わせを持っていて、つまりBurghclereのニアリークロスによって2400mを走破するためのスタミナを得たといえます

しかし不思議なことに牝駒の場合は、2400m超級の大レースを勝った馬は、ジェンティルドンナ、ショウナンパンドラ、シンハライト、ミッキークイーン、そしてマリアライトと、いずれもBurghclereのニアリークロスを持っていません

これは同じディープインパクト産駒であっても、牡と牝で伝わるスタミナの経路が違うのだろうと言わざるをえないし、だから全きょうだいでも牡と牝で伝わるものは違うと言うべきで、たとえばジェンティルドンナやショウナンパンドラは牡だったら2400をこなせたかどうか

マリアライトの血統については下記のエリザベス女王杯回顧も読んでいただきたいですが、目黒記念も日経賞も有馬記念もオールカマーも、上がりの速い決着になったら勝ちきれないのはずっとそうで、馬場が渋ったらパフォーマンスが上がるのもわかってましたが、このタフなレースを蛯名ダンスとともに捲り上げて、ドゥラメンテの追い込みもキタサンブラックの流れ込みもラブリーデイの捲りも全部ねじ伏せてしまうとは圧巻の一語

正直エリザベス女王杯は渋った馬場と立ち回りの巧さで、全てハマって勝ちきった印象もあったんですが、もっとタフな条件下ではもっと強かったのだ、という意味で凄い勝ち方やったと思います

母クリソプレーズはクリソライトやリアファルも産んで名繁殖の名を欲しいままにしていますが、Sadler's WellsとRibotのスタミナとパワーを強く伝えて成功しているという意味ではヘヴンリーロマンス(アウォーディー、アムールブリエ、ラニの母)と似たところもありますな

他にもシーザリオ(母父Sadler's Wells)しかりシンハリーズ(父父Sadler's Wells)しかりで、「Sadler's Wellsの血を2~3世代目に持つ名繁殖」が続出する昨今です

サドラーもデインヒルもパワーとスタミナに寄りすぎていて日本向きではないとずっと言われつづけてきましたが、いつも言うようにサンデーサイレンスの血がこれだけ拡散されてくると、しなやかなサンデー系種牡馬の相手をつとめるには、今度はパワーがあることが、パワーを伝えることが繁殖としての大きな武器になってくる

クリソプレーズはBold Reason≒Never Bendの3/4きょうだいクロス5×3とRibot6×3を持ち、この二つはどちらも立ち気味の前駆とパワー体質を伝える血(私がよく言う“ラトロ肩”というやつで、たとえばタッチングスピーチも母がSadler's Wells×Rivermanなのでラトロ肩ですよね)

だから産駒はマリアライトもクリソライトもリアファルも前肢がきれいに伸びず掻き込んで走るので、パンパンの高速馬場だとちょっとジリっぽいところはあるんですが、馬場が渋ったり急坂があったりといったタフなコースではそれが強みになってくる

Bold Reason
└△┌○
 └△└La Troienne

弟のリアファルは阪神の神戸新聞杯を完勝したものの、京都の菊花賞では上がりが速すぎてキタサンブラックの“下る力”に屈したわけですが、姉は雨の阪神内回りという願ってもない舞台で、最後の急坂を掻き込みながら駆け上がって弟の敵を討ってみせました

終わってみればG1馬が上位独占で、5~9着にはG1の2着馬3着馬が並び、またもやG1のカベを痛感する結果となりましたが、ラブリーデイは今日もハッとさせる捲りで先頭に躍り出るかの勢いで、惜しむらくは前走香港もそうですが渋った馬場はあんまり巧くない

アンビシャスはやっぱり周りに馬がいるとうなりながら走っていて、ノリは何とかなだめたほうやと思いますが、Blushing Groomのしなやかさが表現された非常に美しいフォームで走るだけに、3角から失速というのは馬場も向いてなかったのでしょう

シュヴァルグランはノリの直後という思惑どおりのポジションが取れたんですが、3角から早々とアンビシャスが失速しはじめたのでポジションが下がってしまい直線でも逃げ場がなく、今日のところはまあ仕方ない

レースですから全馬が不利なくというわけにはなかなかいきませんが、ラトロ肩の“掻き込む力”、Princely Giftの“下る力”、Robertoの“捲る力”、そして最後にやってきたナスペリオンの王様のストライド、これらが共演する素晴らしい宝塚記念を見せてもらいました

ドゥラメンテはどうやら大事には至っていないようで一安心です

第40回エリザベス女王杯回顧~ここもRiverman!渋った馬場でラトロ肩の寄り身を凌ぐラトロ肩
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/d4e43513f0df83e6f8e807fe2627caed

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日曜のボツ予想~豪リーディングサイアーのパワー

2016-06-26 10:04:37 | 血統予想

UHBは◎アスペンサミット
父Fastnet Rockは豪リーディングサイアーのデインヒル系で、日本ではブラヴィッシモやメラグラーナの父としておなじみ、産駒のデータは洋芝[1-1-0-1](全てブラヴィッシモのデータですが)、芝重不[2-1-0-4]
この馬も短距離馬なんですがちょっとパワー型すぎてモサモサ走るので、高速馬場の京都1200とか東京1400ではジリっぽいイメージで、現級で唯一馬券になったのが稍重のチバテレ3着
全2勝が7~8月、スタート自体はいいほうなので、洋芝道悪でイン好位で運べれば速い脚がなくとも流れ込める

奥尻は◎バリス
ノーザンテースト≒Midsummer Magic(The Minstrel全妹)4×4にNureyevやRivermanを使ってテースト血脈を増幅しており、母はツリーオブノレッジ3×3の牝馬クロスを持ちますが、このツリーオブノレッジにはステイゴールドと相性抜群のBarley Corn(メジロマックイーンの他ケイアイチョウサンやセイカプリコーンやマイネオーラムなどの母系にも入る)が含まれるので、ステゴ牡駒の配合としてはまずまず高得点
長休を叩いた前走はさすがの一変、これまで[2-3-0-3]ですが着外は外回りと短距離ダートで芝小回りでは凡走なし、2年前に未勝利-500万下を連勝した洋芝中距離で、ここは5歳を迎えて脂ぎってきたステゴ牡駒でいきたい

「No.1予想」では宝塚記念を、「厳選予想 ウマい馬券」では宝塚記念とパラダイスSを予想していますので、日曜もよろしくお願いします

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土曜のボツ予想~東京のA.P.Indy、洋芝のハービンジャー

2016-06-25 10:00:04 | 血統予想

日野はコティニャックはハーツクライ×アフリートですからいかにも1800の先行タイプで、前走は馬群の間を割るときに若干の躊躇が見られたし、外にいる勝ち馬を最後まで抜こうとしなかったのはアフリート魂疑惑大、となるとマイルのフルゲートの内枠で行けなかったときの心配は大
◎ベラポーサはTapit産駒でUnbridled3×4、Nijinsky4×5、Secretariat≒Sir Gaylord5×5・6、前走東京ダで一変が当然の血統配合で、当然のごとく1人気になったように東京のA.P.Indyももはやバレバレなんですが、あの感じだと距離延長も脚抜きのいい馬場になるのもプラスで、時計も翌日の古500万と五分ならここも勝ち負け
○レッドゲルニカもA.P.Indy系カジノドライヴの産駒で未勝利勝ちが東京の不良で同日のゴールドドリームのヒヤシンスと五分の時計、この3歳A.P.Indy馬券で

夏至は両エイシンが強そうですが、☆スウィープアウェイは稍重の欅で○エイシンバッケンに競り勝ったレッドファルクスと同じスウェプトオーヴァーボード産駒で、曲がりなりにも前走は◎エイシンバランサーを負かしていて、クロスがMr.Prospector4×3でしかも母母父がCapoteですから脚抜きいい東京1400ならベストパフォを叩き出すかも
そしてここは前が薄いので、大知ならハナもありそうな△コスタアレグレがA.P.Indy系×Miswakiで東京1400でも現級2着があるだけに押さえたい

出石はグレイスミノルは脚長で母のMill Reef≒Riverman的斬れで差すので外回り向きとみて、ショウナンカンプらしいパワー型で阪神内1400mがピッタリの◎ナリタスターワンで
同じ舞台の不良馬場のマーガレット4着はネオスターダムとクビ差、あれぐらい走れば現級勝ち負け
この血統らしく暖かくなって上昇してきた☆ウインムート、Robertoクロスで内1400で前進がありそうな△ラバニーユ、穴は母母父メジロライアンのAureole魂を感じる○クリノスーアンコーが今度はスタートが決まれば逃げるかもしれず、▲タガノファサネイトはエンパイアメーカー×フジキセキのニックス配合で距離延長と時計かかる馬場がプラスでは

京橋は▲サンライズセンスはアーネストリーみたいな配合でアーネストリーみたいな脚質なのだから内回りを使うべきだと口を酸っぱくして言いつづけてきましたが、繋ぎが長めでわりとバネのきいた走りをするのでラブリーデイのように渋った馬場はそんなに得意ではないかも
◎スピリッツミノルは差す競馬がだんだん板についてきましたが、前走でも大外に出して伸びており、まだ馬群には入らないほうがよさそうでこの少頭数は歓迎、Key to the Mint4×4でRibot肩で掻き込む走りで重のすみれS勝ち
ここから距離短縮+道悪で巻き返す○コウエイワンマンを相手本線に

湯川は◎コンチャフラメンカ
ハービンジャー産駒は全芝勝率9.2%/連対率17.4%、札幌芝勝率13.4%/連対率22.4%、函館芝勝率15.6%/連対率20.0%、先週もテオドールとサーブルオールとカービングパスがちゃんと人気に応えました
この馬はディープブリランテの叔母にあたり、8歳にして相変わらず洋芝巧者ぶりを発揮したエポワスのイトコでもありますが、このバブルプロスペクターからの牝系は芝良[52-43-34-336]連対率20.4%、芝重不[6-5-2-21]同32%と道悪巧者も多い
現在3人気ですが、まあ頭から狙えるぐらいの条件はそろいました

他のレースはこれから考えますが、「No.1予想」ではグリーンSを、「厳選予想 ウマい馬券」ではグリーンSと函館7Rを予想していますので、今週もよろしくお願いします

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競馬道OnLine G1スペシャル予想~宝塚記念&今週の新馬戦

2016-06-24 14:01:00 | お知らせ

3月に発売された『パーフェクト種牡馬辞典 2016-2017』(自由国民社)の関連企画として、同書の編集を担当した競馬道OnLineのサイトにて、この春も高松宮記念から宝塚記念まで、栗山求と望田潤がG1レースを交代で予想します

今週の宝塚記念は望田潤の担当で、有力馬3頭(アンビシャス、キタサンブラック、ドゥラメンテ)の血統分析と直前予想を行います

有力馬分析は無料公開、予想は有料会員のみ閲覧できますので、よろしければご覧ください(血統分析で取り上げた3頭がそのまま予想の順位となるわけではありません)
http://www.keibado.ne.jp/sp2016/

小島友実さんの「G1の馬場すべて教えます」、競馬道調教マスターの調教予想、「馬券マネジメント」指数などもぜひ参考になさってください

来月の「ラッ血対談」(国内編と海外編があります)でもそんな話をしていますが、ルーラーシップとアドマイヤムーンを足して割ったあたりがドゥラメンテの着地点じゃないかと、「ナスペリオン的にナタ斬れするアドマイヤムーン」という言い方でもいいかな、そんな解釈でいくと今までのパフォーマンスが全て腑に落ちるんですよね

今週の新馬戦ではウインブライト(POG好配合リスト&パーフェクト種牡馬辞典)、ガーランドワルツ(POG好配合リスト)、ハウメア(POG好配合リスト)がデビューしますが、ウインブライトとハウメアは追い切りもなかなかよかったというか、配合の良さが出た走りやったので楽しみです(・∀・)

ウインブライトは牡のぶんファビラスより体型に伸びがあってスピードの乗りもゆったりで、1800でおろしたのは納得かな、奥さんやっぱりダイナサッシュ≒アドマイヤマカディは外しませんで

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「2歳勝ち馬評価」先週ぶんを更新&雑感

2016-06-23 12:36:05 | POG

先ほど「望田潤の2歳勝ち馬評価」先週ぶんを2頭更新しました

◆マリキータとタートルボウルのAureole魂

桐谷茂氏の持ち馬といえばネコ○○でおなじみで、パンチにタイショウにダンサーと先行するしぶとい穴馬のイメージですが、土曜東京で新馬勝ちのネコワールドは父系からアフリート、母系からAureoleの血を引くだけに、これも揉まれず先行だと頑張るマンのイメージ
ちなみに牝祖マリキータ(母父ConnaughtはAureoleの孫でエクリプスS勝ち)は新潟3歳Sを猛烈Hペースで逃げ切った馬です

Aureole魂といえば、先週はシーハリケーンが未勝利を勝ちファストソレルが新馬で2着とタートルボウル産駒が気を吐きましたが、ここまでタートルボウル産駒は中央地方合わせて[1-1-0-4]という成績で、この連対2回はどちらも逃げというのは留意しておきたい
というのも、前エントリでも書いたように、タートルボウルはAureoleの血を引くんですよね

新馬+逃げ切りといえば、先週はザベストエバー(母父Wild Again)にディオスコリダー(母父ワイルドラッシュ)と母父Wild Again系が逃げ切り二つ
Wild AgainはBCクラシックを逃げ切った馬で、デビュー戦から一本気に先行するような気性もよく伝えるので、Wild Againを母父に持つパイロが毎年新馬で好走する産駒を出すのも(土曜東京でもアフターバーナーが2着)、デビュー戦からがむしゃらに走ってしまう気性面が大きいのでしょう

◆Damascusパワーで洋芝短距離突進

先週から函館競馬がスタートし、新馬戦は土曜が1着ザベストエバー2着イヴノオモイデ、日曜が1着モンドキャンノ3着フクノクオリアと、母系にDamascusの血を引く馬の活躍が目立ちました
2014年以降のデータでいうと、母系にDamascusを引く馬は全芝勝率7.1%連対率13.8%単回値61複回値69、これと比較しても洋芝、特に短距離の成績がやけに良くて

函館芝[13-13-12-133]勝率7.6%連対率15.2%単回値92複回値72
札幌芝[16-12-17-132]勝率9.0%連対率15.8%単回値114複回値95
洋芝1000~1200m[12-12-11-100]勝率8.9%連対率17.8%単回値132複回値87
洋芝牝馬[17-12-16-132]勝率9.6%連対率16.4%単回値160複回値94
洋芝1000~1200m牝馬[9-10-9-54]勝率11.0%連対率23.2%単回値206複回値129

この単回値206はウキヨノカゼの大穴2発(キーンランドとTVh)がきいてるんですが、この2発を除いても洋芝短距離牝馬は[7-10-9-54]勝率8.8%連対率21.3%単回値129複回値115と優秀
というわけで洋芝短距離は、困ったときのNever Bend、困らなくてもDamascus、今年の夏はこれと半田麺で乗り切りましょう(・∀・)

◆ナカヤマフェスタとナスペリオン

日曜阪神8Rを差し切ってナカヤマフェスタ産駒初の2勝馬となったヴォージュは、サンデーサイレンス3×4、もっといえばステイゴールド≒フジキセキ2×3(サンデーとWorden≒Le Fabuleuxとナスペリオンが共通)で、ディアウィンクの力馬っぽさを受け継ぐことが多いナカヤマフェスタ産駒にしてはしなやかなストライドで斬れる馬
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013102596/
メルボルンT2着のエクセレントミスズはWoodman(Intriguing)とMill Reef、日曜に東京芝1800mで勝ち上がったシンボリラパスもエクセレントミスズと同じく母父ヘクタープロテクターでWoodmanを引いており、ナカヤマフェスタ産駒で芝中距離の上級を狙うのならば、ダイナサッシュにナスペリオンやWild Riskを合わせるべし、といえるかも

◆サウスヴィグラス黄金配合

「活躍産駒は母が強いクロスを持つことが多く、ラブミーチャンは母がノーザンダンサー3×4、ナムラタイタンは母がレイズアネイティヴ3×4。ミスタープロスペクターとリボーのクロスが成功しやすい」(『パーフェクト種牡馬辞典』サウスヴィグラスの血統チェックより抜粋)
重賞勝ち馬に絞ってみても
コーリンベリー=母がNorthern Dancer4×4、自身はMr.Prospector4×3にRibot6×7
ラブミーチャン=母がNorthern Dancer3×4とBuckpasser4×4、自身はRibot6×5
ナムラタイタン=母がRaise a Native3×4、自身はMr.Prospector4×3とRibot6×5
ハニーパイ=母がNasrullah≒Perfume5・7・7×4・6・6・7・7(Nasrullah5・6×4・6・7とMy Babu6×5・6)、自身はRibot6×5
トーホウドルチェ=母がNasrullah≒Royal Charger5・5×4、自身はRibot6×5
ハルサンサン=母がワカクモ3×4、自身はRibotのクロスなし
関東オークスで交流重賞3勝目をあげたタイニーダンサーも、母がNorthern Dancer3×5で自身はRibot6×5のサウスヴィグラス黄金配合で、タイニーダンサーとラブミーチャンは母がアサティスの娘でNorthern DancerとBuckpasserのクロスですから配合パターンもよく似ています
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2013104126/

コメント
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スタミナ×スピード

2016-06-22 09:38:21 | 血統予想

「父中距離×母父マイラー(スプリンター)」とか「父スタミナ×母スピード」の配合形は、その逆形と比較すると、母方のスピードでフワッと先行したり捲ったりして、早め先頭から父方のスタミナで踏ん張る脚質になりやすい…ということは何かにつけて書いています

宝塚の登録馬でいうと、ブラックタイド×サクラバクシンオーのキタサンブラックなんかはその典型で、もともとブラックタイドは専ら粘着力を伝える種牡馬で、ディープインパクトのようなしなやか体質も鋭く斬れる脚も伝えないので、マイネルフロスト(母Danzig3×3)、テイエムイナズマ(母父Danzig)、コメート、シャイニーガール(ともに母父アフリート)と、母や母父がマイラーの先行脚質が成功しやすい

シュヴァルグランもハーツクライ×Machiavellianですから脚質的にはヴィルシーナと似ていて、だから春天も阪神大賞典のように立ち回れればもっと際どかったはずで、このあたりはジックリ差したがるルメールが乗った影響もあったかも

ハーツクライ×タイキシャトルのワンアンドオンリーはノリの勇気ある先行でダービー制覇、スペシャルウィーク×Unbridled's Songのトーホウジャッカルも菊花賞は4角2番手にいました

サトノクラウンの父MarjuはセントジェイムズパレスS(英G1・芝8F)に勝ったマイラーでしたが、ジェネラスの勝った英ダービーで2着があり、その母Flame of TaraはHyperionとSon-in-LawとPretty Pollyの組み合わせを強力にクロスする名繁殖(名牝Salsabilの母でもある)

サトノクラウンの母ジョコンダⅡは愛2歳重賞キラヴーランS(愛G3・芝7F)で3着、その父RossiniはMiswakiの直仔でロベールパパン賞(仏G2・芝1100m)勝ち、母父VettoriはMachiavellian産駒の仏2000ギニー馬ですから、こちらはどこを斬ってもマイラー~スプリンター

つまりサトノクラウンも配合形としては「スタミナ×スピード」とってよく、京都記念でミルコが馬の行く気にまかせてフワリと先行させ、4角4番手から抜け出した弥生賞以来の勝利を手にしたのは順当といえるのかもしれません

まあ宝塚の予想のキーになるのかどうかはわかりませんが、登録メンバーを見て最初に頭に浮かんだことをつらつら書いてみました

明日は飲み入ってたんですがオバチャンが風邪ひいてしまったので中止、そのぶん宝塚を考える時間が少し増えたかなと…今日はラッ血の原稿と一口ピックで一日終わりそうですが

コメント (9)
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