栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

東京大賞典回顧~母父スプリンターの捲りで、交流重賞を根こそぎ

2013-12-29 17:19:17 | 血統予想

たとえばディープ産駒でいうと、ジェンティルドンナ=ドナウブルー(母父Bertolini)やリアルインパクト(母父Meadowlake)なんかが典型的で、「父中距離×母父スプリンター」という配合は先行力や機動力があって反応が良くてスロー得意な脚質になりやすく、ようするに「母父のスピードで先行したり捲ったりして、父のスタミナで頑張る」という脚質になりやすいのです

古くは「配合史」で笠シショーがハイセイコー(チャイナロック×カリム)について、「父ステイヤー、母にスプリンターの血が入るパターンは先行して小足がきく」と書いてます(・∀・)

キンカメ産駒においても、アパパネとスイートジュエリー(母父Salt Lake)やサダムグランジュテとホノカアボーイ(母父Boundary)のように、母父がスプリンターだとやっぱりフワッと先行したり俊敏自在に捲ったりという脚質になりやすく、ホッコータルマエが今年これだけ交流重賞を勝ちまくったのは、母父がBCスプリントのCherokee Runなので、少頭数のスローで流れることの多い交流重賞において鋭角な3~4角での加速力で一頭抜きんでていたことで、今日も直線半ばではもう先頭で、まるで帝王賞のリプレイを見ているかのような勝ち方でした
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2009100921/

ちなみにTARGETで調べると、母父にCherokee Runをもつ馬で中央で勝ったのはアーブル、シーズガレット、ボウマンミル、ボップリヴァーサルの4頭で、シーズ以外の3頭は先行して勝ってました

前走JCDの敗因はいろいろあると思いますが、緩みのないラップでずっと流れたために、必殺の高速捲りで押しきれるレースにはなからなかった…というのが一つ言えるんじゃないかと

この馬が連勝街道に乗る前の惜敗つづき、たとえば13年東海S3着とか12年フェアウェルS2着とか、12年JCD3着とか12年みやこS3着などに共通するのは、フルゲートで緩みないペースで流れていること

中央の多頭数でもスローで流れた今年のアンタレスでは、上がり11.9-11.5-12.5をうなりをあげて捲りきってるんですよね~

もちろん今年に入ってのパワーアップも認めた上で、前半はスローで淡々と流れ、3角すぎからペースアップして捲り合い、という交流重賞特有の流れが、タルマエの配合や脚質にピッタリ合ってるんやなあ…ということを改めて思わされた東京大賞典でした

コメント (2)
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