栗山求/望田潤監修「パーフェクト種牡馬辞典2024-2025」

毎日杯回顧

2010-03-30 17:56:18 | 血統予想

GCにチャンネルを合わすと昨年の大阪杯をやっていて、横綱相撲で押し切ろうとするディープスカイの外を、倍速ぐらいのピッチ走法で捲りきるドリームジャーニーの姿が

基本的に小回りコースはピッチ走法、広い(直線長い)コースはストライド走法が有利なわけですが、ペースによってはこれが逆になる場合もあります

ピッチ走法の馬が長い直線のG1を勝った例としては、エルコンドルパサーのJCやファレノプシスのエリ女なんかがあげられますが、東京や京都外でもスローで直線の瞬発力だけの競馬になってしまうと、トップスピードに乗るのが速いピッチ走法が勝ってしまうことがあるのです

毎日杯は1000m通過が62秒3という、外1800mになってから最も遅いペースになりましたが、11.5-11.1-11.5とこれぐらい上がりが速くなると、ルーラーシップのように全身をしならせて徐々に加速していては間に合わず、無駄のない脚捌きでトップスピードに乗るのが速いダノンシャンティが好位から楽々と抜けて完勝

この馬は共同通信2着でも新馬勝ちでも超スローを抜群の反応で差しており、「斬れる」というより「瞬発力がある」というべきでしょうね~

Halo3×3譲りの無駄のない脚捌きは、伯父のSingspielや同じHaloクロスのヴィクトワールピサと似たものがあります

この後はマイルCからダービーとのことで、まあおなじみの松国ローテといえばそれまでですが、この馬はタニノギムレットやキングカメハメハなんかとは違って中山でパフォーマンスが落ちることはないと思うので、今年のメンバーならチャンス十分なのにもったいないと思うのは私だけでしょうか…?

ヴィクトワールピサにできることは、ダノンシャンティにだってできるはずだと私は思います

ヴィクトワールピサとスウィフトカレントの「1/4の違い」
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/89659849e6edd8aa0358adc17872e56b

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高松宮記念、血の歴史

2010-03-29 03:40:47 | 血統予想

土曜の競馬が終わった後にメタボ博士たちとコーヒーをすすりながら「いくらなんでもビービーガルダンの人気がなさすぎる!」と、◎をこっちに変えるべきかしばらく悩んでたのですが、やっぱり◎を打ちきれなかった最大の理由は、たとえ左回りをこなしたとしても、スプリンターズSをパワーで好走するようなDanzigは、高松宮では手先の軽いHaloに必ずやられてしまう…という血の歴史を思い起こしたからです

Danzig譲りのパワーを誇ったアグネスワールドや、Nureyev譲りのパワーを誇ったスリープレスナイト、こういうパワーでゴリ押しするスプリンターは平坦中京より急坂中山のほうがベターで、高松宮ではHaloを持つ馬の軽さの前に涙を飲むという歴史が繰り返されてきました

となると、馬連やワイドで引っかけるのならともかく、単勝の思想でいうと、高松宮でDanzig的な馬を◎にするのはちょっと違うだろうと思い直したわけです

終わってみれば、キンシャサとのこのハナ差はなんというか、歴史の重みとか血の宿命とかを感じさせるすごいハナ差やなあ~と、外れ馬券を握りしめながらそう思いました…

第33回スプリンターズS
1ブラックホーク 横山典 1:08.2
2アグネスワールド 武豊 クビ
3キングヘイロー 福永 1.1/2

第30回高松宮記念
1キングヘイロー 柴田善 1:08.6
2ディヴァインライト 福永 クビ
3アグネスワールド 武豊 クビ
4ブラックホーク 横山典 ハナ

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サンデー×Lyphardにみる“ハイインロー”の偉大さ(5)~キンシャサノキセキの三つの幸運

2010-03-29 03:19:43 | 血統予想

中京11R 高松宮記念
◎9.ファイングレイン
○6.キンシャサノキセキ
▲3.アルティマトゥーレ
△17.ビービーガルダン
×5.トウショウカレッジ
×13.サンカルロ
注15.プレミアムボックス
注18.ピサノパテック
土曜の中京芝はフリージア賞のように内を通った馬が残るシーンもあったが、ローラー効果が薄れてくる日曜は先週同様外差し優勢に移行しそう。となると▲からは入りにくい。○は折り合いがスムーズにつくようになって追って味が出てきたが、サンデー×リファール×スタミナの配合形だから本当は前受けで頑張る血統だと思うし、ポジションやコース取りが読めないところがあるのでやはり◎は躊躇う。◎はファイングレイン。ボールドルーラーとプリンスキロのクロスの影響でやや非力なところがあって急坂は苦手だが、平坦芝1200mは(4.0.0.1)、凡走したのはスランプだった昨年だけ。前走は休み明けで急坂と条件が悪かったわりにはジワジワきていたし、一度上向くと好調期がわりと長いタイプでもあるから、勝浦も二度目の騎乗でここは前進はあっても後退はないはず。中団から馬場の真ん中を割れればいけるのではないか。

--------------------

キンシャサノキセキにとって幸運だったのは、アルティマトゥーレがスタート後に躓いたことと、ビービーガルダンがやはり4角で膨れ気味になったこと、この二つでしょう

それまではビービーの後ろにいたのが4角のコーナリングで一気に抜き去って2番手に上がり、逃げ馬を交わすと内からアルティマ、外からビービーが迫ってきましたが、この形、先頭に立って粘り込む形に持ち込んでこそ、「サンデー×Lyphard×ハイインロー」の持ち味は120%活きるのです

ハーツクライがディープインパクトを振り切り、バブルガムフェローがマヤノトップガンを振り切り、ザッツザプレンティがネオユニヴァースを振り切り、アサクサキングスがアルナスラインを振り切り、リトルアマポーラがカワカミプリンセスを振り切ったのと同じパターンに持ち込んだことが、悲願のG1奪取につながったというべきでしょう

レース後のコメントを読むと、騎手も調教師も抜け出すのがちょっと早すぎたというようなことを言っていますが、いやいや「サンデー×Lyphard×ハイインロー」はあれでいいのです

あえてタラレバをいうと、もしアルティマが好発を決めていたら、四位はこれを前に見る形で進んだでしょうから、そのままの隊列で直線まできて「サンデー×Lyphard×ハイインロー」同士の追い比べになった公算は高く、とすると前にいるアルティマのほうがもっと頑張りをみせた可能性もあるのではないかと

そしてもう一つの幸運は、スワンSでスミヨンを乗せたことでしょう。あんなにフワッと前で折り合ったキンシャサを見るのは初めてでした

さすがはフレンチの鉄人、ルメールがハーツクライやリトルアマポーラを覚醒させたのと同じことを、スミヨンもやってくれたと当時は思ったのですが、その後デムーロがデムーロらしく乱暴に乗って勝っちゃったので、またまた評価が難しくなったんですよね~(^ ^;)

サンデー×Lyphardにみる“ハイインロー”の偉大さ(4)
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/23837447b13dfefb2f540941aea18e9f
サンデー×Lyphardにみる「ハイインロー」の偉大さ(3)
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/2283cf37cdb57b239787bb58f1e19d84
サンデー×Lyphardにみる「ハイインロー」の偉大さ(2)
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/12b2a08fcd883f7eb33f417907114b66
サンデー×Lyphardにみる「ハイインロー」の偉大さ
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/f90aa071064c64d87c3a55940640b367

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美しい牝馬

2010-03-28 03:11:06 | 配合論

Dar Re Miの頑健な好位差しは父のJC勝ちをほうふつさせるものがありました

相似配合でクロスがうるさいSingspielに、アウトサイダー血脈で固めた5代アウトのDararaをもってきて、サドラー×High Topのニックスできれいにまとめたという、ものすごくセオリー通りでものすごく美しい配合ですね~
http://www.pedigreequery.com/dar+re+mi

でもスペシャルウィークとMontjeuのように、東京2400でやったらブエナが差してたのではないかと、それぐらいの負け惜しみは言ってもバチは当たらないでしょう(^ ^;)

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とりあえず再掲

2010-03-27 20:40:02 | 血統予想
日曜の予想に追われているので、回顧は改めて…

中山6R 3歳500万下
◎7.ラストノート
○9.クォークスター
△6.バトルオブブリテン
×2.ディミータ
×8.スペースアーク
注5.ヤマニンシャスール
◎はローゼンカバリーの3/4弟で、ステイゴールド産駒でノーザンテーストのクロスはドリームジャーニーと同じ。いかにも中山中距離向きの走法で不良馬場のラチ沿いをスルスルと抜けた。1F短縮がプラスの○が相手だが、ギンザボナンザやハートビートソングと同じゼンノロブロイ×トニービンの△も道悪をこなしているだけに昇級通用の予感。

中山9R ミモザ賞
◎9.ディアアレトゥーサ
○1.パーカッショニスト
▲3.ソウルフルヴォイス
△6.モーニングフェイス
△11.スマイルプライズ
×2.オルレアンノオトメ
注10.ラッキーダイス
素質は▲だがキンカメ×トニービンはルーラーシップやミッキードリームを見てのとおり広いコース向きの血統で、先週の韓国馬事会杯でジャコスキーとハウオリが凡走した直後だけに引っかかる。距離も細かいことをいえば1F長い。◎はナカヤマフェスタの3/4妹で母がデインヒルのパワーを増幅していて、フラワーCもスローで外を回らされながらベストクルーズやシンメイフジと僅差だから自己条件なら威張れる。距離コースともベストで、軸としての信頼度はこれだろう。

中山11R 日経賞
◎10.ナムラクレセント
○4.ネヴァブション
▲13.トーセンクラウン
△8.エアシェイディ
△15.ロジユニヴァース
×5.マイネルアワグラス
ヤマニンパラダイスはダンジグ×アリダーのパワーで走るマイラーで急坂小回り1600mがベストだったが、◎の母は強力な相似配合でトゥルビヨンやグレイソヴリンの柔らかさを増幅していて、骨格走法はダンジク的アリダー的なのに動きは実に柔らかいという、本当につかみどころのない馬だ。ただし走法的にみて大回りより小回りがベターなのは間違いなく、フォゲッタブルをちぎった阿賀野川Sやインからアッという間に抜け出たアンドロメダSは本当に強かったし、阪神大賞典の終いの追い上げも目を引いたように、よくよく成績をみると小回りコースのほうが内容が良い。やっぱり斬れる馬ではなく捲る馬だと思うのだ。中山2500の捲り勝負で真価を問いたい。ここの内容次第では宝塚でも重い印が打てる馬だ。

阪神6R 3歳500万下
◎14.パドトロワ
○8.トーホウシンバル
▲7.ファイティングピサ
△4.スプリングサンダー
△11.タバルナ
×1.ムスタングリーダー
×2.カネトシディオス
注3.オリオンザポラリス
注5.ラブキーセキ
◎でもう一度。前走は外差し馬場を抜け出したところを差されてしまったが、素質はみせたし好位差しができたのも収穫。○はストームキャットのパワーで突進するタイプで急坂小回り向きだし1200mも合うと思う。カネトシは柔らかなストライドのキンカメ産駒で外1400m>内1200mというタイプだろう。

阪神10R 毎日杯
◎2.ルーラーシップ
○9.リルダヴァル
△4.ダノンシャンティ
×1.ザタイキ
×7.ミッキードリーム
キンカメ産駒は東京と阪神京都外1600~1800mでは単回値も複回値も概ね100を超えており、直線の長い1600~1800mで大きく狙いたい種牡馬だ。◎はエアグルーヴのこれまでの産駒のなかで最も母似のしなやかさ柔らかさを受け継いでおり、柔らかすぎてちょっと反応が緩慢なので内回りで取りこぼしてしまったが、外回りの斬れ勝負なら世代トップクラスなのは疑いない。○はサンデー系×ウインドインハーヘア系というディープインパクト配合で、体型はタキオン似だがヘイロー的な無駄なさとフェアトライアル的な俊敏さで走るところは似ている。これもかなりの素質馬で◎○の対決は必見。究極のモノサシ馬△が一角を崩せるかどうかで、ミッキーもキンカメ産駒だけに外1800mならオープン通用。ミッションはこの相手だと斬れで見劣る。

中京10R フリージア賞
◎10.ブレイクアセオリー
○3.ダノンスパシーバ
▲12.タムロスカイ
△5.トーセンアドミラル
△8.トレイルブレイザー
×1.シアフォース
×2.セイピーシーズ
注4.メイショウウズシオ
注7.アルティスト
立て直して追い切り快走の○がアッサリかもしれないが、それほどパワー型という感じはしないので荒れ馬場がどうかという点が少し引っかかる。◎はミスワキ3×4のクロスでミスプロ的ナスキロ的柔緩慢ストライドで走るが、バックパサーの血も増幅しており道悪をこなすパワーもあるのは前走で証明済み。ハナにはこだわらないし、時計や上がりがかかる決着ならここ2走のしぶとさを信用していいだろう。
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ミモザ賞予想メモ

2010-03-26 22:46:23 | 血統予想
土曜は2歳のオープンと500万下が計5鞍あるので全部予想してやろうと思っとるわけですが、いつもこんなことを考えながらやってますということで、ミモザ賞のメモを文章にしてみました

オルレアンノオトメ
素質△距離○コース◎
チーフベアハートにサッカーボーイ牝系とくればマイネルキッツのイメージだが、母がタヤスツヨシ×Mill Reefで自身はRibotのクロスで、RibotとLa Troienneの硬さが出た前捌き。東京でコスモネモシンを押さえて未勝利勝ちした馬だが、小回り1800mで上がりのかかる決着に向いたタイプだろう。中京2歳Sがまさにそんなレース

スマイルプライズ
素質○距離◎コース△
スマイルトゥモローと父と母母が同じで、母父にサッカーボーイが入った。ナスキロベースの配合通りの柔らかストライドの中距離馬で、前走の斬れ味をみるとオークスに出してやりたくなるが、そんな脚質だけに東京>中山だろう

ソウルフルヴォイス
素質◎距離△コース△
ダイナアクトレスの孫で、キンカメ×トニービンでHornbeamのクロスだから広1600~1800mベスト。この条件ならミッキードリームぐらい強いかもしれない。明らかに中山より東京向きで、これを東京で負かしたハングリージャックもLe Fabuleuxのクロスでナタ斬れするが、先週の中山では先行して力で2着に粘ったもののフラガラッハに差されてしまった。距離もコースもベストではないが、力で押し切るか2着か3着か

ソルプリマベラ
素質△距離△コース○
細身でわりとしなやかに斬れるのは祖母がPrincely Gift×Prince Bio×Big GameでThe Tetrarch的だからだろう。伸びのない体型で距離延長は歓迎ではないか

ツクバエンジェル
素質△距離△コース○
ウェディングフジコちゃんの妹だが、父がクロフネに替わって少し馬が硬く力馬っぽくなった感はある。1800mベストで芝でも時計がかかれば

ディアアレトゥーサ
素質○距離◎コース◎
フラワーCはあのドスローで外を回らされたらアウト。それでもベストクルーズやシンメイフジと僅差だから自己条件なら威張れる内容だ。ナカヤマフェスタの3/4妹で、母が相似配合でデインヒルのパワーを強力に増幅している。父はダンスインザダークの全弟で、自身はGraustark=His Majesty5×3・5。荒れ馬場の中山2000mはベストだろう。適性ならこれが一番

パーカッショニスト
素質○距離○コース◎
トウカイポイントやインテレットの近親で、タキオン×グルームダンサーのイメージ通りの粘着脚質の1800m型。前走はイン有利の馬場を外捲りで2着だからそれなりに評価できる

モーニングフェイス
素質△距離◎コース◎
デビュー戦が“伝説の新馬戦”の5馬身離された3着(^ ^;)スペ産駒らしい伸びのある体型だが、母がBold Reason≒Francis S.なので前捌きがラトロ硬い。東京良より中山稍のほうが狙いやすい馬だ

ラッキーダイス
素質△距離○コース◎
母はセニョリータS(米G3・芝8F)勝ち馬でForliやFair Trialが強い粘着マイラー。そこにネオユニだから中山>東京の血統で、前走は道悪、前々走は出遅れだからまだ見限れない部分はある。どちらかというと母似のマイラー体型でベストは1600~1800mだろう
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ロジユニヴァースとヴィクトワールピサの距離適性について

2010-03-26 16:36:35 | 血統予想

ロジユニヴァースの母アコースティクスとヴィクトワールピサの母ホワイトウォーターアフェアは、MachiavellianとLorenzaccioとBustedを持つ点が共通する
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2006103140/
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007102923/

 ┌Green Desert
┌Cape Cross
││ ┌Lorenzaccio
││┌Ahonoora
│└Park Appeal
アコースティクス
│┌Machiavellian
└ソニンク
 └Sonic Lady
  └Stumped
   │┌Busted
   └Luckhurst

Machiavellian
ホワイトウォーターアフェア
│ ┌Busted
│┌Bustino
└Moch Too Risky
 │┌Lorenzaccio
 └Short Rations

サンデーとMachiavellianが出会うとHaloのクロスになり、どちらもHalo的な無駄のない脚捌きとFair Trial的な実直な粘りで走る点は似ている

アコースティクスの母父Cape CrossもロッキンジSなどに勝ったマイラーだったが、種牡馬としてはSea the StarsやOuija Boardなどスタミナのある牝馬との配合で中距離の一流馬を出している

となると、アコースティクスの祖母Sonic LadyはマイルG1を3勝した名マイラーだったから、Cape Cross×Machiavellian×Sonic Ladyという累代は、やはりマイラーというべきだろう

ネオユニヴァースは息子と同じく道悪のダービーを勝ったが、菊や春天で伸びあぐんだのと大阪杯の鮮やかな勝ちっぷりをみてもベストは2000mだったと考えている

アグネスタキオン×ソニンクのノットアローンもベストは2000mで引っかかった菊花賞は最下位に沈んだし、この父母の組み合わせだとロジユニヴァースもベストは2000mではないかと思うのだ

ダービーは2000mベストの馬が勝ちやすいレースだし、そもそもあの特殊な馬場での好走だけで距離適性云々はまだ決めつけられない

ロジユニヴァースと同じような戦績でここまできたヴィクトワールピサだが、母ホワイトウォーターアフェアがボモーヌ賞(仏G2・芝2700m)の勝ち馬であること、その母Much Too Riskyのところに全くスピードが入らないことから、こちらのほうがスタミナ面には信頼が置けるしレースぶりにも少し重厚さがある

まあ微々たる差異だと思うが、似たような配合で似たような戦績でも、ヴィクトワールピサのほうがスタミナ面に関しては少し上ではないかというのが、春のG1を前にした私の見解です

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サンデー×Lyphardにみる“ハイインロー”の偉大さ(4)

2010-03-24 23:10:23 | 血統予想

「サンデー×Lyphardにみる“ハイインロー”の偉大さ」(1)~(3)で書いてきたように、サンデー×Lyphardの配合形は他に部分にハイインロー的なスタミナを入れて、先行粘り脚質に完成すると大きなところを狙える馬が出る、というのが昔からの筆者の考えです

ハーツクライ,バブルガムフェロー,ザッツザプレンティ,アサクサキングス,リトルアマポーラ,キャプテントゥーレ,チアズグレイス,シャドウゲイトなどの血統表をみていただければわかると思います

キンシャサノキセキは3歳時にNHKマイルやマイルCSで◎にしたように素質は高く評価してきた馬ですが、フジキセキ×Pleasant Colony×Lyphardですからまさに「サンデー×Lyphard×ハイインロー」の配合形
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2003110212/

最近は年を食って馬に落ち着きが出てきたのか、ガイジン騎手効果なのか、以前より折り合いがスムーズで追って味が出てきました

あまり得意でなかったはずの道悪や急坂でシッカリ伸びたのも特筆できますが、でもこの血統はやっぱり先行してナンボだと思うので、今なら中団から差す形で好走できるイメージは浮かぶんですが、それでついにG1を勝ちきれるかとなると、少し首を傾げてしまうんですよね~

アルティマトゥーレはキャプテントゥーレの3/4姉で、フジキセキ×トニービン×Lyphardですからこれも「サンデー×Lyphard×ハイインロー」で、母がFair Trialのクロスですから弟同様小回り向きの粘着先行型に出ました
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2004103135/

スプリンターズSでは◎にしましたが、この馬のほうが上で書いた血統+脚質論的には褒めやすいんですよね~

ただし今の中京芝は(特にローラー効果が薄れる日曜は)先行馬からはなかなか入りにくい感じはあります

サンデー×Lyphardにみる「ハイインロー」の偉大さ(3)
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/2283cf37cdb57b239787bb58f1e19d84
サンデー×Lyphardにみる「ハイインロー」の偉大さ(2)
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/12b2a08fcd883f7eb33f417907114b66
サンデー×Lyphardにみる「ハイインロー」の偉大さ
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/f90aa071064c64d87c3a55940640b367

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キングカメハメハ産駒(9)~Hornbeamのクロス

2010-03-23 20:07:41 | 血統予想

HornbeamはBlakeneyとトニービンの母父なので、キングカメハメハとトニービンが出会うとHornbeamのクロスが生じることになります

もともと外回り向きのキンカメ産駒ですが、トニービンが入ってHornbeamをクロスするとジャコスキーやハウオリやミッキードリームのようにますます外回り向きの脚質になりやすい、ということは以前にも書きました

土曜中山の韓国馬事会杯では、キンカメ×トニービンの2頭が二桁着順で人気を裏切りましたが、母系にRobertoを引くカウアイレーンだけは4着と崩れなかったのは後付けながら納得ですね~

ルーラーシップの場合は、母エアグルーヴがHornbeam≒パロクサイドのニアリークロス3×3(Hyperion,Nasrullah,Vatout,Plucky Liegeが共通)なので、Hornbeam≒パロクサイド6×4・4になっているのが、他のキンカメ×トニービンとの大きな違いといえます
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007103143/

ミッキードリームの柔らかなストライドはたしかに広いコース向きで、現実に外1800mでは2戦2勝、ネオヴァンドームとゲシュタルトを負かしているのですから、この条件なら重賞でも通用するだけの裏付けがあります
http://db.netkeiba.com/horse/ped/2007103315/

配合パターンも脚質も(京都内回りで取りこぼした戦績まで)、とにかくルーラーシップとキャラがかぶる馬ですが、となると母系や配合の比較で一枚落ちる感は否めないですね…

Hyperion
Hornbeam
│┌Nasrullah
└Thicket
 │ ┌Vatout
 │┌Bois Roussel
 ││└Plucky Liege
 └Thorn Wood

 ┌Nasrullah
┌Never Say Die
│└Singing Grass
│ │┌Vatout
│ └Boreale
│  │┌Sir Gallahad
│  ││└Plucky Liege
│  └Galaday
パロクサイド
└Feather Ball
 │┌Hyperion
 └Sweet Cygnet

Hornbeam≒パロクサイド
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/7fad8bac74fb78c228413df98f6455bf

キングカメハメハ産駒(8)~ローズキングダムの線の細さ
http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo/e/3d16420854c6fe979176a8fdf07a753b

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2010-03-23 17:20:19 | 配合論
笠さんのいう「全きょうだいクロス」や「3/4同血クロス」がなぜ普通のクロスより有力と考えられるのかというと、「きょうだいや近親が軒並み繁殖として後世に影響を及ぼしたほどの、優れた名牝名繁殖の血」をクロスしているからです

だから血脈構成が似ているもの同士のニアリークロスでも、そこにLa Troienneのような名牝の血が絡んでいるかいないかで、上カルビと特上カルビぐらいの違いはあるのではないかと思いますよ(^ ^;)

毎日杯で人気を集めそうな馬をみると、リルダヴァルはディープインパクトの甥、ルーラーシップはエアグルーヴの仔、ダノンシャンティはSingspielの甥、ザタイキはスティルインラブの甥

血統予想というと「今日のダートは脚抜きいいからミスプロ系がよくくるねえ」みたいに父系でくくるのがわかりやすいし取っつきやすいのですが、クラシックをはじめとする大レースの予想では、母や牝系にもぜひ目を向けてほしいですね~

名馬と呼ばれるような馬は、母からも必ず競走能力にかかわる重要な何かを受け継いでいるものです

ペルーサなんて、どうみてもあれはBlushing Groomですよ、しつこいですが(笑)
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