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万里の長城の終わりは、山や河の自然の要塞

2009-03-15 04:30:56 | Weblog
万里の長城終わりは、自然の要塞につなげていた、
ことを、前回の『オアシス都市の写真を撮りたい』で書いた。
万里の長城の終わりを見たい。

嘉峪関城の北7キロメートルにある懸壁長城
近くの岩場に駆けあがって撮った。
――この先、万里の長城はない。
万里の長城の終わりは、急峻な山という、
自然の要塞につなげていた。
ただし、これは復元した懸壁長城で、本物はさらに西にある。

右後方には、砂漠の中の、オアシス集落があって、
万里の長城ゴビ砂漠オアシス集落は、
映画のセットのようだ。

つぎに、嘉峪関城の南7キロメートルでは、
万里の長城の終わりは、という自然の要塞につなげていた。
左の岸壁の盛り上がりが、万里の長城の西のはて。

「万里長城、第一墩(とん)で、
万里の長城の一番目の烽火(のろし)台、という意味です」
と、ガイドは言う。
のろし台は、垂直の岩壁と一体になって建っている。

討籟河(とうらいがわ)は、幅が200メートル、
岩壁の高さは80メートルあって、
自然の要塞”になっています」

「14メートルあったのろし台は、
いまは8メートルに下がっています。
明の時代の、万里の長城の西の終わりです」

万里の長城終わりは、
急峻なや深い自然の要塞につなげている。
――こんな河の端まで、よくも、万里の長城をつくったもんだ。
のろし台は、討籟河をのぞきこむように終わっているから、
人は通れない。異民族からの防衛は、徹底している。
よっぽど、襲撃が怖かったんだろう。

この討籟河に、ターザン気分が味わえるロープウェイがある。
子どもを背負うような布に命を託し、
討籟河を真下に見る自然落下。希望者のみ。
――対岸から、万里の長城の終わりを見たい。

落下するのは私。右側は、たたまれて、もどされてきた
布に座り、下がっているひもにしがみついて、
飛ばされないように帽子を取り、顔で風を切って、
対岸まで落ちていく。対岸にはスプリングがあって、
衝撃を吸収して止まる。スリリングつき落下料600円。

帰りは、吊り橋をのこのこと渡ってくる。
その吊り橋から対岸の盛り上がりを見たのが、
さきの万里長城、第一墩の写真。

これは、嘉峪関城から南に延びている万里の長城。

「ここはゴビ砂漠で、石がありません。万里の長城は、
土にタマリスクの枯草を混ぜて、強度を上げています」
と、ガイドが言うように、万里の長城は層になっている。

万里の長城の先には、ちょうど貨車が横切っていた。
いまは、鉄道によって、分断されている。
この嘉峪関城から、南7キロメートル先にあるのが、
さきの万里長城、第一墩で、討籟河につなげて終わっていた。
後方は、雪を抱く祁連(きれん)山脈。

嘉峪関城の中。

左の台形が、のろし台
「のろし台は、日干しレンガを積み上げたものです。
2.5キロメートル~6キロメートル間隔に築いて、
モンゴル族や隊商の動きを、絶えず監視していました」

のろしはタマリスクを乾燥させて、束ねたものを燃やします」
タマリスクの束は、人が抱え、長さは2メートルほど。

1人~100人を見つけたら、のろしを1つ上げます。
500人以上ならば2つ、1千人以上ならば3つ、
5千人以上ならば4つ、1万人以上ならば5つ上げます」

100キロ離れていても、10数分で伝えることができました。
動物の糞を混ぜてのろしのを変え、
味方の区別もできました」
――徹底した防衛対策だなァ。
交易でもうけた金は、防衛対策にそそぎ込んだ?

そして、万里の長城終わりは、
懸壁長城でも、万里長城、第一墩でも、
自然の要塞につなげていた。

嘉峪関城の北7キロメートルにある懸壁長城では、
急峻な山につなげていたし、
嘉峪関城の南7キロメートルにある万里長城、第一墩では、
深い討籟河につなげて、終わっていた。

――“万里の長城”の終わりは、自然の要塞とつなげるまで、
手を抜いていない。
さらに、“嘉峪関城”のような城を築き、
数キロメートルごとに“のろし台”を築いている。
よくまァ、こんな気の遠くなる建設をしたもんだ。

金と時間をそそぎこんだ、
壁(万里の長城)城(嘉峪関)のろし台の“防衛施設”は、
異民族との抗争出入国の管理交易による税の徴収に、
国家の存亡をかけた大プロジェクトだ。
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