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『マルクス・エンゲルス』(映画メモ)


『マルクス・エンゲルス』(2017年、ラウル・ペック監督)

科学的社会主義を提唱したカール・マルクスと、その盟友フリードリヒ・エンゲルスの若き日を描いた映画。

主義として賛同しているわけではないが、彼らの活動に感動した。なぜなら、社会のことを真剣に考えているからである。

万国のプロレタリアよ、団結せよ」という場面はグッときた。

印象的だったのは、マルクスが工場経営者と話すシーン。

「なぜ子供の労働者を雇うのか?」という問いに対して、「コスト競争に勝つためには、低賃金の子供を雇わざるをえない」と答える工場経営者。競争に勝つために、非正規社員・職員を雇う日本の企業や公的組織と構造的には同じである。

個人も組織も、生き残るためには競争が不可避であるが、その戦い方を考えなければならないと感じた。

なお、マルクスはエンゲルスの資金的支援を得ながら活動していたが、エンゲルスは工場経営者の息子である。ブルジョアの支援をうけながら、プロレタリアのために働いていたことは皮肉だなと思った。












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