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『オデュッセイア(上・下)』(読書メモ)

ホメロス(松平千秋訳)『オデュッセイア(上・下)』岩波文庫

『イーリアス』は読んでないが(10年くらい前に途中で挫折)、その続編である本作(叙事詩)を読んでみた。

トロイア戦争後、英雄オデュッセウスは故国イタケに帰る途中で遭難し、10年間漂流することに。

なぜか?

それは、海の神ポセイダイオン(ポセイドン)の逆鱗に触れたからである。

しかし、最終的にはイタケに帰ることができる。

なぜか?

それは、女神アテネに気に入られているからである。

という具合に「人間の人生は神々の意向に左右される」という点が本作の特徴。

では、感動したかというと、そうではなく、むしろ面白かった

何が面白いかというと、とても「人間くさい」ストーリーであるところ(神々もかなり人間くさい)。

ちなみに、オデュッセウスは、ずるかったり、セコかったりする人物なのだが、なぜか「がんばれ」と応援したくなる「憎めない人」である。

本作を読み、ギリシャ神話の世界を感じることができて、よかった。
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