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『東京流れ者』(映画メモ)

『東京流れ者』(1966年、鈴木清順監督)

解散したヤクザの組長・倉田(北竜二)に忠誠を尽くす「不死鳥の哲」(渡哲也)はめっぽう強い。敵対していたヤクザがやたらとちょっかいを出してきてるのだが、「おれはもうヤクザじゃねえ」と我慢し続ける。

親分の倉田も男気がある人で、「俺は、自分の子分を犠牲にしてまで、うめい汁を吸おうとは思っちゃいね」というセリフには感動した。

しかし、窮地に追い込まれた倉田が取引に応じ、「哲を殺せ」という指令を出したときには、ショックを受けた。

「不死鳥の哲」が「信じていた会社に忠誠をつくしたにもかかわらず、リストラされてしまう日本のサラリーマン」とだぶる。

組織や人間関係のもろさを感じさせる映画である。





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