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『絵のない絵本』(読書メモ)

アンデルセン(矢崎源九郎訳)『絵のない絵本』新潮文庫

貧乏な画家に月が語りかける物語。三十三のストーリーから成る。

月は、世界中の街に住む人々を、時代を超えて照らし出す。

小さい女の子や男の子、若者、老女、旅行者、俳優、編集者、商人、囚人、貴族や王様。幸せな人もあれば、不幸の中にいる人もいる。

よく考えてみると、誰にでも平等に月の光は人々に降り注ぐ。月は何もしないが、すべての人を見ているのである。

地味ではあるが、アンデルセンのやさしさが伝わってくる物語である。

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