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『イブ・サンローラン』(映画メモ)

『イブ・サンローラン』(ジャリル・レスペール、2014年)

イヴ・サンローラン(ピエール・ニネ)は、クリスチャン・ディオールの後継者としてファッション界にデビューし、フランスを代表するデザイナーとなる。

しかし、デザインの天才ではあるが、神経質で感じやすいイヴは不安定。何度も精神病院に入院する。そんな彼をマネジメント面で支えたのが同性愛のパートナーでもあるピエール・ベルジェ(ギヨーム・ガリエンヌ)である。

しかし、会社を経営するためには厳しいことを言わなければならないため、ピエールはスタッフから嫌われてしまう。

パートナーであるイヴからも「寄生虫!」となじられる始末。まるで、尽くしている奥さんが夫から罵声を浴びせられるように。

そんな屈辱の中で、なぜピエールはイヴをサポートし続けたのか

イヴへの愛もあったろうが、たぶん「イヴの才能」にほれ込んだからだろう。

企業の成長は、複数メンバーによるリーダーシップによって築かれることが多い。本田宗一郎に藤沢武夫が、松下幸之助に高橋荒太郎がいたように、イヴにはピエールがいたからこそ、会社としてのイヴ・サンローランは大きくなったのだ。これを経営学では「共有型リーダーシップ」という。

この映画を見て、共有型リーダーシップを発揮するのも簡単ではないな、と思った。





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