goo

理念浸透活動

ゴルフ場の経営は苦しい。

そんな中で健闘しているのが、栃木と静岡でゴルフ場を運営する鹿沼グループである。2003年の民事再生手続きを経て生まれ変わり、昨年3月の震災後、売上は減少するものの、リピート率は向上し、逆に営業利益はアップしているという。

さまざまな活動を通してサービス品質を高めてきた同グループの基盤は「理念浸透活動」だ。「また来たいと思ってもらえるゴルフ場を目指す」というビジョンを1日に2回確認する場を設けている。

まず、全社員が参加する各部門での朝礼で、参加者の一人がビジョンに沿って自分の経験を話す。ただ、この活動は他の企業でも実施しているという話をよく聞く。

この他に、1日の終わりに部門の代表者が日報を書くのだが、その時もビジョンに沿った内容について触れることになっている。この日報は社内のイントラネットで全社員が閲覧できる。シンプルであるが、この試みは有効だと思った。

朝礼で各自の体験を共有するだけでは後に残らないが、部門の責任者が書いたものが蓄積されることで、その影響力も大きく、仕組みの改善につながる。

この理念浸透策が、同社の改善活動が持続する秘訣であるように思えた。

出所:日経ビジネス2012.2.13、58-62ページ。





コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )