宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

夏ばてでしょうか

2014年08月08日 22時16分06秒 | 診断と治療
連日のきびしい猛暑の後。

今日は、いくらか過ごしやすくなり、ほっとされた方も多いと思います。
でも。
さわやかに感じるよりも、むしろがくっと疲れを感じている方もいるのではないでしょうか

そういう私が、今日、夏ばてを感じたのです。
食欲がダウンしています。
いえ。食べられないのではなく、食に対する意欲そのものが低下してしまいました
フルーツしか食べたくないのです。
バナナ、桃、みかんの缶詰、冷凍のブドウとブルーベリーなどを混ぜたフルーツポンチしか美味しくないのです。
フルーツの缶詰をまとめ買いして、冷蔵庫の中は缶詰がたくさんはいっています

さて。

夏ばてとは、気力や体力の低下に伴うさまざまな不調です。
免疫力も低下してる可能性もあり、そのためと考えられる皮膚病の患者さんが増加しています。

最近目立つのが。

帯状疱疹です。
連日、患者さんが来院されます。
これは、神経痛を伴う水疱性の皮膚疾患です。
水痘ウィルスが神経に沿って増殖し、皮膚炎や神経痛、筋肉痛をおこすやっかいな病気です。

大切なのは。
できるだけ早く、治療をスタートすることにつきます。
一刻も早く、正しい診断をつけて治療を始めることが重要です。

その他。
じんましん。
口唇ヘルペス。
ひょうそやトビヒ。
おできやひどいニキビ。
水虫やタムシ、カンジダやデンプウ。
などが多くみられ、これらも体力低下も関係するものが多いです。

こういう時期はどのように過ごしたら良いでしょうか。

私は、むしろ、こういう時期はじたばたせず、あえてバランスなどあまり考えず、自分が美味しく感じるものを好きなように食べれば良いのではないかと思います。
たしかに、身体を考えれば、きちんとしたバランスを考えるべきです。
でも。
夏ばてしている時に、食べたくないものを無理に食べることは無理ですね。
ならば。
一時的には多少偏っても、美味しいと感じるものを食べればよいと思っちゃいます

なので私は、フルーツ三昧
タンパク質補給にはさらにヨーグルトです

皆さまも、好きなものを美味しく食べて、免疫力をアップしましょう

でも。
治りにくい皮膚病は、お早めに治療してくださいね

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暑すぎる!!

2014年08月05日 18時39分25秒 | 診断と治療
いくらなんでも、暑すぎるでしょう
限度を超えていますね。

最近、ニュースを見ていると、あきらかにこの数年異常気象になっていて、そのためにこれまでに経験したことのない災害やいたましい事故が起こっています。
西の地域では、果たして今後住めるのか・・と思うほどの災害が起こっているところもあり、いずれも想定外のことばかりです。

身近なところでは、私の住む国立のセミがすごく増加しています。
夏の風物詩・・・などと優雅な気分になれません。
私の家のそばのセミの鳴き声は、もう騒音といった大きさで、とても窓を開けられません。
また、夜遅くまで鳴いているし、明け方5時くらいはセミの鳴き声で目が覚めてしまうほどです。

こういうことも、気候の変化に伴っている変化なのだと思います。

気候の急激な変化は、皮膚病にも影響が大きいです。

この数日、ひどいアセモの患者さんがたくさん来院されました

暑すぎるために、強く冷房の効いた部屋で長く過ごす方もいると思いますが。
クーラーを長時間つけている部屋の湿度は、30パーセントくらいなんです。
これは、まるで真冬と同じですね。
真冬は加湿器をつけますが、夏はつけないので、乾燥した空気の中で長時間すごすことになります。
予想以上に乾燥肌になってしまいます

いったん乾燥した肌で、今度はすごい暑さの屋外に出かけると、どば~っと汗がでて、乾燥肌に汗が刺激してただれてしまいます。
さらに。
アスファルトからの熱で、汗の水分はどんどん乾かされ、汗のべたべたした成分のみがべったりと肌に残り、これが湿疹やかゆみをおこします。

もう、これまでの常識では考えられない皮膚の状態です。
アトピー性皮膚炎の方だけではなく、ちょっと肌が弱いくらいの方にも、ひどいアセモがでています。

また、このアセモをかきむしると、汗でやわらかくふやけた皮膚は簡単にむけてしまい、そこに細菌が感染して、じゅくじゅくしたりトビヒになったりするのです

本当に、日本の夏は過ごしにくくなったものです。

少しでも肌を良い状態にするには。

汗は水で流すとか、ぬれタオルでふく。
できればシャワーで洗い流す。
きれいになったら、保湿クリームで保湿し、その後ならクーラーの中にいても大丈夫です。

私の場合ですが。
帰宅後汗をシャワーで洗い流し、その後は冬と同じややべたつく保湿クリームを塗っています。
確かに多少はべたつきます。
でも。
その後クーラーの部屋にいると、肌は乾燥しにくくしっとりしていますし、翌日汗をかいてもアセモが出にくいですよ

昭和の夏は、うちわ、ゆかた、扇風機、蚊取り線香、水浴び、シッカロール・・・という感じでしたが。
平成の厳しい夏は、クーラー、ひやけ止めクリーム、保湿クリーム、熱中症予防・・・ですね。

時代に敏感に生活していかなくては・・とつくづく感じますね

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汗のトラブルの続き

2014年08月02日 23時02分58秒 | 診断と治療
今日は土曜日の診療なので、混雑気味なのはいつもの傾向ではありますが。

それにしても、アセモや汗による皮膚トラブルがとても多いことに、今更ながら驚きます

私が子供の頃、夏休みの暑さはだいたい30度くらいだったような記憶があります。
32度になるととても暑い。
34度はかなり暑い日だったと記憶しています。

でも。

毎日の天気予報を見ると、連日34度以上です。
もう、35度や36度でもそれほど驚かないというか、むしろややあきらめの心境
テレビでは当たり前のように連日熱中症の警告をしていますね。

そして。
問題なのは、天気予報で発表している気温ではなく、実際はもっとずっと暑いということです。
なぜなら、アスファルトの照り返しは強烈で、地面に近いところは40度以上なのですね。
また、都会の生活では木陰が少なくなっており、昔に比べ暑さをしのげるところが少ないのです。

そんな環境の大きな変化によって、当然たくさんの汗がでます。
アセモがでるのは当然かと思います。
でも、その汗を室内のクーラーで乾かしてしまい、乾燥した肌に古い汗の汚い成分が刺激して、ひどい肌荒れをおこします

室内に入ったら、まずは濡れたタオルで汗をふいたり、あるいは水洗いをしてください。
その後、乾いたタオルでそっと水分を拭き取りましょう。

シャワーを浴びてその後保湿ケアをすればもっと良いですね

都会の夏は過酷ですね
ご自分の肌にあった汗ケアをして、なるべく汗のトラブルを少なくしたいものです。

なお。
昔よく使われたシッカロールやベビーパウダーなどは、肌の乾燥を招くので、あまりオススメはしません。
また。
汗を減らすパウダーインスプレーやパウダーインローションなどは、敏感肌の方にとっては刺激が強くかぶれる場合があります。

最近、クーラーの室内の湿度を測定したら、なんと36パーセントでした。
この湿度は、真冬の湿度とほぼ同じで、砂漠並です
冷房による乾燥肌も、見過ごせませんね。

私は、毎日、シャワーで汗を流した後は、保湿クリームを塗ります。
真冬に使っていたものと同じクリームなので、けっこうべたつきますが、クーラーの室内にいると私には丁度良いように思います

自分の肌にあったスキンケアを見つけましょう





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