宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

平成のアセモ

2014年08月13日 16時17分30秒 | 診断と治療
本日の診療をもって、とりあえず夏の前半を終了。
明日から夏休みをいただきます。

この夏休みの予定は。

まず、友人のためのアクセサリーを3個作製します
手芸でなにか大作(?)を作りたいと思います
映画を観ます。
美術館に行きます。
温泉に入りたいです
健康診断に行きます。

とまぁ、こんなところですね
予定はもりだくさん。
わたしは、じ~っとはしていないのです

ところで。

この夏の診療の印象をお話しします。
それは。

昭和のアセモ平成のアセモは、違うということです。

昭和のアセモは、一言で言えば、汗の対策でよかったのです。
水浴びをする、パウダーをはたく、カーマインローションぱしゃぱしゃはたく・・・など。
そして、うちわや扇風機で風をあてておけば、なんとなく治っていたものです。

でも。
平成のアセモは、違います。
パウダーをはたいたり、パウダーインスプレーをかけたり、汗取りシートで拭いたりすると、逆に悪化するのです
それは、なぜでしょうか。

昭和の夏は、蒸し暑く、周囲の湿度も高めでした。
暑いと言っても、30度くらいが普通でした。
足下は土や草があり、水分を含んで皮膚に湿度を送っていました。
皮膚は丈夫だったのです。

でも。
最近の夏はどうでしょうか。
猛暑、酷暑で、熱中症で搬送される人があとをたたない厳しい暑さ。
脱水症状は皮膚にも現れます。
肌のうるおいが奪われます。
さらに。
アスファルトから立ち上る熱風は50度くらいにもなり、真冬のヒーター並みです。
このドライヤーのような熱風で、とうぜん肌は乾燥します。
紫外線の強さは厳しさを増し、これも皮膚を痛めつけます。
一方。
室内に入ると、クーラーがきんきんにきいていて、その温度差も大きく、極端に皮膚温が下がります。
さらに、クーラーのついている室内の湿度は30パーセントくらいで、いわば真冬と同じくらい乾燥しているのです。
急激に汗が乾き、皮膚はかさかさになるのです。

つまり。
平成の都会人の肌は、真夏も極端に乾燥しているのです

ですから、パウダーやカーマインローションなど、昭和であれば夏に使用して気持ちよかったものが、今は肌荒れを起こしうるのです

なので。
夏でも保湿ケア。
いえ。
一年中、保湿ケアが重要なんですね

私の夏休み中でも、ブログは更新します。
ぜひお読みいただき、少しでも肌トラブルのない夏休みをお過ごしくださいね




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