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ファティマさんは14日、本紙の電話取材に応じ、「私は11歳でユダヤ人の部隊に故郷の村を追われ、おいを背負って逃げた。今はガザで息子と孫に背負われ、バスに乗って逃げている」と話しました。

2024-05-18 | ウクライナ情勢

2024年5月17日(金)

ナクバ 76年前故郷奪われ

ガザ また住まい追われる

攻撃はるかに残忍 飢えと渇き

 【カイロ=秋山豊】パレスチナは15日、1948年のイスラエル建国で約75万人が難民となったナクバ(大災厄)を想起する日を迎えました。イスラエル領となった村の出身で現在ガザに暮らすファティマさん(87)は、今回のイスラエルの侵攻でまたも住まいを追われ、家族と繰り返し退避を強いられています。ユダヤ人による攻撃から逃れた76年前の記憶と今を重ねています。


写真

(写真)パレスチナ難民のファティマさん(左)と孫(ファティマさんの家族提供)

 ファティマさんは14日、本紙の電話取材に応じ、「私は11歳でユダヤ人の部隊に故郷の村を追われ、おいを背負って逃げた。今はガザで息子と孫に背負われ、バスに乗って逃げている」と話しました。

 前日に、イスラエル軍が空と地上から攻撃を強めている南部ラファから、中部デイルバラに逃れたばかりです。ラファに退避する前は、やはり激しい攻撃にさらされてきた北部のジャバリヤ難民キャンプに暮らしていました。

家と広い農地が

 ファティマさんの故郷は、北部ガザ市から約20キロメートル北東にあった村でした。家と広い農地があり、野菜や果物を植えながら両親やきょうだいたちと暮らしていました。

 村での幸せな生活は1948年、ユダヤ人部隊の襲撃で破壊されました。彼らは農民を殺し、子どもたちの命を奪いました。ファティマさんの家族も犠牲になりました。

 ファティマさんは当時、暗くてほこりっぽい通りをはだしのまま逃げました。爆撃される恐怖のなか、ガザ北部のジャバリヤにたどり着くまで複数の村と都市を逃げ回りました。

 イスラエル軍が現在ガザで行っている攻撃について、ファティマさんは、はるかに残忍だと語ります。「今回ほどの攻撃は経験がない。娘の夫と彼の父親も殺された。銃殺された親族もいる。近所の住民は空爆で大勢殺された。子どもを含め一家を全滅させる攻撃も行われている」と話しました。

 「飢えと渇きもより深刻だ。76年前、私たちは逃げる途中で畑の野菜を採って食べ、人びとと食料を分けあって飢えをしのいだ」と言います。現在のガザはイスラエルによる封鎖で水も食料も絶対的に不足し、国連は北部で本格的な飢饉(ききん)が起きていると警告しています。子どもの栄養失調が広がっています。

移住強制は屈辱

 ファティマさんは「手放すことを強制された故郷に戻ることを私は待ち望んできた。しかしガザでもイスラエルに移住を強制されている。屈辱的で大きな損害だ。ジャバリヤの自宅に家族と今すぐ戻りたい」と語りました。

 ナクバとパレスチナ難民 1948年のイスラエル建国を前後して、200以上の村が破壊され約75万人のパレスチナ人が故郷と家を失いました。パレスチナではこれを「ナクバ(大災厄)」と呼んでいます。この時、故郷を追われた人々とその子孫がパレスチナ難民で現在、約590万人にのぼります。このうち150万人以上がヨルダン川西岸、東エルサレム、ガザ、ヨルダン、レバノン、シリアの難民キャンプに暮らしています。ガザでは人口約230万人のうち約170万人が難民。国連総会は48年、パレスチナ難民の故郷への帰還権を認める決議194を採択しましたが、イスラエルは帰還を拒否しています。(カイロ=秋山豊)

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ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と中国の習近平国家主席が16日、中国北京で開かれた首脳会談で、米国のアジア政策に対するけん制を鮮明にした。また、朝中ロ3カ国の接近も目立つ。

2024-05-18 | 世界の変化はすすむ
 

中国とロシア、

「米国の朝鮮半島政策」けん制鮮明に…北朝鮮との連帯強化

登録:2024-05-17 06:00 修正:2024-05-17 06:39
 
中ロ首脳が戦略パートナー共同声明を発表 
昨年の両国共同声明より 
米国に対する非難強め 
インド太平洋版安保同盟を批判
 
 
16日、中国の習近平国家主席が北京を国賓訪問したロシアのウラジーミル・プーチン大統領と握手している/AFP・聯合ニュース

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と中国の習近平国家主席が16日、中国北京で開かれた首脳会談で、米国のアジア政策に対するけん制を鮮明にした。また、朝中ロ3カ国の接近も目立つ。

 中ロ首脳は同日発表した「中国とロシアが両国の国交樹立75周年に際して新時代の全面的戦略協力パートナー関係を深めることに関する共同声明」で、「両国は、北朝鮮との対決を深め朝鮮半島の武力紛争と緊張の高まりをもたらしうる米国と、その同盟国による軍事的威嚇行動に反対する」と明記した。昨年3月、習主席のロシア国賓訪問後に発表した共同声明では、「朝鮮半島情勢について懸念を表明し、関連当事国が冷静に自制すると共に、状況緩和のために努力することを求める」、「(対北朝鮮)制裁と圧迫は望ましくなく、実現不可能であり、対話も可能だと信じている」と記したことに比べると、かなりの差がある。

 ロシアは最近、米国を含む西側との対立が激化し、北朝鮮と密着しているが、このような流れが反映されたものとみられる。国連安全保障理事会の常任理事国であるロシアは3月28日、北朝鮮に対する国連安保理制裁決議の履行を監視する国連専門家パネルの任期延長案に反対し、延長案を否決させた。当時、中国は棄権した。結局、国連専門家パネルは先月30日、歴史の中へと消えた。

■プーチン大統領、訪朝の見通し…「訪中直後に訪朝する可能性も」

 また、プーチン大統領は今年24年ぶりに北朝鮮を訪問するものとみられる。昨年9月、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は、ロシア極東のアムール州ボストーチヌイ宇宙基地での首脳会談後に開かれた晩餐で、プーチン大統領の訪朝を要請し、プーチン大統領はこれを受諾した。このためプーチン大統領が16~17日の中国訪問の後に訪朝する可能性も排除できない。米紙ワシントン・ポストなどが最近報じた。

 中ロはアジア太平洋地域における米国の安保同盟強化の動きもけん制した。今回の共同声明には「インド太平洋地域で北大西洋条約機構(NATO)の破壊的政策と歩調を合わせる米国の『インド太平洋戦略』が、地域の平和と安定に及ぼす否定的な影響に注目する」という文言も含まれた。

 昨年3月のモスクワ共同声明で「米国は冷戦的な考え方を堅持し『インド太平洋戦略』を追求しており、これは地域の平和と安定に否定的な影響を及ぼすという点を指摘する」と述べたことに比べると、米国に対する非難が強くなっている。

 プーチン大統領は首脳会談後に開かれた記者会見で「我々はアジア太平洋地域で、閉鎖的な軍事・政治同盟に属さない、信頼できる適切な安保構造を建設する方向に進む必要があると考える」と述べた。そのうえで、「我々はそのような(閉鎖的な軍事・政治的)同盟を作ることが非常に有害で非生産的だと考える」と強調した。これは米国と英国、オーストラリアが結成した「AUKUS(オーカス)」などに向けられた発言とみられる。

北京/チェ・ヒョンジュン特派員、チョ・ギウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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