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思想差別・排除狙う  スパイ防止法案の具体的な中身は示されていませんが、狙いははっきりしています。

2025-08-21 | なるほど、その通り

2025年8月21日(木)

主張

スパイ防止法

戦前回帰の弾圧立法を許すな

 外国人差別を売り物にする排外主義・極右的潮流の危うさが出はじめました。先の参院選で議案提出権を得た参政党は、神谷宗幣代表が選挙後の会見で秋の臨時国会に向け「スパイ防止法案」の提出を目指すと表明しました。神谷氏は「法制局とも相談しながら検討している」「他党との交渉をある程度水面下で始めている」と言います。「スパイ防止」の名で国民監視を強め、取り締まろうという危険な動きです。

■思想差別・排除狙う

 スパイ防止法案の具体的な中身は示されていませんが、狙いははっきりしています。

 神谷氏は参院選中の街頭演説で公務員をやり玉に挙げ、「極左の考えを持った人たちが社会の中枢に入っている。極端な思想の人たちは辞めてもらわないといけない。これを洗い出すのがスパイ防止法だ」と語りました(7月14日)。「思想統制をするものではない」と釈明しますが、「スパイ防止」の名で権力側が個人の内面に踏み込み、差別・排除しようという狙いは疑いようがありません。

 実際、神谷氏は、戦前の弾圧立法である治安維持法を「悪法と言うが、共産主義者にとって悪法だろう」(7月12日)と正当化しています。しかし治安維持法のもと弾圧対象は無制限に広がりました。共産党だけでなく自由主義者や多くの文化・知識人、宗教団体まで弾圧され、自由と民主主義、戦争反対の声が押しつぶされました。

 その痛苦の反省から日本国憲法には「思想・信条の自由」「信教の自由」「表現の自由」などが規定されました。ところが参政党が参院選で掲げた「新日本憲法(構想案)」はそうした人権規定が一切ありません。同党のスパイ防止法案制定はこうした考えから導き出されています。

■国民民主や維新も

 スパイ防止法案はいま浮上したものではありません。中曽根康弘政権下の1985年に自民党が「国家秘密法案(スパイ防止法案)」を提出しています。防衛・外交にかかわる「国家秘密」を外国に漏らした者に死刑を含めた厳罰を下す内容で、統一協会(世界平和統一家庭連合)と一体の勝共連合が署名・請願運動を熱心に展開し成立をはかろうとしました。

 しかし、「国家秘密」の中身が無限定に広がり、取材・報道の自由や国民の知る権利を脅かす危険性が明らかになり、反対世論の高まりと日本共産党などの国会論戦による追及で86年に廃案に追い込まれました。

 その後、自公政権は「国家秘密法案」よりも秘密指定の対象を広げる「特定秘密保護法」(2013年)などの法律をつくってきました。「次にやろうとしているのは何か。国内での徹底的な言論弾圧」(日本共産党の小池晃書記局長)というのが今回のスパイ防止法案です。

 参政党だけでなく、国民民主党や日本維新の会も参院選公約で「スパイ防止法の制定」を掲げ、自民党も選挙終盤に法案導入に向け検討を進めると表明。これら諸党の危険な連携も予想されます。スパイ防止法案を許さない国民的な大運動を巻き起こす時です。

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先ごろ、AP通信とシカゴ大学全国世論研究センターが共同で実施した世論調査によれば、約半数の米国人が、食品や日用品の価格の高さが現在の生活における主要なストレスの原因と考えている。

2025-08-20 | なるほど、その通り
 

【イラストで読み解く】

上昇し続ける米国の物価

人民網日本語版 2025年08月19日15:57
 

イラスト作成・譚希光(イラストの著作権は人民網が保有。無断転載禁止)

イラスト作成・譚希光(イラストの著作権は人民網が保有。無断転載禁止)

米国政府の関税政策の影響は、徐々に米国民の日常生活に波及している。先ごろ、AP通信とシカゴ大学全国世論研究センターが共同で実施した世論調査によれば、約半数の米国人が、食品や日用品の価格の高さが現在の生活における主要なストレスの原因と考えている。

英紙ガーディアン(電子版)の以前の報道によれば、米国の関税政策による物価への影響が徐々に顕在化している。春には米国の物価は比較的安定していたが、5月に入り上昇し始め、6月も引き続き上昇。家電、家具、玩具など、通常外国で生産される商品の価格はいずれも上昇している。

物価の持続的上昇は、米国民に大きなストレスを与えている。人々からは「スーパーに行くたびに値段が変わっているのを目にする。特に果物の価格が変わっている」「こんな値段ではもう耐えられない」といった声が上がっている。(編集NA)

「人民網日本語版」2025年8月19日

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違法献金は統一協会の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁の認可を受けた上で、「国民の力」の権性東(クォン・ソンドン)議員を通じて行われたといいます。

2025-08-19 | 旧統一教会は解散せよ!

記事と写真は無関係です。

2025年8月19日(火)

統一協会元幹部を起訴

尹前大統領陣営への違法献金

韓国メディア報道

 韓国の特別検察は18日、統一協会(世界平和統一家庭連合)の尹英鎬(ユン・ヨンホ)前世界本部長を起訴しました。起訴事実の一つは、同氏が2022年3月の大統領選に出馬し当選した尹錫悦(ユン・ソンニョル)候補陣営に対して1億ウォン(約1000万円)以上の違法献金を行った政治資金規正法違反。韓国各メディアが伝えました。

 違法献金は統一協会の韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁の認可を受けた上で、「国民の力」の権性東(クォン・ソンドン)議員を通じて行われたといいます。このほか特別検察は、24年4月の総選挙でも統一協会が「国民の力」に違法献金を行った疑惑を捜査しているもようです。

 統一協会は23年3月の「国民の力」党大会で権氏を党代表に選出するために、3万人以上の信者を入党させたとされており、特別検察はこの経緯についても違法行為がなかったか捜査を進めているといいます。

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与謝野晶子は反戦主義者と思ってきた。ところが違った。 与謝野晶子は昭和2年1927年に、天皇崇拝に傾斜して、次の詩を書いている。・・・

2025-08-18 | 戦争だけはやめてほしい

 

戦争は、どこから、やってくるのか” 

第29話、学習するとは、どういうことか。

 212)、「文芸モノ」は、自分の体験“ときめき”(Spark joy)を書きたい。

自分の言いたいことを、的確なコトバで綴ってくれて、

ちゃんと上手(じょうず)に書いてくれて、そんな文芸家に出会いたい。

そんな文芸家の文章を読んで、自己満足する。だが、それだけです。

 

213)、斎藤茂吉(1882年5月14日~1953年2月25日、没70歳)の短歌、

「くやしまむ言(こと)も絶えたり炉の中に炎のあそぶ冬のゆうぐれ」

を思い出す。だが、それがどうした。ただ、それだけです。

中原中也(1907年4月29日~1937年10月22日、没30歳)の

「頑是ない歌」は、「、、、、思へば遠く来たもんだ、、、、遠く経てきた日や夜の、

あんまり、こんなにこいしゅては、なんだか自信がもてないよ、、、、」

とあって、詩情はわかるが、それがどうした、ただ、それだけです。

 

214)、与謝野晶子(1878年12月7日~1942年5月29日、没63歳)は、

日露戦争(明治37年~明治38年)に旅順で戦っていた弟に

「君死にたまふことなかれ」(明治37年)と書いた。

「あゝ をとうとよ、君を泣く、君死にたまふことなかれ、

、、、、旅順の城はほろぶとも、ほろびずとても何事ぞ、

君は知らじな、あきびとの家のおきてに無かりけり、、、、

、、、、すめらみことは、戦いにおほみづからは出でまさね、

かたみに人の血を流し、獣(けもの)の道に死ねよとは、

死ぬるを人の誉れとは、大みこゝろの深ければ、

もとよりいかで思(おぼ)されむ、、、、」と書いた。この詩を見て、

与謝野晶子は反戦主義者と思ってきた。ところが違った。

与謝野晶子は昭和2年1927年に、天皇崇拝に傾斜して、次の詩を書いている。

「我等は陛下の赤子、唯、陛下の尊を知り、唯、陛下の徳を学び、

唯、陛下の御心に集まる。陛下は地上の太陽、唯、光もて被ひ給ふ、

唯、育み給ふ、唯、我等と共に笑み給ふ」と書いた。

昭和17年には、与謝野晶子は、戦場にゆく我が子に

「水軍の大尉となりて わが四郎 み軍(いくさ)にゆく たけく戦へ」

と激励して、軍国婦人になっていた。

 

215)、高村光太郎(1883年3月13日~1956年4月2日、没73歳)の

「真珠湾の日」という詩を見てみると、

「、、、、つひに太平洋で戦ふのだ、、、、詔勅をきいて、、、、身ぶるいした、

、、、、この容易ならぬ瞬間に、、、、 昨日は遠い昔となり、

、、、、遠い昔は今となった、、、、天皇あやふし。、、、ただこの一語が、

、、、、 私の一切を決定した。、、、、陛下をまもらう。、、、」

とあって、敗戦後、高村光太郎は恥じ入って沈黙してしまった。

宮沢賢治を世間に紹介したのも高村光太郎だった。

 

216)、宮沢賢治(1896年8月27日~1933年9月21日3日、没37歳)の

烏の北斗七星”を思い出す。

「ああ、マジエルさま。あしたの戦いで、わたくしが勝つことがいいのか、

山烏が勝つのがいいのか、それは、わたくしにわかりません。

ただ、あなたの、お考えのとおりです。わたくしは、

みんな、みんな、あなたのお考えの通りです」

宮沢賢治は、戦争の起る原因を“曖昧”にしてゆく。

宮沢賢治も、戦時に生きておれば戦争協力に回っていただろうか。

 

217)、今から80年前、子どもたちは軍歌ばかり歌っていた。作曲家の

山田耕筰(1886年6月9日~1965年12月29日、没79歳)は、

軍刀を吊って軍馬に乗っていた。それが戦時であった。

218)、戦時に ‟武運長久”を祈る「宗教の目」もあったが、

戦争の起こる原因を知ることには、やっぱり“曖昧”であった。

 

219)、みんなも、俳句やったり、楽器やったり、ただ、それだけ。

これらを、わたしは“学習やっている”とは言わないのだ。

 

220)、人が生きるのに、賢明な思想と勇気が必要なのだ。

「文芸の目」だけではダメだ。「宗教の目」だけでもダメだ。

小説について感想を述べたり、楽器をやったり、

そんな「お楽しみ」会は学習じゃない。それらは「科学する」学習じゃない。

現実の社会の仕組みを分析する「科学の目」でないとダメだ。

 

221)、マルクス(1818年5月5日~1883年3月14日、没64歳)は

「人間は社会的諸関係の総和である」と言っている。

社会的諸関係=人と人との結び付き=経済的な関係が“人”をつくっている。

だから「経済学の理論」が必要だ。「経済学の目」が必要だ。

わたしは、愛知大学夜間部に通学していた。そこで

副島種典教授先生(1912年12月7日~1989年7月23日、没76歳)に

親しくして頂いて、講義を受けた。わたしは、

副島種典先生の著書「マルクス経済学原理」を手元に開きながら講義を受けた。

愛知大学で講義された夜は近くに泊まられて、わたしたち夜学生の

「資本論学習会」(会長=わたし)の学習会にも参加して頂いた。

「資本論を何回読まれたか」「小説も読まれますか」などの学生の質問に

「資本論は“18回”め、読んでいる」「森村誠一の“悪魔の飽食”は読んだ」と

答えられて、“悪魔の飽食”が当時、話題になることが多かったから、

読んでみた、それだけ、という感じであった。

副島種典先生は「文芸モノ」を読む暇も惜しい、ようすだった。

 

222)、パスカル(1623年6月19日~1662年8月19日、没39歳)は

「人間は考える葦」と言った。「人間は自然のなかでもっとも弱い。だが、

それは考える葦である。広大無辺の宇宙に比べれば、人間は無に等しく

一茎(ひとくき)の葦」にすぎない。だが、

思考する(=学習する)ことによって「宇宙」を包むことができる。

ここに人間の尊厳があり、偉大さがある。」(パンセ)と書いた。

 パスカルのコトバは、学習が“一番、楽しい”と、わたしには聞こえる。

 

第30話、“たたかい”の伝統を築いた人々。

223)、人間は、反戦平和、生活防衛(=貧困追放)、この2つを

たたかい”取る。そのために「科学的な理論」を持たなければならない。

物事に「感じたり」「願ったり」「腹を立てたり」それらは、

「文芸モノ」であって、「科学的な理論」ではない。

「資本論」や「フォイエルバッハ論」は「科学的な理論」である。

「科学的な理論」を学習して生きなければダメである。

224)、文芸家でも、小林多喜二や宮本百合子は違った。

小林多喜二(1903年10月13日~1933年2月20日、没29歳)は、

小作農の“苦しみ”や政府や軍隊の仕組みを暴露した。

小林多喜二のコトバ=「我々の芸術は飯を食えない人にとっての

料理の本であってはならぬ」

宮本百合子(1899年2月13日~1951年1月21日、没51歳)は、

18歳で「貧しき人々の群」を書いて、戦時は投獄されてきて、

敗戦後に出獄して、さわやかに書き出した。

宮本百合子のコトバ=「うららかな春はきびしい冬のあとに来る。

かわいい蕗のとうは霜の下で用意された。、、、」。

現実を、じっと直視する勇気と誠実、そんな小説を書いた。

「科学の目」を持った“小林多喜二”や“宮本百合子”は立派だ。

225)、事象に向かって、自分の“感じた”ことを書く。これらを

「文芸モノ」とわたしは言ってきた。詩人や小説家は

「文芸モノ」をつくってきた。これらに対して

経済学や医学などの実際に役立つモノ、それらは

「科学的な理論」とわたしは言ってきた。

資本論や「フォイエルバッハ論」は「科学的な理論」である。

ところで、小林多喜二の「防雪林」は

単純な「文芸モノ」ではなかった。小作闘争、という課題を

文学という手段を借りて、お医者先生が手術報告したようなモノだ。

226)、戦前、戦中の天皇制政府は、反戦論者を投獄したり、殺したり。

小林多喜二は殺され、宮本百合子は投獄された。

治安維持法改悪に反対して、国会で質問しようとして、

山本宣治(1889年5月28日~1929年3月5日、没39歳)は暗殺された。

山本宣治のコトバ=「山宣ひとり孤塁を守る、だが、わたしは淋しくない、

あとには、多数の民衆がいるから」

山本宣治は衆議院議員だったから労農党を名乗ったが、実は日本共産党だった。

日本資本主義発達史を書いて、日本の“生い立ち”を説明した

野呂栄太郎(1900年4月30日~1934年2月19日、没33歳)は獄死した。

資本論を訳した経済学者たちは、戦時中、“投獄”されていて、

河上肇(1879年10月20日~1946年1月30日、没66歳)や

宮川実(1896年29年2月19日~1985年10月21日、没89歳)や

長谷部文雄(1897年6月29日~1979年6月13日、没81歳)たち、

この資本論学者は、戦時は投獄されていて、戦後、出獄した。

わたしは長谷部文雄先生や宮川実先生から投獄されていた当時の話を、よく聞いた。

長谷部文雄先生や宮川実先生から頂いた手紙は、わたしの“お宝”である。

 これらの人々が、不屈の“たたかい”の伝統を築いてきたのである。

227)、徳川幕府が成立(1603年)から100年も経って、

安藤昌益(1703年~1762年11月29日、没69歳)は、

著書「自然真営道」で“人間みな平等”を説いた。

明治の頃から、反戦平和の思想家が多い。

幸徳秋水(1871年11月5日~1911年1月24日、没39歳)は死刑になった。

内村鑑三(1861年3月23日~1930年3月28日、没69歳)、

賀川豊彦(1888年7月10日~1960年4月23日、没71歳)、

みんな立派だ。どんな状況の下でも、反戦平和を貫いた人々が居たのだ。

228)、“学習”とは、戦争や失業や滞納や倒産や、それらの課題を知って、

学習し、その成果を自分のモノに“人格化”してゆくことだ。

229)、「存在が意識を決定する」のだ。

自分を取り巻く“存在”(環境=資本主義)の仕組みを知って“生きる”ことだ。

230)、学習会の先頭に立つ議員を選ぶこと。わたしは、そう願ってゆく。

 

第31話、生活困窮者と身体障害者を守って、それだけ。

231)、資本主義日本は、海外との貿易摩擦によって崩れる。わたしは、そう見ている。

戦争は起これば、核兵器の時代であって、地球の破滅になる。だから、世界の、

どこかの地域での紛争はあるだろうが、戦争は起こらない。それなら、

このままの資本主義日本で、最低生活の保障が必要である。

生活困窮者を守ること、身障者を守ること、それこそ、生き甲斐である。

 

第32話、三重県下の実際は。

232)、資本主義日本の“悪さ”を集中的に受けているところに生活困窮者がいる。

今、たちまち、生活困窮者の“生存権”を守ること。それだけ。

 

233)、イギリスやドイツでは、国民の10人に1人が生活保護を受けていて、

失業したら、すぐに、生活保護を受けてゆく。日本では、今、国民の60人に1人が生活保護を受けている。生活困窮者1000万人も居て、約200万人が生活保護を受けている。生活困窮者の2割が生活保護を受けている、それだけ。

 

234)、三重県の生活困窮者の実際は、昨今の数年間は、次の通り。

三重県の鈴鹿市では、市民202人に1人の割で、生活保護受給者が居る。

三重県の名張市では、市民141人に1人の割で、生活保護受給者が居る。

三重県の津市では、市民93人に1人の割で生活保護受給者が居る。

生活保護利用者の多少が市政の“良さ”を示す“物差し”だ、と言いたい。

 

235)、市長や市議員が、生活困窮者を忘れているような市役所に行くと、

市役所の窓口では「10万円、生活資金、貸してくれる」と

貸し付けの窓口に回そうとしたり、愛想(あいそ)が悪い。

 

236)、生活困窮者こそ、市役所のホントの“お客さま”なのだ。

道路や公園や建築物や、それらの公共事業は、これ以上は不要である。

公共事業には、これ以上、税金を使わなくて、よろしい。

 

第33話、地方議員の近頃の姿勢。

 237)、地方議員に出会ったら、わたしは質問することにしている。

「生活困窮者と話して、幾人を生活保護利用者にしたか」

「国民健康保険料の滞納者を守ったことがあるか」

「借金で困っている人を助けたか、幾人の“自己破産”を手伝ったか」

「卒業式などで、国歌“君が代”斉唱があった時、どうしているのか」

 

238)、わたしは或る年には1年間に6人を裁判所に同伴して“自己破産”させた。

 

239)、「動物の肌には、自然からの乾燥を防ぐために、ゆるやかな脂肪が

潤(うるお)っている。自然から与えられてくる、ゆるやかな脂肪を

洗い取ってはいけない、と話して、石鹸を使わない」と言う教授先生にも会った。

 

第34話に続く。

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“政党”にも“宗教”にも、まったく無関係に、 資本主義経済の法則に沿って、トヨタ自動車は“カネもうけ”を続けてゆく。

2025-08-16 | 戦争反対・戦争法廃止

 “戦争は、どこから、やってくるのか” 

第24話、昨今のトヨタ自動車。

 167)、商品の買い手の側に置かれた我々は、相手の事情を知りたい。

政治の力”には無関係に、トヨタ自動車は“カネもうけ”をやってゆく。

日本共産党の議員が、増えても減っても、

キリスト教や天理教が、増えても減っても、

そんなことに無関係に、トヨタ自動車は“カネもうけ”を続けてゆく。

政党”にも“宗教”にも、まったく無関係に、

資本主義経済の法則に沿って、トヨタ自動車は“カネもうけ”を続けてゆく。

 

168)、昨今のトヨタ自動車の年間生産は、国内300万台、海外700万台。

トヨタ自動車の従業員=単独7万人、連結37万人、

トヨタ自動車の売り上げ=1年間30兆円。

30兆円÷1億人=30万円。国民1人から30万円を集めたに等しい金額。

トヨタ自動車の、純利益=2兆円、内部留保金=20兆円、

2兆円÷1億人=2万円。国民1人から2万円を集めたに等しい金額。

トヨタ自動車の発行株式数=33億株、昨今の株価=2000円、株主75万人、

トヨタ自動車の研究調査費=1年間1兆1000億円、

トヨタ自動車の車載電池研究費=1兆1000億円投資、

トヨタ自動車の役員=10人の年報酬は、10人で25億円、

社長=トヨタ自動車の社長=豊田章男(1956年5月3日~66歳)。

=豊田章男の報酬は、2021年度、6億8500万円、

昨今の、トヨタ自動車株価は2000円、株式配当金は240円。

豊田章男の所有するトヨタ自動車株式2400万株、

株式配当金は、240円×2400万株=57億円。

豊田章男の年収入=4億4200万円(報酬)+57億円(株配当)=61億4200万円、

それに、財産として=持ち株価=2000円×2400万株=480億円。

 

169)、朝日新聞2022年6月18日号に

「首相、トヨタ工場視察」「防衛費増額」とあった。

なぜ、首相がトヨタ自動車を視察したのか。視察の必要があったのか。

これこそ、国家権力と独占資本との“結び付き”の記事である。

これが“国家独占資本主義の日本”の実体なのだ。

 

170)、“ビックリ”するのは、昨今の自動車の行き来である。

80年前は、わたしの田舎にトラックの姿はなかった。

80年前は、4輪の牛車が、木材を積んで、3台、5台と、行き来して、

列車の駅まで、木材を運んで、駅には、日本通運株式会社の

労働者によって、木材が列車に積み込まれて、都市部に輸送されていた。

自動車が通ったら、子どもたちは排気ガスの匂いを嗅いで喜んだ。

 

171)、今、若者は、すぐ自動車に乗ってゆく習慣になって

半世紀も過ぎると、歩行力を失ったお年寄りが増えるだろうか。

 

第25話、政党や宗教に無関係に“カネもうけ”。

 172)、資本主義経済の法則は“政党”や“宗教”によって揺れない。

税金は“政治の力”(=政府)によって増えたり減ったり、揺らいでゆく。

 

173)、ところで、日本の企業が持っている内部留保金は、

2020年には484兆円になっている。これにも税金を掛けたら、よろしい。

 

174)、トヨタ自動車の、7万人の賃金、33億株の株式配当金、これらは動いてゆく。

従業員の平均年賃金=800万円、株式配当金=240円、

賃金=800万円×7万人=5600億円、株式配当金=240円×33億株=7920億円。

トヨタ自動車の「従業員の賃金」より「株式配当金」の方が多い。

 

175)、日本生命は、トヨタ自動車の株式を1億株も持っている。

生命保険の“掛け金”を株式に運用している。

 

176)、日経新聞2014年6月15日号に

「トヨタ自動車株式の30・3%は海外の投資家が持っていて、、、、

トヨタ自動車の株式配当金の30・3%は海外に流れた」とあった。

 

177)、トヨタ自動車は1933年に自動車部門をつくって、

1950年頃、トラック部門をやめようか、と迷ったが、

1950年昭和25年の朝鮮戦争で、トラックが売れてきて、

トラック部門の中止を免(まぬが)れたと言う。“戦争が喜び”なのだ。

 

178)、日本に今、企業は410万あって、株式会社は170万あって、

証券取引所に上場の株式会社は3600~5000あって、

株式取引の口座2500万もある。

 

第26話、“おカネ”と株式。

 179)、“おカネ”持ちは、貯金しないで「株式に投資」する。

銀行や郵便局に“普通貯金”して利息を受けている。

普通貯金”の利息率は今、0・001%。

仮に10万円を1年間“普通貯金”すると、

10万円×0・001%=100000円×0・00001=1円。

   10万円を1年間、“普通貯金”すると1円の利息が付く、それだけ。  

 昨今の、トヨタ自動車株価=2000円、その株式配当金240円。

10万円(=10万円÷2000円=50株)で、240円×50株=1万2000円。

  10万円を1年間、銀行に普通貯金して利息“1円”を受け取るか。

  10万円で株式50株、買って株式配当金“1万2000円”を受け取るか。

 “おカネ”持ちは貯金しないで「株式に投資」することになる。

 

180)、政府は2020年、コロナ給付金10万円、持続化給付金100万円、配った。

商品分量と預金利息は現状のままにして、紙幣だけを、どんどん発行した。

その政策は、利息を減らして、必然的に“株価を上げた”それだけ。

 

181)、日経新聞2019年1月18日号に「上場企業の株式配当金=10兆7000億円、

自社株式買い”の値上がり分=4兆6000億円、

その合計15兆3000億円が株主に配られる予定、、、、」とあった。

これって、証券取引所に上場している3600~5000の株式会社だけの話。

 

182)、現に“株”をやっていて、よく勉強している友人の話によると、

「証券取引所に上場している株価の総計は720兆円だ」と教えてくれた。

720兆円÷1億人=720万円、国民1人当たり720万円の株価。

 

183)、「柳井正は、株式配当金が352億円」だ、とわたしの友人が教えてくれた。

証券取引所に上場していない株式会社も含めて計算すると、もっと多額になる。

この友人は「柳井正(1949年2月7日~74歳)の持っているユニクロ株価は、

今は1株10万円で、、、、株式配当金480円」と説明してくれた。

2018年に「ユニクロの社長の柳井正の株式配当金352億円」だった。

1億円という“おカネ”は、1万円札で1メートルの高さだから、

株式配当金352億円=1万円札で352メートルの高さの“おカネ”である。

柳井正の純資産は283億ドル=148円(ドル相場)×283ドル=4兆1884億円、

4兆1884億円=1万円札で4万1884メートル=富士山3775メートルの約11倍。

柳井正は、2020年6月24日に京都大学に癌研究費100億円を寄付している。

こんな“怪物”のような“おカネ持ち”が日本の政治を動かしているのだ。

柳井正のような“大金持ち”は、日常生活が“充分に”できているのに、

なぜ、強欲に“銭(ぜに)”を欲しがるのか、不思議だ。

すると、日頃、沈静な知人が、簡単に話した。

「それはゲームを勝ち進んで楽しんでいるような気持ちなのだろう」と話した。

わたしは「上手な説明だ」と頷(うなづ)いた。

 

184)、資本家は「資本の人格化」とも言う。              

資本家は「人間の“温(ぬく)もり”」を忘れてしまっている。

資本家は、搾取のゲームを、驀進(ばくしん)している、それだけ。

 

185)、わたしは、30歳~35歳に愛知大学夜間部に通学していて、

林要教授先生(1894年5月3日~1991年12月26日、没97歳)に親密にして頂いて、

その講義を受けた。林要教授先生は、その著書「貨幣のない社会」で、

将来は“銭”が必要でない社会がくる、そして、

将来は、人びとは“家族のように”生活してゆく、そう見通されていた。

100人でつくるところを、機械を使って10人でつくる。

100万円掛かるところを、機械を使って10万円でつくる。

商品の値段が下(さ)がって、ゼロに近付いてゆく。

商品がゼロになったら、“カネもうけ”する必要もなくなる。

銭”が必要でなくなる社会に近付いて、人びとは

家族のように”生活してゆく、と見通されていた。

 

186)、昨今は日本には「国債1200兆円+株券700兆円=1900兆円」の株式が

行き来して、売買されている。これが日本の現実なのだ。

 

187)、しんぶん赤旗2015年3月12日号に「この2年間に

株価が上がって、100億円の“カネもうけ”した人は100人以上もいた」とあった。

188)、日経新聞2011年10月13日号に「米ヘッジ・ファンドの

ジョン・ポールソン氏の資産は300億ドル(約23兆円)、、、、

2010年の報酬は50億ドル(約3800億円)」とあった。

1日当たり10億円で、1万円札10メートルの高さ、ではないか。

189)、日経新聞2011年1月8日号に「日本の輸出は

55兆円、その8割は海外の日本工場からの輸出」とあった。

日経新聞2019年2月6日号に「トヨタ自動車は、

年間1055万台生産、国内生産320万台の見込み」とあった。

トヨタ自動車は、7割を海外で生産し、3割を国内で生産し、

海外への“出稼ぎ”企業である。

190)、読売新聞2019年9月25日号に「日本からアメリカに

輸出される。、、、その35%は、自動車と自動車部品の輸出で、

関税は、普通の自動車は2・5%、軽トラは25%、、、、」とあった。

191)、日経新聞2013年12月19日号に「トヨタ自動車は

インドネシアに211億円投資」とあった。

日経新聞2013年12月22日号に「日本の銀行の海外資産100兆円」とあった。

日経新聞2013年12月30日号に「第一生命は2年間で海外に1000億円投資」とあった。

 

第27話、原子力発電。

 192)、原子力発電も、資本家集団がやったことである。

電気を国民大衆だけで使うとすると、日本の電気の消費は

1年に1兆キロワット時で、国民1人に、1兆キロワット÷1億人=1万キロワット。

国民1人1日に、1万キロワット÷365日=27キロワット。

27キロワットは、100ワット電球11箇を昼夜、点けっ放しの電気量。

5人家庭なら、100ワット電球55を昼夜、点けっ放しの電気量。

193)、電気使用量は、大企業が大量に消費している。

1キロワット時20円なら、日本全体で、総額20兆円。

カネもうけ”する資本家の欲望が“原発”をつくってゆく。

電気は、売って“おカネ”にするための商品。

194)、総務省は「2018年7月の日本の完全失業率2・5%で、

業者数6636万人、完全失業者数172万人」と発表した。

この失業者数は、7月中に求職活動やっていて、1日も働いたことのない

人数で、、、、、“実際の失業者”は、172万人より、もっと多い。

失業者は嫌な“仕事”でも低賃金でも辛抱して働くから、

資本家には都合がよい。資本主義日本“万々歳”である。

195)、昔は、10年毎に大きな機械設備の切り替えがあって、それで、

10年毎に生産過剰になって、10年毎に戦争が起こった。

明治27年~28年の日清戦争、10年経って、明治37年~38年の日露戦争。

戦争なら、兵器商品なら行き詰まることなく商売やってゆけるし、

兵器企業は喜ぶ。民衆は戦争に巻き込まれて、やっと気が付いて後悔する。

196)、今、戦争なら、核兵器が威力を発揮する。敵も味方も皆殺しだ。

地球が壊れてしまう。国家間の紛争は外交で解決すること、それしかない。

戦争、というなら、今では、後進国の“揉(も)め事”に付け込んで

大企業・財界が、兵器企業やセメント工事、の商売やってゆく。

197)、原発やリニア新幹線に反対の声は大きい。それでも、

原発やリニア新幹線を進める“力”が動いてゆく。

198)、朝日新聞2017年2月10日号に「鉄鋼や造船重機などの

産別労働組合(26万人)の組合員の2016年4~5月の

支持政党のアンケート結果、、、、

自民党23%、民進党18%、支持政党なし53%」とあった。

199)、2015年1月の労働者の組織率は

「日本の労働者の30%が労働組合に組織されている」。

70%の労働者は“労働組合”を持っていないのだ。

200)、朝日新聞2015年10月9日号に

「労働組合に組織されている労働者は1945年に55・8%だった。

2014年には17・5%になった」とあった。

 

201)、朝日新聞2019年8月24日号に

「連合(=日本労働組合総連合)は、2020年度から2年間の運動方針を決めた。、、、特定の支持政党を明記せず」とあった。

労働組合も、政治変革の熱意が弱まったか。

原発、核兵器、自然破壊、これをどうするか。それだ。

 

202)、日経新聞2019年12月6日号に

「2019年の世界の新車販売台数は8010万台」とあった。

トヨタ自動車の年間の新車販売台数は1060万台。

トヨタ自動車の販売は、世界の自動車販売の8分の1である。

 

203)、日本の軽トラ1台、日本で100万円なら、アメリカに輸出すると

関税25%が付いてアメリカでは125万円となる。アメリカで新車が

走っていたら4台に1台は日本の新車で、アメリカの市場を日本車が

荒らしまわっている。日本政府は、自動車の関税をなくするように、

その代わりに、アメリカからコメを輸入する、とまで言っている。

多く”の政治家は資本家集団の“言うがまま”に動いている。

 

204)、知人の自動車修理店の店長に「日本共産党を頼む」と言ったら、

その店長は「自民党でないと“仕事”が回って来ないわ」と言った。

「“暇な奴ら”がデモやっていて、わしらは、デモやっていては

食って行けないわ」と言って笑っていた。さて、どうしようか。

真剣”に自民党を嫌っているのは、生活困窮者だけなのか。

 

205)、日経新聞2019年4月5日号に

「2019年のゴールデンウイーク(4月25日~5月5日)の海外旅行者66万2千人、

国内旅行者2401万人、、、、」とあった。

 

206)、ざっと見て“遊び”も、どんどん増えてきた。

ゴルフでも1000万人、パチンコでも1000万人、と言われている。

こんな“普通”のみなさんを見渡してみて、“切実に”政治変革を

求めているようには見えない。

切実に”よい政党を選ぶ、そんな意欲もないようである。

 

207)、“世直し”一揆のような動きは、どこからやってくるのか。

 

208)、マスコミを支配階級に握られている。テレビで思想操作されている。

民衆は、スマートフォンで、情勢に麻痺(まひ)している。

 

209)、生活困窮者の切実で緊急な“少数者”の要求は見えてこない。

 

210)、そう簡単には、資本主義日本の仕組みは変わらないのだろうか。

2019年7月21日投票の参議院選挙では20歳代の3人に1人が棄権した。

こんなに多数が棄権して、民衆は政治に無関心なのか。

 

第28話、昨今の緊急の国際情勢。

 211)、2022年2月24日、ロシア軍がウクライナに軍事進攻した。

そのように、今、どこかの国が日本に軍事侵攻してきたら、どうするか。

兵器を取って武力抵抗したら“皆殺し”の結果になるだろう。

よい例は沖縄戦で、1945年、沖縄県民が日本軍隊と共に兵器を取って

武力抵抗していたら、沖縄県民は“皆殺し”になっていたに違いない。

ところが、沖縄県民は武力抵抗しなかった。だから、今の沖縄が残っている。

今の時世では、すべて、“非武力抵抗運動”すべきである。

非武力抵抗運動”こそ、今、世界の平和を求める人々の世論の到達点と思われる。

 

第29話に続く

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公共事業は“土木建設業者”から言うと、 商売の相手は国や県や市町村。 “土木建設業者”は政治家を買収する。汚職が付きもの。

2025-08-16 | 金権腐敗の自民党

    “戦争は、どこから、やってくるのか” 

                      

  今年も8月15日がやってきた。マスコミは一斉に戦争特集をやっている。しかし、どの番組を見ても、戦争は誰が何の目的で起こそうと考え、戦争する法律をつくり誰が命令して、誰が宣戦布告をし、誰が得をして誰が損をし、誰が死ぬのか、誰が戦争を終わりにするのか、はっきりと言ってくれる番組はない。その答えを考え、知るために鳥井さんと話をした。

 

第21話、大きな“おカネ”。

 141)、1億円とは=1万円札を積んで、1メートルの高さ。

1万円×1億人=1兆円。1兆円とは=1万円札で富士山の3倍の高さ。

 

142)、セメント事業には、ゴルフ場もある。

日本のゴルフ場の売り上げは、今、1兆円。

日本のゴルフ場の総面積は27万ヘクタール。あまり広いので“ビックリ”。

(27万ヘクタール=2700平方キロメートル=1キロメートル×2700キロメートル、

2700万平方キロメートルの広さを、例えば、帯状にすると

2700平方キロメートル=1キロメートル×2700キロメートル、の広さ。

津市~東京=300キロメートル、とすると、2700÷300=9倍、

=2700キロメートル=三重県から東京まで、の9倍の長さ。)

日本のゴルフ場の総面積は佐賀県24万ヘクタールより広い。

日本の1億人の住居の総面積は30万へクタール。

わたしの田舎の“美杉ゴルフ場”(1へクタール)に四日市あたりから、

ヘリコプターでやってくる社長サンが居る、とも聞いている。

ゴルフ場も“土木建設業”の“カネもうけ”で進んできた証拠だ。

 

143)、公共事業は“土木建設業者”から言うと、

商売の相手は国や県や市町村。

土木建設業者”は政治家を買収する。汚職が付きもの。

 

144)、日経新聞2010年10月21日号に「リニア中央新幹線は、

東京から大阪まで約300キロ、時速500キロ、8割は地下トンネル」とあった。

時速500キロなら、戦時の「ゼロ戦」時速500キロ。

赤石山脈の地下1400メートルをトンネル掘っている。建設費は約10兆円。

「リニア新幹線には原子力発電1基が必要」という記事もある。

リニア新幹線も“土木建設業”の“カネもうけ”のために企画されてきた。

 

145)、薬や検診の業界も“カネもうけ”のために動いていて、

最高血圧の診断に、以前は「年齢+90」を用いてきたが、ところで、

世界保健機関(WHO)が、健康で安心な血圧を、1997年「160~95」、

2000年「140~95」、2004年「130~85」、次々と宣言した。

そして、世界に血圧の薬を飲む人が、どっと増えてきた。

薬界の資本家の“カネもうけ”を批判するお医者先生も出てきた。

 

146)、朝日新聞2016年10月5日号に「日本の商品の研究開発費16兆円」とあった。

並み”の家庭ではテレビでも洗濯機でも、一度、買ったら10年も買わない。

そこで“並み”の家庭を当てにしないで、

金持ち”の家庭をって商品を売ろうとしているのだろうか。

 

147)、人々の経験が積み重なって、道具を改良し機械を発明してきた。

道具や機械の発明、発達が人間社会を動かして行く原動力。

「発明は全人類的だが成果は資本家が独り占めする」(資本論)

資本”は“利潤”を生む“おカネ”。商品を買う“おカネ”ではない。

資本家は“カネもうけ”のためには何でもやる。戦争も企てる。

 

第22話、金持ちと貧乏人。

 148)、今の日本は貧乏人が多すぎる。いや、金持ちが多すぎる。

日本は、優勝劣敗、弱肉強食、そんな格差社会なのだ。

 

149)、毎日新聞2010年10月27日号に「孤立死は、

2009年度1191人。そのうち、65歳以上は879人」とあった。

 

150)、日経新聞2014年7月2日号に「1年間に、

自殺3万人、餓死80人、3歳以下の置き去り児80人」とあった。

 

151)、日経新聞2019年1月21日号に「親を失ったり

虐待を受けたり“社会的擁護”の対象になっている子どもは

2017年3月末、約4万5千人」とあった。

 

152)、戦時、本土空襲による戦災孤児12万がいて、敗戦後3年間も、

公園や地下道に寝て餓死した。戦災孤児は餓死するしかなかった。

 

153)、週刊文春2011年10月20日号に

「日本の全勤労者の33・9%が貯金ゼロ、、、、

年間所得7000万円以上が173万人」とあった。

つまり、33・9%(=約3人に1人)は、いくら働いても貯金できない。

他方で、年間所得7000万円の労働者が173万人も居る。

つまり、6330万人÷173万人=36人、労働者の36人に1人は、高額所得者なのだ。

 

154)、日経新聞2011年1月5日号に「借金している人は1490万人。

3カ月以上、返済の遅れた人は434万人」とあった。

労働者6330万人÷1490万人=4人。4人に1人が借金を抱えている。

 

第23話、“おカネ”はあるところにはあるのだ。

 155)、読売新聞2019年3月20日号に

「2018年末、家計部門の金融資産は1830兆円」とあった。

1830兆円÷5000万世帯=3660万円、1世帯当たり3660万円にもなる。

「金融資産の1830兆円(100%)の内訳は、現預金984兆円(53・8%)、

株式175兆円(9・5%)、投資信託67兆円(3・7%)」とあった。

 

156)、日経新聞2017年9月21日号に「企業の金融資産残高は1166兆円。

家計の金融資産残高は1832兆円。家計の1832兆円(100%)の内訳は、

現預金945兆円(52%)、株式191兆円(10%)、投資信託100兆円(5%)。

企業の1166兆円(100%)の内訳は、株式371兆円(32%)」とあった。

 

157)、野村総合研究所は2020年12月21日、日本の富裕層についての

推計調査を発表した。それによると

「金融資産1億円以上の“富裕層”は1327万世帯」とあった。

日本の5000万世帯の132万世帯は、ざっと40世帯に1世帯の割。

つまり、40世帯に1世帯が1億円以上を持った世帯、となる。

 

158)、家計の金融資産を、貯金や現金をやめて、株式を持つように、

その政策を進めてくる、これが自民党政府。

貯金の利子を下げたら、家計の貯金は株式の売買に流れてゆく。

 

159)、『学習の友』2019年4月号による。

2017年の資産を野村総合研究所が2018年12月18日に発表。

日本の全世帯5372万3千世帯。

1番め、8万4千世帯=全世帯の0・2%。5億円以上、持っている。

2番め、118万3千世帯=全世帯の2・2%。1億円~5億円未満、持っている。

3番め、322万2千世帯=全世帯の5・9%。5千万円~1億円未満、持っている。

4番め、720万3千世帯=全世帯の13・4%。3千万円~5千万円未満、持っている。

5番め、4203万1千世帯=全世帯の78・2%。3千万円未満、持っている。

 

160)、ここまで、全世帯の合計では、

84兆円+215兆円+247兆円+320兆円+673兆円=1539兆円、となり、

国民1人当たりでは、1539兆円÷1億人=1539万円、となり、

国民1人当たり、平均して、1539万円ずつ、持っていることになる。

 

161)、1億円以上を持っている世帯=8万4千世帯+118万3千世帯=126万7千世帯、

5372万3千世帯÷126万7千世帯=42世帯、となり、

42世帯に1世帯の割で、1億円を持っていることになる。

 

162)、640世帯に1世帯の割で、5億円以上の資産家が居る。

42世帯に1世帯の割で、1億円以上の資産家が居ることになる。

5世帯に1世帯の割で、3000万円以上の資産家が居ることになる。

(3000万円で、トヨタ自動車株2000円を買って配当金240円を受けたら

240円×3000万円÷2000円=360万円で、暮らしは安泰。)

 

163)、“40軒に1軒が1億円持っている”と、そう、わたしも見ている。

貯金”して“利息”を取るか、“投資”して“配当金”を取るか。

おカネ持ち”は、2つ、やっていると思っている。

豪邸に住んでいる、投資して(株式投資)やっている、この2つ。

 

164)、1億円を1年間、普通貯金して、利息は0・001%を受け取る。

1円×0・001%=1円×0・00001=0・00001円の利息が付く。

10円を1年間、普通貯金したら10円×0・00001円=0・0001円の利息が付く。

100円を1年間、普通貯金したら100円×0・00001円=0・001円の利息が付く。

1000円を1年間、普通貯金したら1000円×0・00001円=0・01円の利息が付く。

1万円を1年間、普通貯金したら1万円×0・00001円=0・1円の利息が付く。

10万円を1年間、普通貯金したら10万円×0・00001円=1円の利息が付く。

100万円を1年間、普通貯金したら100万円×0・00001円=10円の利息が付く。

1000万円を1年間、普通貯金したら1000万円×0・00001円=100円の利息が付く。

1億円を1年間、普通貯金したら1億円×0・00001円=1000円の利息が付く。

1億円で普通貯金なら“利息1000円”を受け取る。

昨今の、トヨタ自動車株2000円、株式配当金=1株240円。

1億円で(1億円÷2000円=)5万株を買って、株式配当金240円×5万株=1200万円。

1億円を1年間、普通預金するなら、利息0・001%で“1000円”を受け取る。

1億円でトヨタ自動車株式を買ったら、配当金“1200万円”を受け取る。

だから“おカネ持ち”は貯金しないで、株式に投資する。

 

165)100万円を株式に投資したら、10年間で何倍になるか?

昨今、トヨタ自動車株は、株価2000円、株式配当金240円。この相場価額を用いて、配当金も原資に繰り入れて、投資を繰り返して、計算してみる。

例えば、来年1月から始めてみる。

1年め、、、、、2023年1月、、、

    100万円でトヨタ自動車株2000円を500株、買う、

      100万円÷2000円=500株、

    株式配当金は1株240円で、12万円付く、

      240円×500株=12万円、

    原資100万円に配当金12万円を加える、

      100万円+12万円=112万円。

2年め、、、、、2024年1月、、、

    112万円÷2000円=560株、

    240円×560株=13万4400円、

    112万円+13万4400円=125万4400円。

3年め、、、、、2025年1月、、、

    125万4400円÷2000円=627株、

    240円×627株=15万0480円、

    125万4400円+15万0480円=140万4880円。

4年め、、、、、2026年1月、、、

    140万4880円÷2000円=702株、

    240円×702株=16万8480円、

    140万4880円+16万8480円=157万3360円。

5年め、、、、、2027年1月、、、

    157万3360円÷2000円=786株、

    240円×786株=18万8640円、

    157万3360円+18万8640円=176万2000円。

6年め、、、、、2028年1月、、、

    176万2000円÷2000円=881株、 

    240円×881株=21万1440円、

    176万2000円+21万1440円=197万3440円。

7年め、、、、、2029年1月、、、

    197万3440円÷2000円=986株、

    240円×986株=23万6640円、

    197万3440円+23万6640円=221万0080円。

8年め、、、、、2030年1月、、、

    221万0080円÷2000円=1105株、

    240円×1105株=26万5200円、

    221万0080円+26万5200円=247万5280円。

9年め、、、、、2031年1月、、、

    247万5280円÷2000円=1237株、

    240円×1237株=29万6880円、

    247万5280円+29万6880円=277万2160円。

10年め、、、、、2032年1月、、

    277万2160円÷2000円=1386株、

    240円×1386株=33万2640円、

    277万2160円+33万2640円=310万4800円。

原資の100万円が310万4800円になった。10年で原資が3倍になった。

 

166)、年金者の中にも1億円、持っていることになる人が居るかも知れない。

それに、実物資産(土地や建物など)を持っている世帯数を加えると、

10世帯に1世帯の割で1億円以上を持っていることになる。

そして、裕福で、のんびり暮らしているのだろうか。

こうして考えてくると、こんな実態で、誰が、いつ、

政治変革の運動を起こしてくるのだろうか、と期待が薄れる。

 

第24話に続く

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1年間に自動車500万台売れる、自転車300万台売れる、ということは、 今まで乗っていた自動車や自転車をゴミとして出した、ということ。

2025-08-15 | なるほど、その通り

    “戦争は、どこから、やってくるのか”

                5

第15話、農山村で失業する。

 95)、日本の木材消費は、今、1年間に丸太なら1億立方メートル。

国民1人当たり、1年間に、1立方メートルの丸太を消費する。

消費する木材の8割が輸入木材。安い木材が輸入されてくるので、

日本の山林の値段は下がってきたので製材工場も閉じ始めた。

 

96)、中日新聞2010年12月25日号の法律相談のページに

「19年前に山林5反歩を1200万円で買った」とあった。

これは、今から32年前で、1200万円÷5反歩=240万円、

32年前は、山林1反歩(100m×10m)は240万円だった、ということだ。

東吉野村の知人は「山林1反歩を売ったら昔は民家1軒が建った。

今は、山林1反歩は5万円だ」と話していた。

今では、“山持ち”のみなさん、しっかり嘆(なげ)いている。

ところで、杉材が燃料として見直されてくることを予想して、

安価の山林を買い占めようとする新たな山持ちも現れるかも知れない。

わたしの田舎に800町歩の山持ちがいる。800町歩=1000m×8000mの広さ。

三重県下では有名な“おカネの持ち”である。

 

97)、田んぼに稲をつくらないで、コスモスを咲かせたら、1反歩につき1万円?

国から給付される。「減反政策」である。およそ50年近く減反政策が続き、

穀物輸入の日本になった。2018年に「減反政策」はなくなった。

 

98)、“木材と穀物”の輸入が増えて、田畑や山林の“仕事”が減って、

働き手が、農山村から都市の工業地域へ流れ出て、“過疎”になった。

敗戦直後、農林業の従業者は、勤労者の半分だったが、今、10分の1に減った。

 

99)、日経新聞2019年9月10日号に「土地を相続したくない人が増えてきて、

土地の所有権を放棄できるようにする法制度の検討が進んでいる」

とあった。

 

100)、日経新聞2011年7月14日号によると

「日本の電気の消費は1年に1兆キロワット時。

電気消費分野は、家庭28%、製造業42%、その他30%」

とあった。

家庭の電気使用量は、今も水力発電で足りているのに、

さらに、耕地をつぶして“太陽光パネル”が進出してきた。

農作物をつくるより“太陽パネル”に利用する方が得策と知り始めた。

穀物の輸入が増えて、田んぼに“太陽光パネル”が増えてきた。

 

第16話、あふれる、ゴミ。

 101)、商品を“イッパイ”生産する、大量生産の世の中。

1年間に自動車500万台売れる、自転車300万台売れる、ということは、

今まで乗っていた自動車や自転車をゴミとして出した、ということ。

1年間に、自動車500万台がゴミ。自転車300万台がゴミ。

 

102)、箸や茶碗や靴や、そんな生活必需品は、誰でも買う。

生活必需品でないモノを欲しがらせるために大量宣伝する。

 

103)、靴、服、爪切り、などを宣伝する。テレビは、大量宣伝の道具。

宣伝に煽(あお)られて山奥の家でも“イッパイ”不要品が積み上げられている。

 

104)、日経新聞夕刊2002年1月24日号によると、

2000年度のゴミは、一般家庭ゴミは5236万トン。

5236万トン÷5000万世帯=1世帯当たり約1トン。

産業廃棄物ゴミは4億0600万トン。

4億0600万トン÷5000万世帯=1世帯当たり約8トン。

産業廃棄物ゴミは一般家庭ゴミの8倍。

 

105)、中日新聞2008年6月4日号によると、2006年の

一般家庭ゴミは5202万トン。その中で、リサイクル(再利用)に

回ったのは1002万トン=約2割だけ。

 

106)、中日新聞2004年7月10日号によると、2002年度の

食品廃棄物1900万トン。国民1人1日当たり500グラム=卵10箇ほど。

 

107)、日本の穀物消費量は約1000万トン。食品ゴミ1900万トン、約2000万トン。

 

108)、食品ゴミ1900万トン、約2000万トン。食品ゴミは穀物消費量の2倍。

 

第17話、食べ物のゴミ。

 109)、なぜ、日本に食品ゴミが多いのか。食品の輸入が多いから。

2000年、小麦585万トンを輸入。小麦68万トンを生産。小麦消費量は631万トン。

小麦の自給率10%。輸入小麦の8割はアメリカとカナダからの輸入。

トウモロコシ1646万トンを輸入。輸入トウモロコシの9割はアメリカからの輸入。

小麦とトウモロコシ、これらの輸入穀物2231万トン。

穀物を約2000万トンも輸入し、穀物輸入の約1000万トンは飼料用に消費する。

日本の穀物消費は飼料用を含めて、約2000万トン。

 

110)、日本で収穫する穀物は、約1000万トン。

日本が輸入する穀物は、約2000万トン。

穀物は、生産と輸入で、約3000万トン。穀物の消費量は、約2000万トン。

必要量の1倍半の穀物。食べきれない。食品ゴミが増えてゆく。

 

111)、食べられるモノも捨てる。製造日付が古くなった缶詰は売れないし、

保管費を使うだけ。だから、食べられる缶詰も捨てる。

 

112)、食品ゴミを計画的に有効に回してゆくと、そして、

国民が賢明なら、食べ物を無料にすることもできる。

 

113)、食べモノを無料にしたら、まず、餓死者がなくなる。

犯罪の根っこにある貧困が減る。

受刑者は毎年、新たに3万人も居る。その9割が減って3000人になる。

 

114)、世界では1年間に1500万人が餓死してゆく。

東京都人口1300万人よりも多い。日本の昨今を見ていては想像もできない。

 

115)、わたしは、愛知大学で、講義の中で、

「世界は、石油と食糧を奪い合っていて、いつでも、

戦争を起こすことができる」と教授先生から聞いたことがある。

 

第18話、食べ物のゴミは、なぜ多いのか。

 116)、なぜ、食品の商売に飛びつき易(やす)いか。2つ、ある。

1つめ、自由競争になり易い。2つめ、食品原料の輸入が多い。この2つ。

 

117)、その1つめ、自由競争になり易いこと。

自由競争の中には、生産工程と資本金、この“2つ”の話がある。

 

118)、1つめは、生産工程。2つめは、資本金。

1つめ、食品商品には時間が掛からない。2つめ、食品商品は資本金が少ない。

寿司屋さんは、炊事場と包丁(ほうちょう)があればよい。

 

119)、鉄道や自動車は、生産工程が長いし、資本金も大きい。

鉄道や自動車の産業は、自由競争になりにくい。

寿司屋さんは寿司を数分間で握る。生産工程は短いし資本金は小さい。

 

120)、寿司なら“勝負”が早く出る。手を付け易い。

食品商品は、だから、必要分量の3倍にも、ふくれあがってゆく。

 

121)、なぜ、食品ゴミが多いのか。その理由は“2つ”ある。

1つめ、自由競争になり易いこと。2つめ、食品原料の輸入が多いこと。

 

122)、その2つめ、食品原料の輸入が多いこと。

安い穀物を原料として、食品商品が増産されて、分量も、ふくれあがってゆく。

 

123)、「サンデー毎日」2015年12月27日号に「輸入の豚肉。アメリカから

輸入されてくる豚肉には有害薬物“ラクトパミン”が入っている。

消費する豚肉の半分は輸入。輸入の3分の1はアメリカからの輸入」。

 

124)、徳川将軍は全国の4分の1を支配し、残りの4分の3を250の藩が支配していた。当時の人々は天皇がいたことも知らなかった。

明治になって、天皇を初めて知った人々は

「天皇はお稲荷様よりエライのか」と話し合ったと言う。

さて、徳川幕府は、どうして崩れたのか。2つ、理由がある。

1つめ、百姓が、農業の道具や機械を工夫して、農業が増産したから。

徳川幕府当時の人口=3000万人、必要なコメ=3000万石。

百姓が2割を増産したら、2割のコメが余って、2割の農民が“失業”して、

失業した農民が、織物や染物や化粧品など“小商品”を行商して、

行き来が盛んになり、各藩の境界も崩して、徳川幕府を壊してきた。

2つめ、イギリスやアメリカとの貿易が始まって、

市場に、輸入商品が増えて、日本の商品を追い詰めてきた。

こうして、徳川幕府は崩れて、明治維新になった。

 

125)、太宰治(1909年6月19日~1948年6月13日、没38歳)の実家(青森県)は田畑200町歩(=1000m×2000m)の大地主で、小作農民は300戸。1戸の小作農民は、平均7反歩(=100m×70m)で、農業をやっていて、1反歩で、7俵を収穫し小作年貢3俵を地主に納めて、300戸で、3俵×7反歩×300戸=約6000俵の小作料、6000俵が、毎年、太宰治の実家のコメ倉に積み込まれた。わたしは、太宰治の実家の、6000俵が摘まれていたコメ倉を見てきた。小作農民が病気になったら、耕作できなくて小作年貢も取れない。小作農民は「生かさぬよう、殺さぬよう」いつまでも続いてゆく。太宰治の文章も好きだが、ここでは“小作年貢”の実例のために出しておく。

 

126)、今、資本主義日本は、資本家の都合によって、

労働者を“首切って”、労働者は工場から放り出されて失業者になる。

 

127)、産経新聞2019年7月25日号によると「日産、1万人超削減、

4~6月期決算、見通し」とあった。企業主は、性能のよい機械を使って

労働者を“首切って”、少数の労働者で利潤を独占する。

 

128)、日経新聞2019年2月11日号に「国内の“空き家”は、

2033年に1955万戸と予測」とあった。

日本は6軒に1軒の割で“空き家”になる。

日経新聞2019年2月6日号に「2013年の“空き家”は820万戸、その半数の

471万戸は、分譲マンションに賃貸アパートを加えた共同住宅」とあった。

住む家も市場にあふれて行き詰まってきた。

 

129)、道具や機械が発達して性能がよくなって、今まで100人でやってきた

仕事”を、今では10人でやってしまう。

90人が失業する。失業者の生活を政府が保障するのは当たり前。

 

第19話、捨てられる、空き缶。

 130)、『日本国勢図絵』2006年版に「ダイオキシンの原料

=プラスチックは、2005年度、1018万トン、生産」とあった。

プラスチック容器35グラムなら、1018万トン÷35グラム=約3000億箇、

プラスチック容器2000億箇とみて、

2000億箇÷1億人÷365日=約6箇=国民1人1日当たり6箇。

毎日6箇ずつ拾ってみても追いつかない。プラスチック生産1000万トン。

コメ生産900万トン。プラスチック生産は、コメ生産よりも多い。

131)、空き缶ゴミは1年間に、400億箇。

400億箇÷1億人=400箇。国民1人当たり1年間、400箇の空き缶ゴミ。

国民1人1日1箇、拾っても、1年間に365箇を拾うだけ。

 

132)、空き缶を市役所に持って行くと100円くれる、と決まったら、

ビール空き缶は、さっと無くなる。

 

133)、「容器」はどれだけか。13年前、2009年の数字がある。

「アルミ缶=179億箇」とあって、

「アルミ缶8%、スチール缶14%、ペットポトル容器63%」。

整理してみると、容器全部で2237億箇、となる。

アルミ缶=2237億箇×8%=179億箇、

スチール缶=2237億箇×14%=313億箇、

ペットポトル容器=2237億箇×63%=1409億箇。

アルミ缶179億箇+スチール缶313億箇=492億箇。

ペットポトル容器など、約2000億箇と、わたしは計算した。

 

134)、資本家は、自分の工場に空き缶を持ち込まれても

カネもうけ”にならないなら、空き缶を受け取らない。

輸入するアルミの原料のほうが、安上がりであれば、資本家は、

空き缶を受け取ったりしない。空き缶はゴミ処理場で山積みになるだけ。

 

135)、今は、テレビ、冷蔵庫、洗濯機、これらを捨てるのに

おカネ”を支払って捨てると決めている集落が多い。

おカネ”を支払うぐらいなら、こっそり、野山に捨ててゆく。

政府が買い取ったら資源の無駄をなくし、自然保護にもなってゆく。

そんな世間の“なり行き”を資本家集団は望んでいるのだ。

 

第20話、毒物、その捨て場。

 136)、ベトナム戦争で、米軍は、除草剤の100倍も濃い枯葉剤を

170万ヘクタール(四国の広さ)に撒(ま)いた。

米軍は、南ベトナムの広いジャングルの20%に空から撒いた。

米軍は、枯葉剤7500万リットルを空から撒いた。

7500万リットル÷200リットル=ドラム缶37万本、撒いた。

直径17メートル円形の地面に、1リットル、そんな分量を撒いた。

両手の無い”子が生まれ、アメリカ兵にも被害者が出た。

ベトナム戦争の後、「行方(ゆくえ)を失った米軍の枯葉剤が、

日本の国有林に、九州だけでも20か所に埋められた」という記事もある。

 

137)、第一次世界大戦には、毒ガスを撒いた。

ジュネーブ条約(1925年大正14年)で毒ガスは使わないと決まった。

世界中が、枯葉剤を使わない、と決めたらよい。

世界中が、原爆を使わない、と決めたらよい。

世界で唯一、被爆国=日本が、原爆を使わない、と提案したらよい。

 

138)、伊勢新聞2010年11月13日号に「三重県津市中村町に

県営ライフル射撃場がある。射撃練習する弾丸のゴミは雨水に溶(と)けて

鉛が流れ出ている。基準の240倍もの有害の鉛が流れている」とあった。

 

139)、日経新聞2010年11月5日号に「ビニール傘は、

年間1憶本も売れ、洋傘の9割」とあった。

140)、加工工業国の日本の“多く”の政治家は、

財界の“意向”を汲んで動いている。日本の財界による日本の支配である。

 

第21話に続く

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『世界国勢図絵』1999年版によると「アメリカは戦争がないと、 兵器は売れなくなり、在庫が増えて、兵器工場が閉鎖され、 失業者200万人が出て、失業者は志願兵の“泉”」とあった。

2025-08-15 | なるほど、その通り

   “戦争は、どこから、やってくるのか”

              

第10話、失業者を兵士にする。

 82)、兵士は、徴兵制と志願制、この2通り。

徴兵制なら反発が起こって始末が悪い。志願制なら志願した者が兵士になる。

労働者を“首切って”失業者をつくったら、

失業者は次々、自棄糞(やけくそ)で兵士に志願してくる。

 

83)、『世界国勢図絵』1999年版によると「アメリカは戦争がないと、

兵器は売れなくなり、在庫が増えて、兵器工場が閉鎖され、

失業者200万人が出て、失業者は志願兵の“泉”」とあった。

 

84)、日本戦没学生の手記

 「きけわだつみのこえ」(岩波文庫、2012年11月15日第26刷発行)に

 次の詩が載っている。

 「、、、、、ある者は脳髄を射ち割られ

  ある者は胸部を射ち抜かれて

  よろめき叫ぶ君たちの声は

  どろどろと俺の胸を打ち

  ぴたぴたと冷たいものを額に通わせる。

  黒い夜の貨物船上に

  かなしい歴史は空から降る

  明るい三月の曙のまだ来ぬうちに

  夜の春雷よ 遠くへかえれ

  友を拉(らっ)して遠くへかえれ、、、、」(63~64ページ)

 田辺利宏(日本大学生、26歳で中国で戦死)の詩である。

 

第11話、餓死した日本兵士。

85)、しんぶん赤旗日曜版2005年5月7日号によると、

第2次世界大戦で、「日本兵の3分の2は食べ物がなくて餓死」とあった。

しんぶん赤旗2006年9月25日号によると、

第2次世界大戦で、「日本の、軍人と軍属の戦没者230万人、

半数以上が餓死」とあった。

中日新聞2012年6月30日号に「日本兵は戦友の肉を食った」とあった。

食べられない病気も辛(つら)いが、食べられる身体で

食べるモノがなくて餓死するのは、もっと辛い。

日本兵の戦死は、敵弾に撃たれて戦死すると思っていたが、

日本兵の戦死は、実は“餓死”だったので、“ビックリ”。

 

86)、戦時中、よく“軍歌”を歌った。

軍歌「暁に祈る」の歌詞は「飲まず喰わずの日も3日」だった。

軍歌「父よ、あなたは強かった」の歌詞は「10日も食べずにいたとやら」だった。

軍歌「露営の歌」の歌詞は「夢に出てきた父上に死んで帰れと励まされ

 覚めて睨むは敵の空」だった。

わたしたちは子どもの頃から「決死隊」になるような歌を歌っていたのだ。

 

87)、わたしの近所のお年寄り。今は亡くなったお年寄り。

このお年寄りは、戦時、航空母艦に乗っていた。

「敵の攻撃で空母の甲板が破壊されて、帰艦してきた飛行機は

甲板に降りられない。母艦の上空を旋回して、遂には自爆するより

道はなかった」と話していた。

このお年寄りは、戦艦にも乗っていたのです。

「或る日、甲板から滑り落ちた若い水兵を見た。水兵は

助けてもらえず、波間に漂っていて、やがて、挙手の敬礼をしながら

消えて行った。その姿が、今も目に浮かぶ」と話していた。

 日本軍には“捕虜になる自由”も与えられていなかった。

 敵弾が雨霰(あめあられ)と飛んでくる中を「突撃」の命令で敵陣地に

飛び込んでゆく、こんな戦術は日本軍の独特なモノであった。

 

第12話、母も子も、苦しんだ戦争。

 88)、“田舎”の小学校で3人の子を女手ひとつ、で育てている戦争未亡人を見た。

山の炭窯から炭俵(4貫め)2俵を背負って運んで暮らしを立てていた。

子たちが成長した頃、母と子は“田舎”を去った。

この戦争未亡人は、15年前、2007年、92歳で亡くなった、と聞いた。

 

89)、わたしが生まれたのは1932年、その頃、日本は戦争ばかりやっていた。

わたしが生まれる前年は、満州事変(1931年9月18日~)、

わたしが5歳の時は、支那事変(1937年7月7日~)、

わたしが9歳の時は、太平洋戦争(=日本アメリカ戦争、1941年12月7日~)、

わたしが13歳の時は、敗戦(1945年8月15日~)。

わたしの少年時代は“戦争教育”を受けて、日本は“勝つ”と信じてきた。

90)、1943年昭和18年10月21日、学徒出陣壮行式。

明治神宮外苑から皇居まで、雨の降りしきる中を行進した7万の学徒。

「愛する者を守るためには、この道しかない」と

洗脳されて行った、あの“特別攻撃隊”の6000の青春。

91)、基地から飛び立つ特攻機。機上から手を振ってゆく特攻隊員。

見送る兵士らも帽子を振っている、この映像が、わたしを苦しめる。

92)、戦時には、健康な男子だけが“ちやほや”されて、

病弱者や身障者は、しっかり“苛(いじ)め”られた。

 

第13話、“カネもうけ”やってゆく財界。

 93)、今、資本主義日本は、どんな世の中か。4つ、ある。

1つめ、商品を“イッパイ”生産する、大量生産の世の中。

2つめ、商品を“イッパイ”消費する、大量消費の世の中。

3つめ、商品を“イッパイ”ゴミにする、大量廃棄の世の中。

4つめ、“おカネ”が“イッパイ”出回(でまわ)って“投機”やる世の中。

投機”は“株式”を売買して“カネもうけ”する世の中。

 

第14話、工場製品を輸出し木材と穀物を輸入する日本。

 94)、なぜ、農山村に“過疎”が起こってきたのか。

日本は機械“イッパイ”の工業国。

原材料を海外から輸入して加工する“加工工業国”日本。

工場生産物を海外に輸出する“工場生産物輸出国”日本。

日本を“牛耳(ぎゅうじ)って”いる資本家は“工場の資本家集団”。

日本の工場でつくったテレビや洗濯機や自動車などを海外に輸出して、

日本の工場生産物が輸出されて、その“見返り”として

外国から“木材と穀物”を輸入する日本。

安い“木材と穀物”が輸入されてきて、

日本の農林業では“太刀打ち”できない。

日本の農林業が衰退して、農山村から職場を求めて、

都市部に移転が始まった。農山村に“過疎”が起こってきたのだ。

 

第15話に続く

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三菱重工業は兵器を2797億円売って、兵器は全商品の売り上げの11・4%。三菱電機は兵器を1121億円売って、兵器は全商品の売り上げの4・1%。

2025-08-15 | なるほど、その通り

       戦争は、どこから、やってくるのか”

               

第8話、兵器企業。

 63)、しんぶん赤旗2004年5月11日号によると、

1999年度の、兵器企業上位10社の“兵器の売り上げ”と、

全商品の売り上げ額に占める“兵器の売り上げ”額の割合は次の通り。

三菱重工業は兵器を2797億円売って、兵器は全商品の売り上げの11・4%。

川崎重工業は兵器を1322億円売って、兵器は全商品の売り上げの14・0%。

三菱電機は兵器を1121億円売って、兵器は全商品の売り上げの4・1%。

東芝は兵器を538億円売って、兵器は全商品の売り上げの1・5%。

石川島播磨重工業は兵器を535億円売って、兵器は全商品の売り上げの6・7%。

日本電気は兵器を426億円売って、兵器は全商品の売り上げの1・1%。

小松製作所は兵器を317億円売って、兵器は全商品の売り上げの8・4%。

日立造船は兵器を344億円売って、兵器は全商品の売り上げの9・6%。

日産自動車は兵器を273億円売って、兵器は全商品の売り上げの0・9%。

日本電子計算機は兵器を255億円売って、兵器は全商品の売り上げの8・5%。

 

64)、しんぶん赤旗2004年5月11日号によると、

1998年度の世界の兵器企業上位5社の、兵器の売り上げ額と、

全商品の売り上げ額に占める兵器の売り上げ額の割合は、

ロッキード・マーチン(アメリカ)は兵器を166億ドル売って、

兵器は全商品の売り上げの63%。

ボーイング(アメリカ)は兵器を156億ドル売って、

兵器は全商品の売り上げの27・8%。

レイセオン(アメリカ)は兵器を148億ドル売って、

兵器は全商品の売り上げの75・9%。

ゼネラル・エレクトリック(アメリカ)は兵器を59億ドル売って、

兵器は全商品の売り上げの46・2%。

ブリティッシュ・エアロスペース(イギリス)は兵器を105億ドル売って、

兵器は全商品の売り上げの90・2%。

売り上げの大半を占める兵器企業は、戦争がなければ“必ず”倒産する。

 

65)、しんぶん赤旗2006年7月29日号によると、2005年度の、

日本の兵器企業10社の兵器の契約額は次の通り。

三菱重工業は、兵器2417億円。その内訳は

戦闘機、戦車、哨戒ヘリ、多用途ヘリ、魚雷、地対空誘導弾、空対艦誘導弾。

川崎重工業は、兵器1297億円。その内訳は、

哨戒機、輸送機、対戦車誘導弾、輸送ヘリ、多目的誘導弾システム。

三菱電機は、兵器1142億円。その内訳は、

中距離地対空誘導弾、誘導弾、電子戦システム。

日本電気は、兵器1078億円。その内訳は、

自動警戒管理システム、車両無線機、個人用暗視装置。

東芝は、兵器495億円。その内訳は、

短距離地対空誘導弾、基幹連隊指揮統制システム。

ユニバーサル造船は、兵器397億円。その内訳は、

砕氷艦、掃海艇、多用途支援艦。

川崎造船は、兵器353億円。その内訳は、

潜水艦、次世代潜水艦システムの研究試作。

石川島播磨重工業は、兵器348億円。その内訳は、

次期固定翼機・次期輸送機、ターボファンエンジン。

小松製作所は、兵器338億円。その内訳は、

りゅう弾、対戦車りゅう弾、軽装甲機動車。

富士通は、兵器313億円。その内訳は、

防衛情報通信基盤通信電子機器。

この兵器企業10社の兵器の売り上げは、2005年、8178億円。

憲法9条があっても、兵器企業は、こんなに繁盛している。

戦車1輌10億円って、値段は、どんなに決めるのかな、

兵器企業には、競争相手もいないから

「戦車=10億円で、どうかな、もう少し上げてほしいなあ、

また、政治献金するから」と切り出すと、

「政府と相談してみます」、、、、そんな調子だろう、と思われる。

 

66)、兵器企業の代表として三菱重工業を取り上げてみると、

従業員=2022年3月現在=連結7万7991人、単独2万2755人。

売り上げは、2022年度3月、4兆2027億円という記事もある。

社長は=泉澤清次(1957年9月3日~66歳)。

東京大学卒業、剣道は教士7段の偉丈夫な男=泉澤清次社長。

泉澤清次社長は、年収1億51000万円、

2020年には、自民党へ3300万円を政治献金している。

三菱重工業は、2015年度には、3854億円の兵器を防衛省に売り、

2018年度には、4580億円の兵器を防衛省に売り付けている。

2024年度には、8000億円の兵器を防衛省に売り付ける見通し。

これらの兵器企業の社長こそ、戦争を熱望し、戦争を企ててゆくのだ。

 

67)、<スマートフォンで調べると、次のような数字が出ている。

武器輸出国=2020年、1位アメリカ93億7200万ドル、2位ロシア32億0300万ドル、3位フランス19億9500万ドル。

日本の兵器製造会社は、2011年度、675社、兵器製造額、4兆7000万ドル。

日本の防衛省や自衛隊と直接取引している会社は4568社。>

 

68)、第2次世界大戦後、日本には、憲法9条という“宝もの”があって、

軍隊もない。兵器輸出もしない。だから、日本の国民の労働が、

そっくり、そのまま、日常の生活商品の生産に回っていた。

労働が兵器生産に回っていたら、今の“安心”な豊かな日本はなかった筈だ。

だが、憲法9条があっても、資本家集団は戦争を起こしてくる。

 

69)、1945年、終戦後も、アメリカは、国民の労働を兵器生産に回してきた。

労働の向いてゆく先が、アメリカでは兵器商品だった。

労働の向いてゆく先が、日本では日常生活商品だった。

これらが憲法9条の“内容”で、憲法9条は“宝もの”だ。

 

70)、軍隊の後方支援、兵器施設、給油施設、これらを株式会社が請け負っている。

アラスカ州のフォートグリーリーのミサイル基地も、

アメリカの民間企業の手で建設された。

年間1000億ドル(=11兆円)という記事もある。

11兆円というと、日本の1年間の道路建設費に等しい金額だ。

こんな兵器企業が世界50か国以上で“暗躍”している。

イラク戦場にアメリカの民間の社員1万5000~2万人も“出稼ぎ”やっている。

株式会社の“社長”が戦争をやる時代なのだ。

 

71)、台風がやってきて山肌が崩れたり道路が決壊したり。

すると“土建業者”に“仕事”が回ってきて“土建業者”は“にっこり”。

荒廃した戦場は“土建業者”の“カネもうけ”の場所なのだ。

 

72)、戦争は、兵器企業の社長が兵器を売りたくて、それが原因。

日常の生活商品を生産する一般企業は、必ず、生産過剰になってゆく。

パン屋がよいか靴屋がよいか、迷いながら、生産過剰になってゆく。

やがて、日常の生活商品は、市場にあふれて売れなくなる。

しかし、兵器は必ず売れる。戦争さえ起こせば、必ず売れる。

現実に戦争が起こらなくても、仮想敵国を宣伝すれば、兵器は売れる。

戦争は、労働の無駄遣(むだづか)い。資源の無駄遣い。

 

第9話、戦争(軍事費)は、大きな無駄遣い。

 73)、他国の領土を侵略する戦争、その原因は、3つ。

商品の市場を求めて、侵略戦争を始める。

低賃金の労働者を求めて、侵略戦争を始める。

商品生産の資源を求めて、侵略戦争を始める。この3つ。

現実には、資本家集団が“カネもうけ”のために戦争を起こす。

 

74)、戦車って、正面の鋼鉄の厚さ25センチ。重さ60トン。

アメリカでは正面鋼鉄の厚さ50センチの戦車もある。

時速60キロ、走行距離400キロ。道路を走ったら道路が壊(こわ)れる。

戦車は、燃料1リットルで200メートル走るだけ。

イージス艦って、全長210メートル、幅40メートル、排水量2万トン。

 

75)、『議会と自治体』2003年5月号によると、

米軍の1師団は1万6千~2万人で編成されていて、

“1日”動くとディーゼル燃料を300万リットルも消費する。

300万リットル=満タン50リットル車の6万車分の燃料。

1リットル100円なら、100円×300万リットル=3億円。

1師団が“1日”動くと燃料“3億円”の消費。“3億円”とは“ビックリ”。

 

76)、朝日新聞2003年5月11日号によると、

米軍の空母キティホークの燃料消費は“1日”動くと20万ガロン。

1ガロン=3・78リットルだから、

3・78リットル×20万ガロン=75万リットル=ドラム缶3750本、

1日に、200リットルドラム缶の3750本分、消費する。

1リットル150円なら、150円×75万リットル=1億1250万円=約1億円。

空母が“1日”動くと燃料“1億円”の消費。“1億円”とは“ビックリ”。

 

77)、『週刊新潮』2003年5月15号によると、

自衛隊の戦闘機F15Jは、燃料4000ポンドで満腹。

4000ポンド=ドラム缶9本の燃料を積んで飛んでいる。

ドラム缶9本分の燃料を積んだ戦闘機が飛んで、排気ガスを出している。

 

78)、80年昔、子どもに人気のあった戦闘機は「ゼロ戦」。

皇紀2600年”=1940年昭和15年につくられた戦闘機「ゼロ戦」。

正式名「零式艦上戦闘機」。「ゼロ戦」は時速500キロ。

戦時、日本軍は「ゼロ戦」を1万機、持っていた。

 

79)、しんぶん赤旗2006年6月16日号によると、

銃弾製造は今、世界に140億発。

今は1分間に1500発(=1秒間に25発)射撃する機関銃もある。

米軍がイラクで使った銃弾は

「死者1人に“8発”が撃ち込まれていた」という記事もある。

わたしの知人の猟師は

「50発も撃ったら、銃身が焼けてきて握っておれない」と話していた。

 

80)、アメリカの2023年度の軍事費8130億ドル(100兆円)。

日本の2021年度の軍事費5兆5330億円(約5兆円)。

100兆円÷5兆円=20倍、アメリカの軍事費は日本の20倍。

日本の2021年度の国内総生産(GDP)は636兆円。

日本の軍事費は国内総生産の約1%。日本の財界は2%しようとしている。 

軍事費と医療費の関係が、アメリカの医療費に現われてきた。

アメリカの4800万人は医療保険も持っていない。

アメリカの医療費は日本の医療費の10倍という記事もある。

急性虫垂炎で1日入院し手術を受けた場合は

1万ドル(100万円)を請求された、という記事もある。

 

81)、資本家集団は“カネもうけ”がしたくてたまらない、のだ。

1つめ、日常的に必要な生活商品で“カネもうけ”。

2つめ、税金で商売する公共事業で“カネもうけ”。

3つめ、兵器と兵士を消費する戦争で“カネもうけ”。

 

第10話に続く

 

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戦争は誰が何の目的で起こそうと考え、戦争する法律をつくり誰が命令して、誰が宣戦布告をし、誰が得をして誰が損をし、誰が死ぬのか、誰が戦争を終わりにするのか、はっきりと言ってくれる番組はない。

2025-08-14 | 防衛大に残る日本軍隊の影

戦争は、どこから、やってくるのか

2 

 今年も8月15日がやってきた。マスコミは一斉に戦争特集をやっている。しかし、どの番組を見ても、戦争は誰が何の目的で起こそうと考え、戦争する法律をつくり誰が命令して、誰が宣戦布告をし、誰が得をして誰が損をし、誰が死ぬのか、誰が戦争を終わりにするのか、はっきりと言ってくれる番組はない。その答えを考え、知るために鳥井さんと話をした。

前日に続き

第8話、兵器企業。

 63)、しんぶん赤旗2004年5月11日号によると、

1999年度の、兵器企業上位10社の“兵器の売り上げ”と、

全商品の売り上げ額に占める“兵器の売り上げ”額の割合は次の通り。

三菱重工業は兵器を2797億円売って、兵器は全商品の売り上げの11・4%。

川崎重工業は兵器を1322億円売って、兵器は全商品の売り上げの14・0%。

三菱電機は兵器を1121億円売って、兵器は全商品の売り上げの4・1%。

東芝は兵器を538億円売って、兵器は全商品の売り上げの1・5%。

石川島播磨重工業は兵器を535億円売って、兵器は全商品の売り上げの6・7%。

日本電気は兵器を426億円売って、兵器は全商品の売り上げの1・1%。

小松製作所は兵器を317億円売って、兵器は全商品の売り上げの8・4%。

日立造船は兵器を344億円売って、兵器は全商品の売り上げの9・6%。

日産自動車は兵器を273億円売って、兵器は全商品の売り上げの0・9%。

日本電子計算機は兵器を255億円売って、兵器は全商品の売り上げの8・5%。

 

64)、しんぶん赤旗2004年5月11日号によると、

1998年度の世界の兵器企業上位5社の、兵器の売り上げ額と、

全商品の売り上げ額に占める兵器の売り上げ額の割合は、

ロッキード・マーチン(アメリカ)は兵器を166億ドル売って、

兵器は全商品の売り上げの63%。

ボーイング(アメリカ)は兵器を156億ドル売って、

兵器は全商品の売り上げの27・8%。

レイセオン(アメリカ)は兵器を148億ドル売って、

兵器は全商品の売り上げの75・9%。

ゼネラル・エレクトリック(アメリカ)は兵器を59億ドル売って、

兵器は全商品の売り上げの46・2%。

ブリティッシュ・エアロスペース(イギリス)は兵器を105億ドル売って、

兵器は全商品の売り上げの90・2%。

売り上げの大半を占める兵器企業は、戦争がなければ“必ず”倒産する。

 

65)、しんぶん赤旗2006年7月29日号によると、2005年度の、

日本の兵器企業10社の兵器の契約額は次の通り。

三菱重工業は、兵器2417億円。その内訳は

戦闘機、戦車、哨戒ヘリ、多用途ヘリ、魚雷、地対空誘導弾、空対艦誘導弾。

川崎重工業は、兵器1297億円。その内訳は、

哨戒機、輸送機、対戦車誘導弾、輸送ヘリ、多目的誘導弾システム。

三菱電機は、兵器1142億円。その内訳は、

中距離地対空誘導弾、誘導弾、電子戦システム。

日本電気は、兵器1078億円。その内訳は、

自動警戒管理システム、車両無線機、個人用暗視装置。

東芝は、兵器495億円。その内訳は、

短距離地対空誘導弾、基幹連隊指揮統制システム。

ユニバーサル造船は、兵器397億円。その内訳は、

砕氷艦、掃海艇、多用途支援艦。

川崎造船は、兵器353億円。その内訳は、

潜水艦、次世代潜水艦システムの研究試作。

石川島播磨重工業は、兵器348億円。その内訳は、

次期固定翼機・次期輸送機、ターボファンエンジン。

小松製作所は、兵器338億円。その内訳は、

りゅう弾、対戦車りゅう弾、軽装甲機動車。

富士通は、兵器313億円。その内訳は、

防衛情報通信基盤通信電子機器。

この兵器企業10社の兵器の売り上げは、2005年、8178億円。

憲法9条があっても、兵器企業は、こんなに繁盛している。

戦車1輌10億円って、値段は、どんなに決めるのかな、

兵器企業には、競争相手もいないから

「戦車=10億円で、どうかな、もう少し上げてほしいなあ、

また、政治献金するから」と切り出すと、

「政府と相談してみます」、、、、そんな調子だろう、と思われる。

 

66)、兵器企業の代表として三菱重工業を取り上げてみると、

従業員=2022年3月現在=連結7万7991人、単独2万2755人。

売り上げは、2022年度3月、4兆2027億円という記事もある。

社長は=泉澤清次(1957年9月3日~66歳)。

東京大学卒業、剣道は教士7段の偉丈夫な男=泉澤清次社長。

泉澤清次社長は、年収1億51000万円、

2020年には、自民党へ3300万円を政治献金している。

三菱重工業は、2015年度には、3854億円の兵器を防衛省に売り、

2018年度には、4580億円の兵器を防衛省に売り付けている。

2024年度には、8000億円の兵器を防衛省に売り付ける見通し。

これらの兵器企業の社長こそ、戦争を熱望し、戦争を企ててゆくのだ。

 

67)、<スマートフォンで調べると、次のような数字が出ている。

武器輸出国=2020年、1位アメリカ93億7200万ドル、2位ロシア32億0300万ドル、3位フランス19億9500万ドル。

日本の兵器製造会社は、2011年度、675社、兵器製造額、4兆7000万ドル。

日本の防衛省や自衛隊と直接取引している会社は4568社。>

 

68)、第2次世界大戦後、日本には、憲法9条という“宝もの”があって、

軍隊もない。兵器輸出もしない。だから、日本の国民の労働が、

そっくり、そのまま、日常の生活商品の生産に回っていた。

労働が兵器生産に回っていたら、今の“安心”な豊かな日本はなかった筈だ。

だが、憲法9条があっても、資本家集団は戦争を起こしてくる。

 

69)、1945年、終戦後も、アメリカは、国民の労働を兵器生産に回してきた。

労働の向いてゆく先が、アメリカでは兵器商品だった。

労働の向いてゆく先が、日本では日常生活商品だった。

これらが憲法9条の“内容”で、憲法9条は“宝もの”だ。

 

70)、軍隊の後方支援、兵器施設、給油施設、これらを株式会社が請け負っている。

アラスカ州のフォートグリーリーのミサイル基地も、

アメリカの民間企業の手で建設された。

年間1000億ドル(=11兆円)という記事もある。

11兆円というと、日本の1年間の道路建設費に等しい金額だ。

こんな兵器企業が世界50か国以上で“暗躍”している。

イラク戦場にアメリカの民間の社員1万5000~2万人も“出稼ぎ”やっている。

株式会社の“社長”が戦争をやる時代なのだ。

 

71)、台風がやってきて山肌が崩れたり道路が決壊したり。

すると“土建業者”に“仕事”が回ってきて“土建業者”は“にっこり”。

荒廃した戦場は“土建業者”の“カネもうけ”の場所なのだ。

 

72)、戦争は、兵器企業の社長が兵器を売りたくて、それが原因。

日常の生活商品を生産する一般企業は、必ず、生産過剰になってゆく。

パン屋がよいか靴屋がよいか、迷いながら、生産過剰になってゆく。

やがて、日常の生活商品は、市場にあふれて売れなくなる。

しかし、兵器は必ず売れる。戦争さえ起こせば、必ず売れる。

現実に戦争が起こらなくても、仮想敵国を宣伝すれば、兵器は売れる。

戦争は、労働の無駄遣(むだづか)い。資源の無駄遣い。

 

第9話、戦争(軍事費)は、大きな無駄遣い。

 73)、他国の領土を侵略する戦争、その原因は、3つ。

商品の市場を求めて、侵略戦争を始める。

低賃金の労働者を求めて、侵略戦争を始める。

商品生産の資源を求めて、侵略戦争を始める。この3つ。

現実には、資本家集団が“カネもうけ”のために戦争を起こす。

 

74)、戦車って、正面の鋼鉄の厚さ25センチ。重さ60トン。

アメリカでは正面鋼鉄の厚さ50センチの戦車もある。

時速60キロ、走行距離400キロ。道路を走ったら道路が壊(こわ)れる。

戦車は、燃料1リットルで200メートル走るだけ。

イージス艦って、全長210メートル、幅40メートル、排水量2万トン。

 

75)、『議会と自治体』2003年5月号によると、

米軍の1師団は1万6千~2万人で編成されていて、

“1日”動くとディーゼル燃料を300万リットルも消費する。

300万リットル=満タン50リットル車の6万車分の燃料。

1リットル100円なら、100円×300万リットル=3億円。

1師団が“1日”動くと燃料“3億円”の消費。“3億円”とは“ビックリ”。

 

76)、朝日新聞2003年5月11日号によると、

米軍の空母キティホークの燃料消費は“1日”動くと20万ガロン。

1ガロン=3・78リットルだから、

3・78リットル×20万ガロン=75万リットル=ドラム缶3750本、

1日に、200リットルドラム缶の3750本分、消費する。

1リットル150円なら、150円×75万リットル=1億1250万円=約1億円。

空母が“1日”動くと燃料“1億円”の消費。“1億円”とは“ビックリ”。

 

77)、『週刊新潮』2003年5月15号によると、

自衛隊の戦闘機F15Jは、燃料4000ポンドで満腹。

4000ポンド=ドラム缶9本の燃料を積んで飛んでいる。

ドラム缶9本分の燃料を積んだ戦闘機が飛んで、排気ガスを出している。

 

78)、80年昔、子どもに人気のあった戦闘機は「ゼロ戦」。

皇紀2600年”=1940年昭和15年につくられた戦闘機「ゼロ戦」。

正式名「零式艦上戦闘機」。「ゼロ戦」は時速500キロ。

戦時、日本軍は「ゼロ戦」を1万機、持っていた。

 

79)、しんぶん赤旗2006年6月16日号によると、

銃弾製造は今、世界に140億発。

今は1分間に1500発(=1秒間に25発)射撃する機関銃もある。

米軍がイラクで使った銃弾は

「死者1人に“8発”が撃ち込まれていた」という記事もある。

わたしの知人の猟師は

「50発も撃ったら、銃身が焼けてきて握っておれない」と話していた。

 

80)、アメリカの2023年度の軍事費8130億ドル(100兆円)。

日本の2021年度の軍事費5兆5330億円(約5兆円)。

100兆円÷5兆円=20倍、アメリカの軍事費は日本の20倍。

日本の2021年度の国内総生産(GDP)は636兆円。

日本の軍事費は国内総生産の約1%。日本の財界は2%しようとしている。 

軍事費と医療費の関係が、アメリカの医療費に現われてきた。

アメリカの4800万人は医療保険も持っていない。

アメリカの医療費は日本の医療費の10倍という記事もある。

急性虫垂炎で1日入院し手術を受けた場合は

1万ドル(100万円)を請求された、という記事もある。

 

81)、資本家集団は“カネもうけ”がしたくてたまらない、のだ。

1つめ、日常的に必要な生活商品で“カネもうけ”。

2つめ、税金で商売する公共事業で“カネもうけ”。

3つめ、兵器と兵士を消費する戦争で“カネもうけ”。

 

第10話、失業者を兵士にする。

 82)、兵士は、徴兵制と志願制、この2通り。

徴兵制なら反発が起こって始末が悪い。志願制なら志願した者が兵士になる。

労働者を“首切って”失業者をつくったら、

失業者は次々、自棄糞(やけくそ)で兵士に志願してくる。

 

83)、『世界国勢図絵』1999年版によると「アメリカは戦争がないと、

兵器は売れなくなり、在庫が増えて、兵器工場が閉鎖され、

失業者200万人が出て、失業者は志願兵の“泉”」とあった。

 

84)、日本戦没学生の手記

 「きけわだつみのこえ」(岩波文庫、2012年11月15日第26刷発行)に

 次の詩が載っている。

 「、、、、、ある者は脳髄を射ち割られ

  ある者は胸部を射ち抜かれて

  よろめき叫ぶ君たちの声は

  どろどろと俺の胸を打ち

  ぴたぴたと冷たいものを額に通わせる。

  黒い夜の貨物船上に

  かなしい歴史は空から降る

  明るい三月の曙のまだ来ぬうちに

  夜の春雷よ 遠くへかえれ

  友を拉(らっ)して遠くへかえれ、、、、」(63~64ページ)

 田辺利宏(日本大学生、26歳で中国で戦死)の詩である。

 

第11話、餓死した日本兵士。

85)、しんぶん赤旗日曜版2005年5月7日号によると、

第2次世界大戦で、「日本兵の3分の2は食べ物がなくて餓死」とあった。

しんぶん赤旗2006年9月25日号によると、

第2次世界大戦で、「日本の、軍人と軍属の戦没者230万人、

半数以上が餓死」とあった。

中日新聞2012年6月30日号に「日本兵は戦友の肉を食った」とあった。

食べられない病気も辛(つら)いが、食べられる身体で

食べるモノがなくて餓死するのは、もっと辛い。

日本兵の戦死は、敵弾に撃たれて戦死すると思っていたが、

日本兵の戦死は、実は“餓死”だったので、“ビックリ”。

 

86)、戦時中、よく“軍歌”を歌った。

軍歌「暁に祈る」の歌詞は「飲まず喰わずの日も3日」だった。

軍歌「父よ、あなたは強かった」の歌詞は「10日も食べずにいたとやら」だった。

軍歌「露営の歌」の歌詞は「夢に出てきた父上に死んで帰れと励まされ

 覚めて睨むは敵の空」だった。

わたしたちは子どもの頃から「決死隊」になるような歌を歌っていたのだ。

 

87)、わたしの近所のお年寄り。今は亡くなったお年寄り。

このお年寄りは、戦時、航空母艦に乗っていた。

「敵の攻撃で空母の甲板が破壊されて、帰艦してきた飛行機は

甲板に降りられない。母艦の上空を旋回して、遂には自爆するより

道はなかった」と話していた。

このお年寄りは、戦艦にも乗っていたのです。

「或る日、甲板から滑り落ちた若い水兵を見た。水兵は

助けてもらえず、波間に漂っていて、やがて、挙手の敬礼をしながら

消えて行った。その姿が、今も目に浮かぶ」と話していた。

 日本軍には“捕虜になる自由”も与えられていなかった。

 敵弾が雨霰(あめあられ)と飛んでくる中を「突撃」の命令で敵陣地に

飛び込んでゆく、こんな戦術は日本軍の独特なモノであった。

 

次回第12話に続く

 

 

 

 

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戦争を起こし、開戦の命令をしたのは誰か、その目的は何か。犠牲になって死んだのは誰か、得をした集団は、天皇をつくった人々。   

2025-08-14 | 戦争反対・戦争法廃止

戦争は、どこから、やってくるのか

                                                                        1

  今年も8月15日がやってきた。マスコミは一斉に戦争特集をやっている。しかし、どの番組を見ても、戦争は誰が何の目的で起こそうと考え、戦争する法律をつくり誰が命令して、誰が宣戦布告をし、誰が得をして誰が損をし、誰が死ぬのか、誰が戦争を終わりにするのか、はっきりと言ってくれる番組はない。その答えを考え、知るために鳥井さんと話をした。

 私が三重県にきて、友人になった元三杉町の議員・鳥井尚さんとお話した時,彼は「戦争はどこからやってくるのか」について、次のように話してくれた。 2024年3月3日のことなので数字や情勢は当時のものです。

   お話を箇条書きにしても245項目にもわたるので、ゆっくり、深く考えながら、読んでいただければ幸いです。最後に、鳥井尚氏の略歴も載せさせていただいた。ご健在であり時々お会いしている。

 

第1話、なぜ、戦争が起こるのか。

1)、誰でも“カネもうけ”したくて、“カネもうけ”の道を進んでゆく。

“カネもうけ”の道が行き詰(づ)まって、戦争に進んでゆく。

 

2)、“カネもうけ”の道を、3つにまとめてみた。

1つめ、日常的に必要な生活商品で“カネもうけ”。

パンや服や自転車などの商品も市場(しじょう)にあふれて、行き詰まってゆく。

 

2つめ、税金で商売する公共事業で“カネもうけ”。

道路をつくったり、トンネルを掘ったり、橋を架(か)けたり。

これらも自然破壊まで進んで、やがて、行き詰まってゆく。

 

3つめ、兵器と兵士を消費する戦争で“カネもうけ”。

税金を使って兵器が売買され、失業者をつくって兵士を集める。

兵器と兵士を消費する。こんな、ひどい“商売”はない。

 

3)、人を殺しても、いけない。人に殺されても、いけない。

すべての話は、人の世の“生き甲斐(がい)”の話なのだ。

 

4)、“反戦平和”と“貧困追放(=生活防衛)”、この“2つ”の道を

自信と誇りをもって進むこと。これが人の世の“生き甲斐”なのだ。

 

第2話、機械が何でもつくる世の中になった。

 5)、機械が何でもつくってしまう世の中がやってきた。

機械が人間の“仕事”を奪(うば)って、人間が失職する世の中がやってきた。

 

6)、機械の性能がよくなって、その機械が働き出して、商品は増えてゆく。

例えば、自動車は1世帯に1台が売れたら10年間は売れない。

日本の世帯数は、約5000万あって、10年間に5000万台、売れて、

1年間に500万台、売れて、これ以上は売れない。

 

7)、日本の大企業は国内が“ダメ”なら、国際市場での“カネもうけ”しようとする、

そのために、賃金を低くして“カネもうけ”して“資本金”を増やそうとする。

 

8)、今は、どの工場も、従業員を手“イッパイ”雇用してしまっているから、

どの工場も、従業員を新規(しんき)に雇用することはなくなってきた。

機械が人間の“仕事”を奪って、失職者の多い世の中になってきた。

 

9)、商品で“カネもうけ”できなくなったら、賃金を買いたたくしかないのか。

賃金を買いたたいたら、収入の減った民衆は商品を買わなくなる。

商品を売るためには、商品の値段を下げるしか道がない。

昨今(さっこん)は、靴下1足=100円で売っている世の中になった。

靴下100足を売っても、売り上げ1万円で、これでは商売にならない。

機械が靴下をつくってくるから、靴下の職人は失職してゆく。

 

10)、先例はアメリカだ。機械が人間の“仕事”を奪ってしまって、

失職者が増えてきた。アメリカの人口3億2000万人、その中で、

失職者2000万人、医療保険の未加入者4600万人、これがアメリカだ。

アメリカの野宿者56万人、日本の野宿者3500人。

アメリカの野宿者は日本の野宿者の160倍もいる。これがアメリカだ。

アメリカって大変な国だ。ところで、日本も大変な国になってきた。

 

第3話、田舎も失職者が増えて過疎になった。

 11)、機械が人間の“仕事”を奪って、田舎の“過疎化”が進んできた。

80年前の、わたしの故郷=美杉村は、今は合併して津市美杉町になった。

美杉町は206平方キロ=大阪市とほぼ同じ広さ。その1%=200町歩が耕地。

200町歩の耕地の、その4割が休耕地。高齢化で耕作者が居なくなったのだ。

美杉町は3軒に1軒が“空き家”。3世帯に1世帯が“独り暮らし老人”世帯。

美杉町の人口は、49年前1975年=1万2075人、37年前1987年=9862人、

今は、2024年=3821人。50年間に美杉町の人口は、3分の1に減った。

80年前、美杉町には、小学校8校、小学校分校2校、中学校7校、あった。

今は、美杉町に、小学校1校、中学校1校。

2022年4月6日に小学生1年3人が入学した。美杉町全体で、たった3人。

昔は翁草(おきなぐさ)が咲いて梟(ふくろう)やホトトギスが鳴いていた。

今は、翁草も咲かない。梟やホトトギスも鳴かない。空気環境が変わった。

 

12)、わたしの田舎=美杉町には80年前は、いろんな職種が並んでいた。

桶屋、籠屋、鍛冶屋、飴屋、提灯屋、畳屋、下駄屋、、、、が並んでいた。

ところで、今は、これらの職種が消えてしまった。

今まで職人がつくってきた商品を、機械がつくってくるから、

これらの職人は失職して、消えてしまった。

わたしの田舎には、国鉄=列車=名松線の終着駅=奥津駅があったから、

宿屋が10軒もあった。名前を記録しておくと、

「魚伊」、「ふるさと屋」、「江戸屋」、「松阪屋」、「旭(あさひ)屋」、「中北屋」、

「井筒屋」、「倉田屋」、「十一屋」、「巽(たつみ)屋」、この10軒の宿屋があった。

今は自動車で行き来するから、これらの宿屋も、みな消えてしまった。

自動車で行き来するから列車の乗客も減って、終着駅は無人駅になった。

 

13)、昔から田舎にあったモノでも“カネもうけ”にならないモノは消えた。

“カネもうけ”の実現には、邪魔(じゃま)になる宗教も排除してゆく。

わたしの田舎=美杉町には、寺が10軒もあって、神社が10軒もあって、

寺に“坊さん”が10人も居た。神社に“祢宜(ねぎ)さん”が10人も居た。

寺には“寺納所(てらなっしょ)”と言って“坊さん”の生活費を、

寺の“檀家”が“お供え”してきた。わたしの寺の“檀家”は50軒ほどであった。

50軒の“檀家”が1軒の“坊さん”の生活費を出してきた。

神社についても寺と似た仕組みで“祢宜(ねぎ)さん”の生活を支えてきた。

今は、美杉町に“坊さん”1人、“祢宜さん”1人、居るだけになった。

 

第4話、機械でつくれない職種だけ、田舎に残った。

 14)、木材の需要が減ってきて、製材工場を閉じ始めた。

80年前は、山林の村=美杉村の“稼ぎ”(職場)と言うと製材工場であった。

山から伐採してきた樹木を板にする作業であった。

川を堰(せ)き止めて、製材工場まで川水を引き入れて、川の水の流れる、

その“水力”で円形の鋸を回して、樹木を板にしていた。

そして、製材工場が村民の“稼ぎ”の場所であった。

ところが、今は、機械が働いて“水力”の製材工場は消えてしまった。

“稼ぎ”の職場が消えて、田舎の“過疎化”が進んできた。

戦時=1945年昭和20年、敗戦までに、大阪市、名古屋市、四日市市、

などの、民家や工場が、空襲で燃えてしまった。

敗戦後、その復興のために民家や工場の建築に、杉の木材の需要が増えた。

政府が補助金を出して、杉の植林を奨励した。

80年前、わたしが子どもだった頃、雑木林だった山。

栗を拾ったり茸(きのこ)を採ったりした、その雑木林には、

鹿や猿や雉の餌も多かったが、その雑木林が杉林に変わった。杉林に追われて、

餌を求めて、鹿や猿や雉が民家の近くまで降りて来るようになった。

杉林が広がって、杉林は、水分を吸い上げてしまうから、

杉林に、水分を吸われて、川の水量も減って、川の流れも細くなってきた。

 

15)、機械に“仕事”を奪われて、失職し“無職”の人が増えてきた。

“無職”の人の“暇つぶし”の“遊び”も増えてきた。

“遊び”の、パチンコ、カラオケ、ゴルフ、そんな施設が増えてきた。

 

16)、大工(だいく)左官(さかん)石工(いしく)、これらは結束して

“土木建設業”になった。機械だけでは道路や橋はつくれない。

“土木建設業者”が道路や橋をつくる。

機械ではつくれないモノだけ、田舎に残った。“4つ”だけ、田舎に残った。

“飲食店”、“お医者”、“床屋(とこや)”、“土木建設業”、この“4つ”だけ残った。

この“4つ”は機械ではつくれないから、田舎に残った。

 

17)、資本主義日本では、誰も彼も“カネもうけ”したくて動いてゆく。

“カネもうけ”したくても“仕事”を機械に奪われてしまった。

パンも飴も服も靴も、今では工場で機械がつくってくる。

猫の“餌”も機械がつくってくるから、猫は鼠を捕ることを忘れてしまった。

釣銭の勘定も機械がしてしまう。珠算学校も消えてしまった。

“無職”の人が増えて、世論が不安になったら、戦争が近付いてくる。

 

18)、1945年の敗戦までは、徴兵検査があって、男は満20歳になると、

徴兵検査を受けて、2年間、久居市の第33聯隊=軍隊に入隊した。

軍隊は、食べる、着る、寝る、みな保障されていて貧乏人には楽しかったようだ。

実弾の飛んでくる戦場に行かなくてよいなら、今も、失業者は

軍隊生活を待っているかも知れない。ただ、号令に従っていたらよいのだ。

明治30年生まれの父は「軍隊では読書する時間があった」と懐かしがっていた。

 

第5話、“カネもうけ”1つめ、日常生活商品。

 19)、朝日新聞2017年10月5日号に「日本のバイクの生産は、

1980年250万台だった。2016年には34万台になった」とあった。

36年間で7分の1に減った。

 

20)日経新聞2015年6月22日号に「パナソニック(松下電器)は、

テレビや洗濯機や冷蔵庫などの家電商品の売り上げは、売り上げ全体の3割に

なった」とあった。家庭電気器具は2000万台、売れるだけ。それで“お仕舞い”。

パナソニックは、今は、発電機や充電機を後進国に輸出している。

 

21)、日経新聞2017年6月19日号に「デジタルカメラの世界出荷台数は

2010年1億2000万台だった。2016年には2400万台になった」とあった。

6年間で5分の1に減った。

 

22)、日経新聞2017年6月23日号に「辞書が売れなくなった。

1998年280万冊、売れた。2016年には114万冊になった」とあった。

18年間で5分の2に減った。

 

23)、今はスマートフォンやパソコンで、写真を撮ったり漢字を調べたりする。

テレビを見ていたら、向こうから情報が届いてくるようになった。

本を買って読書する人が減ってきた。書店も減ってきた。

やがて、カメラも辞書も姿を消すかも知れない。

手紙を書かない。切手や葉書が売れない。“宣伝”の郵便物だけ増えた。

バイクも電気製品もカメラも、すでに民衆に行き渡ってしまった。

 

24)、鉛筆は1年に“2億”本、売れる。国民1人当たり1年に“2本”使うだけ。

ボールペンが売れている。万年筆を使う人が減ってきた。

 

25)、今は、機械が発達して生産力が高まり、商品が増えている。

商品は、市場にあふれていて、売れなくなってゆく。

 

26)、まず、食べ物で“カネもうけ”やってゆく。

1食100グラムの小麦粉、7勺(しゃく)のコメ、それで満腹。

 

27)、穀物は、1食100グラム、1日3食で300グラム、食べる。

1人1年間に、300グラム×365日=約100キログラム、食べる。

国民1億人は1年間に、100キログラム×1億人=1000万トン、食べる。

食料用の穀物は、これ以上は売れない。これで“お仕舞い”。

 

28)、ビールは、2014年に540万トン、消費した。

540万トン÷1億人=54リットル。国民1人54リットル、飲んだ。

大瓶(633ミリリットル)なら85本、飲んだ。

大瓶1本350円なら、350円×85本=2万9750円、飲んだ。

国民1億人で2万9750円×1億人=2兆9750億円、ざっと3兆円、飲んだ。

酒や焼酎の消費量は、それぞれ、ビールの消費量の10分の1、飲んだ。

 

29)、バナナは、2019年に104万トンを輸入。約100万トンを輸入した。

100万トン÷1億人=10キログラム。国民1人当たり10キログラム。

1本200グラムなら、国民1人1年間に50本、食べた。

 

30)、日経新聞2012年8月14日号に

「化粧品の売り上げ2兆円」とあり、国民の半分が女性であって、

女性の3人に1人が化粧すると、

化粧する女性は、1年に平均12万円の化粧品となる。

日経新聞の何日号か忘れたが「婦人服の売り上げ4兆円」とあった。

女性の3人に1人が婦人服を着ると、婦人服は1年に平均24万円にもなる。

 

第6話、“カネもうけ”2つめ、公共事業。

 31)、資本家の“カネもうけ”2つめ、公共事業。

製鉄や自動車の産業なら設備費も大きい。資本も巨額。

公共事業は“土木建設業”である。“土木建設業”の道具は、

昔なら、ツルハシ、スコップ、モッコ、だった。

道路は、並みの商品のような調子ではないのだ。

靴や帽子や自動車や、そんな並みの商品は、工場の機械でつくられて、

そのまま、店先に運ばれてきて、店先に並べられる。

ところが、道路は、並みの商品のような調子ではない。

道路は、その道路を必要とする“現場”で“土木建設業者”が建設する。

ところで、地域住民の要求でもって道路建設が進められるのではない。

“土木建設業”の“カネもうけ”の要求が先にあって、道路は建設されてくる。

昨今は、地域住民の知らないうちに、道路建設が進められてゆく。

 

32)、公共事業は、鉄とセメントを消費する。

 

33)、昔々、ずっと昔、民衆は鉄を使っても鉄屑を捨てなかった。

磨滅した鉄の欠片(かけら)を溶解して新しい鉄の道具をつくった。

宮殿らしい遺跡から錆(さ)びた剣は出てくる。だが、民衆の住居跡から、

鉄屑は出てこない。溶解して新しい道具をつくったからだ。

古代から、鉄は非常に大切な資源だった。鉄やセメントの消費が増えた、

ということは“土木建設業”が増えた、ということだ。

 

34)、日本のセメント消費量。2001年度、6676万トン販売し、

ざっと、7000万トンのセメントを消費した。

7000万トン÷1億人=700キログラム=25キログラム袋の28俵のセメント。

国民1人当たり1年間に、25キログラム袋の28俵のセメントを消費した。

生コンクリートの出荷量“2億トン”という記事もある。

国民1人1年間に2トン。比重2・3、嵩(かさ)なら、約1立方メートル。

 

35)、鉄もセメントも、1年間の消費量は、約7000万トン。

穀物の消費量の7倍の重さ。ビールの消費量の10倍の重さ。

 

36)、世界のセメント需要は、「1948年=1億トン、1997年=5億トン、

2006年=25億トン、2009年=30億トン」という記事には“ビックリ”。

 

37)、日経新聞2011年6月30日号に「日本の公共事業費、2011年度の見通し、

として、政府部門17兆9600億円、民間部門25兆2600億円、合計43兆2200億円」

とあった。この中に、災害復旧関連事業2兆4100億円も含まれている。

 

38)、『議会と自治体』2003年11月号に「2002年日本の労働者6330万人。

その1割が建設業労働者、建設業労働者は618万人」とあった。

日本の労働者の10人に1人が建設業労働者で、約“600万人”。

 

39)、日本の、自動車産業の労働者550万人。建設業労働者600万人。

自動車産業の労働者より建設業労働者の方が多いのには“ビックリ”。

国家公務員58万人、地方公務員270万人。公務員は椅子に座っている労働者。

約“300万人”の公務員は直接には肉体的な労働をしていない。

 

40)、日本の公共事業費は1年間に、2020年度約6兆6000億円、と言う記事もある。

公共事業費は、道路建設費などだ。6兆6000億円÷1億人=ざっと6万円。

国民1人当たり1年間に“6万円”。公共事業が多いのには“ビックリ”。

 

41)、“土木建設業”の社長は中小企業も含めて、約50万人。

昨今の、小学校教師40万人、中学校教師25万人。それらと比べてみて、

“土木建設業”の社長の人数が増えてきて、あまりにも多いので“ビックリ”。

 

42)、公共事業費6兆円~50兆円、土木建設社長50万人、建設業労働者600万人。

社長1人当たり、1億円の事業費、12人の建設業労働者、となる。

1億円の事業で、その2割は、社長の“カネもうけ”だろうか。

 

43)、鹿島建設や大林組は、従業員は1万人を超えている。その売り上げは、

鹿島建設は1兆9485億円(2009年)です。大林組は1兆3414億円(2010年)。

 

44)、昨今では、生活必需品では、商売やっても“カネもうけ”にならない。

今では、“土木建設業”しか“カネもうけ”の“道”がなくなった

 

45)、テレビのコマーシャルにも

「山を見るとトンネルを掘りたい。川を見ると橋を架けたい」とあった。

機械でつくれないモノ、それは“土木建設業”だけ。

鉄を約7000万トンも消費する。セメントを約7000万トンも消費する。

地方では、“土木建設業”しか“カネもうけ”の“道”がないのだ。

 

46)、しかし、公共事業も、自然破壊まで進んで行って、

やがて、公共事業も行き詰まってくる。

 

47)、生活商品にも公共事業にも行き詰まったら、

資本家集団は、こっそり、戦争を待っている。

戦争で“カネもうけ”するしか“道”がないのだ。

 

第7話、“カネもうけ”3つめ、戦争。

 48)、資本家の“カネもうけ”3つめ、戦争。

どこかの国が攻めてくる、と“仮想敵国”を宣伝する。

ヒトラーは、外敵を宣伝して全体主義に統一して行った。

越後(=新潟県)の上杉謙信と甲斐(=山梨県)の武田信玄は

12年間も戦って、領地を守る必要を宣伝して、百姓一揆を抑えてきた。

今、北朝鮮もアメリカも日本も、危機状態を宣伝して兵器を売ってゆく。

戦争が起こらなくても、兵器を売って“カネもうけ”する。

 

49)、戦車1輌、10億円~15億円。今の戦争では戦車は役立たない。使わない。

戦車は富士山の麓や石狩平野に並べて置いてあるだけ。

自衛隊は戦車450輌も持っていて、その半分は三菱重工が生産したモノ。

 

50)、戦闘機1機、100億円~120億円。性能のよい飛行機を次々、つくってくる。

どの国も、今、開発研究しているのは、イージス艦。

 

51)、しんぶん赤旗2003年11月6日号に「日本は、

イージス艦(1365億円)6隻に増やす。ヘリ空母(1164億円)4隻に増やす。

空中給油機(257億円)4機に増やす」とあった。

日本の軍事費、今は5兆円、日本の財界は10兆円にしたくてたまらないのだ。

 

52)、産経新聞2010年7月25日号に「潜水艦1隻500億円。

潜水艦の寿命は16年」とあった。16年も経ったら退役となる。お払い箱。ゴミ。

 

53)、日本の兵器の商売(=自衛隊23万人の、その兵器の保有数)。

戦車1輌=約10億円(=8億円~15億円=自衛隊、450輌、保有)なら、

200万円の自動車を500人に売るに等しい商売だ。

戦闘機1機=約100億円(=100億円~120億円=自衛隊、324機、保有)なら、

200万円の自動車を5000人に売るに等しい商売だ。

潜水艦1隻=約500億円(=500億円~800億円=自衛隊、24隻、保有)なら、

200万円の自動車を2万5000人に売るに等しい商売だ。

航空母艦1隻=1200億円(=1200億円~=自衛隊、4隻、保有)なら、

200万円の自動車を6万人に売るに等しい商売だ。

イージス艦1隻=1365億円(=1365億円~2400億円=自衛隊、12隻、保有)なら、

200万円の自動車を6万8000人に売るに等しい商売だ。

兵器の値段は売り手の言いなり。値切られることのない商売だ。

 

54)、アメリカはイラク戦争で、クラスター爆弾を使った。

読売新聞2003年8月15日号に「日本で、クラスター爆弾を生産」とあった。

クラスター爆弾は、長さ2・3メートル、直径40センチ、重さ430キログラム。

200の子爆弾が、四方八方に飛び散って破裂する。

「クラスター爆弾を米国は自衛隊に売りつけてきた」とあった。

1990年から日本でもクラスター爆弾を生産している。

 

55)、日経新聞2019年1月19日号に「ロシアは2018年12月末、

音速の20倍の速さを誇る極超音速のミサイルシステム“アバンガルド”の

発射実験に成功」とあった。

 

56)、資本家集団は、しっかり、計算している。

戦争で“損(そん)する”なら、戦争反対を叫ぶ筈。

戦争で“得(とく)する”から、戦争反対を叫ばない。

みんなが戦争に反対したら、資本家集団は、どこで“カネもうけ”するか。

医療、介護、教育、この3つの道に向いてゆく。これは民衆の喜び。

 

57)、“カネもうけ”は混然(こんぜん)と複雑に、からまり合って進んでゆく。

“金融”の話になると、株式や債券など、複雑で目がまわる。

 

58)、戦争を「喧嘩の大きいモノ」のように思っている人がいるが、

それは間違っている。喧嘩は、自然界に、必ず“つきもの”だ。

大きな犬と小さな犬は、初めから“勝負”が決まっているから喧嘩しない。

大きな犬が、獲物を自分のモノにしてしまう。喧嘩にならない。

ところが、2匹の犬が“互角(ごかく)の力”なら、奪い合って喧嘩になる。

自然界に、喧嘩は“必ず”起こってくるモノ。

戦争は喧嘩とは違う。戦争は資本家集団が“カネもうけ”のために企てる。

 

59)、昔々、ずっと昔、人間は“嘘”を言わなかった。

狩猟する際に獲物の居場所を“正直”に知らせ合って、捕った獲物は、

みんなで等分に分け合った。“正直”に言わないと、みんなが“損”する。

だから、人間は、必ず“助け合って”生きるようになっていた。

 

60)、戦争での消耗品は、兵器と兵士。戦争になると兵器企業が喜ぶ。

兵器企業は“にっこり”。兵士は、戦死したり、餓死したり。

 

61)、しんぶん赤旗2005年1月26日号に「世界の戦費」が出ていた。

第1次世界大戦は6130億ドル(63兆円)。

ベトナム戦争(1955年~1975年)の戦費は10年間に6230億ドル(64兆円)。

イラク戦争(2003年~2011年)の戦費は9年間に2800億ドル(29兆円)。

ベトナム戦争で米国が使った爆弾も戦費も第1次世界大戦より多かった。

 

62)、アメリカは、2017年、419億ドル(=4兆4000億円)も兵器輸出して、

世界の兵器輸出の3割に相当し、世界の98か国に向けて輸出している。

アメリカの資本家集団は、兵器を売るために戦争を待ち望んでいるのだ。

 

第8話に続く

 

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平和と人権の不可分の関係について双方から言及があったのですが、生存権など人権を守ることが平和をつくる土台であり、平和もまた人権を実現するのに欠かせない基盤であることが強く意識されていました。

2025-08-14 | 科学的社会主義の発展のために

2025年8月14日(木)

ベトナム共産党との理論交流会談 画期的成果

田中悠副委員長に聞く(上)

一段と深みのある交流に

テーマ 平和構築と人権擁護

 日本共産党とベトナム共産党の第11回理論交流会談が8月2日にベトナム・フンイエン省で開かれました。双方の代表団が「新しい世界情勢における平和構築と人権擁護」をテーマに8時間以上にわたり濃密な議論を交わした今回の理論交流の成果について、日本共産党代表団の団長を務めた田中悠副委員長・書記局長代行に聞きました。(編集部)


写真

(写真)インタビューにこたえる田中悠副委員長

 --日本共産党とベトナム共産党との理論交流は11回目となりました。どのような特徴があったのでしょうか。

 田中悠副委員長 理論交流は2007年、当時の志位和夫委員長とノン・ドク・マイン書記長との合意にもとづいてスタートし、今回は2022年の東京開催以来、3年ぶりの開催となりました。過去10回にわたり、社会主義や21世紀の世界情勢などについて双方の理論的な知見、考え方を交換してきましたが、今回は一段と深みのある交流ができたと感じています。

 テーマは「平和構築と人権擁護」という国際政治の直面する重要な課題を設定できました。ベトナム側団長のグエン・スアン・タン政治局員(ホーチミン国家政治学院学長・理論評議会議長)と私が基調報告し、日本側とベトナム側からそれぞれ5本の報告が行われたのですが、一つひとつの報告が大変興味深く、双方とも集中して報告を聞き、議論する会合となったのが大きな特徴でした。

写真

(写真)第11回理論交流会談に参加する日本共産党とベトナム共産党の代表団=2日、ベトナム・フンイエン省

権利いかに守る

 --ベトナムとの交流で「平和と人権」をテーマとされたことに、興味をそそられました。

 田中 はい。今回はじめて「人権擁護」が理論交流のテーマになりました。平和と人権の不可分の関係について双方から言及があったのですが、生存権など人権を守ることが平和をつくる土台であり、平和もまた人権を実現するのに欠かせない基盤であることが強く意識されていました。

 私の基調報告では、ガザでのジェノサイド(集団殺害)や中東での紛争、ウクライナ戦争などの重大な逆流があるものの、やはり平和と進歩が世界史の本流であるという綱領の世界論をのべ、核兵器禁止条約や東南アジア諸国連合(ASEAN)など平和の地域協力の流れ、国際的な人権保障の発展に触れました。

 そのうえで日本共産党が「東アジアの平和構築への提言」を出して、軍事強化ではなく対話と包摂で積極的、能動的に平和を構築しよう、市民運動の力を発揮しようと提唱してきたこと、「提言」をもって欧州や中国などと交流し、相互理解や連帯を築いてきたことを紹介しました。さらに、「人間の自由」についての党の理論的探究とその成果を報告しました。

 ベトナム側は近代思想史、国際条約の到達点、人間の安全保障、資本主義の害悪など、さまざまな角度から包括的に「平和と人権」を語り、私たちに強い印象を残しました。ベトナムは民族独立と自由を求めて大国とたたかい続けてきた歴史を持ちますが、ベトナムの独立宣言でアメリカ独立宣言(1776年)やフランス人権宣言(1789年)が引用されていることが語られました。

 また、DX(デジタルトランスフォーメーション)や急速なAI(人工知能)・デジタル技術の進歩のなかで、いかに労働者や国民の権利を守るかという点に強い問題意識を持っていました。ジェンダー、障害者、LGBTQの権利保障への言及もありました。なによりもベトナムが国際的な人権保障の到達点をしっかりと吸収し、国づくりに生かそうという熱意に満ちていたことが印象的でした。

 日本側代表団のメンバーは、ジェンダー平等、排外主義、「自由な時間」についてのマルクスの探究、新自由主義に対する労働者のたたかい、平和と人権の相互関係--をそれぞれ報告しましたが、タイムリーで多角的な問題提起ができた、チーム力を発揮できたと思っています。(※日本側報告の主題は8月3日付本紙)

「平和提言」共感

 --日本共産党の外交政策や理論的探究について、ベトナム側からどのような反応がありましたか。

 田中 「平和提言」と理論的探究の両方に、強い反応がありました。ベトナム側は日本共産党との理論交流を高く評価しており、今回の理論交流会談も大変重視した構えで臨んでいました。政治局員であるタン議長が丸1日フルに参加して、共同議長として直接会議をとりしきり、理論評議会の3人の副議長も参加しました。いずれも著名な、ベトナムの第一級の理論家たちです。

 ホーチミン国家政治学院を訪問すると、中央委員であるドアン・ミン・フアン副学長と学院指導部が時間をとった会談を用意していて、教室を見学する時間がないほどでした。

 驚いたのは、理論評議会とともに今回の会談を支えてくれたベトナムの政府機関の実務担当から、休憩時間に「『自由な時間』に関心を持ちました」と話しかけられたことです。理論評議会や代表団でない若手の実務者が、事前に志位議長の講演などを読んで、労働者の「自由な時間」の拡大はベトナムの発展状況でどう適用できるのだろうと、考えをめぐらせていたというのです。日本共産党の理論研究への強い関心を折々に触れて感じる訪問となりました。

 「平和提言」でのわが党の立場にも強い共感が示されました。今回の訪問では、ベトナム共産党のチャン・カム・トゥ書記局常務、ブイ・タイン・ソン副首相・外相との会談を持ちましたが、わが党が平和構築と核兵器廃絶に重点を置いていることに賛同が示され、現在の世界の諸課題の解決に向けて、協力していくことを確認しました。これらの会談を報じたベトナムの公的メディアの記事は、わが党が「ASEANインド太平洋構想」(AOIP)を重視していることを特記していて、「平和提言」の内容をよく押さえてくれているんだと、うれしい思いでした。

悲観的にならず

 理論交流にはグエン・ミン・ブー筆頭外務次官が終日参加し、現在の国際情勢についての見解の報告があったうえ、休憩時間や夕食会で情勢についてさまざまに意見を交換しました。

 情勢に関して双方は、“危機を直視することと悲観的になることは違う”という考えをともに言及しました。複雑で困難な情勢であっても、国際法に基づく平和秩序や相互尊重などの原則にしっかり立って、連帯していくことが大事だと確認しました。「平和提言」の有効性を改めて感じましたし、ASEANの努力に触れた思いでした。今回、人権擁護をテーマにとりあげたことで、協力の幅の広がりも視野に入ってきました。

 ベトナム側は、今回の理論交流を総括して、理論交流は両党関係の強化だけでなく国際社会全体の平和構築、人権保障に貢献するものだと高く評価しました。私たちも今回の会合の成功と、成果をふまえた第12回の開催を宣言して、会議を締めくくりました。

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 李在明(イ・ジェミョン)政権の国政企画委員会(国政委)は13日、国政運営5カ年計画を発表し、「大統領任期内の戦時作戦統制権(戦作権)の移管」という目標を示した。

2025-08-14 | 韓国あれこれ・・・
 

韓国政府、任期内に戦時作戦統制権の移管を表明…

米国、「3大条件」掲げるか

登録:2025-08-14 06:44 修正:2025-08-14 07:43
 
 
韓国と米国が2015年11月2日午前、ソウル龍山の国防部庁舎で韓米国防長官会談を行っている=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 李在明(イ・ジェミョン)政権の国政企画委員会(国政委)は13日、国政運営5カ年計画を発表し、「大統領任期内の戦時作戦統制権(戦作権)の移管」という目標を示した。李在明大統領は大統領選の公約で「堅固な韓米同盟に基づいた戦作権移管の推進」を明示したが、具体的な時期は明らかにしなかった。

 国政委のホン・ヒョ二ク外交安保分科長は同日、主な国政課題を説明する中で、国益中心の外交安保課題の一つとして、「任期内の戦作権の移管」を取り上げた。国政委は「堅固な韓米同盟の基盤の上で、移管の履行をめぐるロードマップを早期に用意・履行し、韓国軍の作戦企画および指揮能力の向上を通じた対北朝鮮抑止態勢を構築する」方針を示した。

 李在明政権が目標通り任期内に戦作権の移管を実現するためには、米国との合意が必要だ。朴槿恵(パク・クネ)政権は3つの条件が満たされた時、戦作権を移管することで米国と合意した。3つの条件とは、連合防衛を主導するために必要な軍事的能力▽同盟の包括的な北朝鮮の核・ミサイル脅威への対応能力▽安定的な戦作権の移管に適した朝鮮半島および域内の安保環境だ。

 朴槿恵政権時代の合意が破棄されていないことを考えると、米国は李在明政権にこれらの条件を先に満たすことを求める可能性が高い。ザビエル・ブランソン在韓米軍司令官は8日、京畿道平沢(ピョンテク)のキャンプ・ハンフリーズで開かれた韓国記者団との懇談会で、「戦作権の移管を加速化させるために近道を選ぶと、朝鮮半島の戦力の準備態勢を危険にさらす恐れがある」とし、条件に基づいた戦作権の移管を強調した。

 政府関係者は「戦作権の移管と関連した条件を達成するため、速度を上げて李在明政権の任期内に戦作権の移管に向け努力するという意味」だと説明した。アン・ギュベク国防部長官も先月15日、国会人事聴聞会で「李在明政権の任期中の戦作権移管の目標」について言及したが、「期限を定めたわけではなく、戦作権の移管を進める意志を示したまで」だとし釈明した。

 一方、ホン・ヒョ二ク分課長は「違憲的な12・3非常戒厳のような軍の政治的介入を防止するために防諜司令部は廃止し、必須機能は分散して移管する」と述べた。東・西ドイツが基本条約をもとに対話と交流を続けたように、南北基本協定を結び南北間の平和共存の原則とルールを設ける方針も示した。

クォン・ヒョクチョル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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2012年に「革命文献と民国時期文献の保護計画」を開始して以来、中国国家図書館が抗日戦争文献の収集・整理・研究分野で収めた豊かな成果が体系的に展示されている。

2025-08-13 | 中国をしらなければ世界はわからない

中国国家図書館で

抗日戦争文献整理成果展、無料で一般公開

人民網日本語版 2025年08月13日15:08
 

会場の様子(撮影・楊湛菲)

会場の様子(撮影・楊湛菲)

「歴史に語らせ、史実で発言する――国家図書館抗日戦争文献整理成果展」の開幕式が12日、北京市の中国国家図書館で行われた。同展では、2012年に「革命文献と民国時期文献の保護計画」を開始して以来、中国国家図書館が抗日戦争文献の収集・整理・研究分野で収めた豊かな成果が体系的に展示されている。新華社が伝えた。

同展は、パネル展示、実物展示、QRコードによる「東京裁判」や「日本の細菌戦」資料アーカイブの閲覧など多様な方法を融合させ、抗日戦争の歴史を展示。また、抗日戦争がテーマの記念メダルや抗日戦争文献がテーマの蔵書票など特色あるインタラクティブ企画も用意しており、来場者は感想をメッセージメッセージウォールに書き込むことができる。中国国家図書館でのメイン展示に加え、河北、江蘇、浙江、湖北の4省にある7館の図書館でも同時に展示が行われている。

今年7月末の時点で、中国国家図書館は抗日戦争文献整理・出版の成果として、60カテゴリーにわたる計2714冊を完成させた。今後もさらに多くの機関と連携し、抗日戦争文献の体系的整理を進め、関連学問分野の構築および人材育成を推進していくという。(編集NA)

「人民網日本語版」2025年8月13日

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国際会議宣言は、「被爆80年―いまこそ決断と行動」として、ヒロシマ・ナガサキの実相とともに、核実験被害の実態を広く知らせる取り組みを各国ですすめることを訴えました。

2025-08-13 | 原水爆禁止世界大会

2025年8月13日(水)

しんぶん赤旗主張

核実験被害者救済

核保有国の政治的責任は重大

 「核戦争阻止と核兵器廃絶を求める壮大な行動を展開するよう世界によびかける」。核実験被害国のマーシャル諸島共和国や核保有国の米国からも平和団体の代表らが参加して閉幕した原水爆禁止世界大会。その国際会議宣言は、「被爆80年―いまこそ決断と行動」として、ヒロシマ・ナガサキの実相とともに、核実験被害の実態を広く知らせる取り組みを各国ですすめることを訴えました。

■原水禁運動の原点

 広島、長崎に原爆を落とした米国は戦後の1954年、太平洋のマーシャル諸島ビキニ環礁で「キャッスル作戦」と称して連続的に核実験を強行しました。作戦の第1弾・3月のブラボー核実験では、爆心から約160キロも離れた公海で操業していた日本のマグロ船・第五福竜丸に「死の灰」(放射性降下物)が降り注ぎ、23人の乗組員が被ばくしました。

 このビキニ被災事件は国民に大きな衝撃を与え、「原水爆禁止」を求める国民運動が始まりました。今日に続く運動の原点です。

 この50年代から本格的な東西冷戦時代にむかうなかで、フランスや英国も核実験を繰り返しました。米国がマーシャル諸島で行った核実験は67回にも及び、その総威力は広島型原爆を12年間毎日落とし続けた規模です。

 フランスは仏領ポリネシアなどで210回の核実験を行い、ソ連はセミパラチンスク核実験場(現・カザフスタン共和国)を中心に450回以上実施しました。核実験による放射能被害は広く世界各国に及び、いまも核実験被害で苦しむ人たちがいます。

 そうした背景から、2017年に122カ国の賛成で採択された核兵器禁止条約は「核兵器使用の被害者(ヒバクシャ)及び核実験の被害者にもたらされた容認できない苦難と損害に留意する」と盛り込みました。

■9百隻以上が被害

 日本政府は1955年1月に、ビキニ被災事件の人的被害を第五福竜丸だけにとどめ、廃棄漁獲物代として米側が200万ドルを支払うことで「政治決着」させました。

 しかし日本政府が2014年に公開した文書や内閣会合記録によると、放射線汚染魚を廃棄した漁船は第五福竜丸以外に992隻にのぼります。ほとんどの漁船員は放射能検査さえされませんでした。

 米国が軍事目的の核実験で被ばくさせながら、日米両政府はその事実さえ隠し続けてきました。被害漁船員の多くは10年後、20年後に真の死因も分からず亡くなりました。人道上、絶対に許せないことです。

 現在、日米政治決着によって米国に損害補償を求める権利を奪った日本政府に損失補償を求める裁判(高知地裁)がたたかわれています。被災船のひとつ・第七大丸の通信士だった大黒藤兵衛さんの長女で、原告団長の下本節子さんは「禁止条約を力に日本政府に迫りたい」と訴えます。

 核実験大国の米国や「核の傘」の下にある日本政府は、核実験がもたらした不正義や被害者の苦しみに向き合い、必要な援助や補償をする政治的、道義的責任があります。

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