柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

遮断

2019-05-18 06:31:06 | Weblog
季節がすっかり変わりました。朝晩涼しく昼は半袖で、と今が一番過ごしやすい気候でしょう。やがてすぐに暑い暑い夏がやってきます。体調にはくれぐれもご留意あれ。
 産経新聞の一面トップ記事です、中国でウィキペディアの全言語が遮断されたのだそうです。へぇ、怖い国じゃのうと実感することです。インターネットの検索エンジンは本当に役に立ちます。これを日々刻刻実感しているからです。これのない時代、私が学問を中心に過ごしていた時代(今と違って調べ物の多い環境にいたという意味です、学問などしてません)には何かわからぬことが出てきたときに、それが載ってる本を探すしかなかったのです。進んだ図書館などに行けばそこの蔵書の検索ができたのかもしれませんがそういう所へ行ったこともない、自分が持っているかないか。なければ買うしかないのですが、どの本を買えばいいのかからわかりません。これは27年前に開業してからも暫くそうでした。目星をつけられたにしても専門の本屋に頼んで届くのを待つわけです(田舎の本屋では扱ってくれません)。不便、です。でもそれしかなかったんですから。普通でしたから。わからぬわからぬでいつの間にか忘れていて、ある日新聞や週刊誌や何かの雑誌を読んでいるときパッとその答えを見つけたりしてそこから孫引きして行くってのもよくあったことです。が、ネットの検索エンジンはまさに画期的でした。ヤフーやグーグルは百人力です。そしてこのウィキペディア。encyclopedia 百科事典をもじったネット上の何でも辞典です。当初は、たとえば思想に関わるような言葉の定義や解説については書き込む人の左右の相違などの偏向具合が危惧されていた、つまり正しいことが書かれているとは限らないという意味で批判もあったやに覚えてますが、ここが面白いことで、書き込む人が多くなればなるほど嘘や間違いや偏りやがなくなっていくのですね。みんなの意見は案外正しい、と社会の真理として言われるように、大勢が因ってかかると極論は排除されていくのです。ウィキペディア側も正確を期しています、出典の不明な文章には注意勧告が出されてます。フェイクニュースはほぼないんじゃないでしょうか。そんな重宝する情報源を完全に遮断する国です。まことに怖いことと思いますね。こうしないと政権を世情を管理維持できぬということですから。愚民政策ってのがありましたが、禁じれば潜るが常です、隠すほど現るるなしが人の世です。日本にも大本営発表という情報遮断の歴史がありますが、彼の国は歴史に学ぶことができぬのでしょうねぇ。
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