柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

病床

2021-01-10 10:03:27 | Weblog

強い寒波は予想図通りに温暖の当地まで覆ったのでしょう、寒いです。零下5度なんて言うてました。零下の体感てのはあります、つまり外に出た途端にわかります。空気が大気が冷たい。雪が降るとか風が冷たいとかは副次的なことで、寒波とは大気が冷たいことですからね。そういう当たり前のこと(定義)に改めて気づくわけです。水道管が凍ります。雪が降らぬということは雲がなく晴れているということ、外は大霜です、放射冷却というやつです、住居から離れて吹き曝された水道管は凍ります。でも、夜明けの東の空のグラデーションはきれいですよ、この季節いつも書いてますけれど。冬はつとめて。これも毎冬書いてます。

 緊急事態宣言に前後して尾身さんが会長してる分科会が感染リスクの高まる五つの場面に注意しろと掲げてます。飲酒を伴う懇親会。大人数や長時間に及ぶ飲食。マスクなしでの会食。狭い空間での共同生活。居場所の切り替わり。最後がわかりにくいです、つまり仕事場にいる時と休憩時、食事時との緊張度の違い、お茶の時間に皆で集まって緩んでしまうという事態を指します。小池さんの得意のキャッチフレーズ、五つの小(こ)でしたか、これに似てるのですけれど、笑った(嗤った)のは4番目、狭い空間の共同生活の項です、但し書きはこうです、閉鎖的な空間で一緒に暮らし、トイレなどを共有することで感染しやすくなると。おいおい。普通の家庭がそうじゃないの。トイレが二つ以上ある家が多いのかい?隔離なんてできぬ家がほとんどでしょうに、昔の広い家のように離れの間があってそこに病人や年寄りが臥せってるなんてのを想定してるのでしょうか。そうできないから病院やホテルに隔離しろって言うてたのに、それが追いつかなくなって自宅療養させてるのに、こんな言い方かい?だから感染を家庭内に持ち込むなということだとの言い訳は聞こえますが、陽性者の自宅静養指示の矛盾は否定できません。家庭内感染は想定の上だとなりますね。これが実態ということです。家庭内に持ち込むな、そのためには各々が罹るな。そういうメッセージであることは理解しますが、現に陽性者を自宅に帰しているんですからね。即応病床に余裕のある自治体(当県など)は陽性者を片っ端から入院隔離して軽症者を次々に退院させていくという回転がまだ現時点では成り立ってますが、大都会では陽性者増加の勢いが大きく勝ってしまってパンク。保健所の捌きも追いつかなくなって、自宅に帰すしかなくなってるというのが実際なのでしょう。感染症対策の為に他の疾病に対する通常の治療が行なえなくなることが医療崩壊だという定義を使えば都会は該当してますか。各地の基幹病院の病床をコロナ用に使うんですからそうなります。もう一つ定義の話。確保病床と即応病床との別です。自治体発表(各自治体が数を競うようにかき集めたベッド数です)のものが確保病床。国に急かされて、まさかの時にはベッド明けてくれますか?と自治体が各地の病院に要請して、請われれば断れませんけれど・・と不承不承に口濁したのを全部合わせたのが確保病床数。NHKや地上波の定時ニュース番組ではあまり突っ込まなかったことですが、そもそも各病院は入院患者を抱えている、そこを早々に明けろと言われてもはいそうですかとは行かないのです。退院や転院や院内の配置換えなどに手間が要ります、即応などできません。病床を300確保しましたと公表されても、殆どは空手形みたいなものなのです。いきなり300人が発生したらアウトです、100でもアウトでしょう。一方で即応病院とは病床明けて待っているものです。今日依頼してどうぞと受けてくれる病床。感染症指定病院というのが常に存在してます、当県では40床です。これぞ即応病床です。現在当県では100人前後の入院数と発表されてます。これくらいなら全員入院できていましょう。隔離ができているわけです。ダイアモンドプリンセス号の時から口酸っぱく言われ続けてきた隔離の原則が何とか保たれています。それができなくなっているから東京首都圏大阪愛知の現状です。住民の行動変容(じっとしておけ)を継続できなかったから感染が拡大した、そのうちに医療行政として隔離も徹底できなくなって各家庭をも感染拡大源にしてしまった。一番単純化するとこうなりましょうか。もう今更遅いですけれど。ワクチンが大事なのではなく、インフルエンザが毎年流行っては終息するように、拡がるだけ拡がらねばダメだということなんでしょう。自分が罹らぬようにすること。これに尽きるのです。皆様、ご自愛なされよ。

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