柳蔭書翰

徒然なるままに、音楽関連の話題に拘らず、常ならんこの世の事々書き散らし諸兄のお耳汚しに供したく思います。

贔屓

2016-12-18 09:59:23 | Weblog
自党の幹事長(二階さん)にまでがっかりだと言われて、今次の日露首脳会談は世界に向けたものとしてどうだったんでしょうねという話になってます。成果が薄いと総叩き、はいつものマスコミの集団暴力なのですが。領土返還の期待を膨らませ過ぎたという総括なのでしょうが、誰が?と問えばきっと安倍さんなんでしょう。結果論ですが、マッチポンプ。自分で煽って自分もその気になって見事に肩すかし喰らって。でも、だからと言って咎めるばかりは間違いでしょう。事後のTVでのインタビューは確かにうまく運ばなかったことへの言い訳じみてますが、世界に向けたものという観点で考えれば、です。今朝のTBS番組で姜さんが得意げに話してましたが、米露が今まずいでしょう(折しもオバマさんがプーチンさんを名指しでサイバー攻撃するなと非難してます)、クリミア問題はまだこじれていてEUも反露です、西側の国として今ロシアに近づくはどうよと普通は思いますね。日本とすればとにかく北方領土問題の解決をと逸っているにせよ周りがそう理解してくれるとは限りませんし。現にプーチンが共同会見の場だかで言うてますよ、日米軍事同盟が存在する現況で領土返還が我が国の安全保障上どう影響するか考えているのかと。元島民の手紙を渡す、経済協力を約束するなどとは全く別次元な事です。もちろん搦め手という意味合いでしょうし、あの手この手という思いは理解しますが、ピシャリと平手打ちを食らった態です。でも、米露間が険悪で、中国の拡大主義があからさまで、EUも移民問題が解決したわけではなくイギリスが抜けようが抜けまいが存続の危機が続いていて、そういう世界中の不安定さの内に間(あいだ)を取る、仲介役で存在感を示すというのが安倍さんの狙いでしょう。地球儀外交の真の狙いでしょう。資源も軍事力(核)も持たぬ国が進む道です。ロシアに寄って見せる。プーチンさんに物言える存在とアピールする。領土返還が成れば最高の結果だったのでしょうが、あれだけマスコミが神風吹くように言い立てますからあるいは既に密約なり事前の交渉なりができていて世紀の共同宣言かと幾許かは期待しましたが、ああいう結果でもやらぬよりはましなんて評価は正しくないでしょう。安倍さんが首相でいる間にどれだけのことをやってくれるか。彼以上にこっち方向に国を導ける政治家はいないでしょうから、私達国民の採るべき態度もおのずと定まると思うのですが、これはちと贔屓に過ぎましょうか。
コメント
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