拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

皿回し

2023-11-08 16:01:53 | 日記

スズ子は新曲の稽古で500回も歌わせられた。しかも出だしだけ(朝ドラの話)。そう言えば、最近出てきたヴァイオリンの神童は、弾けないところは千回も弾くって言ってた(現実の話)。そのくらい繰り返す根性があって、初めて一流になれるのね。天才って言うのは努力する天才って言うけどホントね。あたしみたいな飽きっぽい性格の人は、だから何事においても半人前なのね。よく分かった。

だけど、そうやって天才さんが500回も千回も練習しても、常に成功するとは限らない。フィギュアのトップ選手だってジャンプを転ぶし。やはり生身の人間ですからね。あたしもね、中学の陸上の試合でリレーを走ったときね、最後に失速して次の走者にちゃんとバトンを渡せなかったことがあるの。言い訳はしなかったけど、理由は自分では分かってた。1週間前にお腹を壊したのよ。そのせい。「巨人の星」の「青雲高校編」でね、甲子園の地区予選の決勝戦の前夜に気の早いPTA会長が前祝いをやっちゃって、で、部員達がご馳走を食べ過ぎて(高校生だから飲み過ぎってことはなかった)、夜中にトイレに行列ができた。みんなお腹を壊したのよ。で、翌日、みんなふらふらで、あやうく負けて甲子園に行きそびれるところだった(星飛雄馬と伴宙太のバッテリーだけが元気だったおかげでなんとか勝てたの)。あたし、お腹を壊したからってそんなにふらふらになる?って読んでて思ったんだけど、自分がおなかを壊してバトンを渡しそびれて「巨人の星」の話はホントだと思った。馬だってね、あたしが大好きなジェンティルドンナもレースの前に熱を出したときは勝てなかったもんね。そう、だから、必ずっていうのはこの世にない、と思ってた。

んだけど、この間、「笑点」で皿回し芸をやっててね、全然お皿を落とさなくて、そう言えば、皿回しでお皿を落としたのってみたことない、と思った。落としたシーンは放送しないのかしら。それとも、皿回しの世界には完全があるのかしら。

因みに「さらまわし」と「さるまわし」って言葉が似てる。どっちも寄席にかかるし。それから、青雲高校野球部で星と伴だけがお腹を壊さなかったのは、伴は豪傑で「あれっぽち屁にもなら」なかったからで、星は貧乏育ちだったから、ってことだった。このうち、星の「貧乏育ち」は、なんでそれが理由になるのかよく分からなかったけど、今考えてみると、貧乏でなんでも食べてきたので免疫がついた、ってことかしら。あたしもね、父が「落ちたモノは拾って食べなさい」って、そりゃー偉そうに、絶対的な真理のように言うたびに心の中で「野蛮人」って思ってたんだけど、清潔すぎる環境で育つと免疫が付かないっていうのは、どうやら絶対的な真理らしい(お医者さんもそう言ってる)。だから「野蛮人」は撤回します。