拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

粉まみれ

2023-11-04 15:43:05 | 言葉

「快適」と「大敵」。聞き間違えたら大変。

「美しい水車屋の娘」って、日本語だと「美しい」と「水車屋の」で形容詞が二つ並んでるけど、ドイツ語では「Müllerin」一語で「水車屋の娘」だから、形容詞は「美しい」(schön(e))の一つだけ。

その「美しい水車屋の娘」に関する本を読んでるんだけど、昔のドイツでは「水車屋」って身分が低かったんですって。ほら、水車屋では粉を挽くでしょ?床が白く汚れるじゃない。きれい好きのドイツ人はそれがイヤなんですって。だから「白」って良くないイメージ。ピエロが顔を白く塗るのはその現れなんですって。そう言えば、「大草原の小さな家」のモデルとなった一家の結婚式の写真を見たら、みんな真っ黒な服を着てたっけ。日本でも、家でパン作りをすると、粉だらけになって、だからイヤっていう人がいた。

形容詞の数と言えば、「なんとかかんとかのドナウ」って曲があるわよね。お正月によくかかってるヤツ。あれって、「青く美しきドナウ」と「美しく青きドナウ」のどっちなのかしら。例の音楽横好きの友達に聞いたら、ヤツも、音楽が好きって言ってる割りには分かってなくて、どっちだったっけ?って言ってる。まあ、ググればすぐ分かること。ググってみました。「美しく青きドナウ」が正解でした。ドイツ語の原題(An der schönen, blauen Donau)がそうなのね。ただし、ドイツ語の原題には「An」が付いてるから、ホントの正解は「美しく青きドナウに寄す」ね。