拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

クラリネットのマウスピースのトラウマ

2019-07-27 23:54:12 | 音楽
まあクラリネットの千人の音の高いこと!吹き手以前にリードが悲鳴をあげてすぐへたる。樹脂リードの購入を思い立ったのはそのせいだ。へたらないし、ずっと持つと言うので合唱の練習のついでに新大久保の管楽器専門店に行った。一枚がお高いから(普通のやつの10倍以上)試奏させてくれる。普段使ってるやつの厚さ(3 1/2)を言うと、3と1/4、3と2/4、3と3/4あたりを見繕ってくれて(樹脂リードは1/4単位で厚さが異なる)、小部屋に通され後は自由に試せ、と。まずは31/4から。なにこれ。ビービー言っちゃって。31/2もまだまだ柔らかい。樹脂リードは堅いというネット情報がたちまちに崩れる。実際に自分で試してみないと分からない。ようやく33/4あたりでなんとか手応えのある音。それでもかなり軽い音で私の趣味ではない。が、こんだけ吹かせてもらったのでなんか買わないと悪い気がして、その33/4のやつを1枚購入。練習用にはいいかもしれない……が、本番では使えないな。天然のやつ(ケール)の方が音ははるかにいい。今後、買うのは従来通りの天然素材のものだなと思った。まあこれも経験である。それにしても、最近、クラリネット関係の出費が続く。吹き終わった後、管内のしずくをとる布(スワブ)も新調したが、なんと言っても私的に事件だったのはヤマハのマウスピースの購入である。私が若い頃使っていたのはヴァンドレンのマウスピース。近年、クラ復活とともに買ったのもヴァンドレンで、評判のいい別のやつ。世間的にはこれで十分なはずだ。だが、私にはトラウマがあった。高校のとき、隣でクラを吹いてた同学年のOさんと一度マウスピースを取り替えっこして吹いたことがある。私のは由緒正しきヴァンドレン、Oさんのはヤマハだった。ところが、私は彼女のマウスピースの吹きやすさにびっくりし、Oさんは私のマウスピースの吹きにくさにびっくりした。当時の私のクラの音は、音色はきれいだがいまいち音量が足りなかったのだが、そうか、私のマウスピースは吹きにくいんだと合点がいき、音量のなさの責任はすべてマウスピースが負わされることとなった。それから半世紀近く過ぎ、最近クラで復活した際、とにかくマウスピースを変えなきゃと思ったのはそうしたトラウマのせいだ。だが、私が買ったのはヤマハのではなく、ヴァンドレンで評判のいい別のヤツ。やはりヴァンドレンのネームヴァリューの呪縛からは逃れられなかった。その新しいやつはたしかに吹きやすかったが、それでもトラウマは決して消えない。結局、ヤマハのやつを買ってしまった。最初からこれを買えばよかったという話だ。で、どうか?うん、よく鳴る。満足である。これで思い残すことはなくなった。あとは自分の練習のみである。因みに、私らんときは「ヴァンドレン」と言っていたが、今は「ヴァンドーレン」と言うらしい。それから、現在の私のクラリネットの音はマウスピースに関係なくかなり大きい。結局マウスピースではなく、自分の能力の問題、というのがホントのところかもしれない。

お役立ちのボエーム(お約束通りブログにしました)

2019-07-27 11:26:11 | 音楽
私は酔っ払うと八割方、これを歌う。ヒント。あるアリアのイントロ。♪ティラリ、ランラーン、ティラリ、ランラーン、ティラリ、ティラリ、ティ、ラ、リ……ポーーン。なに?さっぱり分からない?じゃあドイツ語の音名で(変ニ長調)。♪アスベツェ、ゲスゲース、エフゲスアス、エスエース、デスエスエフ、ツェデスエス、ベ、ツェ、デス……アース。もっと分からない?たしかにドイツ語の音名で書くと奇々怪々である。この歌のいいところ=堂々と異性の手を触れること。だって、そういうスチュエーションだから。ところが昨夜のことである。私が例によってベトルンケンにおなりあそばして(酔っ払って、ということです)、このイントロを歌ったら、私ではなく、向かいに座っていた某君が隣りの某嬢の手をつかみ始めた。あのね。この歌は私のために歌ってるんです。君が思いを遂げるのをお手伝いするつもりで歌ってるんではありません……とも思ったが、しかし、歌は世の中みんなのもの。某君のうれしそうな顔を見たらお役に立ててよかったとも思いましたよ(某嬢は某君の意中の人である)。でもさ、この歌のとおりやるなら、そっと触れなきゃいけないところ、某君の某嬢の手の握り方ははまるで札束を握ってぶん回しているよう。そっと触れられるからミミは「はっ」と言うのだが、あんな風につかまれたら「ぎゃーっ」と叫ばれても仕方がない(某嬢は叫ばなかったが)。そこには苦言を呈しておこう。この夜は、しかし、なかなかの展開であった。会計のためみんなのお金を集めた某さんはレジで両替をしただけで払ったつもりになったらしく、最後に残った私がみんなの分を払うはめになった。因みに某さんはノンアルコールビールを飲んでたから酔っ払ったわけではない。