拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

紅葉

2019-07-24 10:05:05 | 音楽
家で練習するためにヴァイオリンの消音器を買って、毎朝、音階練習をしている。夕方はクラリネットで千人の練習。どちらもなかなか昔のレベルに戻らない。特にヴァイオリンは昔はそこそこ弾けたのに、今はまったくである。歳か……などと言ってはいけない。違いは練習量である。10代の頃はほんとによく練習したもんな。中学生の頃なんか夏休みは陸上部の練習時間以外は一日中ヴァイオリンを弾いていた。あんだけ弾いてれば上達する。それにしても、最近の私、過去への回帰が顕著である。カウンターテナーを歌う前はテナーを歌ってた。テナーを歌う前はバスを歌ってた。その前はクラリネット、その前はヴァイオリン(とコントラバス)。今、逆の順序をたどっている。その前は?そうだ、私の歴史の中にはボーイソプラノもあったっけ。小学校3年か4年のとき、合唱祭みたいなやつに学校で参加するためか、急遽合唱団が結成され、私はそこに途中から入れてもらって舞台に乗ったのだ。曲目は二曲。そのうちの一曲はまるっきり覚えてないが、もう一曲は題名以外は覚えてる。♪まーるーいー(ミーミーミー)、ちきゅーうをー(ミミーファソー)、あーとーにーしーてー(ラーソーファーミーレー)……って歌。下のパートも覚えてる。が、題名の記憶がゼロである。是非知りたい。誰か教えて!で、私はその合唱団に途中参加で肩身が狭かったのだが、どういうわけだか合唱祭の開会の宣言をする役に任命された(途中参加からの大出世である)。幕が開いて舞台中央に一人で立っていて、しゃべり出すタイミングが分からず黙っていたら隅っこのおじさんが「挨拶っ、挨拶っ」て小声で促していた。だが、緊張はまったくしなかった。緊張ってやつはある程度大きくなってスケベ心がもたげてくるとするものらしい。過去への回帰と言っても、残念ながらボーイソプラノには戻れない。カウンターテナーとは違うからなぁ。とってりゃあ別だが(何を?)。さあ、もっと遡ろう。小学校1年か2年のとき。既に半世紀以上遡っている。ある日、給食の時間に放送室に連れて行かれていきなり何か歌を歌えと言われて、思いつくまま♪あーきのゆーうーひーにー……と歌って帰ってきた。歌う意味が分からないから気負いもなにもない。ボーイソプラノでもなんでもなく、普通に地声で歌って帰ってきた。そしたらそれが給食中の全校に流れていた。どういう趣旨だったか、なんで私が歌わされたのかいまだに分からない。家に帰ってその話をして以降、父親はときどき私をからかってわざと下手くそに「あーきのゆーうーひーにー」と歌っていた。私の性格がひねくれたのは亡き父のせいである。因みに、父の歌は、わざと下手くそに歌わなくとも下手である。私は、歌については幸いにも母譲りである。