暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

行之行台子の許状式

2021年12月06日 | 暁庵の裏千家茶道教室

 

2021年11月28日(日)に許状式を行いました。

Iさん、SYさん、Aさんが上級(行之行台子、大圓草、引次)の許状を拝受しました。

誠におめでとうございます!

立会人として社中を代表してNYさんとM氏に参加して頂きました。

本当は暁庵が行之行台子の点前をしなければならないのですが、膝と腰が思わしくなくM氏にお願いしました。「先生、私で良かったら喜んでやらせて頂きます」と快諾して頂き、嬉しく安堵しました。

 

10時から許状式が始まりました。

いつものように床に利休居士の画と鵬雲斎大宗匠の賛のある御軸を掛けました。
花入、香炉、燭台の三具足をかざり、お茶と菓子(金団と白椿の練切)をお供えします。花は初嵐(椿)です。

利休居士が見守る中、坐忘斎御家元に代わって許状をお渡しするのでいつも襟をただし、緊張感を持って臨みます。

鵬雲斎大宗匠の賛は
  今日親聞獅子吼  
  他時定作鳳凰兒        宗室(花押)


  読み下しは、

       今日(こんにち)親シク獅子吼(ししく)ヲ聞ク
    他時(たじ)定メテ鳳凰ノ兒(ほうおうのこ)ト作(な)ル

とても奥が深いお言葉ですが、毎回少しずつ違って解釈されるのが、我ながら不思議です・・・。

「やっとここまで来ましたね。それぞれ目標を定めてその目標へ辿り着けるように待っていますよ」・・・今回は獅子吼がとても優しく、そんな風に聞こえてきました。

NYさんとM氏が見守る中、お一人ずつ許状を読み上げお渡ししました。

それから、NYさんとM氏からお祝いのお言葉があり、受伝者お一人ずつからお礼とこれからも茶の修練を目指したいという頼もしいご挨拶がありました。しっかりご指導しなくては・・・と思います。

許状式をすることで、授伝者も指導者も気持ちを改めて、新たな目標に向けて茶道の修練に取り組むことができる、とてもよい機会(道しるべ)と思っています。

一旦、待合の椅子席へ移動し、こちらでお菓子5種(梅薯蕷、金団「錦秋」、練切「白玉椿」、棹物「面影」、柿)を縁高でお出ししました。とても食べきれないので残りはお持ち帰りしてもらいます。

次は、M氏の行之行台子です。

実はちょっと心配が・・・、前日に稽古の予定がM氏に急な出張が入り、1週間前に1度稽古しただけでした。炉の行之行台子は実は一番複雑で難しい点前(・・と暁庵は思っています)なのです。

そんな心配は全く無用で、いつものように美しい所作で、炉の行之行台子の点前をしてくださいました。きっと授伝者の方もいろいろ目標やら刺激やらを感じたことでしょう。

正客だけ天目茶碗、2碗目からは楽茶碗で各服点てとしました。濃茶は松花の昔(丸久小山園)です。

 

        (薄茶は花月で・・・)

昼食後の薄茶は花月です。

Iさん、SYさん、Aさんにとって初めての花月ですが、ベテランのNYさんとM氏が入ったのでとてもスムースに進行しました。全員に月と花が当たるようにして、薄茶をいただき、点前をしてもらいました。

干菓子はAさんが用意してくださった「秋の花」(シュウメイ菊、コスモスなどの落雁)です。

 

 

「総礼、座替わり」で座替わりをうっかり忘れましたが、来年は行之行台子も花月も少しずつ修練していきましょうね。

早くお教えしたくって指がボキボキと鳴りますが、今はコロナウイルス(オミクロン株?)が蔓延しないことを祈るばかりです。

 

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