暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

小林芙佐子先生の仕覆ワールド

2011年10月12日 | 茶道具
小林芙佐子先生の「茶道具と仕覆」の展示会
  10月18日から31日まで開催されます。

小林芙佐子先生に仕覆を習い始めて1年9ヶ月がたちました。
小林先生のことはよく知らずに、近くで教えてくださる方がいれば・・・
と、そんな軽い気持ちでした。

通いだすと、仕覆のプロの使う技や道具はびっくりすることばかりでした。
例えば、長さの単位は尺、寸、分です。
道具は市販品に工夫を加えたり、手づくりや特注品です。
つがりはミツクリを使って撚って作り、
紐は全て布に合わせて絹糸を選び、組紐台を使って組みます。

先生のお話だと、職人の師から目で見て(盗んで)覚えたそうですが、
その技を惜しげなく、お教え頂き感謝しています。
凄い先生・・と思っていましたが、その認識が甘く半端だったことに
先日やっと気づきました。
展示準備中の茶道具と仕覆を見せて頂いたのです。

                
                      (ミツクリと絹糸の束)
                
                      (ご案内の葉書より)

長年、時間をかけて収集した茶籠や茶箱。
その中には一つまた一つと選ばれた、茶入、茶碗、茶筅筒、茶杓などが
魅力的な布の仕覆に包まれて入っています。

数点を見せてくださいました。
初めて玉手箱を開けて・・・という感じでしょうか。
この展示の機会をのがしたら、二度と味わうことが出来ないだろうと思える、
小林芙佐子先生の確固たる美と哲学の小宇宙がそこにありました。

「あぁ~。私は先生のことをまったくわかっていなかった!
 私が触れて見たと思ったものは、先生の大きな世界の
 百分の一にも達していなかったのだ・・・」
と正直思いました。               
                       
茶道具と仕覆の調和、裂地のセンスと使い方・・・学びたいことばかりです。
かつて五島美術館でガラス越しに見たような更紗や裂が目の前にありました。
収集された世界中の更紗や貴重な金襴が整理され、手帖になっています。
会期中はできるだけ会場へ行って、どっぷり先生の仕覆ワールドに浸って
いろいろなことを体得したいものです。

「茶道具と仕覆」展へのご来場を心からお待ちしております。
 どうぞ 気軽にお声掛けください。
                           

  **** 「茶道具と仕覆」展 へのご案内 *****

   小さな、茶籠や茶箱の中からとりどりの布に
   くるまれた宇宙をお楽しみ下さい。
   会期中、一部販売もいたしております。 
                    小林芙佐子 

   会期  2011年10月18日(火)~31日(月)
   会場  ギャラリー伯楽 (古美術 伯楽)
        11:00~17:00
        横浜市神奈川区神奈川町1-14-7 丸二ビル1F
        (横浜逓信病院の東側隣り)
        TEL 045-322-2979

   アクセス  JR東神奈川駅より徒歩3分
           東横線東白楽駅より徒歩3分

   


 追伸) 三溪園・蓮華院の茶会を控えています。
        茶会へ専念いたしたく、しばらくブログをお休みします。