暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

四国遍路  薬王寺で打ち止め

2009年07月13日 | 四国遍路
第二十三番札所薬王寺門前のふなつき旅館の女将さんが
疲れ果てて到着した私を待っていてくれました。
「龍山荘からこの時間に着けたなんて、がんばりましたね。
 お風呂にゆっくり入ってお疲れをとってください」
とねぎらってくれます。

部屋に入り、足のテーピングをとり始めました。
歩き遍路を続けるには何と言っても自分の足が頼りです。
私の足は靴ずれや捻挫予防のテーピングで、足の指一本一本、
踵から足首にかけて、フランケン・シュタインみたいに
ぐるぐる巻きになっているのです。

そっと、テーピングを剥いでいきます。
テープでかぶれた甲の皮膚がズルッと剥がれました。
「痛いっ!」 
赤裸の皮膚はかなりの大きさです。
そういえば、平等寺で足の甲に違和感を感じたことを
思い出しましたが、あとの祭りです。

女将さんに教わって、近所の薬屋さんへ行くと、
「この辺で足を痛めるお遍路さんが多いのですよ。
 どれどれ・・・これはちょっとひどいですね。
 無理しないで、少し休んだ方が早く直りますよ」

龍山荘から30キロの行程を歩ききって、
「さあ明日からは、いざ室戸の最御崎寺へ!」
と思ったところだったので、この展開は想定外でした。
でもすぐに、「きっとこれはお大師さまのお導きだ」と思いました。

「今回は打ち止めにし、しっかり直してまた来なはいや」

こういう時には無理をしないで、引き返すことも必要です。
明日、第二十三番札所薬王寺で打ち止めを決意しました。

                    

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