暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

四国遍路  札所で献茶

2009年06月23日 | 四国遍路
自分らしいお参りの仕方として献茶を・・と思い、
茶箱とポットを持参しました。

第一番札所霊山寺の本堂内陣で最初の献茶をしました。
内陣の左右に次のような言葉が書かれています。

本堂向かって右に 釈迦の言葉
「己こそ己の依るべ 己を捨てて何処に依るべぞ
 よく整えられし己にこそ 誠 得難き依るべをぞ 得ん」

本堂向かって左に 空海の言葉
「仏法遥かに非ず 心中にして近し
 真如他に非ず 身を捨て何処に求めん」

私を含めお遍路さんは何かを求めて
遍路していると思うのですが、
遍路(求道者)の真髄を表しているように思えます。

第一番札所なので大師堂でも外縁に正座し献茶をしました。
内陣とは違い、たくさんのお遍路さんがお参りに
行き交う中なので、ちょっと勇気が要りました。

しかし、人々が唱和する般若心経を聞きながらのお点前は
気持ちが入り、人の出入りがだんだん気にならなくなります。

茶箱の点前は雪点前。
心をこめて点てた抹茶を仏様に飲んで頂く間に
般若心経を唱えます。
それから自服して、お仕舞にします。

本当は自服ではなく参拝者に飲んで欲しいのですが、
タイミングがとても難しい。
無理にお願いするのではなく、喫茶のご縁は自然にある・・
と思うことにしました。

始めての献茶を無事終えて清々しい気持ちで、
今夜の宿である第二番札所・極楽寺へ向かいました。
                         

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