令和6年5月1日に灰形づくりの勉強会をしました。
炉の始末と風炉の準備をしなくてはならないので、そのお手伝いを兼ねてゴールデンウィーク中に灰形づくりの勉強会をしました。
希望者を募ると、Y氏とKRさんが希望されたので、お二人の都合に合わせて5月1日(水)に決めました。
天気が心配で予報ばかり気にしていましたが、小雨決行にしたら始まる直前から雨が降り出しました・・・・お天気ならベランダで、雨だったらガレージで灰をふるうことに決めていました。
(木葉のズイナと紫蘭)
10時半にY氏とKRさんが到着。早速、作業服、眼鏡かゴーグル、マスク、できたら帽子(髪に灰がつくので)などの身支度を調えてもらいます。
作業(稽古内容)は次の通りですが、湿し灰が湿りすぎだったので、3の湿し灰づくりは取り止めにしました。
Ⅰ、風炉2個分の灰を篩う
2.風炉2個の灰形をつくる
3.湿し灰づくりの体験
風炉の灰は朝早くから炭火を入れて温めておきました。炭火を除き、灰がよく渇いているうちに篩うと、効率がとても良くなるからです。
雨が降る中、ガレージで小1時間かかって風炉2個分の灰を篩いました。
(弁慶くんも応援しています)
ここでランチタイムと休憩です。
午後から灰形づくりに取り掛かりました(こちらは室内で)。
2つの風炉に灰を入れ、それぞれ別の釜を五徳に掛け、先ず釜合わせをしてもらいました。
二文字押切の灰づもりをしてもらいます。それから前瓦を入れ、向うの面の高さや斜面の角度、手前の面の高さや斜面の角度を考えながら筆で形をゆっくり整えてもらいました。
平らな灰匙で灰の上の面をきれいに均しますが、力を入れずに表面だけを滑らせていきます。暁庵が手本をお見せしましたが、こればかりは失敗を恐れず、自分でやってみることが大事です。所々ポイントをお教えしながら、とにかく面を均してもらいました。
次に斜面を切って行きます。物差しを使って切り口が一直線になるように切って行きます。これも手本を示して後はやっていただきました。
最後に火床の始末です。余計な灰を取り除き、炭を置いても釜底につかないような深さが必要ですが、あまり深すぎないようにするのがコツの一つです。
(最後に藤灰を撒いてもらい完成です・・・)
(完成したもう一つの灰形・・)
なんだかんだ言いながらお二人とも完成しました。
凄い! 初めてにしてはとてもお上手でした。 だって、暁庵は初めての時には最後までたどり着かずに終わったのですから・・・トホホ。
Y氏の感想が面白かったです。
「先生、今日初めて灰を篩って灰形を作りましたが、こんなに大変だとは思いませんでした。何か型があるのかと思っていたので・・・ご指導ありがとうございました」
さらに次のようなメールを頂戴しました。
「先日は灰形のご指導いただき とても勉強になりました。
正直あんなにも手間がかかるとは 思いもよりませんでした。
これから風炉の初炭のお稽古が始まるかと存じますが、
灰形を崩さずそしてお湯がちょうど良く沸くように
いかにして炭を配置するか 明確な目的として理解ができました」
今日は雨の中、よく頑張りましたね。ご苦労様でした・・・。
(最初の風炉の稽古ではこの灰形で初炭をしてもらいました)
灰形はとにかくやるっきゃない・・・のです。
以前にブログに書いたN業躰先生のお言葉通リでして、「今日は最初の1回ですが、200回を目指してゆっくりと頑張って下さい」とエールを送りました。