暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

北欧デザイナーによる茶碗・・・展覧会『SKAL―うつわで乾杯』

2018年10月21日 | 暮らし





10月5日(金)、ブログで紹介した展覧会「北欧デザイナー20人による茶道具『SKAL―うつわで乾杯』」へ行ってきました。
その日は14時から山本由香さんのトークショーがあるというので、五葉会の宗里さん、宗悦さん、宗真さん、宗厚さんとスウェーデン大使館(港区六本木)へ繰り出しました。


 トークショーの山本由香さん(Swedenstyle(スウェーデンスタイル)代表)

トークショーの演題は、「北欧FIKAのヒストリー」。
「FIKA(フィーカ)」とはお茶に誘う時に使われる言葉で、日本風に言えば「お茶しない?」「お茶にしよう」でしょうか。
コーヒー大好きなスウェーデンではFIKAと呼ばれるコーヒーブレイクが、職場でもプライベートでもコミュニケーションの場として大切な時間になっているそうです。
山本さんはプロジェクターを使って、北欧の暮らしの中で大切にされていたFIKAの様子や歴史についてお話しされ、FIKAで使われた器や茶器も紹介してくれました。




  展示作品を紹介している山本由香さん・・・盛況でした!


背の高い男性はスウェーデンから来日したデザイナーさんです(お名前が?・・)

展示されている作品は、北欧デザイナー20人が、自分自身と向き合い、それぞれの想いをこめて文章をつづっています。
デザインを元に茶碗制作は京焼や波佐見焼の若手デザイナーたちが行っています。


 陶器のプレートに乗った茶碗・・・プレートは古帛紗のイメージだそうです


 美濃和紙(透かしのある懐紙)を使用したという「灯り」がステキです

六本木一丁目駅前のマルシェで、個性的なデザインに惹かれて茶碗を2つ購入しました。
箱に貼られた、デザイナーさんの作品に寄せる詩のような想いに触れると、茶碗がいとおしく好きになりました。もっと買ってくればヨカッタ・・・・。
連れ帰った2つの茶碗をご紹介します。


Into the Woods, Kotte 森の中で、松ぼっくり 
   Butler/Linggard(ブドレー・リンドゴード)・・・スウェーデンのテキスタイルデザイナーデュオ


   おとぎ話のようなスウェーデンの森の自然界がインスピレーションです。
   苔がやわらかいカーペットのように地面を覆い、松ぼっくりがその上にころがっている、
   その景色を描いています




Cow Parsley レースフラワー
   Sofie Staffans-Lytz (ソフィ・スタファンス・リューツ)・・・フィンランドのイラストレーター

   
   幼い頃に過ごしたフィンランドの群島には、雪が積もっているかのようにレースフラワーが咲いていました。
   花束にしてもすぐに枯れてしまう、美しいけれどはかない命の花です。


モダンで個性的な絵柄ですが、北欧の自然をモチーフにしているので、日本の「FIKA」(茶の湯)に馴染み愛される気がします。
早速、薄茶を点ててツレと一碗ずつ試飲してみました。
薄茶は松柏(小山園)、菓子は「里の秋」(黄身しぐれ、石井製)です。
小ぶりですが、思ったよりたっぷり入り、点てやすく飲み易い茶椀でお勧めです。



由香さん! 時間があったら我が家でみんなで「FIKA」しましょう。


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