
彼岸桜と椿(源氏車?)を縄文土器花入にたっぷりと・・・
(花は散歩道の途中にある農家の無人販売所で求めたものです)
昨年11月に右膝を負傷して以来、いろいろ考えることがありました。
かねてより「立礼席の時代」と思っていたけれども、右膝の故障もなく点前座での立居ふるまいに何の支障もなかった時には「立礼席」を常時設けることにためらいがありました。
でも、右膝を負傷した時から「立礼席」の必要性を痛感し、回復したら先ず炉でも風炉でもお稽古や茶事が出来る立礼席を作りたいと決めていました。
たとえ正座困難や座れなくなってもお茶の稽古をしたい、お茶を楽しみたい・・・と願う方は、私も含めいらっしゃるのではないかしら?
奥伝は無理かもしれないけれど四ヶ伝まで立礼席で稽古をしたいという方がいらしたら喜んでご指導しよう・・・と思いました。
風炉になると点茶盤のある本来の立礼席で良いと思いますが、今はまだ炉の時期です。
それで、早速いろいろ工夫してみました・・・あれこれ試行錯誤が楽しかった!

もちろんお金さえ出せば、畳付きの炉点前・立礼卓が売っていますが、現在手持ちの置炉、点茶盤、喫架、椅子などを利用して創ってみたかったのです。
近くのブックオフの家具コーナーで桐製の箪笥引出2個を購入し、炉を置く台としました。
かかった費用は計3000円也。

現在の炉点前の立礼席・・・・まだ試行錯誤の最中です
なんとか炉の立礼の形が出来たので、茶友を呼んでお茶を点てて喫んで頂き、感想を伺いたくなりました。

「真ん中のテーブルのある部屋で立礼のお点前が炉でも風炉でもできるように工夫しました。
よろしかったら、3月○○日12時頃に遊びがてらお茶飲みにいらっしゃいませんか? 大歓迎です。
炉の立礼席はまだ試行錯誤中ですので、実際に使ってみることが大事という段階ですが・・・。
簡単な昼食を用意して楽しみにお待ちしています・・・暁庵より」

YさまとKさまが茶飲み会へいらしてくださいました。
ちらし寿司、味噌汁、和え物、香の物などをお出しし、昼食後も近況報告などの御話が弾みました。
あまりの楽しさに肝心の薄茶点前がすっかり後になってしまいました。
お菓子は一期(苺)大福(寿々木製)、薄茶は清浄の白(小山園)です。
一服ずつお点てした後に亭主を交代し、Kさまが小堀遠州流のお点前で薄茶を点ててくださいました。
背もたれのある椅子にゆったりと座って、お点前を拝見し、幸福感に包まれながら薄茶を頂戴しました。
このくらいのゆったりさが好ましく思い、もし茶事をするとしたらお客さまは2~3名さまがよろしいかしら・・・。
客席に座ってみると、一際立礼席の有難味や好さが身に染みるようでした。
「Yさま、Kさま、今日はわざわざお越しいただき、ありがとうございました!」
