柳井のかわいいシンボル・・・金魚
軒近き金魚にあつく迎えられ
白壁の町を独り駆け抜く 暁庵
山口県柳井市に住んでいる茶友Oさんから茶事のお招きを受けました。
Oさんは京都・灑雪庵名残りの茶会やむらさき茶会へ柳井からお出まし下さり、いつかOさんの茶事へ伺いたいと願っていました。
その願いが叶って、2017年4月9日に初めて柳井を訪れたのです。
柳井津(現柳井市)は瀬戸内海の舟運を利用した市場町として中世から栄えていました。
その繁栄ぶりは白壁の町家の町並として保存され、今に残っています。
保存地区は、東西方向の本町通の両側約200メートルの町並と、ほぼ中央から南側の柳井川に通じる掛屋(かけや)小路の家並みです。
本町通 (二階の窓の意匠がステキ・・・)
上の2枚は柳井川に通じる掛屋小路
美しい白壁の町並を散策したいと思い早目に柳井に到着したのですが、風邪をひいてあえなくダウン 。
ひたすら柳井クルーズホテルで安静に過ごし、明日の茶事へ備えます(正客を仰せつかっていました・・・)。
ひと眠りし汗を掻いたら大分回復してきたので、1時間ほど自転車で白壁の町を駆け抜けました。
国指定重要文化財 国森家住宅
(明和5年(1768)頃に建てられ、油を扱う豪商でした)
本町通にある「かみゆい処」(営業中)
湘江庵という寺の境内に「柳井」の地名の起こりという井戸があり、傍に柳の木がありました。
ここも是非訪れたいと思っていたところです。
1400年ほど昔のおはなしです。
豊後の国(大分県)の満野長者の娘・般若姫は世にも美しい姫でした。
橘豊日皇子(後の用明天皇)に召されて上洛する途中、大畠瀬戸で遭難しこの地に上陸した後、この井戸の水で一命をとりとめました。
そのお礼に大事に持っていた不老長寿の楊枝をさしたものが芽を吹き、やがて大きな柳の木になったと伝えられています。
以来、楊井(柳井)と呼ばれるようになりました。
「柳井」の地名の起こりの井戸と柳
「柳井」なる名の起こりの仙水を
長寿と美を願ひて汲めり 暁庵
「さぁ~ホテルに帰って横になりましょう・・・と!」
明日はいざOさんのお茶事です 。(つづく)
柳と桜の茶事に招かれて・・・その2へつづく