暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

京都 宗旦忌 (1)

2010年11月26日 | 茶会・香席
11月19日、元伯宗旦忌へ初めて参席しました。

18日に同行のKさんと紅葉の京都へ向いました。
京都駅へ着いてから駅に貼られているJRのポスターを見て
金戒光明寺(くろ谷さん)へ行くことにしました。
たっぷり二時間ほど乗車時間があったのに
紅葉の見物先を決めるのを忘れるほど、お茶の話に夢中でした。

岡崎道でバスを降りると、雨がぱらついていました。
・・・時雨です。
バスで知り合い、くろ谷さんまで道案内してくださった男性が
「北山しぐれ」と教えてくれました。
時雨にいろいろな名前があるなんて、ステキです。

金戒光明寺では初公開中の池を巡る庭を散策しながら、
水面に映る紅葉を堪能し、花峯庵という茶室で薄茶を頂きました。
この寺に宗旦四天王の一人、藤村庸軒の墓があることを初めて知りました。

京都って歩いていると、いろいろな発見があって楽しいですね。
真如堂を経て、哲学の道を通り、法然院から銀閣寺へ歩き、
タクシーで御所近くの宿へ辿り着きました。

                  

                  

19日早朝、着物を着付け、食堂へ下りていくと、
着物姿の方がたくさんいらっしゃいました。
皆さん、宗旦忌へお出かけのようです。
先生から受付会場へ7時30分には行ってるようにと
アドバイスがありましたので、朝食もそこそこに出かけました。

7時30分には到着していたのですが
50番までの第一グループには入れず、第二グループになりました。
すぐ前の方が毎年参席しているそうで、いろいろ教えて頂きました。
最後の点心席以外は自由行動はできないこと、
指示に従ってグループ(50人)単位で行動するなど、
その方の後を追って裏千家学園の副席へ席入りしました。

三つの床にそれぞれ軸が掛かっていました。
「山水有清音」「喫茶去」「古松談般若」・・・
どの軸も素晴らしいものでしたが、
後藤瑞巌和尚の「喫茶去」に強く惹かれるものがありました。

石川先生の席主、伊藤先生のお点前で薄茶を頂戴しました。
お茶とお菓子を頂戴して、ほっと落ち着きました。
釜は涛声(とうせい)釜、釻は貝(ばい)、松ぼっくりのつまみです。
石川先生から「時雨」、特にこの時期に降る「北山しぐれ」の話を
お聞きし、「あらっ・・」と思いました。

「北山しぐれ」は京都・北山の方から降ってくる時雨をいい、
晩秋から初冬にかけての京都の風物詩だそうです。

                        
     (2)へつづく                 

    写真は上から、「金戒光明寺の庭」
             「金戒光明寺の花峯庵」
             「真如堂にて」