1月25日。金曜日。
『聖パウロの回心 祝日』
5年。タルスス、キリキア地方、ローマ帝国 (現トルコ南部) で生まれる。
キリストの弟子たちを迫害していたサウロ(後のパウロ)は、
ダマスコに向かう途中、復活したキリストに出会い、
迫害者から信仰者に変わった。
67年。62歳。殉教。死没。
3回の伝道旅行を行ったのち、エルサレムで捕縛され、裁判のためローマに送られ、
皇帝ネロのときにローマで殉教。
『毎日の読書』より。
今日のテーマは、『パウロの回心』と『すべての人の回心』です。
パウロは、人々の質問に答えるためにも、14の手紙を書きました。
使徒パウロの手紙は、『キリスト教の指南書』といえるのではないでしょうか。
私は、キリスト・イエスに選ばれ洗礼を受け、その後、使徒パウロの手紙によりキリスト教知識の多くを学びました。
私のキリスト教理解は、パウロの書簡なくしてはなかったでしょう、といえるほどです。
『今日の第一朗読 パウロの回心』
『その日、サウロはなおも主の弟子たちを脅迫し、殺そうと意気込んで、
大祭司のところへ行き、ダマスコの諸会堂あての手紙を求めた。
それは、この道に従う者を見つけ出したら、男女を問わず縛り上げ、エルサレムに連行するためであった。
ところが、サウロが旅をしてダマスコに近づいたとき、
突然、天からの光が彼の周りを照らした。
『復活したキリスト・イエス』 その光で目が見えなくなったパウロに話しかけます。
サウロは地に倒れ、
「サウル、サウル、なぜ、わたしを迫害するのか」と呼びかける声を聞いた。
「主よ、あなたはどなたですか」と言うと、答えがあった。
「わたしは、あなたが迫害しているイエスである。
起きて町に入れ。そうすれば、あなたのなすべきことが知らされる。」
同行していた人たちは、声は聞こえても、だれの姿も見えないので、
ものも言えず立っていた。
サウロは地面から起き上がって、目を開けたが、何も見えなかった。
人々は彼の手を引いてダマスコに連れて行った。
サウロは三日間、目が見えず、食べも飲みもしなかった。
ところで、ダマスコにアナニアという弟子がいた。
幻の中で主が、「アナニア」と呼びかけると、
アナニアは、「主よ、ここにおります」と言った。
すると、主は言われた。
「立って、『直線通り』と呼ばれる通りへ行き、ユダの家にいるサウロという名の、タルソス出身の者を訪ねよ。
今、彼は祈っている。
アナニアという人が入って来て自分の上に手を置き、元どおり目が見えるようにしてくれるのを、幻で見たのだ。」
更に、主は言われた。
「行け。あの者は、異邦人や王たち、またイスラエルの子らにわたしの名を伝えるために、わたしが選んだ器である。
わたしの名のためにどんなに苦しまなくてはならないかを、わたしは彼に示そう。」
そこで、
アナニアは出かけて行ってユダの家に入り、サウロの上に手を置いて言った。
『パウロの回心』 ピエトロ・ダ・コルトーナ作品
「兄弟サウル、
あなたがここへ来る途中に現れてくださった主イエスは、
あなたが元どおり目が見えるようになり、また、聖霊で満たされるようにと、
わたしをお遣わしになったのです。」
すると、たちまち目からうろこのようなものが落ち、サウロは元どおり見えるようになった。
そこで、身を起こして洗礼を受け、食事をして元気を取り戻した。
サウロは数日の間、ダマスコの弟子たちと一緒にいて、
すぐあちこちの会堂で、「この人こそ神の子である」と、イエスのことを宣べ伝えた。
サウロはますます力を得て、
イエスがメシアであることを論証し、ダマスコに住んでいるユダヤ人をうろたえさせた。』
使徒言行録 9章1-22節
パウロは、
キリストと同時代に生きていましたが、出遭ったことはなかったようです。
復活したキリストに出会う前のサウロは、
ユダヤ教の一派であるファイリサイ派の教育を受けました。
新興グループであるキリスト教徒は、ユダヤ教に反するものと考えていました。
ユダヤ教に対する情熱が、キリスト教徒への迫害に向かわせました。
その時、
イエスは、他の使徒たちと同様に、まずサウロに自らを示し、次に付き従うよう招きました。
サウロは、イエスの呼びかけに応えて、洗礼を受け、生涯をかけて、『イエス・キリストの福音』を告げ知らせる『器』になるのです。
『パウロの回心』は、パウロの人生の『ターニング・ポイント』ですね。
正に。
その時から、
パウロは、『一人のキリスト者を迫害することはイエスを迫害すること』 であると悟ったのです。
『わたしは、あなたが迫害しているイエスである。』使徒言行録9-5
パウロは、『教会がキリストの体』であると悟ったのです。
その時、
イエスは、自らの、『復活の姿』 を示しました。
更に。 イエスは、自らを、『主・神』として示しました。
その時、
『三日間の暗闇の苦しみ』の後、
パウロは、回心し、キリスト者となり、『イエスの器・預言者』となる『使命』を受諾するのです。
主・イエスはアナニアに伝えます。
『行け。
あの者は、異邦人や王たち、またイスラエルの子らにわたしの名を伝えるために、私が選んだ器である。
わたしの名のためにどんなに苦しまなくてはならないかを、わたしは彼に示そう。』
主・イエスは、パウロ自身にも言われました。
『わたしはあなたが迫害しているイエスである。起き上がれ。自分の足で立て。
わたしがあなたに現われたのは、
あなたがわたしを見たこと、そしてこれからわたしが示そうとすることについて、
あなたを奉仕者、また証人にするためである。
それは、彼らの目を開いて、闇から光に、サタンの支配から神に立ち帰らせ、
こうして彼らがわたしへの信仰によって、
罪の赦しを得、聖なるものとされた人々と共に恵みの分け前にあずかるようになるためである。』
使徒言行録 26章15-18節
その時、
パウロは悟りました。
『福音』とは『イエス自身を宣べ伝えること』なのだと。
その後、
パウロは、使徒として、ローマ帝国の様々な州を旅して、『キリスト教共同体』を設立しました。
パウロは、訪問先で、
先ず、ユダヤ人の集会所であるシナゴーグに行き、『福音』を宣べ伝えました。
次に、ユダヤ人でない異教徒のところに行き、『福音』を宣べ伝えました。
聖パウロは、『福音・救い』を説く『使命』を成し遂げていきました。
更に、パウロは、訪問先を去った後、
訪問した共同体から送られてきた質問に答えるために、
共同体全体に宛てた手紙と個人宛ての手紙 を書きました。
それらは、14の手紙となりました。
ローマの信徒への手紙。2通のコリントの信徒への手紙。ガラテアの信徒への手紙。エフェソの信徒への手紙。フィリピの信徒への手紙。コロサイの信徒への手紙。2通のテサロニケの信徒への手紙。2通のテモテへの手紙。テトスへの手紙。フィレモンへの手紙。ヘブライ人への手紙。です。
パウロが宣べ伝えた教えの中心は、
人間の救いのために行動した、イエス・キリストの姿です。
私たちも、パウロ同様に、キリストと出会い回心し、洗礼を受け、キリスト者となります。
パウロ同様に、
モーセの律法からキリストの掟へ、律法から恩恵へ、回心してまいりましょう!
『今日のアレルヤ唱』
アレルヤ、アレルヤ。
『あなたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたを選んだ。』アレルヤ、アレルヤ。
ヨハネ福音書 15-16
皆様!
御訪問に感謝申し上げます。
寒い日々、こたつの中で読書、学ぶことは楽しいですね。 お元気で!
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