転勤

3月6日・12時。
寒かった今年の冬。　　春を告げる春一番の　　　『梅の開花』

電話が鳴った。　　　「転勤が決まった。」　　　　　　　　　別れを告げられた。息子から。

来る時が来た。別れの時が来た。

我が子として生まれてくれた37年前。
誕生以来…小中高校は勿論の同居。大学も結婚後も我が家の近くに住居を構えて…37年間。

楽しかった日々が、走馬灯のように思い出される。
娘は留学。夫は単身赴任。　息子と私だけの期間が長かった。　
夫の転勤で引越しの多かった我が家。現在の家の引越しと庭つくりは息子と2人でした。　「カスミ草が一番好き！」の息子とカスミ草も植えた。　楽しかった。

「マラソンを一緒に走ろう！」　　「トライアスロンにも挑戦してよ！」　と。
一人で走っていた私…息子も走るようになり、更なる上級へと誘ってくれた。　嬉しい日々だった。

「どお？　今晩暇？　飲みに行こうか？」　「おいしいものを食べに行こうか？」　と。
折りある毎に誘ってくれた。　飲んだ飲んだ！　食べた食べた！　しゃべったしゃべった！　夫やお嫁さんも一緒。　豊かな時間だった。

今日もお誘い。
「どお？　今晩暇？　転勤内定が出たので、食べに行かない？」　

いつものように　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　6時半～10時半。
飲んだ飲んだ！　食べた食べた！　しゃべったしゃべった！

結婚以来・・・
転勤をくりかえした夫。　34歳の時から転勤が始まった。　
その度にワクワクした。　新地での挑戦に胸が踊った。　楽しかった。

そして今・・・
転勤の始まる息子。　37歳である。
胸がワクワク。　新地での希望に胸躍らせる息子夫婦です。　輝いています。

人の生涯には、いろいろの段階がある。
どの段階にも、その段階特有の、喜びと苦悩がある。　どの段階も素敵！　
どの段階にも、その段階独特の、使命がある。　　自分の使命を果たす姿が美しい。　どの段階も良い！


昨年・4月1日。　我が庭に咲いた　　　『カスミ草』
　　
今年の4月1日。　又　我が庭に、息子の好きなカスミ草、が花開くことでしょう。　　　　　　　　息子と別れる日です。

輝く段階の息子夫婦。
喜びと苦しみと愛。　本を読み音楽を聴き旅をし。　そして仕事をして。　誇り高くあって欲しい。
静寂の段階の私達夫婦。
喜びと受容と愛。　一輪の梅の花を愛で存在を確かめ。　　そして赤ワインを飲んで。　誇り高くいます。


皆様！
ご訪問に感謝申し上げます。　春は別れの時さよならは別れの 言葉じゃなくて 再び逢うまでの 遠い約束...又お会い致しましょう！