職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

★1学期末、教育現場の僕らが現時点においてやれること(教師修業シリーズ・職員室通信)

2014-07-11 14:02:23 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信
★1学期末はプロ教師とアマの差がはっきりと出る期間
2014
07.04

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  ◆ここから1学期終業式までが「剣が峰」  

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★毎度、毎度、くりかえし述べることだが、ここから1学期終業式までが「剣が峰」だ。
 僕のような未熟者でも、同僚と力を合わせ、なんとかここまで、ま、比較的よいカタチでくることができた……と喜びたい気持ちがないわけではない。(経営の重点=マニフェスト達成状況は、別表の通り。ただし、WEB版では省略)。
 しかし、経験的にいえば、ここからの3週間がなかなかたいへんなのだ。
 剣が峰に立たされた気持ちで臨まなければならない期間だ。
 プロ教師とアマの差がはっきりと出る期間だ。

★これまでの成果の陰に隠れていた課題(問題点)が噴出してくる。
 わかりやすい例をあげると――

(1)市中体に出たいために、いろいろ我慢してきた。その「我慢」が、ドド~ッと溶解する時期だ。

(2)1次試験(中間)も2次試験(期末)も終わった、さあ、夏休みだと、一気に気持ちがゆるむ時期だ。

(3)上記の(1)(2)とは違うが、がんばっていれば、あるいは、我慢していればよくなるかもしれないと希望・願い・夢をもち、(昨年度)3学期→1学期と、耐えてきた子どもが、ああ、なにも変わらない、やっぱりダメなんだ……と、あきらめてしまう時期だ。

 したがって、ここを見逃すと、このツケが、あとから10倍、20倍になって返ってくる。
 取り返しがつかない、危機(に近い)状態に至る。

★ポイントを粗く3点

(1)区切りをつけ、気持ちを新たにし、次の目標に向かうベクトルを、ひとりひとりの子どものうちに形成する。(この観点で、朝の会・帰りの会・三者面談・二者面談・通信表のコメント・授業を組み立てる。)

(2)苦しい状況にある子どもには――
 ア)「ここまで来ることができた、ここでいいんだよ(ビバーク地点として)」ときちんと評価してやる。
 イ)(くわえて)今後の方策を、われわれが具体的に検討→実行する。
 ここでの「実行」か「不作為」かの差が、休業中に、あるいは2学期に大きな差になって出る。
 関連記事=★教員が改めなくてはいけない言葉づかい(教師修業シリーズ・職員室通信)

(3)ゲーム終了間際の失点ほど痛いものはない。
 徹底して予測・予知・予防に努める。
 温かさ&熱さと厳しさのバランスに気を配らなければならない時期だ。
 ア)徘徊・外泊・盗み
 イ)水難・花火・交通事故
 ウ)校内暴力(刃物・劇薬)
 エ)新グループの形成&新スタイルの登場(既にその兆候がありますよ!)


  ◆教育現場の僕らが現時点においてやれること  

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★上記(2)との関連で、背景には、あたりまえのことをいうようだが、「家庭不適応」、「学校不適応(学習・教師?・友人)」、あるいは(これらと複雑に絡みながら)「発達課題の未達成」がある。
 これが、いろいろな形態(外泊・徘徊・不登校……)をとりながら表出する。
 とりあえず――普段、教育本場では「とりあえず」は禁句……といいながらm(_ _)m、まさしく「とりあえず(緊急対応として)」――当該生徒と教師との間で
 ①「愛されている」という安心感や精神的安定を生み出す関係を構築する。
 ここで大切なのは、その関係において「基本的ルール」を――「ならぬものはならぬ」式(「ちょっと納得できなくても、僕と君とのあいだで決めたことや。とにかく守れ」式に――「設定」することだ。
 「ルール」はひとつかふたつ(←最大ふたつ)。
 ②(その「ルールを守る」ことを通して)自分は「愛される」に値する価値をもっている人間であるという自信や自尊心を育てる。
 「愛してくれる」人への感謝やその期待に応えることによって得られる満足感や成功感を体感させる。
 粗いことをいうようだが、この教師との「関係」において、問題行動を抑えながら、欠落課題や未発達課題をクリアーする。
 現場の僕らには、現時点において、これ以外の方法はない。
 なお、学習不適応が絡んでいるケースは、その方策も具体的に検討する必要がある。


  ◆現場メモ〈傾聴とコーチング〉  

★現場メモ〈傾聴とコーチング〉

(1)傾聴と(土壇場の)コーチング。
 傾聴=一体になる(子どもの世界を子どもの目でいっしょにみる……まず受け入れる……)、味方になる(その子どものためにからだを張る……励ます……信じる)。
 そして、子どもから答えが出そうにない場合は、コーチング。

(2)よい授業。
 今、公磨T(研修主任)からくりかえし指示されていることだが、今(ここからの3週間の授業)は、「くっきりとした短い作業の場を設定する→熱中して取り組ませる→達成させる」授業を組み立てる修業の期間だ。

(3)業者への支払いについては、1学期を1つの区切りとして支払いを完了する。

(4)教育実習生送別の辞
 TさんとHさんは3週間、Yさんは2週間。
 この教育実習期間という人生のひとコマ――このひとコマが、即、自身の人生の方向を左右するということもあれば(ま、僕の場合、そうだった)、あるいは、10年後、20年後、突然、パァ~ッと浮かび上がり、人生を照らしてくれるということもある。
 いずれであっても、MINAMIの教職員のことを忘れないでほしい。
 わたしたちも君たち卒業生のことを忘れない。
 母校MINAMIから応援しつづけている。
 奮闘努力を祈る。
 教育実習、ほんとうにごくろうさん。
 Tさん、Hさん、Yさんの前途に明るい光が差すことを祈り、お別れのあいさつとする。


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