職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

★大阪市運動部活動、民間委託構想に失望!市教委教育委員の発言に怒り(教師修業シリーズ・職員室通信)

2014-09-30 07:07:32 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信
〈サムライネット編〉
★大阪市教育委員会教育委員の発言に失望を通り越し、怒りを覚えた! 激昂だ!
2014
09.29

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  ◆大阪市(橋下徹市長)中学の運動部部活の民間委託構想に「10%」賛成  

大阪市(橋下徹市長)・市教委、中学の運動部部活の民間委託で方針決定 負担軽減…でも“先生”と“生徒”の関係、大丈夫?(産経新聞)

★このBLOGの前記事で「大阪市の構想に半分、賛成」と書いたが、(構想の全貌が徐々にわかってきたので)訂正する。
 「半分」ではなく、「10%」賛成。
 その「10%」というのは、橋下発言「一流の指導者であれば生徒の部活動へのいろいろなニーズにも応えられる」という点だ。
 他は失望している。

★「教員の負担を軽減」という発想では、大阪の教育は改善できない。
 大阪の公立中学校は教育の荷を抱え込みすぎている。
 大阪は「公立中学校の教育丸抱え体制」あるいは「公立中学校の教育独占体制」にある。

★大阪教育の危機を招いた元凶が、この「公立中学校の教育丸抱え体制」なのだ。
 なんでも学校!――家庭もそう思い、地域もそう思い、教師自身もそう思いこむ体制。
 これが、大阪の家庭や地域の教育力(=社会教育力)を弱めた。
 学校も本務以外の業務を抱え込みすぎ、パンクし、学校、家庭と同様に、いや、それ以上に、学校教育力を低下させた。

★公立中学校が抱え込んだ本務以外の業務でいちばんの負担が「部活動」だ。
 部活動の指導があるので、本務であるあすの授業の準備も満足にできない。
 授業中、つまずいた子どもへの処遇もおろそかになる。
 学習でつまずいた子どもをその都度、適切に処遇していれば、たとえば算数・数学などの場合、僕自身のこれまでの経験からいえば、全員「90点~100点」が可能になる。
 部活動は本来、学校外教育の位置づけだ。
 社会教育の一環として活動すべき筋合いのものだ。

★だから、「負担を軽減」という発想ではなく、大阪の公立中学校から部活動を切り離し、学校・家庭・地域のバランスを取り直す方策を打ち立てる必要がある。
 学校・家庭・地域、それぞれの教育のバランスをよくしないかぎり、どんな施策を打ち出しても、あまり、いや、ほとんど効果はあがらないだろう。
 逆にいうと、バランスさえよくなれば、大阪の教育はまだまだだいじょうぶだ
 
★ほんとうに残念なのだが、大阪市教育委員会教育委員のひとりは協議会で次のように発言している。
 「(委託先に丸投げしないような)教育ビジョンを持つ学校にだけ委託の権利を与えるべきだ。間違っても全面委託するという誤解を生んではいけない」
 失望を通り越し、怒りを覚える。
 このような発想が大阪の教育を歪めているのだ。

 僕は激昂している。(この記事、つづく)


  ◆TENNのマンションは僕の母校(小学校)から100メートルくらいの所  

号泣…上原多香子、棺の夫(TENNさん)に「私の心の中で生き続けます」 ET-KING“7人”で最後のステージ(産経新聞)

★TENNのマンションは僕の母校(小学校)から100メートルくらいの所にある。
 子どもの頃、自転車で転んでケガをした場所だ。
 合掌。

★金、土、日とブレストして、HP&BLOG運営の方針を少し変えた。
 粗く、列挙する。

①1日1記事、1000字以内。
 僕は長くなる傾向がある。
 これからは1000字で止める。
 といいつつ、既にオーバーしている。

②「職員室通信」と「職員室通信・番外編」(=プライベート記事)の2本立てだったが、やめる。
 「職員室通信」1本。
 このなかにプライベート記事も含ませる。

③今の僕はダメだ。
 原点に帰る。
 今の僕のコメントを、原点の僕の言語に翻訳する。
 徐々に(*^_^*)。

④新聞記事の引用記事導入。
 ま、ちょくちょくやる程度。

⑤地の文だけではなく、会話も取り入れる。
 これは積極的に取り入れたい。(ブレストまとめ、以上)

★画像=日曜日の早朝、地平を見るために、僕の生活圏の西の果てまで散歩した。
 片道1キロ強。
 木製のベンチに腰を下ろし、シャッターを切った。
 2、3日、精神的に足踏み状態にある。



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★大阪市部活動改革構想――部活動は学校外活動、学校と切り離すべきだ(教師修業シリーズ・職員室通信)

2014-09-26 10:42:52 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信
〈サムライネット編〉
★大阪市は、部活動は学校外活動なのだから学校と切り離すべきだ。大事なポイントがズレている
2014
09.26

大阪市立中学校の運動部、指導の外部委託を検討 橋下徹市長

★大阪市の構想に「半分、賛成」である。
 前日のブログ記事中盤でも触れたように、僕は教育現場の最前線の人間として長く「学校部活動改革(学校部活動全廃派)」に取り組んできた。
 個人として改革を進めることには限界を感じてきた。
 しかし、対中学生、対教職員、対保護者、対地域の人々、対行政、対校長会、対中体連等と、押したり引いたりする「現場からの改革」のおもしろさはなんともいえない(*^_^*)。
 大阪市のようなやり方=「ことの進め方」もひとつの選択だと思っている。

 ただ、冒頭「半分、賛成」といった。
 理由は、部活動をまだ「学校活動」ととらえている点にひっかかるからである。
 大阪市は、この形態(=学校部活動)を維持するため、委託は指導面に限り、教員を「管理顧問」などとして配置し、引き続き安全管理や運営にあたらせようとしている。
 当然、「文化部」は視野に入っていない。
 はっきりいうけれども、これではおそらく何も変わらない。
 中体連等がなんといおうと、部活動は学校外活動なのだから、学校と切り離すべきだ。
 大事なポイントがズレている。

 なお一歩を進むことを期待する。

  ◆(1)続・アイデンティティの危機に寄り添う (2)「経営重点№4」を家庭や地域と連携して展開する (3)部活動改革問題  

★午前中、学校通信「サムライネット通信」の原稿を書いた。
 「サムライネット通信」は、A4版・新聞型はめこみ製本・12ページ。
 僕の割り当てはそのうちの3ページだ。

 書き出す前、頭の中で粗く構想を練った。
 柱は3本――
(1)続・アイデンティティの危機に寄り添う。
(2)「本校の経営の重点№4(註①)」を、家庭や地域と連携して展開する。
(3)(そして、おなじみの*^_^*)部活動改革問題(全員強制加入か? 任意加入か?)――だった。

 註① 経営の重点№4=「自他のよさや可能性を認め、互いに高め合う生徒の育成をめざし、生き方の原理・原則を重視した心の教育を充実する」。

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★(1)「続・アイデンティティ」は、2学期はじめの記事が「緊急対応」版だったのに対して、今回はその「日常化」版だ。
 「緊急対応」版は、Web版も紙の印刷配布版も、結構、好評だった。
 それに意を強くし、緊急対応で終わるのではなく、この心がけを日々、継続していこう……というわけだ。

(2)経営の重点№4「生き方の原理・原則を重視した心の教育」は、本校の全教育活動とリンクしている。
 しかし、「全教育活動とリンクする」というのは、なにもやらないのと同じことだ。
 「経営の重点№4」は長いあいだ、お題目だった。
 それで、今年度から、生徒会委員会活動(①給食委員会 ②保健委員会 ③学習委員会 ④放送委員会 ⑤図書委員会 ⑥美化委員会)とのリンクに限定・特化することになった。
 限定・特化することによって、家庭や地域との連携の具体的なカタチも見えてきた。
 今後、教育コミュニティ・サムライネット事業として取り組んでいきたい。

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(3)部活動問題については、現在の苦しい状況と改革の方向を、「部活動改革シリーズ」として、ずっと連載している。
 学校部活動全廃派(註②)として、相当、きわどいこと、危ないことも書いてきた。
 「危ないこと」というのは、学校部活動積極推進派の反乱の恐れがあるという意味だ。
 しかし、これまで反論、反発はいっさいなかった。
 電話もない。
 メールもない。
 投書もない。
 外圧に訴えるということもない。
 僕は、ああ、だれも読んでいないのだな……と思っていた。
 僕は頑迷な人間だから、だれも読んでいないのであれば、読んでもらえるまで、黙々と、しぶとく、ラセン階段状に連載を続けるつもりでいた。
 全廃に向けて徹底してやるつもりだった。
 ところが、あるとき、あることから、僕はハッと気づいた。
 「あるとき」「あること」については、これでも「学校通信」だから、あまりコマゴマとは書けない。

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 「ハッと気づいたこと」の概略のみ記す――
 実はよく読まれていたのだ。
 特に「学校部活動積極推進派」の人々に。
 そして、学校部活動積極推進派の人々による、学校部活動全廃派への対抗策がひとつひとつ着実に実行されていたのである。
 あれとあれとあれは、たまたま起こったのであって、別々のことだと思っていた。
 実際は連携だった。
 衝撃が走った。
 似た経験は以前にもある。
 少しなつかしくもある。
 僕は既に包囲されていた。
 ホンマ、うかつである。
 こうなったら、なんとしても包囲網を突破しなくては……。
 早急に、戦略を、いや、戦術を変える。
 今号は逆襲の第1号だ。

 註②=「部活動」をやめるというのではない。学校が抱え込んでいる今の状況から脱するというのだ。「学校部活動」を全廃するのだ。くわえて、当然、全員強制加入の状況を任意加入に改めるというものだ。教職員もやりたい人、あるいはやる余裕がある人は、学校外活動に対するボランティアとしてやればいい。(註②、以上)

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★少し脱線してしまった。(「学校部活動」に関するコメントのほとんど。)
 話を「サムライネット通信」の原稿にもどす。
 結論的には、(1)~(3)というのはやはり無理だった。
 (1)と(2)を詰めこむのがやっとだった。
 (3)の「逆襲」は次号で(A4版・新聞型はめこみ製本・12ページという通信全体の枠組みは動かせないから、他の分掌から少しずつ譲ってもらって)ドドォ~ッとやろうと思っている。

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★昼前、「サムライネット通信」の原稿が完成して事務室のカラーレーザープリンターで印刷して出来上がりをチェックしていたら、A中のB教頭が来た。
 A中は事務職員がいない。
 本日の来校は事務職員として、本校の事務主任への連絡のためだった。
 その仕事が終わったあと、廊下で立ち話をする。
 B教頭は元社会教育主事で旧C村の生涯学習基本計画を企画した人だ。
 志の方向が重なっているせいで、話題が、学校教育支援ボランティア、そのシステムづくり、NPO……と発展した。
 今後もいろいろ相談に乗ってもらうことを約束して別れる。
 B教頭は語った。
 「個々の(社会教育)活動は活発だ。それらの点と点を面にする装置づくりがわたしたちの仕事だ」
 同感である。
 ただ、そう語るB教頭に白髪がずいぶん増えているのが気になった。
 疲れているようだった。


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★綱引きサムライ校区・人生の危機にスイッチを入れ直す(教師修業シリーズ・職員室通信)

2014-09-23 16:31:03 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信
〈サムライネット編〉
★サムライネット綱引き大会・親リーグ&中学生リーグ交流戦
2014
09.22

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  ◆親チームの青軍が負け、中学チームの青軍も負けると、ダメージはかなり大きい(ノ△・。)  

★サムライネット綱引き大会・親リーグ&中学生リーグ交流戦

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★サムライ中体育祭開催に関連して、PTAから「サムライネット綱引き大会」の案内が発行された。

 宛先=サムライ中PTA会員各位
 発信=PTA会長

 〈本文〉
 秋空もさわやかな好季節、みなさまにはますますご健勝のこととお喜び申しあげます。
 さて、○月○日(日)にサムライ中学校体育祭が開催されます。
 スピード、パワー、チームワークと中学生ならではの白熱した勝負が展開され、見どころがたくさんあります。
 子どもの成長をいっしょにに感じ、いっしょに感動できればと、今年も「サムライネット綱引き大会・親リーグ&中学生リーグ交流戦」を企画しました。
 昨年の結果はお父さん・お母さんチーム1勝、生徒3勝でした。
 今年もお父さん・お母さんチームも子どもたちに負けず軍の団結力を発揮して、できれば2勝、できれば3勝、できれば4勝を勝ち取りたいと思います。
 つきましては、競技進行の都合上、前もって参加者を募集しますので、ご協力をお願いいたします。
 綱引き大会に出場して人生の運気を引き寄せましょう!

 ※申し込みしめきり ○/○○(金)
 …………きりとりせん…………
 ○年○組
 保護者氏名〈      〉
 生徒氏名 〈      〉
 ※参加できるほうに○印
 〈  〉綱引きにお父さんが参加できます。
 〈  〉綱引きにお母さんが参加できます。
 〈  〉綱引きに家族(  )さんが参加できます。
           (PTA文書以上)

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★この綱引き競技は、地域コミュニティ・サムライネット事業の一環として行われるもので、サムライネット発足の次の年からはじまった。
 発想はプロ野球のセ・パ交流戦だった。
 お父さん、お母さん、ご家族、教職員の競技と、生徒たちの競技とを融合した。
 セ・パ交流戦が年間の成績に加算されるように、実はこの競技も正規の得点として黄・紅・青・白軍の成績に加算される。
 綱引きは団体戦だから得点が高い。
 親チームの青軍が負け、中学チームの青軍も負けると、ダメージはかなり大きい。
 どうしても負けるわけにはいかないのだ。
 昨年は綱が切れるのではないかと思われるくらいパワー溢れる親と子の綱引き合戦だった(画像参照)。

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 しかし、「人生の運気を引き寄せましょう!」って、会長はうまいこと言ったもんだなぁ~。
 力いっぱい綱を引くと、勝っても負けても、きっと人生のスイッチが入るにちがいない。
 親チームに不足が生じた場合、教職員にも参加のチャンスが回ってくる。
 僕も参加するつもりだ(^_^)v。

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★石破Tの模擬授業――たくわん、バナナ、トマト、電極……理科教師の「もの」へのこだわり(教師修業)

2014-09-21 14:09:24 | 僕のモンマルトル日記

職員室通信
〈教師修業編〉
★石破Tの模擬授業――たくわん、バナナ、トマト、電極……理科教師の「もの」へのこだわり
2014
09.21

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★早朝、天気がよかったので散歩。
 僕のテリトリーは、DAKA古書店跡を起点に東に1.5キロ、西に1.5キロ、北に0.3キロ、南に0.3キロの、ほぼひし形のエリアだ。
 けさは西の端にある城址まで歩いた。

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★この城址の西の果てには、僕のふるさと・大阪市、さらにはゴビ砂漠・タクラマカン砂漠……ウズベキスタン……カスピ海……黒海……という異郷の地がひろがっている。
 僕は「西」を眺めるのが好きだ。
 ああ、僕には「西」の遺伝子が組み込まれているにちがいない……と思ったところで、ある映画の一場面を思い出した。

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★主人公の寺田(中学教師)が死んだ妻のミニ仏壇を自転車に乗せ「一代、おまえ、えらい重いなぁ……」と坂を登ってくる場面だ。
 天王寺七坂のひとつ、口縄坂で、寺田の背後が西の方角だった。


◆本日の授業者は、石破T(理科)、今枝T(国語)、中森T(音楽)、須藤T(理科)の4人

★放課後、模擬授業大会を開いた。
 サムライ中では、授業者が4人以上の場合、「模擬授業大会」と称している。
 会議のスキマ等で、1人、2人がやる場合は、ドコモ(いつでもどこでも模擬授業の略)という。
 本日の授業者は、石破T(理科)、今枝T(国語)、中森T(音楽)、須藤T(理科)の4人だから、模擬授業大会だ。
 本日は、石破T(理科)と今枝T(国語)の模擬授業を紹介する。

★石破T(理科)の模擬授業

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(1)いい声、いい語り。
 特に、(先日の八重Tのときにも触れたが)自分はこのことがおもしろいと思っている、あるいは、自分はこのことに興味をもっている……そういう自分の「思い」が、生徒に、ブルドーザーのようにガンガン伝わっていく「語り」だ。

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(2)たくわん、バナナ、トマト、電極……など理科教師としての「もの」へのこだわりを強く感じた。
 僕の経験・僕の授業と対比させると――
 近時、僕が国語教師魂を爆発させて取り組んだ授業「高村光太郎」。
 いつもの僕の余計な策略はぜんぶ引っ込めた。
 光太郎の詩(智恵子抄・戦争詩)と書簡(病院の智恵子宛)だけを使った。
 そのときの生徒の反応を見て、国語教師が何にこだわらなければならないのか、電撃に打たれたように気づいた。
 きょうの石破Tの授業は、このことを僕に思い起こさせた。

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(3)ぼんやり見ていると気づかないかもしれない。
 よく見ると、たとえば、説明を聞く場面、考える場面、選択する場面、実験する場面、まとめる場面……などが指導過程のなかに明確に位置づけられている。
 学力がつく授業だ。
 石破Tの教師鍛錬のたまものだ。
 すばらしい。

(4)臨機応変の指示やギャグがある。
 ここで、悪い意味で、授業が緩む。
 プロとしては、それは特定のグループに対して発しているのか? 全体なのか? 個人なのか?……ということを強く意識して発する必要がある。

★今枝T(国語)の模擬授業

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(1)語りが心地よい。
 ひとつは、マイクに乗りのいい声という言い方をするが、聞く耳の耳に乗りのいい声だ。
 もうひとつは、きょうの4人のなかでいちばん声の大小、高低の幅が広い。
 自由にコントロールしている。
 僕にはない才能を感じた。
 教師の技には普遍化できるものと、簡単にはできないものがある。
 今枝Tの語りは後者だ。

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(2)教師が範例を示す場面で「わたしにやらせてほしい」という言い方をしたが、生徒の意欲につながると感じた。

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(3)全員が起立し3回音読し、終わった生徒から着席する場面で、あらかじめ出された座った生徒への課題が「さらに読みつづける」だった。
 空白を作らないための、やり終えた生徒への課題として評価する。
 ただし、この場合、他の課題も考えられる。
 たとえば、声に出さない、パクパク読み、黙読、他の生徒の音読を聞く……等々、生徒の状況を考え、よりよい課題を追究したい。
 作業を終了した生徒への課題の指示は、サムライ中全体の課題でもある。

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★模擬授業というのは、教師たちが、「授業者」と「生徒役」にわかれて行う。
 サムライ中の場合、「生徒役」の教師は20名程度。
 一般の方には、なんだか「授業ごっこ」をやって遊んでいるように思われるかもしれない。
 しかし、実は、結構、プレッシャーがかかる。
 ふつうの授業研究会(含授業参観日)だと、参観者は、教師の指導行為と、子どもたちの学習活動(反応・作業)とを照らし合わせながら参観する。
 だから、これまで冷や汗をかきつつ、「参観者」や「生徒役教師」の視線にさらされつづけてきた僕の経験からいうと、授業者のプレッシャーは半分、あるいは半分以下(30%くらい)なのだ。
 しかし、模擬授業では、参観者の視線は、100%、教師そのものに注がれる。
 教師の発する一言一言に、教師の指導行為の一つ一つに。
 身体がカチンコチンになる(ノ△・。)。

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★大切なのは、なんのためにカチンコチンになる模擬授業をやるのか?……ということだ。
 サムライ中では教師修業の中心がこの模擬授業だ。
 粗くいうと、「芸」を磨くためだ。
 あるいは、教師の指導行為を「芸」のレベルにまで高めるためだ。
 小説家の小説も芸だ。
 BLOGの日記とは異なる。
 家具屋のつくる椅子も芸だ。
 「魂をこめてつくりましたから座ってみてください。絶対に損はさせません」と客の前に出すものだ。
 教師の指導行為も同じだ。
 「大切なことを教えているんだから、黙って聞け、黙ってやれ」では通用しない。
 日本の公立中学校の教師たちが、自分たちの指導行為を「芸」のレベルにまで高めると、日本は変わる。
 いじめも不登校も非行も、また最近、話題になっている体罰の「暴力連鎖」問題も、すべて解決できる。
 僕らのサムライ・チームでは、30人を超える不登校生を、指導行為を「芸」にまで高めることによって――正確には「芸」にまで高める努力を継続することによって――「0」にしている。

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★「総合的な学習の時間」の大失敗の、2番目の理由(教師修業シリーズ・職員室通信)

2014-09-18 15:40:12 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信
〈教師修業編〉
★公立中学校の「総合的な学習の時間」が大失敗に終わった、2番目の理由
2014
09.18

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☆けさのNewS=田中哲司が仲間由紀恵と結婚 近く婚姻届。
 ・荒木村重役の田中哲司が茶器を愛でるシーンを見て、僕は田中哲司のファンになった。「愛で」過ぎである。そのアンバランスさがスゴクよかった。結婚自体にあまり興味はないm(_ _)m。

  ◆理科担当の瀬田Tが、実験の授業を終えたばかりの白衣姿で、漢字練習プリントをチェック  

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★僕の夏が終わる(ノ△・。)

★だれでも知っているし、経験していることだが、日本の学校教育の大部分は、国語(日本語)によって行われている。
 だから、読むこと、書くこと、聞くこと、話すことについては、国語科だけではなく、理科・社会をはじめとする他の教科もかかわっている。
 先日、理科担当の瀬田Tが、実験の授業を終えたばかりの白衣姿で、漢字練習プリントをチェックしていた。
 不思議に思い――どうして理科の教員が漢字のテストをやるんだろう?と――のぞいてみると、プリントの最上部に
 〈漢字を覚えるまで書きなさい(最低3回)。ゆっくりていねいに書きなさい〉
 とある。

 そして、上から下に15の単語が並んでいる。
 〈根毛〉 (生徒が練習するスペース)
 〈主根〉 (生徒が練習するスペース)
 〈側根〉 (生徒が練習するスペース)
 〈師管〉 (生徒が練習するスペース)
 〈……〉 (生徒が練習するスペース)

 僕は「おお!」と歓声をあげてしまった。
 国語科と同じではないか!
 ま、僕だったら、まず、〈根毛〉〈主根〉〈側根〉という単語に「よみがな」をふらせるのに……とも思ったけれど(*^_^*)。

★〈側根〉〈師管〉等は、理科固有の学習語彙だ。
 しかし、語彙を構成する一語一語、あるいは習得方法は国語科と共通だし、この学習語彙が他教科の授業や日常生活のなかで役立つ。

 学習事項には、このように固有と共有の2面がある。
 国語科でやっている。
 理科でもやっている。
 おそらく社会や技術家庭科などでも、こういうことはあるはずだ。
 これはまた「話す力」や「聞く力」などについてもいえる。
 実際、そうでなければ、今、社会で求められる「言語力」(たとえば、よく話題になるPISA型言語力)は育成できない。

 ところが、実際問題として、各教科間ではほとんど連携がとられていない。
 てんで、バラバラに行われている。
 もったいない話である。
 「総合的な学習の時間」の大失敗の、2番目の原因(註①)は、ここにある……と僕は考えている。
 「総合」の土壌が公立中学校に形成されていなかったのだ。

 〈関連記事〉=☆私たちにまず必要なのは英語の早期からの習得ではなく、むしろ「日本語の高度化」だと私は思っている(内田樹の研究室)

★教科2つ、あるいは3つが連携・融合すれば、すばらしい教育活動になる。
 この「各教科間の連携・融合・協働」を、職員会議や教科主任会のテーマにするために登場するのが、本校の「教科企画書」(毎月発行)だ。

 「教科企画書」には、国語科でいえば、現在、どのような言語力を身につけさせるために、どのような活動をしているのか、どんな困難点あるいは課題点があるのか、そして、この点について、他教科にどういうことを望むのか……ということを明示する。

 だが、現状は、この「企画書」が不発である。
 やるにはやっているのだが、ねらった効果はほとんど、いや、まったくあがっていない。
 現時点で出されている意見(声)として――
 ①作成すること自体に意味がある 
 ②現行の様式自由から、共通項目+教科独自の項目に改善……などがあがっている。

 他教科の学習活動を互いに把握し、学習活動を連携・融合させることによって、より効果的に、学力向上の5原則の諸項目、あるいは学校目標が達成できると考えている。

 道は遠い。
 いや、あと一歩か?
 ――しっかりしたコーディネーターさえ存在すれば……。
 コーディネーターはだれがやるべきか?
 校長か? 教務主任か? 国語科主任か?

★やや脱線――
 僕は、新しく赴任する学校が決まると、まず、その学校の保健体育科の教師をチェックする。
 経験的に、保健体育科がしっかりしている学校は、基本的生活習慣がしっかり身についている。
 逆に保健体育科が弱いと、(経験的に)学校はきわめて不安定な状態に陥る。
 もちろん、これはどの教科も同じで、ひとつの教科が崩れると、やがて学校全体にひろがる。
 しかし、保健体育科に因を発する崩れ方は他教科の比ではない。

 次に(当然)国語科の教師をチェックする。
 理由は、今、述べたとおりだ。
 すなわち、やはり「コーディネーター役」は国語科だ(^_^)v。

 同じ理屈で、音楽科が支えている部分、美術科が支えている部分(固有・共有両面)……等々、スペースの関係でくわしく述べることはできないが、これらの総和が、その公立中学校の教育になる。
 公立中学校教育の大きな魅力だ。

 註①=「総合的な学習の時間」の大失敗の、1番目の原因は、学校部活動問題の処理に失敗したからだ。
 「総合的な学習の時間」の創設は、部活動改革と抱き合わせだった。
 教師のエネルギーは無限大ではない。
 限られている。
 限られたエネルギーに、新たなことを加えようとすれば、他の何かを削らなくてはならない。
 くわえて、総合的な学習の時間=各教科を総合(連携&融合&協働)的に扱うことは現場の教師にとっては未知の領域だった。
 研究時間の確保が必要だった。
 だから「総合的な学習の時間を新たにスタートさせますよ。ついては、教師が部活動に携わる時間を大幅に削減します……」というものだった。
 エネルギー配分の原理に沿った、当然の対応である。
 僕は期待していた。
 ところが、現実には、総合的な学習の時間はスタートしたものの、部活動改革のほうはいっこうに進まなかった。
 一部の地域では、部活動担当手当を保障する等、逆行するような動きもあった。
 これでは、総合的な学習の時間がうまくいくはずがない。
 大失敗が目に見えていた。
 ま、「中学校改革の本丸は、部活動改革だ」と考えている僕としても、絶好のチャンスを逃してしまったことになる。
 ほんとうにムネン!(註①、以上)



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★公立中学校は中学生が「○○先生の授業が楽しみだ!」と家を飛び出す授業をする義務がある(職員室通信)

2014-09-17 14:51:21 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信
〈教師修業編〉
★中学生がなぜ不登校になるのか? 授業にイヤなことがあるからに決まっている
2014
09.17

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  ◆サムライ中の校是=「いい授業でいじめも不登校も非行も、また最近、話題になっている体罰の暴力連鎖問題も、すべて解決する」  

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★☆けさのNewS=小中学生の不登校12万人 6年ぶり増加 中学では1クラスに1人

★不登校生(=病気や経済的な理由以外で学校を年間30日以上欠席)が増えている。
 中学校では不登校生の比率が2.7%。
 中学生37人に1人が不登校生という状況だ。
 日本の平均的規模の中学校(=各学年4クラス合計12クラス)でいうと、1校に12人の不登校生がいる勘定になる。
 これは経験的にいって、教職員は四六時中、不登校生のことが頭から離れない、覆い被さってくる、かなり重い状況だ。

★実をいうと、本・サムライ中の今の教職員グループがスタートした頃は、この2倍の不登校生がいた。
 さらに「重い」レベルだった。
 頭から離れなかった。
 常に覆い被さってきた。
 ただ、サムライ中では、短期間にこれを「0人」(全員、普通教室にいる状態)にしている。

 その方針(=教職員の基本認識)は次のとおりだ。

(1)身も蓋もない言い方になるけれども、中学生がなぜ不登校になるのかといえば、学校のどこかにイヤなことがあるからである。
 もちろん、親子関係、家庭内不和、本人の病気等々……が絡むことは十分理解しているつもりである。
 だが、しかし、その上で、公立中学校の教職員である僕らは「学校のどこかにイヤなところがあるからにちがいない」とサムライ中の教育行為を厳しく問い直す必要がある。

(2)「学校のどこかにイヤなことがある」として――では、それはどこなのか?
 これも身も蓋もない言い方になるけれども、学校は1日8時間のうち、6時間が授業だ。
 授業にイヤなことがあるに決まっている。
 もちろん、他にもいろいろな原因は考えられるが、公立中学校の教職員である僕らは「授業にイヤなところがあるからにちがいない」とサムライ中の50分間の授業を厳しく問い直す必要がある。

 ごくごくシンプルにいえば、中学生が、朝、起きたとき「○○先生(あるいは○○教科)の授業が楽しみだぁ~!」と家を飛び出してくる授業をしなくてはいけない……ということだ。
 もっと僕らに厳しい言い方をするなら、公立中学校は、中学生に対してはもちろん、保護者に対しても、中学生がこんなふうに家を飛び出してくる(保護者の視点でいえば、「飛び出していく」)ような授業をする義務がある。
 さらにいえば、家に帰っても、授業の楽しさがオープンエンドになっていて、(親などに言われなくても、あるいは民間塾などに頼らなくても)自分から進んで、家庭や地域において学習に取り組む……というような授業をする義務がある。
 このことに正面から向かい合わずに、他をいくらいじくっても(これは断言するが)絶対に効果はあがらない。

(3)当然、授業を問い直すことと並行して、不登校生徒支援体制を整備しなくてはいけない。
 サムライ中では、その一環として、生徒&保護者の要望・願望・切望・熱望・懇願・渇望に応える「生徒や保護者のニーズに対応したメニュー」を開発した。

 要するに、2本柱だ。
 1に「授業改善」、2に「不登校生徒支援体制の整備」。
 1に教職員のエネルギーの80%、2に20%。
 このエネルギー配分をまちがえてはいけない。
 「いい授業でいじめも不登校も非行も、また最近、話題になっている体罰の暴力連鎖問題も、すべて解決する」というのが、サムライ中の校是(=学校の教育上の根本精神)だ。

 くりかえしになるが、「1に授業改善(いい授業)」をやらずに、他をいくらいじくっても効果はあがらない。
 これは、いじめの場合も、非行の場合も、体罰の暴力連鎖問題も同じだ。

 なお、「1に授業改善(いい授業)」の実践については、このブログ『日本で一番いい公立中学校をめざす!胸突き八丁:日記』全体をみていただきたいm(_ _)m。

 でも、それではあまりに失礼なので、関連ページをいくつかピックアップすると――
 ☆★サムライ小・中は絶対に八百長試合はやっていない=合同模擬授業大会(教師修業シリーズ・職員室通信)
 ☆★成績下位生徒で自分が邪魔者、厄介者扱いされていると感じている生徒がいるか?いないか?(職員室通信)
 ☆★語りに「人生」があれば、子どもでも大人でも、人は立ち止まる(教師修業シリーズ・職員室通信)
 ☆★授業中、男の体育教師が次々にめんどうごと、ゴタゴタを引き起こす(教師修業シリーズ・職員室通信)
 ☆★50点、40点、30点しか取れない生徒を出す授業はリコールの対象だ(教師修業シリーズ・職員室通信)

 また、「生徒や保護者のニーズに対応したメニュー」については、今後、アップする計画である。
 ぜひ見ていただきたい。



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★校長は相撲部屋の親方と同じ!技術指導が絶対必要条件!(教師修業シリーズ・職員室通信)

2014-09-11 13:41:12 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信

番外編
★僕を好不調のぶ厚い層を突き抜けたところの、いわば僕の「核」――星と星をつないで/星座をこしらえる電話線/からだがこころのように自由に/動けばどこへでも/いけるよ/HALLO HALLO♪
2014
09.11

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★☆けさ一番のNewS=「大金星は全部剥奪!」橋下徹市長のハシゴ外した公募校長…退職直前、カラオケ熱唱→ロックバンド「THE BLUE HEARTS(ザ・ブルーハーツ)」の「夢」=「もっともっとしたい~」

 〈僕のTweet〉=僕はもともと公募民間校長は反対。校長というのは、プロ野球の監督、町工場の社長、相撲部屋の親方に似ている。技術指導ができなくては務まらない。絶対必要条件だ。また、「長年、教務主任などの校内人事を教員選挙で決め、校長の人事権を形骸化」している無法化地帯状況に対して、「学校正常化にはこの校長が必要」(大森不二雄教育委員長)と校長に改革を期待するのは、民間校長であれ、プロ校長であれ、完全に筋違い。

  ◆たまたま聴いた、ボストン交響楽団/グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調作品16で、俄然、元気に  

★2014/09/05(金) ★〈Scroll comment〉最近、精神的に好不調の波が激しい。
 好と不調がめまぐるしく入れ替わる。
 上の画像(=先日、出張中の青森駅プラットホームにて。列車=つがる8号秋田行)を撮ったときは、好調だった。
 その後、絶不調に(>_<)。
 が、たまたま聴いた、ボストン交響楽団/グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調作品16で、俄然、元気に。

 この曲はいい。
 今も、庭のヨウシュヤマゴボウの密林が見えるDAKA古書店跡のカウンター席で、マンデリン浅煎りを飲みながら聴いている。
 昔、よしもとばななは、憧れてやまない音楽家・原マスミの歌う曲を聴きながら原稿にむかう……といっていた。
 グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調は、僕にとってそういう曲かもしれない(*^_^*)。

 僕を好不調のぶ厚い層を突き抜けたところの、いわば僕の「核」――星と星をつないで/星座をこしらえる電話線/からだがこころのように自由に/動けばどこへでも/いけるよ/HALLO HALLO(原マスミ「飛龍頭」から)――に至らしめる。
 ただ、第3楽章は苦手だなぁ~。
 ここ、「不調」への入り口になってしまうかもしれない。


  ◆スポーツ記者がせっせと記事を書くように、毎日「職員室通信」を発行しよう  

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★2014/09/07(日) ★〈Scroll comment〉「ボストン交響楽団/グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調作品16」の「元気」はまだつづいている。
 ――ピアノ弾きがピアノを弾くように、スポーツ記者がせっせと記事を書くように、僕も毎日「職員室通信」を発行しよう。
 ――これが僕という人間の基盤だ。
 ――目標=野村胡堂原作・橋蔵平次・TV888回放映とのみ競争する。
 ――当然、修業しなくてはいけない。

 だが、修業範囲をめったやたらと拡げるのはよくない。
 結局、これまでの僕は、やたら拡げて失敗しているのだ。
 あせり過ぎ(ノ△・。)。
 あせり→絶望……というか、あれもこれもとあせり過ぎ、自分が何をやらなくてはいけないのか忘れてしまうのだ。
 これからは、これとこれ、いや、「これ」と限定して修業する。
 その「これ」が達成できたら、次の「これ」……というふうに。

★画像=出張の際、降り立った新青森駅の売店。
 暗がりにクッキリと見え、きれいだ。
 美しさに惹かれて近づく。
 前回も近づき、ここでパートナーへの土産として「黒石つゆ焼きそば」を買った。
 しかし、不評だった。
 今回は何も買わなかったm(_ _)m。


  ◆「やっぱり大阪の子やねぇ~(^_^)v――鮭がふるさとの川に帰るように  

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★2014/09/09(火) ★〈Scroll comment〉僕のふるさとは大阪市だ。
 大阪は水都だ。
 僕の家も川と橋の近くにあった。
 そのため水害には何度も痛い目にあっている。
 3日間、水上生活を経験したこともある。
 だから、大阪を離れてからも、住む場所を選択するとき、いちいち調べたわけではないが、海抜とか、堤防の天端との高低差を意識した。
 これまで8回、引っ越した。
 70メートル→47メートル→20メートル→16メートル→72メートル→46メートル→70メートル→25メートル(現在)。

 でも、ふと気がつくと――「やっぱり大阪の子やねぇ~(^_^)v――鮭がふるさとの川に帰るように、水路に引き寄せられていく自分がある。
 視界に水路があると、心が落ち着く。

★画像=散歩の途中、橋の上で一休み。
 「この水路、ちゃんと草刈りせんとあきまへんなぁ~」。


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★日本のいい中学校とダメな中学校の差(教師修業シリーズ・職員室通信)

2014-09-09 09:21:34 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信
〈主任会トピックス編〉
★面談の録音を聞いて僕がダメな理由がわかった
2014
09.09

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  ◆「報連相」と、主任側(主任・教頭・校長)の「取材力」と  

★(1)「報連相」と、主任側(主任・教頭・校長)の「取材力」と

★「報連相」はもちろん大事だ。
 ①ピンチに対して英知が結集できるから、よりベターな対応が可能になる。
 ②ピンチに陥った個人(例=教職員・保護者・子ども)を組織で救うことができる。
 教頭、教務主任、生徒指導主任等への報告を徹底する。
 主任が見当たらなければ捜し出してでも……。

 でも、「報連相」だけに頼っていると、学校は必ず壊れる。
 理由――
 ①報告するかどうかは個人の判断に委ねられる部分がある。
 ②タイミングが個人の判断に委ねられる。
 ③(僕の場合だが)相談すれば「A」が選択される。しかし、僕は「B」でやりたい。この場合、僕は、この件は元々、報告不要と判断し、報告しない。
 ④(これも僕の場合だが)報告の仕方を工夫して、報告を受けた側に責任を転化する作戦に出る。(僕は教育委員会とのあいだでこれをよくやる。だから、嫌われる(>_<)。)
 ⑤そもそも、サムライ中に「報・連・相」の具体的なルール(例=○時○分、メールで報告)がない。
 しかし、ルールを作るつもりはない。
 どうせ形式化する。

★決め手は、主任側(主任・教頭・校長)の取材力だ。
 それも、足を使った取材力だ。
 サムライ中の「校内外巡回規定」もそのひとつだ。
 職務に応じて巡回の「視点」が異なる。
 その総和が、サムライ中の教育力&経営力になる。
 経験的にいうと、この「総和」の差が、学校間で、すごく、もうメチャクチャ、天と地ほども差がある。
 耳にタコができるといわれるくらい、いつもくりかえすことだが、「いい授業(註①)」のための修業と、この「巡回」で、日本の公立中学校は変わる。
 いじめも不登校も非行も「暴力の連鎖(註②)」もすべて解決できる。

 「報連相」で得た情報+「取材」で得た情報を整理して、教職員、保護者、生徒、地域……等に伝える。
 対策を立てる。

 組織の停滞&緩みの背後には、必ず「バカ者同士が仲良くやっている」空気が存在する。
 この空気を突き破る「報・連・相」と「取材力」。

 ☆註①「いい授業」=「いい授業」は、朝、起きた中学生が「○○先生の授業が楽しみだぁ~」と家を飛び出してくる。
 小学生ではない。
 中学生が……だ。
 そういう教師と子ども関係が創られるかどうかが問題なのだ。

 ☆註②「暴力の連鎖」=ネットで次のようなニュースを見た。
 《体操着の着方を注意した20代男性教諭に、中学2年の生徒が教師の胸ぐらをつかんだ。教師が生徒を押さえこもうとしたら、生徒が「これって、体罰やんけ。みんな見とったか? 見たやろ? ほんなら、俺かてええんや」と教師に殴りかかった。》(ネットニュース、以上)。


  ◆音読はサムライ中のパワーだ  

★(2)音読はサムライ中のパワーだ。

★「声に出した」ほうが「声を出さない」よりも大きなパワーが発揮できる。
 いわゆる「シャウト効果」だ。
 10%~30%、パワーが上がるといわれている。
 逆にいうと、「声に出さない」と、10%~30%、低いパワーで授業を受けていることになる。

★50分間の授業の中で、声を出す場面を小刻みに設定しよう。
 「いっしょに読みましょう」
 「全員起立、3回読んだら座りましょう」
 「念のためにもう一度読みましょう」
 すべて音読!
 いつでも音読!
 何でも音読!
 どんどん教科書を読ませよう!
 どんどん板書事項を読ませよう!
 どんどんプリントを読ませよう!
 ただし、あまり長い部分の音読はだれる。
 音読のポイントを短く限定して、繰り返すのが効果的である。

★補足2点
 ①護身的な面でも日常的に声を出すトレーニングが必要だ。
 ②「書いて覚える」+「見て覚える」+「音読して覚える」を習慣化する。


  ◆特設「三者面談」の経験を日常にいかす  

★(3)特設「三者面談」の経験を日常にいかす。

★夏期休業中、僕らのパワー全開、心底、全身全霊で取り組んだこと……というと、そのひとつは、やはり、汗にまみれつつ取り組んだ、あの怒濤の「3者面談」だ。
 「3者面談」の悪戦苦闘が骨身に沁みている。
 最後の親と子が帰ったあと、3階の教室の窓から見た星空とその親子の顔が忘れられない(^_^)v。
 ここでゲットした「面談力」を2学期に生かしたい。
 さらに伸ばしたいと思っている。

★以前、僕の面談の様子を自分の修業のために――もちろん、相手の許可を得て――録音したことがある。
 再生してショックを受けた。
 僕の会話の出だしが、なんと、なんと、ほとんど、いわゆる「逆接の接続詞」だった。
 が
 けど
 しかし
 そうはいっても
 それでも
 だからといって
 でも
 ところが……。
 「逆接」ではないが、「ただ」「ただし」も多い。
 これだと相手は話す気にもならない。

 ホンマ、B君、Y君、H君、K君、話を聞いてやれなくてゴメンm(_ _)m

★2学期は、逆接の接続詞をやめる。
 即「助言」というのもやめる。
 もっともっと聞く力をつけたい。
 そして、ほんの少し、かすかな瞬間に、見え隠れする相手の「ホンネ」――本人も「ホンネ」と認識していないかもしれない「ホンネ」――をキャッチする力をつけたい。

★画像=サムライ色のブリキ塀とヒマワリ。散歩の途中で。


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★互いにエース級教員を立てサムライ小中合同模擬授業大会開催(教師修業シリーズ・職員室通信)

2014-09-08 14:56:49 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信
〈サムライネット編〉
★サムライ小・中は絶対に八百長試合はやっていない=合同模擬授業心理的対抗戦
2014
09.08

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  ◆連携の意義は大きいが、連携以前に、それぞれが改善・改革しなくてはいけないことも多い  

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★先日、サムライ小学校教員とサムライ中学校教員との合同で模擬授業大会を開いた。
 授業者=小学校教員2名、中学校教員2名(小和田T&乱氏T)。

 話がいきなり飛ぶが、教育コミュニティづくりが、僕のライフワークだ。
 教育コミュニティが形成できないと、日本の教育危機の元凶=「学校の教育独占体制」、あるいは「学校の教育丸抱え体制」、すなわち、学校・家庭・地域の教育の超アンバランス体制が打破できない。

 昔の僕は、その「超アンバランス体制」を打破するために学社連携を推進しようとした。
 ・小中学校学社連携・融合担当教員配置
 ・小中学校学社連携・融合担当教職員等連絡会設置
 ・学社連携・融合市民の集い開催
 ・教育委員会の目標の柱に学社連携推進を設定
 ・教育委員会に学社連携担当職員配置
 ・学社融合プログラム開発事業
 ・学社融合推進モデル事業
 ・学社連携情報ホームページ開設
 ・教育ボランティアバンク設置
 ・グッジョブウイーク推進事業等々……。
 やれることはあらかたやった。
 しかし、残念ながら、はかばかしい成果は得られなかった。
 理由は――いろいろ絡み合っているのだが、大本をズバリいうと――学社の「学」、すなわち小学校と中学校の連携ができていないことにあった。

 そこで考えを改めた。
 ある時、フッとひらめいた。
 モットーを「1に学社連携……」から「1に小中連携、2に学社連携」へと順番を変えたのだ。
要するに「小中連携に依拠した学社連携の推進」に。
 小学校と中学校が手を組みはじめると、「学」から「社」へ、あるいは「社」から「学」へと、信じられないくらいスムースに学社連携が進んでいった。
 近時の僕の教育哲学では最も大きな発想の転換だった。

★話を元に戻す。
 小・中連携の要は、ひとつは、小学校PTAと中学校PTAだ。
 小学校の保護者が、やがて中学校の保護者になるのだから、両者の連携・融合は簡単そうだが、これが意外に意外に、たいへんである(ノ△・。)。
 軽く見ると、かならず落とし穴に堕ちる。
 僕も何回か堕ちている。
 PTA幹部が堕ちるのを見たこともある。
 わけを書いていると、長くなるので、これは、今後、また別記事として扱うことにするm(_ _)m。

 もうひとつは、もちろん、小学校教員と中学校教員だ。
 両方を経験した人ならわかると思うが、両者は住む世界が違うといっていいくらい異なる面がある。
 連携は、10000倍、たいへんである(ノ△・。)。
 これも、わけを書くと、やはり長くなるので、今度、また別記事として扱うことにするm(_ _)m。
 なお、念のためにいっておくが、僕は「違い」をなくせ……といっているわけではない。
 守らなくてはいけない「違い」あるいは「段差」もある。

★本校区(サムライ校区)では、その小学校と中学校の教員同士が合同で、定期的に模擬授業大会を開催している。
 先人たちの長い期間にわたる努力の賜、地道な連携活動の成果である。

 しかし、「連携、連携……」と、ただ仲よくやっているわけではない。
 連携の意義は大きいが、連携以前に、それぞれが改善・改革しなくてはいけないことも多い。
 たとえば、「中1ギャップ」問題――中学に入ったとたんに、不登校生は小6の約3倍、いじめは約2倍、暴力行為は約4倍(平成23年「児童生徒の問題行動等生徒指導上の問題に関する調査:文科省」)。
 あるいは、教科や活動の好き嫌いの割合――中学に入ると大きく落ち込む。特に数学(平成16・17年度文部科学省委嘱調査「義務教育に関する意識調査:ベネッセ」)。
 これなどは、はっきりいうと中学校側の問題だ。
 やるべきことを怠り、「連携」に走っても成果はあがらない。
 現に、サムライ中では「いい授業でいじめも不登校も暴力も、また最近、話題になっている体罰の暴力連鎖問題も、すべて解決する」方針で、こういう問題はクリアーできている。
 当然、逆に小学校教員側にも改革・改善してほしいことがいっぱいある。
 くわしく書いていると、記事が重くなるので、詳細は今度、また別記事として扱うことにするm(_ _)m。

★だから、模擬授業大会も、ただ仲よく授業を見せ合っているわけではない。
 互いにエース級教員を授業者に立て、互いの要求をぶっつけ、相手に校内改革を促そうという、いわば心理的対抗戦だ。
 絶対に八百長試合はやっていない(^_^)v。

★最後の最後に大切なことを思い出した。
 今、「学社連携がうまくいかない大本は小中連携ができていないことにあった」……といったが、もう1つ大本がある。
 学校部活動問題だ。
 部活動は学校外活動だ。
 部活動の社会教育への移行が難航したのだ。
 この問題も、上記の先送り記事と同様、今度、また別記事として扱うことにするm(_ _)m。



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★公立中の教員は「授業」で学校への誇りと愛着を感じさせる義務と責任がある(教師修業・職員室通信)

2014-09-07 13:12:59 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信
〈主任会トピックス・特集編〉
★成績下位生徒で、自分が「邪魔者」「厄介者」扱いされていると感じている生徒がサムライ中にいるか? いないか?
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  ◆僕ら公立中学校の教職員は、「授業」において学校への誇りと愛着を感じさせる義務と責任がある  

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★2学期はじめの学級経営を強く意識して、これまで3つの記事を書いた。 
 第1弾=★2学期の体育祭・市中体・文化祭等を1つの単元ととらえる
 第2弾=★「朝と帰りの会」で子どもたちが変わる、激変する
 第3弾=★2学期初めはアイデンティティの危機に寄り添う

★きょうは、その「第4弾」=授業(&補習)を通して学校・学年・学級への誇りと愛着を。

 生徒は自分の家庭と同様、いわば強制的、運命的にサムライ中(○年○組学級)に所属させられている。
 だからこそ、僕たちには、ひとり残らず、すべての生徒に、学校(学級)への誇りと愛着を感じさせる教育を行う義務と責任がある。

 「学校への誇りと愛着」を、さらに限定し、もっとはっきりというならば、僕ら公立中学校の教職員は、「授業」において学校への誇りと愛着を感じさせる義務と責任がある。
 他で感じることは、もちろん、あってもいい。
 しかし、かならず「授業」が含まれていなくてはいけない。
 「授業」で誇りが感じられない学校は、日本の公立中学校ではない。

★特に、成績下位生徒に対して。
 成績下位生徒で、自分が「邪魔者」「厄介者」扱いされていると感じている生徒がサムライ中にいるか? いないか?
 残念ながら、僕は、かならず「いる」と思う。
 そう感じていても、現時点では生徒は、家庭と同様、サムライ中から離れられないだけに、その苦しみ、悲しみ、惨めさは耐えきれないものがある。

 それを安易に民間塾(=社会教育団体)に委ねようとしていないか?
 「塾に行くな」といっているのではない。
 もっと学びたいから塾に行くことは、社会教育との連携、あるいは生涯学習社会の構築という観点から推奨したい。
 しかし「公立中の授業がわからないから塾に行く」というのはおかしい。
 そういうことがあるとすれば、僕ら公立中学校の教職員としては失格だ。
 最低だ。

 僕らには、学ぶこと(授業&補習)を通して、400人全員、ひとりひとりに学力を保証する義務と責任がある。
 僕らには、学ぶこと(授業&補習)を通して、400人全員、ひとりひとりに学校に対して誇りと愛着を感じさせる義務と責任がある。

 そのために、公立中の、サムライ中のプロ教師として具体的な方策について――ここでは「方策」そのものについてはくりかえさない――学年分掌、教科分掌で再確認しよう。

 しつこいようだが、念押しとして、くりかえす。
 この子は「授業で学ぶ」ことはもういいから、「部活動」などで誇り、あるいは学校への愛着を育てればいいという考えは絶対にまちがっている。
 部活動は学校外活動だ。
 社会教育の範疇だ。
 公立学校の本務ではない。

 なお、サムライ中の通塾率は低い。
 市内でもっとも高い中学校の3分の1程度。
 年々、低くなっている。

★別記「方策」の補足として「学習動機」について考えてみたい。

 第3弾で「空間軸のつながり=人と人とのつながり」で、「かなり粗い話だが、僕は①~⑦のどれが1つが、つながっていれば、さしあたって今は大丈夫……と考えている」といったが、裏を返せば、1つよりも2つ、2つよりも3つと、たくさんのつながりがあるほうが安心……ということだ。
 学習動機についても、1つよりも2つ、2つよりも3つと、たくさんの動機に支えられているほうが継続して、ねばり強く学習できる。

 〈学習動機の例〉――

 ①関係志向(他者につられて)
 ②自尊志向(プライドや自尊心)
 ③報酬志向(報酬を得る手段として)
 ④充実志向(学習自体が楽しい)
 ⑤訓練志向(知力を鍛える喜び)
 ⑥実用志向(仕事や生活に生かす)……。

★一般的には、発達段階の初期あるいは学習不適応に陥っている子どもは前者(①~③)に配慮して導くことが有効、次第に後者の志向(④~⑥)に導いていく……といわれる。
 しかし、実際の学習動機は複雑に絡み合っている。
 たとえば「なにかができるようになった」と自分の成長が実感できること(⑤訓練志向)で、それを将来の仕事につなげて考えるようになり(⑥実用志向) → 学ぶことが楽しくなり(④充実志向) → 自尊心が育つ(②自尊志向)……。

★僕の場合――
 国語が大の苦手だった。
 30点、40点しかとれなかった。
 国立大学に合格するためにはどうしても国語力をアップしなければならない(③報酬志向)。
 そこで恩師の平野日出夫先生が「よし、では夏休み、2人で国語特訓道場」をやろうと言ってくださった。
 「だれか誘ってきてもいいよ」とおっしゃるので、同じ部の彼女を誘った。
 彼女の読解力と競争するように平野先生の特訓を必死で受けた(①関係志向&②自尊志向)。
 やがて国語がおもしろくなった(④充実志向)。
 その「おもしろさ」が僕のうちで加速度的にふくらみ、遂には国語教師になることに(⑥実用志向)(^_^)v。

 「国語特訓道場」のテキストの冒頭にあった「冬の長門峽」(中原中也)は僕の人生を変えた。

 長門峽に、水は流れてありにけり。
 寒い寒い日なりき。
 われは料亭にありぬ。
 酒酌みてありぬ。
 われのほか別に、客とてもなかりけり。
 水は、恰も魂あるものの如く、 流れ流れてありにけり。
 やがても密柑の如き夕陽、欄干にこぼれたり。
 あゝ! ――そのやうな時もありき、寒い寒い 日なりき。

★子どもの学習意欲の低下は、多くはマズイ授業や、教師の勉強に対する硬直な考え方によって起きる。
 2学期のスタートにあたり、僕たちの学習の動機付けについて再点検する必要がある。
 ミスマッチが起きていないか?
 ワンパターンの動機付けに陥っていないか?
 複合的な志向に支えられて複数の学び方が身につくように工夫したい。

 合わせて、特に3年生には、学習に向かおうとするとき、いろいろ起こる他の誘惑に打ち勝ち、きっぱりと学習を選択できる、いわば「決断力」も身につけさせたい。
 例=①親の負担・労苦を思いやる ②希望する高校での生活(勉強・部活動……)を考える ③友人との高校生活を考える。④高校卒業後の進路(仕事・大学)を考える……等々。

★画像=サムライ地区・区民運動会



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★2学期初めの教職員の視点――子どもたちの社会的アイデンティティ(教師修業シリーズ・職員室通信)

2014-09-06 16:13:36 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信
〈主任会トピックス編〉
★2学期初めは社会的アイデンティティが壊れかかっている子どもに寄り添おう
2014
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  ◆経験的に、行事というのは、こういう状況ではかなりの威力を発揮する。「ありがとう、体育祭」「ありがとう、文化祭」  

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★経験的にいって、2学期はじめは、いわゆる「急性のアイデンティティの拡散や混乱」も含め、自己の存在の意味を見失ってしまう中・高校生が多い(自殺者も圧倒的にこの時期が多い。)

 僕は自分という人間を、粗く、時間軸と空間軸の2軸でとらえている。
 「時間軸」は、自己の時間的・歴史的連続性、つながり、いってみれば実存的アイデンティティ。
 「空間軸」は、所属する社会との連続性、つながり、社会的アイデンティティ。

★今、長期休業後=2学期のはじめに話題にしたいのは、後者、空間軸(社会的アイデンティティ)のほうだ。

 空間軸の例として、
 (1)学級・学年の友人とのつながり
 (2)教師とのつながり
 (3)家族とのつながり
 (4)地域の人々とのつながり
 (5)インフォーマルな友人とのつながり
 (6)部活動仲間とのつながり
 (7)いわゆる「第4の領域」の仲間とのつながり……等々。

 こういう空間軸の喪失・崩壊が、それに複雑に絡みつつ形成されている時間軸の崩壊につながるのだろう。
 いいかげんなことをいうようだが、僕は、いわゆる日本的美意識としての無常観に少し似ていると思っている。
 僕はキライではない。
 でも、子どもが長期間、この精神状態にあることは危険だ。

★欲をいえばきりがない。
 かなり粗っぽい話だが、僕は(1)~(7)のどれか1つが、つながっていれば、「さしあたって今は大丈夫」と考えている。

 僕ら教職員は、「3日会わざれば刮目してみるべし」という視点(=「この子は、2学期、どんなところがよくなりたいと思って出校してきているのだろうか?」)とともに、子どもたちひとりひとりの(1)~(7)のつながり(=空間軸、社会的アイデンティティ)を視点に観察しなくてはいけない。
 そして、空間軸のアイデンティティが消滅しかかっている子に寄り添おう。

 「観察」については――
(1)子どもといっしょに「存在」する。
 ただ、いっしょに「存在」するだけでいい。
 「いっしょに存在しているんだ」と念仏のようにつぶやくだけで、子どもたちの見え方が違ってくる。

(2)アンケート調査(含ミニ課題作文)

(3)チャンス相談……等々。
 プロとして多様な手法を組み立てて工夫を。

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 「寄り添う」については――
 上図は、いつもの「カウンセリングの三角形」だ。
 これでいうと「A←一体になる・B←味方になる」部分をぶ厚くする(=即助言というのは避ける)ことを基本に。

(1)「ごくごく近い」将来への目標を持たせる。
 体育祭に向けて……市中体にむけて……文化祭にむけて……修学旅行にむけて。
 経験的に、行事というのは、こういう状況ではかなりの威力を発揮する。
 「ありがとう、体育祭」「ありがとう、文化祭」と僕は感謝している。
 僕ら教職員も、自身の2学期の目標・夢を熱っぽく語ろう。
 斜めに構えているような子どもも、あるいは、しらけたふうをしている子どもも、実はそういう話はよく聞いているものだ。

(2)自分のよいところに気づかせる

(3)自分の存在が他のためになっていることに気づかせる……など。

★教師一般の体質もそうだが、社会全体がマイナス評価する、あるいはマイナス的(含悲観論・危機管理という観点からの予防)な評価ができる人間を高く評価する方向に傾いている。
 こういう状況下では自己肯定感が育ちにくい。
 サムライ中の教職員は、この流れに徹底して抗し、徹底して自己肯定感を育てよう。
 悲観論は感情だが、楽観論はすぐれた教育思想だ。

★最後に。
 アイデンティティという語に対する適切な日本語訳がないといわれる。
 実際、日本語のいろんな文脈のなかで、「正体」、「身元」、「本質」、「独自性」、「主体性」、「本性」、「存在証明」「自己像」「本来の自分」……などと使われている。

 僕は迷わず(というか長いあいだ「迷」った結果として、現在は単純、頑迷に)「同一性」と直訳している。

 以前、高村光太郎の小屋を訪れた帰路、花巻駅に向かう岩手県交通のバスに揺られているとき、「アイデンティティ」という美容院の看板(hairmarket I・DEN・TI・TY)が目に飛びこんできた。
 「独自性」という意味かな?
 「本来の自分」という意味かな?


  ◆付録――新潟県公立中学校教諭・堀川真理氏の教職員への「処方箋」(2学期はじめ対策)  

★付録として。
 昨日、届いた明治図書「メルマガ版・教育zein」で、新潟県公立中学校教諭・堀川真理氏が「もうすぐ夏休みが終わる…そう思って憂鬱になっているのは、生徒だけではないはずです。教師とて至福??の夏休みの終わりには、涙が出そうなくらい哀愁が漂うものです」と、教職員への「処方箋」(2学期はじめ対策)を論じている。
 項目的に抜粋する。

①思いっきりの笑顔で――まず、鏡の前で笑顔の練習をします。無理やり笑ってみます。表情につられてドーパミンが放出されて、なんとなく心が前向きになります。「形」から「中身」を作るのです。

②登校してくれてありがとう――「登校してくれてありがとう」という気持ちを作ります。とてもそんな気持ちになれなくても、「作ろう」と思って念じていると、そんな気持ちになってくるものです。このオーラは必ず相手に伝わります。

③服装も大事――お気に入りの、少し改まった服装をします。

④教室に花を――植物は風水的にも運気を呼び込みます(笑)。

⑤2学期スタートのキーワード=「ありがとう」「うれしい」「楽しい」。
 ・ありがとう――生徒が「普通」のことをしたら(当たり前のことをしたら)「係の仕事をしてくれてありがとう」と言います。「提出物を期限までに出してくれてありがとう」と。
 ・うれしい――いつも遅刻してくる生徒が時間に間に合ったら、「あなたが時間を守ってくれてうれしいよ」。
 ・楽しい――夏休みの感想を生活ノートに書いてきたら「あなたの楽しそうな夏休みの感想を読んで、私も楽しい気持ちになりました」。
 「ありがとう」「うれしい」「楽しい」。この言葉は「気持ちの言葉」です。「気持ちの言葉」を使い、生徒と過ごすうれしさ・楽しさを伝え、共同生活者としての同じ地平を共有するのです。

 それでも笑えない時は、迷わず受診しましょう。(中略)安定剤のおかげというより、「精神科の門まで叩いたんだ!あとは何も怖いものはない!!」という開き直りが私の肝をドンと据えてくれました。(堀川真理氏の記事からの抜粋、以上)

★画像=2学期はじめの光景&空気



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★帰りの会の「30秒間スピーチ」で鍛えたら、実験群の圧勝だった(教師修業シリーズ・職員室通信)

2014-09-05 13:46:02 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信
〈主任会トピックス編〉
★「ホンネが好き」「新しモン好き」「いらち」「厚かましい」僕の愚かな実践
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  ◆帰りの会の「30秒間スピーチ」で鍛えたら、実験群の圧勝だった  

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★学校にとって年度はじめは「黄金の3日間」だ。
 1学期はじめの3日間で、きちんと学級のカタチをつくることができれば、それは1年間続く。

 2学期はじめも同じことがいえる。
 もう一度、本校の〈授業力向上の5原則〉も見直そう。
 〈学力向上の5原則〉も見直そう。
 学級・学年・委員会活動など、子どもが動く「しくみ」をすべてチェックしよう。

★まず、朝の会と帰りの会を、教育哲学する。
 毎日の短学活は、飛び飛びにある教科と異なり、毎日、連続的に保証されている「子どもを育て鍛える場」だ。
 「向上的変容の場」だ。

 めざす生徒像を具体的に設定し、仮説を立てて――すなわち、朝と帰りの会で、こういう実践を継続していけば、こういう生徒になる……こういう力を身につけることができる、と――ねばり強く取り組むと、信じられないくらい大きな力になる。

 朝の会と帰りの会をいい加減に取り組んだ学校・学年・学級とは、大きな差になってあらわれる。
 サムライ中伝統の朝と帰りの会の合唱についても、①この取り組みが合唱のレベルの高さにつながっている……ともいえるし、②この取り組みの差が各学年・学級のレベルの差になっている……ともいえる。

 こういう観点から、各学年・各学級で「朝と帰りの会」について「教育哲学」しよう。

★なお、参考として、僕自身の数々の実践のなかで――「ホンネが好き」「厚かましい」「新しモン好き」「いらち」「抜け目がない」大阪人の僕の場合、愚かな実践も多かった。校長から「小高さん、学校はスーパーマーケットではない」とよく叱られたものだ。でも――明らかに効果があったもの、明らかに子どもが変容した実践もある。

 その中から4つ紹介する。

1.帰りの会の〈30秒間スピーチ〉で鍛える
 ①30秒間スピーチ。1日2人。
 ②スピーチの中に必ず3種類――3つではない。3種類――の接続詞を含ませる。
 ③教室の後ろに大書した「接続詞一覧表」を掲示。
 例=〈「逆接」しかし・だが…… 「順接」それで・すると・だから……〉
 〈ねらい〉
 ア)会話の一文を短かくさせる。
 イ)論理的に話せるようにする。
 子どもたちは激変した。
 半年後(←正確な日数は失念)、実験群(僕の学級)と統制群(他の学級)に分け、調査した。
 方法は、グループ(学級36人、6人グループを6つ編成)の話し合い活動を録音し、話し合い中の「接続詞」の数を比較した。
 実験群の圧勝だった。
 歴然と、もう、10と0というくらい、圧倒的な差があった。

2.壁読み(音読)で鍛える(国語科との連携)
 ①国語の時間に、一人一人、教室の前側(黒板)、後側(掲示板&背面黒板)、左側(窓側)、右側(廊下側)、この4面の「壁」に向かって立ち、教科書の指定範囲を各個に音読する。
 ②国語の時間の最初の3分間
 〈ねらい〉
 ア)声を出すことに対する抵抗感を除く
 イ)正しい発声法を習得する
 とにかくガンガン読ませる。
 「壁に当たってはね返って来る自分の声を聞こう」と指導するのがポイントだ。
 声がグングン前に出るようになる。
 教師の位置は教室の真ん中がいい。
 音読指導に慣れないうちは、声の洪水にしか聞こえないが、やがて、○○君の声、☆☆さんの声……と聞き分けることができるようになる。
 これは、生徒の声がグングン前に出るようになるからでもあるが、教師の耳も鍛えられ、聞き分ける力がついてくるからだ。 

3.朝と帰りの会の〈係・委員の発表〉で鍛える
 ①係・当番・委員・役員は原則として前に出て発言させる。
 ②教科係にも口頭でていねいに発表させる。
 大事なところは繰り返させる。
 聞く生徒には、教室じゅう、カッカッカッカッ……とエンピツのシンの音がして肩が波打つくらいにメモを取る。
 〈ねらい〉
 ア)話す際の適切な声量・ペースを覚える
 イ)他の個人差に配慮した語りを身につける 
 ウ)メモのスピードをつける
 「ア」も「イ」も大事だが、「ウ」も大事なポイントだ。
 「肩が波打つくらい」というのが指導の指標・目安になる。
 ノートが速くなると、授業の質が向上する。
 確実に学力にはね返る。

4.帰りの会の〈書く時間〉で鍛える
 ①帰りの会のプログラムの中に、毎週1回、200字程度で書く時間を設定する。
 ②テーマは、内外の諸問題・事件、学校・学級・家・自分に関することなどから設定する。
 ③本人の了解を得た上で(場合によっては匿名で)、次の日の「担任の先生の話」の中で紹介したり、学級通信に掲載したりする。
 〈ねらい〉
 ア)書くことを通して自分の考えを確かめさせる
 イ)自分と異なる他の考えに気づかせる

★例にあげた4つの実践すべてについて、計画的に検証したわけではないので、個人の変容や集団の変容についてのコメントは差し控える。
 しかし、いろいろ試みたなかでは、この4つは――特に「1」は――たしかな手応えがあった。
 子どもが変わっていく、育っていくという実感があった。
 本校の教員もいろいろ実践例を持っている。
 教室巡回のときには必ず朝の会・帰りの会のプログラムをみているので、それは十分にわかっている。
 その上で、毎日の短学活を連続的に保証されている唯一の鍛える・育てる場と位置づけ、仮説(目指す生徒像)を設定し、思い切った実験を試みていきたい。

★画像=体育祭の練習。画像をクリックすると拡大します。



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★2学期の行事を「続きもの」として捉え、生徒を計画的に伸ばす(教師修業シリーズ・職員室通信)

2014-09-04 20:58:51 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信
〈主任会トピックス編〉
★子どもはタイプ別に育てる。粗く、2軸・4分割で分類し、4人の「典型生徒」を設定する
2014
09.04

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  ◆2学期の行事を「続きもの」として捉え、生徒のよいところを計画的に伸ばす  

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★2学期は、体育祭・市中体(1・2年生)・文化祭・修学旅行(2学年)等、大きな行事が山脈のように連なっている。
 これらを、ひとつひとつ、単発の行事として実施するのではなく、「続きもの」として捉え、生徒のよいところを計画的に伸ばす、あるいは弱点を計画的に克服させる場にしたい。
 たとえば、「この行事では生徒の自治力を伸ばす。次のこの行事では上級生としての指導力を伸ばす」……あるいは、「本校は自主性に課題がある。だから、徹頭徹尾、ねらいの中心を自主性の伸長に設定する」という選択もあり得る。

 ただ、これを、学校全体で実のある計画を立てるというのは、経験的に、とんでなくむずかしい作業になる。
 領域部会などが中心になって計画を立て、学校全体で取り組むという発想はまちがいではない。
 しかし、空疎で、形式的なものになりがちだ。

 僕はむしろ、学年分掌が中心になり、学年や学級の実態を踏まえ――もちろん、学校全体の目標を踏まえつつ――実際の今の子どもたちの顔を思い浮かべながら、「続きもの」として「よいところを伸ばす」「弱点を克服する」指導計画を立てるほうがいいと思う。

★僕が近時、「続きもの」を意識した「ねらい」を参考として列挙すると――

○望ましい人間関係をつくり
・3学年担当教師と同じように、いや、それ以上に、他学年教師や職員の話がしっかり聞ける3学年生徒に。(はっきりいうと、レベルの低い目標だが、こういう目標を設定しなくてはいけない時期もあった。)

・下級生に対する上級生としてのリーダーシップ――イヤな仕事、しんどい仕事を、下級生にやらせるのではなく、自ら積極的に引き受ける上級生に。(右に同じ。今のサムライ中の3年生はこれができる。気は優しくて力持ち。よく育っている。)

・地域の人々を心から迎え、「どうぞ見てくださいとプレーする」「どうぞいっしょにやりましょうとプレーする」サムライ中生。(学校・家庭・地域が連携して取り組むサムライ・ネットが始まってから、あいさつひとつとっても、かなりよくなった。生徒ひとりひとりの地域の人々に対する姿勢ができてきた。しかし、まだまだこれからだ。)

○自主的・自発的な活動を実践する態度。
・自分の役割(特に係の仕事)活動を通して、縁の下の力持ちとしての充実感や達成感→自己肯定感を育む。(子どもたちのこれからの人生を考えると、大切な視点だ。育てがいがある。)

○帰属意識・連帯感を高める。
・体育祭を通して、「ああ、サムライ中生でよかった。サムライ中生であることを誇りに思う」と心から思える体験プログラム&指導・評価プログラム。

○なお、体育祭に限定していうと――
・マナー&フェアプレーの精神を養う――勝敗の結果に対する正しい態度。ノーサイド。互いの健闘を讃え合う。(今のサムライ中はOK。)

・全力で走り、力を出し切る3学年に。(仮に1・2年生が手を抜いたっていい。3学年が魂を爆発させるように全力でやる。学校はこうして創っていくもんだ。)

・集団行動の徹底(これは大切。すべての活動につながる。)


  ◆子どもはタイプ別に育てる。粗く、2軸・4分割で子どもたちを分類し、4人の「典型生徒」を決める  

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★2学期の行事を、「続きもの」としてとらえ、計画的に育てる際、次の2点に留意したい。

(1)タイプ別に育てる。

 僕は、いつも、上図のように、粗く、2軸・4分割で子どもたちをとらえ(分類し)、その中から代表として「典型生徒」を設定し(図のAさん・B君……)、タイプ別に指導方法を考えている。
 この「典型生徒」を決めないと、どうしても指導内容が漠然としてしまう。
 この図では一例として軸を「指導力」と「体育祭へのやる気」にした。
 Aさんは、やる気もあり、指導力もある
 B君は、体育祭に対してはやる気がないが、指導力はある。
 当然、AさんとB君では指導の内容が違う。
 Cさん、Dさんについても同じだ。
 AさんとCさんの関係をどう指導するかという問題もある。
 Aさん・B君・Cさん・Dさんの顔を思い浮かべ、行事における活動場面ごとの指導プログラムを組んでいく。
 なお、タイプ別に指導する際、次の①~④のコーチング方法は、自分の指導方法を見直す上で参考になる。

 ①具体的に教える=教師が期待している行動がどういう行動か本人が具体的にわかっていないのではないか?
 知らないからできない。
 だから、具体的に教える。
 「*****することが最上級生としての行動なんだよ」などと具体的にかみくだいて教える。

 ②正しい情報を与える=間違って「学習」しているのではないか?
 だから、本人が思っている行動が必ずしも他人からそうに思われていないということを教える。

 ③自信をもたせる=わかっているのだけれど、行動にうつせないのではないのか?
 だから、よく観察し、他のTの情報も得て、少しでもできていること(場面)を指摘し、ほめる。

 ④細かくコーチする=わかっているし、やれるのだが、状況に応じて適切な行動が取れないのではないか?
 だから、具体的な場面をとらえて、細やかな対応方法を具体的にコーチする。

(2)自主性・自治力・指導力を育てる。

 ①生徒が自分たちだけで考える「部分」を設定する
 ②自分たちだけでやる「部分」を設定する
 ③結果について自分たちで責任を負う「部分」を設定する……
 こういう場面を、つづきもの行事のなかに、綿密に、計画的に設定していく、埋め込んでいく。
 その際、わたしたちは、
 ①教える→やらせる→評価
 ②やらせてみる→教える→やらせる→評価
 ③教える→やってみせる→やらせる→評価(←これらはひとつの例に過ぎないのだが……)等のパターンについて、今、この行事では、どのパターンで指導し、次の行事ではどのパターンに移行しようとしているのかを明確に意識する必要がある。
 いつも①のパターンというのでは、子どもは絶対に育たない。
 むしろ、だんだんダメになっていく。



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★「職員室通信」を「立ち食いステーキ専門店・いきなり!ステーキ」化(教師修業シリーズ・職員室通信)

2014-09-03 16:15:26 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信

番外編
★島尾敏雄創作集『日のちぢまり』――布張りの手触りがなつかしかった
2014
09.12

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  ◆以前、読んだとき、僕の体重は50キロだった。はぐれ狼のようにやせていた  

★2014/08/31(日) ★〈Scroll comment〉★さっき、ブラインドのスキマから西日が差しこむDAKA古書店跡で書物の移動をしているとき、横積みした書物群のあいだから島尾敏雄創作集『日のちぢまり』を見つけた。
 「こんなところにあったんだ!」と驚いた。
 箱から取り出す。
 布張りの手触りがなつかしかった。
 さっそく床に寝っ転がって「市壁の町なかで」を読んだ。
 が、前に読んだときは、主人公が街角に立ち、眺め、感じたように風景が見え、ドキドキしたのに、きょうは何も感じなかった。
 もちろんこれは島尾のせいではない。
 僕が壊れている、僕が太りすぎているからだろう(ノ△・。)。
 以前、読んだとき、僕の体重は50キロだった。
 はぐれ狼のようにやせていた。
 今は65キロ。
 これでもジョギングと「気まぐれ、だいたい糖質制限作戦(←適当な制限という意味)」で6キロ減量した。
 あと15キロ減量とは言わないが、あと5キロ減量すると、きっと、またあのときのように読めるようになる……と信じている。
 減量は本気だ。
 あしたからやろう。

★画像=減量コメントの内容と相反する画像だが、昨夕の夕食。
 左がエビカツ、右がクジラカツ。
 クジラカツは買い物客であふれかえる生野本通り商店街の公設市場の匂いがした。
 あの頃は毎日がクジラ肉だった。


  ◆「立ち食いステーキ専門店・いきなり!ステーキ」の話は刺激的だった  

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★2014/08/29(金) ★〈Scroll comment〉早朝、夢にうなされる。
 試験の夢だった。
 悪戦苦闘……というか、問題用紙の文字がかすむくらいの絶不調。
 どのくらい問題が残っているのか? ペラペラ、めくってみると、ズラッと小課題が並び、それについて短く論述する問題だった。
 僕はこういうチマチマしたのが大好きだ。
 なのにさっきからいっこうに書く気にならない。
 時間だけが崩れるように過ぎていく。
 「おいおい、これで提出となったら僕の将来は悲惨だぞぉ~」と心の中で絶叫している(夢、以上)。
 ここ数日の僕を象徴するような夢だった。
 Blog「職員室通信」を更新したい。
 だが、なかなかkeyboardに向かえない。

★こういう絶不調の中で「立ち食いステーキ専門店・いきなり!ステーキ」の話は刺激的だった。
 肉1g当たり5円。
 立ち食い。
 店は20坪程。
 従業員5~6人。
 1日当たりの平均客数は約500人。
 1人当たりの平均単価は約2000円。
 平均滞在時間30分(回転が速い)。
 1日当たりの売り上げは約100万円。……
 僕も発想の大転換をやらないと……。
 「職員室通信」の「いきなり!ステーキ」化は喫緊の課題だ(^_^)v。
 でも、具体的に何をどうやればいいのか?

★画像=散歩の途中で。
 ふだんはあまり好まない光景だ。
 でも、きょうは心ひかれた。
 僕の魂が光景の中に溶け込んでいく。
 ああ、季節の変わり目。


  ◆彼の「釣り」に相当するものは、僕の生活でいうと何だろうか?  

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★2014/08/26(火) ★〈Scroll comment〉プロ野球各チームの来季の監督候補が話題にのぼりはじめた。
 城島健司の名もあった。
 彼のプレーそのものには興味を持ったことはないが――正確には、彼が所属したチームに関心がなかったのだが、以前、新聞記事で読んだマリナーズ時代のコメントが心に残っている。
 《僕はクヨクヨするタイプなんで、家やホテルに帰って、あの球、打っとけばよかったとか、あのボール投げさせとけばよかったとか、けっこう、ウジウジしてるんです……》
 《夜、部屋で芋焼酎を飲みながら、野球のことを考える。
 コップ2杯までと決めているが、負けた日はそれが2杯半になり、3杯になる。……》
 《テレビを消し、コップを傾けながら、ただ試合のことを反芻する。なんだか気分がめいってしまいそうだが、「自分は野球選手なんだなぁって実感します。野球のことを考えながら、酒を飲んでる時がいちばん楽しいですよ」……》
 僕は、自然に「野球」を「教育」に置き換えて読み、ジーンと来たことを覚えている。
 その彼の現在は、ネット情報によると――
 起床4時30分。
 出発5時00分=愛車の中は釣り具だらけ。
 到着5時30分=周りの顔見知りに挨拶。
 朝食6時00分=自作のおにぎり3個。
 帰宅12時00分=ボウズで帰ることは少ない。
 昼寝13時00分=クラシックを聴きながら。
 起床15時00分=庭でゴルフの練習。
 夕食18時30分=釣った魚をつまみに晩酌。
 就寝21時00分=翌日の釣りの用意をしてから寝る(ネット情報、以上)。
 理想の生活だ。
 ふと、彼の「釣り」に相当するものは、僕の生活でいうと何だろうか?と考えた。
 2つ浮かんだ。
 ①DAKA古書店跡内&外を「整然とした美しさ。モノが緊張して生きている形」にすること。
 ②放浪すること。

★画像①=最近、気に入っているアンプ。
 DAKA古書店跡のミニモデルチェンジの結果、この場所に移動した。
 画像②=「城島健司のJ的な釣りテレビ」に登場する城島健司。提供=http://rkb.jp/jtv/



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★楽器に音色があるように語りにも音色がある(教師修業シリーズ・職員室通信)

2014-09-01 16:55:16 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信
〈教師修業編〉
★語りに「人生」があれば、子どもでも大人でも、人は立ち止まる
2014
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  ◆楽器に音色があるように語りにも音色がある  

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★トップバッターは、八重T(国語)だ。

 〈僕のコメント〉

(1)八重Tは、自分が「おもしろい」と感じている、あるいは「ここが大事だ」と考えている、その感情&思いを、聞く側にきっちりと伝える語りの技術をもっている。
 これには、いつも感心する。
 楽器に音色があるように、語りにも音色がある。
 八重Tは、いい音色をもっている。
 子どもは音色に敏感である。
 授業名人に必須の要素だ。
 そういえば、乱氏Tもいい音色をもっている。
 残念ながら、僕の語りはというと、年々、劣化している。
 「劣化している」という言い方の背後には、もちろん「かつては僕もいい音色をもっていた」という自負が隠れている(*^_^*)。
 いつ頃から劣化したのか?
 自分の profile を思い浮かべると、ぼんやりと「断層」が見えてくる。
 でも、これを語り出すと、本号のテーマから離れすぎてしまうので、やめることにするm(_ _)m。

(2)プリント上部にある「解答欄」の場所を指示するときの、指示の仕方があいまいだった。
 生徒役の僕は、しばらく迷った。

 〈代案〉
 最初の作業時には――
 「ここに書くのではありませんよ」
 「こちらですよ」
 「指で押さえてごらん」というくらいの念押しが必要だ。
 「念押し」は公立中学校の教師がもつべき最重要の教育思想だ。

(3)八重Tは「5つ書けた人?」「4つ書けた人?」で挙手させるのをやめたが、僕だったら「3つ」「2つ」「1つ」「0」まで聞く。
 また、八重Tは、いちばん多かった「4つ書けた」人に挙手させ、「自信がある人はそのまま手をあげて」と指示した。
 手をあげさせつづけるのはよくない。
 それに、「自信がある人」という条件もよくない。
 余計な条件を加えることによって、授業のカタチが崩れる。

 〈代案〉
 僕だったら、①「4つ書けた人は全員立ちなさい」と指示する。 
 ②まず、そのうち1人に自分の答えをぜんぶ発表させる。
 ③他の人には「自分の答えがぜんぶ発表されたら座りなさい」と指示する。

(4)冒頭、八重Tの音色をほめた。
 ただし、きょうは、その音声が聞く側の耳に焦点が結ばれていなかった。
 拡散してしまっていた。
 たぶん、ふだんの子どもを対象とした授業ではなく、教師が生徒役の模擬授業だったために、ひとりひとりへの目線があまくなってしまったからだと思う。
 語りと目線(あるいは想定目線)は密接不離の関係にある。

(5)プリントを掲げて「ここのところは残しておきます」と指示する場面で、掲げたプリントを見ている生徒役は、2、3人だけだった。
 「見なさい」と言うのであれば、全員がきちんと見ているか確認すべきだ。
 見るべきところを、全員が見ているということが、授業の安定につながる。

(6)資料を教師が範読し、生徒が、その範読を聞きながら正解を探すという作業場面があった。
 生徒は、①資料を見る(読む)、②範読を聞く……という2つの行為を同時に行いながら正解を探すことになる。
 生徒役として正解を探していて、これはむずかしい作業だと思った。
 視神経でとらえた対象をイメージで裏打ちし、厚みを与える作業と、(くりかえしになるが)聴神経でとらえた対象をイメージで裏打ちし、厚みを与える作業を同時に行うことは、僕は不可能だと思う。
 どちらか一方に限定して行うべきだ。(コメント以上)

★冒頭、「八重Tは、自分の感情&思いを聞く側にきっちりと伝える語りの技術をもっている」と書いたとき、僕は、その「感情&思い」をその人の「人生」とリンクしかけた。
 リンクして記述しようか?
 やめようか?
 迷って、結局はやめたのだが、その逡巡の過程で、僕は、まったく別のひとりの人物を思い出した。
 中西誠治氏。
 僕の高校時代の恩師だ。
 「漱石の則天去私なんてウソでしょう」
 僕の幼稚な議論を何時間でも聞いてくださった。
 先生は自分のうちにある自分の感じたものをできるだけ正確に表現しようとして苦悶していらっしゃった。
 そこに先生の人生があると思った。
 心を打たれた。
 語りに「人生」があれば、子どもでも大人でも、人は立ち止まる。
 (この記事=「模擬授業大会」、つづく)


★画像=今は既に撤去された旧片岸分校。撮影=2012年8月28日午後3時

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