★帰路の車の中でラジオ(FM)のスイッチを入れると、男性のパーソナリティが「コンポやラジカセのスピーカーの前にギターを置いて、音を聞かせる」という話をしていた。 来る日も来る日も、ギターをスピーカーの前に置いて、たくさん振動させる。 いわば強制振動だ。 そうやって、新しいギターを、長い年月、弾きこんだギターと同じレベルにまで鳴りを向上させる……というのだ。 夜間走行中ということも忘れて思わず聞き入る(←危険やね^^;)。 ボリュームをアップした。 番組はフリートーク形式で、男性パーソナリティの他に出演者が2人いる。 3人の会話の流れから、この強制振動は、ギター好きにはあたりまえの話だということもわかってきた。 しかし、僕には新鮮な話だった。 他人のギターを弾いてみて「ああ、この持ち主はこの音域を多用しているんだ」というコメントには、「おぉぉ~!」としびれてしまった。 話にも感動したが、ボリュームを上げて聞き耳をたてている自分にも「こんな話に強い興味を持つって、僕も、まだ、これから、何かに挑戦しようと思っているのかぁ~!?」と、少し感動した^^;。 ★放送を聞いているうちに、3人のうちの1人――今「この持ち主はこの音域を多用しているんだ」とコメントした男性(=パーソナリティ)。スタジオの暗がりの片隅で、なんだかひっそりと存在しているという感じで、ややひかえめに語っている――その彼が、ひょっとして僕の畏友・シモサキ氏ではないかという気がしてきた。 「暗がりの片隅」とイメージしたのは、たぶん、こちらが暗い車中にいて、シモサキ氏の語りと内容に引き込まれるカタチになったから、僕のうちで車中の暗さとスタジオが同一化したのだろう。 くわえて、出演者の声に比し、シモサキ氏が声量を抑えているから「片隅」という距離感が出たのだろう。 ★放送中、僕の思考が、次第に ①「シモサキ氏=ギター」になり ②次に、「シモサキ氏というギター」の来し方に思いをはせ ③また並行して「僕=ギター」 ④「僕というギター」の来し方……というふうに、僕の人生とシモサキ氏のそれとを対比するカタチで展開していった。 対比しながら、正直、シモサキ氏がうらやましいと感じた。 ★僕は何に振動してきたのか? 僕は何に振動しているのか? いや、もっと正確にいえば、僕は僕自身を何に強制振動させようと企んできたのだろうか? しかし、ま、強制振動というのは、基本的には素性の良いギターをいかに育てるかという方法論の選択肢のひとつであって、最初から鳴らないギターは、何をしようと、鳴りの向上には限度があるらしい。 これが「オチ」か……(ノ△・。)。 ★シモサキ氏から返信があった。 〈返信〉 アタシは増えすぎたギターの置き場所に難儀しております(ピーク時、50本超、現在でも30本以上)。 先日はギターの置き場所より、本人の身の置き所が無くなるトコでした。 ま、奥さんの小言で毎日強制振動しておりますので、ひっそり感は否めないと思います、はい。(返信、以上)
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