職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

★三者面談のポイント=親と子の表情がパッと明るくなる場面を後半に必ず作る(教師修業シリーズ)

2014-06-30 13:52:53 | 僕のモンマルトル日記

 

職員室通信
★三者面談のポイント=親と子の表情がパッと明るくなる場面を後半に必ず作る
2014
06.30

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  ◆親と子が明るい顔で校門を出ていく。これが三者面談だ→三者面談のポイント  

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★「三者面談」はむずかしい。
 僕は三者面談での悪戦苦闘が骨身に沁みている。
 「二者面談」――子どもと教師、あるいは親と教師――とは比較にならない。
 親の前の「子ども」と、教師の前の「子ども」が違うからだ。
 親も同じで、子どもの前の「親」と、教師の前の「親」が違うからだ。
 ま、教師も同じことがいえるかもしれない。
 つまり、三者面談というのは6人の人物がテーブルについていることになる。
 一度、歯車が狂うと、なかなか取り戻せない。
 特に保護者の中には深い苦しみと動揺とが内部に噴出し、とんでもない態度に出る人もいる。
 このことを踏まえて、親と子を、あるいは親子を思いやり、温かく、冷静に対応したい。

 汗にまみれ、パワー全開、心底、全身全霊で取り組めば、これほどスゴイ教師修業の場はない……と思う。
 ときどき、歌舞伎でいう屋体崩しのような感激場面に出会えることがある。
 宝くじに当たったよりも、うれしい。

 〈留意点〉

(1)今後の方向に関して親と子の表情がパッと明るくなる場面――たとえば、親が「ああ、この子をこれまで育ててきてほんとうによかった」と思う場面など――を面談の後半に必ず作る。
 必ず作れるように、事前にデータ(観察も含む)を収集・分析し、周到に準備しておく。。
 〈例〉
 ・親子が気づかなかった方法や方向(進路)を提示する。
 ・親子が気づかなかった、本人のやる気・自信につながる本人の「よい点」を提示する。……
 この場面が作れない三者面談なら、やらないほうがいいと、僕は思っている。

(2)本日の面談内容に関して、希望があればいつでも後日、面談に応じることを約束する。
 再び三者面談でもいいし、子どもと教師の二者面談でもいい。(「親と教師の二者面談」は、三者面談中には設定しない。)
 おおよその日時を指定すると励みになって効果的である。

(3)教師の問いかけに、生徒本人が回答したが、保護者のほうがことばを発しないというケースが、たびたびある。
 教師は「お母さんはいかがでしょうか?」と保護者にことばをむけることになるのだが、このタイミングがむずかしい。
 この場合、保護者はなぜ黙っているのか?
 ①(緊張しつつ)考えを整理し、ことばを探しているのか?
 ②あるいは、単に教師から「お母さんはどうお考えですか?」と声がかかるのを待っているだけなのか?
 ③それとも(この問題に関する)本人の回答、あるいは教師の問いかけに、はじめから応ずる気がない、すなわち「パス」する気なのか?(←これはこれで尊重しなくてはいけない。教師としては、「生徒本人はこのように回答し、保護者は応えなかった」……という事実を押さえておけばいいのだ)。
 ①は問題ない。
 しかし、②と③は軽率に扱うと面談は失敗する。

(4)本人の回答に対して教師が疑問を感じ、さらに質問したくなることがある。
 ただ、「それはどういうことですか?」という追加質問は慎重にやらなくてはいけない。
 教師の追加質問をきっかけに、本人の回答をつぶしにかかる親もいる。
 結果として教師がつぶし役になったわけだ。
 僕はよくやる。
 授業でもよくやる。
 気をつけたい。

(5)その他(アトランダムに)
 ①自分が責任をもって取り組める対応の範囲と、そうでない範囲とを区別する。
 ②後者の「範囲」については「つなぐ」役割に徹する。
 もちろん、責任をもって「つなぐ」。
 例=「校長と相談します。結果は、こちらからご連絡します。」
 ③本面談も後日面談も、面談の目的をはっきり限定させる。
 ④保護者にも生徒にも、答えない自由を保障する。
 ⑤面談場面では「原因探し」より、向上のための「作戦会議」をやる。
 ⑥進路の「合否」の予測に関する言動は慎重を期す。
 教師が勝手に決めつけない。
 だいたい世の中、何が起こるかわからない。
 一寸先は闇……の逆の状況もじゅうぶんあり得る。
 これが人生だ。

 くどいようだが、くりかえす。
 三者面談の後半に、今後の方向に関して親と子の表情がパッと明るくなる場面を必ず作る。
 来るとき暗い顔だった親子が、教室を出るときは明るい顔になっている。
 明るい顔で玄関を出、校門を出ていく。
 これが三者面談だ。

★メモ

(1)「生徒心得」の内容は、家庭・地域と学校の約束でもある。(だいたい、学校には、生徒と教師間に限定した約束などは存在しない。)
 だから、その中にある「退下時間」などは、1分1秒、厳守する。

(2)想定外の問題に直面したとき
 ――①天災のように予測不可能である問題
 ②問題意識をもって臨んでいたら、予測可能で、対応できた問題
 ③経験を積んでいれば、適切に対応できた問題――
 ①に逃げ込まない。
 たいていは②か③だ。
 ②か③ではないのか?……という視点で分析しよう。

(3)豊かな言語環境――教室の背面黒板に、生徒が漢字で書くべきところをひらがなで記述しているケースがある。
 辞書を使って正しい漢字で書くように指導する。
 これが言語の力になる。
 背面黒板付近に2冊の国語辞書を。

(4)1学期の総括
 学年、学級、教科、生徒会活動(委員会活動)などの総括評価をする時期だ。
 その際、生徒や教師の努力の程度の問題ではなく、システムそのものに問題がないか(例=仕事がない、あるいは過重すぎる……など)を点検して、場合によっては大胆にシステムを見直す。


  ★「偽コンセプト」発覚ショック――そのショックで体重が3キロも増えてしまった(ノ△・。)  

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★6月は、例の「偽コンセプト露呈」――断念の上に語りつづける600字の教育学といいながら、断念前と断念後とで記述内容が変わらない――その発覚ショックで「職員室通信」は7号しか発行できなかった。
 6月は急遽、コンセプトを修正することになり、そのことに多くの時間を費やしてしまった。
 といっても、ほとんど、ただ悶々とさ迷っていただけだが……
 修正コンセプトの候補は次のふたつだ。
 ひとつは――
 断念以前は過去。
 過去というのは現時点では既に実在しないものだ。
 その実在しないものの実在性を強固に主張しつづける。
 主張することによって、僕のidentityを創出していく。

 もうひとつは――
 では過去は幻なのか?というと、けっしてそうではない。
 ビジョンとそのビジョンを断った痛みは、今も僕の精神と肉体に実在している。
 この痛みを主体的に受けとめることによって、僕のidentityを探し出していく。
 もちろん、新コンセプトがこれで決定というわけではない。
 なんどもなんども、ラセン階段状思考を積み重ねて、修正を加えつづける。

 そのために、BLOG記事を、絶えず、2つのコンセプトと照合して、○△×と判定することにした(*^_^*)。
 本日は新コンセプト①(実在しないものの実在性を強固に主張)=×
 新コンセプト②(断念の痛みを受けとめる)=△

 なお、本日より、本日のBLOG記事が、「学校教育」なのか「教育コミュニティづくり」なのかがわかるように、BLOG記事の題のトップに「学校教育」あるいは「教育コミュニティづくり」と明記することにした。

★画像=レオと角瓶。
 「ライオンズ・クラシック 2014――このブルーで負けるわけにはいかない」シリーズ(ホークス対ライオンズ10回戦~12回戦)はTVの横にレオを置き、オンザロックで応援した。

 ああ、そういえば6月は伊原ライオンズ崩壊ショックもあったのだ。
 ダブルショックだったのだ。



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