職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

ワインを飲んでいるうちに、不意に向こうから自分の知らない自分がやってくる

2008-11-26 20:07:22 | Weblog

★3年1組の教育課程内学社連携活動。撮影は志塚T。


◆「メモ」の中には、それが生かされて、きちんとした記述(例=「職員室通信」「すこやかみなみネット通信」「600字の教育学」等)になるものもあれば、落ち葉のように、あちこちに吹き飛ばされたり、朽ちたりするものもある。
 けさ、その「落ち葉」を、背広のポケットとか、ワイシャツの胸ポケットとか(←メモで膨らんでいる)、机の隅(メモのために水拭きができない)、引き出しの隅、バックの底など……から、まさしく掃きあつめた。

◆掃きあつめているうちに、ふと「ワイン・メモ」という言葉を思い出した。
 説明するのがめんどうなので、過去の記述から引用する。
 デジタルデータは、これ(パッと過去の記述を対象に検索をかけて見つけ出すこと)ができるので、ま、便利といえば、便利だ。
 いくつも、いくつも引っかかってきたのだが、そのうちのひとつが「2001/05/20(土)」の記述だ。

〈2001/05/20〉
 (前略)……食後、ワインを飲みながら、マーラーの「大地の歌」を聴いた。
 いや、これは反対。
 大地の歌を聴きながら、ワインを飲んだ。
 音楽を聴きながら、ワインを飲み、ブレストと称して、憧れ、諦め、幻滅、決意、絶望……、こうした感傷をメモするのが、ひそかな楽しみのひとつだ。

〈メモ例〉
①今の大阪城の下にホンマの大阪城が埋まってる
②アリランはん、元気でっか? いつか、いっしょにホンマの学校、作ろ!
③*TV放送制作部ともう一度話し合わんとアカン
④今、文学上で17歳を生き直す
⑤教育行政の編集長になるんや
⑥5%ずつの改革でええんや
⑦諸会議と諸宴会で「自分」が形成されていく
⑧燃える朱色、震える朱色に輪郭が消えていく夕刻が、いちばん好きや
⑨おお、強い危機感!
⑩焦って単純化というのはアカン
⑪ロッキーの奥さん
 ……
 次の朝、メモを読み返すと、たとえば「③放送制作部と話し合う」というのは、現在、わたしが取り組んでいる「教育支援ボランティア事業のCM」のことである。
 こんなふうにきちんと説明できるものもあれば、⑨番、⑩番、⑪番のように、何を意図して記述したのか、どうしても思い出せないものもある。
 ワインを飲んでいるうちに、不意に向こうから自分の知らない自分がやってくる。
 ただ酔いが深くなっただけやろけど、これがおもろいところやね。
 けど、ちょっと怖いぞ。
 思い出せない⑨番、⑩番、⑪番が、自分の中のいちばん深いイメージかもしれへん。(2001/05/20の記述 以上)

◆ついでだから、この「ワイン・メモ」に関して、もう少し。
 「2001/05/20」の記述を、当時、わたしが主催していたネット上の「深夜特急」というサイトに掲載したら、次のようなコメントがあった。

〈名無しのごんこ〉
 ワイン・メモいいですねぇ
 こないだから、しょっちゅう深夜特急に乗車しよと思って、乗りかけてはなぜか降りてしまう日々がつづき、ようやくきょうは乗車してます。
 ワインのメモいいですねぇ。
 こういう時って純粋な気持ちでいれるときですよね。
 だから本質をみるっていうか・・・。
 私もやってみよかな。

〈わたしから「ごんこ」さんへの返信〉
 ごんこはん、最近、わたしは、ずっと落ち込んでます。
 集中力を欠くというか、自分が自分でないというか……。
 一つ一つの仕事は、結構、一生懸命やってるし、やってるという実感もあるんですが、みんなバラバラ。
 すべてのものの重心が溶けつつあるという感じです。
 すべてのもののなかには、この自分も入っているのかもしれません。
 自分の重心が溶ける……ホンマ、わたしは、さまよいつづける虚点か?
 支えとか方向とかがほしいのですが、それが分かりまへん。
 どないしたらええんやろ?
 少し前のワイン・メモに、
 「考え抜くのん避けとるでェ!」
 というのがありますが、このことかもしれません。
 ホンマに、今、アカンのです。
 これって、たぶん「グチ」やろね。
 剣道部のごんこはんに、
 「なにアホなことゆーてんねん。性根がすわってへんからやァァァァ!」
 と竹刀でどつかれそうやね……。
 ほな。

〈名無しのごんこ〉
 そんな時もある
 ふたりっこはん(注 「ふたりっ子はん」は当時のわたしのハンドルネーム)、だいぶきてますねぇ。
 落ちてますねぇ。
 しゃーけど、そんな時は人生、生きてて何回かはありますよね。
 これも人によりますけど、そんなこと全然考えもせずに通りすぎる人もいるし、ふたりっこはんのように、とことんいろんなことに疑問をいだきながら闘って生きている人と。
 でも、そういう風に物事を考え、多くを感じるだけの感受性を持っていることは幸せかもしれませんねぇ。
 何も考えないで通りすぎている人より、悩み多くを感じ傷つき生きている人の方が私は好きです。
 魅力的です。
 苦労はあえてすることはないと思うけど、苦悩している人が私は好きです。
 きっと本当に今自分がしたいことに向かっていないのかもしれないですね。
 自分の理想のところに。
 その理想に向かいたいのに、そこに向かう為にはあまりにも多くのことをクリアにしていかないといけない。
 そんな日々に自分を見失いかけている・・・????
 なぁーーんて、えらそうなこと言うてますか?
 でも、苦悩はステップする前の踏み切りですよね。
 長ければ長いほど、深ければ深いほど、きっといいジャンプができる。
 苦悩している人は美しいです。
 あーあ、長くなってしもたがな。
 ちょっと、深夜特急にのっていねむりして、真剣な夢みて、乗り過ごしてしもた。

◆WEB深夜特急時代がなつかしい……と思っている自分が、いる。
 個人個人がブログをもつ前の時代だ。
 WEB深夜特急時代は、もう戻ることのできない過去になったのだろうか?

 ここで話を元にもどす。
 掃き寄せた落ち葉を、ここ(600字)にコピーして、その「落ち葉」本体はシュレッダーにかけてしまおうとしていたのだ。

〈メモの掃き寄せ〉
・ボランティア 個人 団体
・教務主任は、他分掌の事業をその分掌主任に任せてしまうとダメ。会場づくりから入場までチェックが必要。
・岬台中央公園のネットの使い方
・担当主任も、校長も、お礼を言わないといけないケース
・越えるために(あとは水がこぼれたのか、文字が消滅している)
・人の記述は、非現実の人物も、過去の人物も
・ブログで経営
・図書室 校内で生徒がひとりになれる場所の充実
・わたしが「地域本部事業」を採用しないわけ
・サポータークラブはすこやかみなみネットの課題をクリアーする
・僕は一生胸を張って生きていけるという濃密なみなみ中時代を送らせる
・職員室通信記事「修学旅行」「某広島の高校立て直しのポイント」「宿題と家庭学習は別」「1月中旬に成績を伸ばす生徒」
・600字記事「地域教育力会議」「修学旅行中のコメントへの返信」
・「行事のあと、乱れる」という話をよく聞くが、本来、よくなるばず。乱れるのは、その行事において、0.1秒でも、0.1ミリでも、よくなろうという気持ちが教職員や生徒に欠けているから。
・行進と応援の審査のポイントを地域の方々から質問されたら……いちばん前と後ろの気合いの一致度。
・行事は、やはり教科の総合・統合
・これまでいっしょにやってきた人々のことを考えると、すこやかみなみネットに関する原稿を断ることはできない。
・明け方の夢。あなたの退場の行進曲はなにがいいですか?と聞かれ、迷わず「海ゆかば」と答える。
・映画「靖国」は作者が日本人でないのでみない。
・すこやかみなみネットは、なにかイベントをやるという組織ではない。やることはできるが……。
・危機管理 掲示物の内容チェック
・技と体力と心 エラーは技に出る
・あたりまえのことを、力まず、ダラダラと語ろう
・自分に対する自己評価と他者の評価がズレるのはあたりまえだが、ここしばらく、そのズレ方に大きな変化が。
・わたしのお気に入りの店の条件 ①すいている ②広い ③清潔 ④うまい(完璧)
・新聞切り抜き「子どものときに体験したことが、子どものときに手に入れたものが、いまの僕をつくっている。大人は、この時代の子どもたちに何をしてあげられるんだろう。」
・新聞切り抜き「弟子に基本形を教え込む(守)。弟子はやがて枠を飛び出し(破)、ついには自分なりの境地に至る(離)」……野村萬斎「基礎となる『型』は、知識ではなく体得するもの。型にはめるのは没個性のように考えがちだが、使いこなすうちに型はさまざまな個性や表現となっていく」 久保正彰「ハーバード大で学んだのは日本語でいえば『しつけ』。教養はそれぐらいの深い根がないと育たない」 生田久美子「学ぶ行為の根底に『型』が潜んでいることを認識する。そのことが、混迷する今の教育を変えていく契機になるだろう」


 


上野公園のハシビロコウを接写&激写したら、「いくらなんでもそれは失礼やろ!」と怒りだしました。

2008-11-25 20:33:31 | Weblog

★上野公園のハシビロコウに接写、激写したら、なんだか怒り出したようだ。

◆秋に入ったばかりの頃だった。

 アビトレ代表・木下晴弘氏の講演(主催=渋田歯科 会場=みなみ公民館)を、高橋範恵T他、何人かの先生方といっしょに聞いた。

 講演の終末部分で「母性愛欠乏症候群」と診断された女の子の話が出てきた。
 スーザン(仮名)というアメリカの2歳児で、成長が生後5ヶ月でストップしてしまっている。

 診察した医師団は、すぐに看護士やカウンセラーなどでチームをつくり、スーザンに1日6時間以上接して、接して、接しつづけたら、8ヶ月後に、通常の姿(月齢どおりの身長、体重、言語能力等……)に戻したという実話だ。

 木下氏は「人間はかまわれないと成長が止まる。放置されると弱っていく生き物だ」と力説したが、わたしは聞きながら、これは中学3年間の子どもたちについてもいえる……、子どもたちひとりひとりは、(ちょっと斜めに構えている子も含めて)みんな「先生にかまってもらいたい」と思っているにちがいない……と思った。(もちろん、この「かまう」は過度な監視や管理や「過保護」とは次元が異なる。)

 話がやや脱線するが、保護者も、先生方にうちの子をもっとかまってもらいたいと思っているにちがいない。
 いや、かまい方が不足していると不満をもっている保護者も多いのではないか。
 左のグラフは、昨年度末の保護者アンケートの結果の一部だ。
 他の項目は〈◎+○〉=80%~90%なのに、この項目は54%にとどまっている。
 わたしたちの課題の1つだと思う。

 かまって、かまって、かまいつづけてやる。
 かまってやる「量」だと、みなみ中は、日本一だといわれるくらいかまってやる。

◆次に、みなみ中の教職員がチームとして、この「かまいつづける」ことに取り組む場合、その具体例を(抽象レベルがそれぞれ異なり、アトランダムになるが)いくつか挙げることにする。

(1)「指導力(授業力)向上の5原則」に即して、①ねらいを明確にして→②ひとり残らず全員に指示・発問をして→⑤全員に学習活動を保証して→③ひとり残らず全員の達成状況を確認して……このことを前提にして、2点、提案(再確認)。
 1つは、50分間のなかで、必ずひとりに1回、そのがんばりを認めるシグナルを送ろう。
 もう1つは、50分間のなかで、必ず全員を指名しよう。

(2)週末からテストの返却がはじまる。
 返却の際は、ひとりひとりに具体的なコメントを送ろう。
 ポイントをしぼって、①具体的にほめる、あるいは、(ほめるところがない、または、ほめるよりも辛口のコメントのほうがいいと判断した場合は)②具体的にアドバイスを送ろう。

(3)宿題にひとりひとり一言、(自然に手が動くというような)手書きのコメントを。

(4)授業中の指導者としての目線。
 仮に授業後、「わたしと目があった人?」と質問したら、全員の手が挙がるような目の配り方。

(5)子どもたちひとりひとりのよい点をみつけよう。
 見つけられない場合は、欠点をよい点に置き換えることができないか考察してみよう。
 先日、ある場所で、「夕刻、わたしが仕事で保育園を訪問したとき、迎えにきた保護者ひとりひとりに保育士が近づき、きょうあったいいことを告げているのを見て、感動し、こういう経営をしなくてはと思った」という話をしたら、たまたまその場に居合わせた元保育士が「それは、たぶん経営の方針とかではなく、保育士という仕事は、いいことがあったら、もううれしくて、うれしくてしようがないんです。それを早く保護者に伝えたくて伝えたくて待ちきれないくらいなんです」と指摘があった。
 さらに感動した。
 保護者に伝えたくて伝えたくてしようがないと思うくらいの、いい点を、毎日、見つけよう。

(6)授業の外では、(これもいろいろな説があるが)あいさつは教職員のほうから積極的にしよう。
 加えて、またこれもいろいろな説があるが、授業開始と終了のあいさつは、修業中の修業として徹底してやらせよう。
 心をこめて、はっきり発声して。(先日、1年の研究授業で「お願いします」の「ね」がきちんと発声されていなかった。こういう場合はやり直そう。)



これまでのレジメ通信から脱却し、もっともっといい仕事をしたいというわたしの決意のあらわれ(^_

2008-11-23 19:17:55 | Weblog

★みなみ中もいよいよ冬モード。1学年のクリスマスツリーづくり。


◆ずっと以前に、ホームページ=自分の「存在の仕方」だ……と書いたことがある。
 今も、同じ思いを持ちつづけている。

 「存在の仕方」(すなわち、居心地の悪さとか……転化の願望とその方向とか……到達点のイメージとか……等々)と突きあわせながら、ホームページのかたちを作り替えたいと、しばらく思いつづけていたのだが、なかなか取りかかることができなかった。

 HP作成ソフト「ホームページ・ビルダー」が不調だったからだ。
 ビスタとの相性が悪くて、画面上の色を取得しようとすると、いきなり画面が真っ黒になってしまう。(再度、クリックすると、元の画面に戻る。)

 わたしが使っているのはホームページ・ビルダー8(←かなりの旧バージョン。現在、最新は「13」くらいか?)だが、ネット情報によると、新しいバージョンでも同じ現象が起こっていて、かつ、これといった対策がないようだった。

 よい情報があったら、ぜひ、教えていただきたい。

◆それで、昨日、フリーソフトColorPicをダウンロードし、画面上の色データを取得(例red=0 grn-90 blue=153等)し、そののち、ホームページ・ビルダーの「属性の変更」や、ウェブアートデザイナーの「オブジェクトの編集」の「色の設定」で、色データを書き換えるという、きわめて、めんどうな方法で、更新作業に着手する。
 めんどうだが、ColorPicは優れものだ。
 しばらくは、この方法で更新をつづけることにする。


★みなみ中もいよいよ冬モード。ストーブ係の集会が開かれる。

◆さて、更新点は、次のとおりだ。

〈改造点〉
(1)2フレームにしないで(2フレームだと、検索ロボットが片方のフレームだけをピックアップしてしまうことがある……)、2フレームっぽくみせる。
 試しに、メニューボタンの「プロフィール」とか「職員室通信」とかをクリックして試していただきたい(^_-)。

(2)これまで右サイドに、ごちゃごちゃと並べていた職員室通信を、ぜんぶ、別の、新しいページに移動した。
 これは、これまでのレジメ通信から脱却し、もっともっといい仕事をしたいというわたしの決意のあらわれ(^_-)。

(3)メニューボタンを、自分が自分のサーバー内で自分の責任において管理できるページと、他の人が管理するページとに区別することにした。
 自分のサーバー内=「プロフィール」「職員室通信」「無人駅線」「みなみネット」等。(例外=「わたしの教育ブログ」)
 他の人のサーバー内=「SZK」「IT」「みなみ中HP」等。(例外=「チャット」)

(4)しばらく、粗末に扱っていた「無人駅線」を重要なメニューとして位置づけ直すとともに、今後は、心を入れかえ、ジャンジャン更新することにした。



★みなみ中もいよいよ冬モード。図書室前にクリスマスコーナーがつくられた。


★そして、冬モードといえば、4次試験。恒例の試験直前特訓学習会が開かれている。
★公式HP・600字の教育学へ

鉄板の上でふっくらと焼き上がるお好み焼きをみていると、幸せな気分になります。

2008-11-20 20:09:02 | Weblog

★生徒朝会は図書委員会の発表だ。人気図書のランキングの発表。


◆あるところから、お好み焼きの秘伝を公開するように求められた(^_^)v。
 そこで、小高風お好み焼き「豚玉」のレシピを発表する。

〈レシピ〉
 悲しいことがあった日は、いつもお好み焼きです。
 鉄板の上でふっくらと焼き上がるお好み焼きをみていると、幸せな気分になります。
 かつて、2週間、毎日、お好み焼きという時期もありました。

(1)生地
 市販のお好み焼き粉を使っています。1人分40gです。
 だし汁は30cc。ここに必ずベーキングパウダーを入れています。砂糖、塩、調味料等は、その日の気分で適当に入れます。
 軽くかきまぜて30分間ねかせます。なお、水はミネラルウォーター使用。


★学年ごとの貸し出し冊数の発表だ。1年、2年、3年とも少なすぎる。本を読まないまま、みなみ中を卒業したら、ダメだ。

(2)具
 キャベツ120g、普通のみじん切りより大きめ。青ネギも入れていますが、トータルで120gを超えないようにします。
 このキャベツに、紅ショウガ、乾燥エビを入れて、軽くかきまぜます。それを生地の入っているボウルに入れ、空気を含ませるように底から上へ10回くらい混ぜます。
 このあと、卵を1個入れ、黄身をつぶしてから、全体に3~4回混ぜます。卵をあとから入れることと、ここで混ぜすぎないのがポイントです。

(3)焼き方
 ホットプレートを210℃~220℃に温めて、油をうすくひきます。
 生地を1.5㎝~2㎝くらいの厚さで流し込みます。
 わたしは、サクサクとしたお好み焼きが好きなので、薄目に流し込みます。
 5、6分間焼きます。
 焼いているあいだに、表面に、てんかす(あげたま)をまんべんなく散りばめ、そのうえに、豚バラ肉をまんべんなく並べます。
 時間がきたら、あたりまえですけど、テコ(返し)でひっくり返します。
 ここでまた5、6分間焼いて、最後に、もう1回ひっくり返して、3分間追い焼きして、焼き上がりです。
 子どもの頃は、焼きながら、テコでペッタンペッタンとたたいて遊びましたが、絶対に、たたかないようにしましょう。


★図書室のルールの確認だ。

(4)仕上げ
 ハケでおもてにソースを塗ります。ソースはお好み焼きソースならなんでもいいと思います。わたしは、いろいろなソースを大阪から取り寄せています。
 マヨネーズで模様を描き、ソースと混ぜます。
 上から、あおのりと鰹節をふりかけ、完成。

 最後に、ホットプレートの手入れは徹底してやります。プロのお好み焼き屋さんの気分ですよ。これをやるために、わたしはお好み焼きを焼いている?のかもしれませんね。

◆11/16(日)のことだ。
 わたしは、TVは、ふだんニュースしか観ない。
 そのニュースも、最近は、ネットで情報を収集してしまうので、TV視聴の時間は激減している。
 そのわたしが、11/16(日)は、朝から晩までTVの前にいた。

 はずかしいけれども、観た番組を列挙する。

(1)NHKおはよう日本(0700~0800)
(2)サンデーモーニング(0800~0954)
(3)サンデープロジェクト(1000~1145)
(4)東京国際女子マラソン(1200~1430)
(5)全日本バトミントン決勝(1400~1530)
(6)天のゆりかご(1605~1720)
(7)イブニングニュース(1730~1800)
(8)真相報道バンキシャ(1800~1855)
(9)NHKニュース7(1900~1930)

 自分でもあきれている。
 約12時間。
 それも連続だ。
 昔、特別急行・白鳥号は、大阪・青森間を、たしかこのくらいの時間をかけて走っていた。
 それはそれは、もう腰の力が抜けるくらいの大旅行だった。


★図書委員会の最後は、朗読の発表。これがすばらしかった。

 「(2)サンデーモーニング」については、通常は観ない。
 1つのニュースに関して、ほぼ同傾向の思想(←わたしとは異なる)の持ち主たちが、てんでにコメントする形式につきあうつもりがないからだ。
 では、その日は、なぜ観たのか?
 スポーツコーナーで、わたしが敬愛する張本勲氏が、パリーグのライオンズの大健闘に対し、心からの「あっぱれ!」をおくる場面を確認したかったからだ。

 「(3)サンデープロジェクト」については、これも通常は観ない。
 理由は避ける。
 では、その日、なぜ観たのか?
 田母神俊雄前空幕長論文問題について、①わたしが修学旅行期間中の経過……を確認し、②このことに関するわたしの見解と、他の人々の見解とを比較し、自分の考えを整理しておきたかったからだ。
 わたしと異なる意見のオンパレードを想定していたが、なんと意外に意外に、出演者が、志方俊之(帝京大学教授 元陸上自衛隊北部方面総監)、潮匡人(帝京大学准教授 元航空自衛隊三等空佐)、田岡俊次(軍事ジャーナリスト)と、バランスよく選ばれていて、参考になりすぎ、闘うつもりが闘えず、ホンマ、拍子抜けでしたよ。

 「(4)東京国際女子マラソン(1200~1430)」は、渋井陽子選手の喜びの姿を見、そのコメントが聞き、その健闘に拍手をおくりたかったからだ。(結果は惨敗。)

 「(5)全日本バトミントン決勝」については、スエマエとオグシオ、両ペアのこれまでの身の上を踏まえた、その激闘と結果に興味があったからだ。(予想が外れる。)

 「(6)天のゆりかご」は、パミール高原のタジク族の暮らしを追ったドキュメンタリーだが、このなかに登場する作家・川上未映子氏について、彼女の文章と、彼女の静止画は見たことがあるが、その声と動画には接したことがない……だから、どうしても見たいと思った。
 ま、結論としては、声質もコメント内容も、想定内の、大阪のおネーちゃんないしはおばちゃんで、半分、ホッとし、半分、失望し……というところだ。

 「(8)真相報道バンキシャ」については、通常、この番組も観ていない。
 この日は、もう惰性で視聴。
 ただ、元東京地検特捜部長・川上和雄氏の、局の姿勢におもねることのない、コメントぶりに、思わず拍手してしまった。


★図書委員会の最後は、朗読の発表。これがすばらしかった。

◆12時間のTV大旅行。
 いい旅というのは、緊張の瞬間があり、その直後に、心の転換点(=分析批評では「ピナクル」)があり、結果として、新しい原理に至る。

 今夜は、もう疲れたので、頭がぼんやりしているので、ピナクルの候補だけ、列挙して、HPを閉じる。
〈ピナクルの候補〉
(1)潮匡人氏の語り
(2)スエマエの「マエ」の涙
(3)元東京地検特捜部長・川上和雄氏のコメントぶり

 

★公式HP・600字の教育学へ

常に「一寸先は闇」と、自分に言い聞かせている

2008-11-19 09:57:19 | Weblog

★4日目、上野動物公園のハシビロコウに会いに行き、撮影。この鳥はあいかわらず人気者で、たくさんのカメラマンが(とりわけ女性が多い)取り囲んでいた。


◆このページをしばらく更新することができなかった。
 11/4(火)以来の更新だ。
 比較的マメに更新するわたしとしては、ホンマにめずらしいことであるし、もちろん、更新できない期間じゅう、気になって気になってしかたがなかった。

 いろいろなことがかさなった。
 正確には、HPの更新ができない事態が、じゅずつなぎの状態だったのだ。
 「じゅずつなぎ」の中心は、次の3つだ。

(1)まず、4日頃からカゼをひき、週末にかけ、こじらせてしまい、土・日は布団をかぶって過ごしていた。
(2)そのカゼが少しよくなりかけた11/11(火)から修学旅行。
(3)修学旅行から帰校後は、たまりにたまった仕事(修学旅行中と+カゼこじらせ中)……この仕事群を、しゃかりきに、一心不乱に、大車輪に処理し、なんとか、やっと、今夜、こうして、HPを更新する時間を見いだしたところだ(^_^)v。


★わたしの隣の女性は、樋口可南子のCMで売り出し中のレッドボディのデジタル一眼に、ズームレンズをつけて撮影していた。

◆まず、修学旅行(11/11~14)について少しだけ書くことにする。
 修学旅行については、もう少し時間をとり、資料も整理し、学年スタッフの意見も聞き、職員会議で総括するつもりだが、とりあえず、強く印象に残っている3点について記述する。(11/17の職員朝会で同内容のコメントをした。)

(1)これまでの修学旅行と比較して、旅程が工夫されている。
 ムダな行程を徹底して排除することにより、生みだした時間を、活動内容の充実のために、あるいは、ゆとり時間の確保に充てている。
 例を2点。
 ①これまでの修学旅行にくらべて、バスの乗車時間が極端に短い。
 当然、乗車距離も。
 ほとんど同じ道路は通らない
 (だから、4クラスでバス3台という選択も、可能になったのだろう。)
 ②食事の準備・待機にかかる時間が短い。
 1日目の昼、皇居に着いたとき、東京ランチという弁当屋さんが専用車両に弁当を積んで待機していた。

(2)教育プログラムが優れている。
 教育には、粗く「指導」と「管理」という両面があるが、この指導・管理のプログラムが優れている。
 例を2点。
 ①生徒の健康観察場面を、朝の集い・夕べの集いのプログラムの中にきちんと位置づけている。
 ②教職員の(1日の終わりの)ミーティングを、「班長会議」の前に位置づけている。

(3)(上記の教育プログラムの関連として「2」に含めるべきかもしれないが)生徒の集団行動の力が優れている。
 「きわめて」……という修飾語をつけてもいいくらいだ。
 普段、学校・家庭・地域で身につけた部分が大きいと思うが、加えて、修学旅行においても、1日目、2日目、3日目と身につけていった力も大きい。
 例を2点
 ①移動の際、機敏に行動ができて、集合・整とんも速い。
 ②心のこもったあいさつや、食事のマナーが立派だ。(←これは1日、1日、見違えるように立派になった。)


★松かさ風の羽根がかわいい。顔もこの角度だと、ひょうきんな感じになる。

◆修学旅行期間中、今回も「恒例?」の「修学旅行情報」をほぼ1時間ごとに、ホームページにアップした。
 修学旅行コーナー〈修学旅行中〉。
 お断りしておくが、これは決して「公式」としての取り組みではなく、あくまでも「試行」レベルのものである。

 〈修学旅行中〉コーナーへのアクセスは、
 1日目 1081
 2日目  793
 3日目  919
 4日目  703……とかなり多く、「試行」とはいえ、ほんとうにうれしい。
 1日目のアクセス数は新記録である。
 これまでは前々回の1077。


★おい、おい、そんなににらむなよぉ~。

◆3日目、班ごとのテーマ別自主研修活動の際、わたしは、佐藤公一Tと、2つ目のチェックポイント・渋谷区のNHKスタジオパークに向かう途中、駅前のラーメン店で昼食をとった。
 待っている客の列が、店の前の道路に、出来かかっては消滅する、消滅しかかっては出来るという、まずまずの人気店だ。
 スープはこってり目の豚骨で、麺は、太麺か細麺かが選択できる。
 公一Tが太麺、わたしが細麺。
 無料でライスがつくというので、公一Tがライスを注文した……そのとき、佐藤公一Tの機器に、横浜のチェックポイントにいる佐々木京Tから、状況を知らせる情報が入った。

 その情報をのぞきこみながら、「そうだ、引率教師が、互いに協力し合い、わたしの機器をキーステーションにして、八戸の地域・保護者の方々に情報を発信すれば、もっともっとバラエティに富んだ情報が提供できるかもしれない」と思った。
 しかし、そのあと、すぐに思い直した。

 修学旅行の引率というのは、リンママがコメントしてくださっているように、ホンマに、ホンマに、厳しいものだ。
 常に「一寸先は闇」と、自分に言い聞かせている。
 だから、バラエティに富んだ情報の発信などは、夢の、また夢の話だ……し、そして、そして、わたしの修学旅行はこれが最後なのだ……と、厚さ2ミリのチャーシューをパクリとやりながら、苦笑してしまった(*^_^*)。


★視線の先に、彼の故郷、アフリカの大地を感じる。この「郷愁」を共有するために、多くのファンが集まっているのかも……。

1、2時間でバタバタとやったので、後半の「学校の教育丸抱え体質の改善」の部分は疑問が残ってしまった

2008-11-05 10:51:52 | Weblog

★全校道徳


◆学校通信「すこやかみなみネット通信」の原稿しめきりの日だった。
 これまで、このページにアップした、2つ、3つの記事を組み合わせ、テーマを「PTAという組織を生かしたコーディネート力に加え、組織とはまた別に、サポータークラブのように、さまざまな立場から、自然に生まれてくる、自由で多様な活動をとおして、コーディネート力が生まれる環境づくりも大切だ」として、下記の記事を書く。

 1、2時間で、バタバタとやったので、後半の「学校の教育丸抱え体質の改善」の部分は、地域・保護者の方々を対象とした通信に書くべきかどうか?……とか、また、教職員を対象に書くにしても、もう少し具体的に書いたほうがいいのではないか?……とか、わたしのうちで疑問が残ってしまったm(_ _)m。

 疑問を残したまま、脱稿し、教務主任の志塚Tに渡す。(以下は、その記事である。)

◆念願だった、すこやかみなみネット・サポータークラブが、徐々に活動をスタートさせている。

(1)「サポータークラブ」は、主に保護者(もちろん地域の人々、教職員も含む)を対象に「やってみたい人が」……「やれるときに」……「やれることを」……をモットーに、登録者を募っている。

(2)活動分野は、これまで事業推進委員会で話題になったものとして、(あくまでも例だが)
 ①環境サポーター=図書室の整理・花壇の整備・掲示板等の装飾(以前地元新聞に紹介された桜等)
 ②ホームページサポーター=PTAやみなみネットのホームページの作成(作業は各家庭で)
 ③地域連携サポーター=地域活動・行事とPTAや学校とのコーディネート。すこやかみなみネットの支援等。
 その他、今年、新設された総合文化部への支援(パソコン・華道・茶道・料理・書道・ハングル語等外国語の指導)も考えられる。
 一気に多くの登録者を集めるというのではなく、少しずつメンバー(登録者)に集まってもらいながら、チームをつくり、そのなかで新しい活動を打ちだしていく計画である。

◆現時点で、活動しているサポータークラブは、3つある。

 1つ目は、ホームページサポータークラブで、メンバーは柴田さん志塚Tとわたし。
 2つ目は、金見さんを中心とする環境サポーターで、これまで総合文化部員と活動してきたが、これに加えて、今後、保護者・地域の方にも声をかけていく計画だ。

 そして、3つ目は、図書室サポーターだ。
 メンバーとして数人の登録者がある。(うっかりして、氏名掲載の許可を得ていなかったので、今回、氏名等は割愛)
 先月末、図書担当の苫米地Tとの話し合いで、学校側から、またサボーター側から提案された内容は次のとおりだ。
(1)昼休みの図書の貸し出しの補助活動
(2)放課後の図書の貸し出し活動
(3)図書の整理(パソコン) (4)図書室の環境整備 (5)読み聞かせ
 スタートから、あれもこれも……と間口を広げると、長つづきしないので、当面は、メンバー4、5人で、活動内容は(3)図書の整理(パソコン)からはじめ、徐々にメンバーを増やしながら、活動内容を充実していくことになっている。

 各サポータークラブの問い合わせは、教頭の嘉瀬T、すこやかみなみネット主任の須藤Tまで。

◆教育危機の元凶は、学校・家庭・地域の教育力のバランスの悪さにあり、これを解決する方策の1つが「学社連携・融合」だ……というのが、中教審46答申以降の一貫した改革理念(いわゆる第3の教育改革)だ。
 ただ、残念ながら、この学社連携・融合(=学校・家庭・地域の連携)が、なかなか進まない。

 理由は、粗くいうと、次の3点だろう。

(1)連携のためには、それぞれの努力を「つなげる」(=コーディネートする)エネルギーが必要だ。
(2)学校教育が社会教育と連携するためには、まず義務教育学校である小学校と中学校がガッチリと手を組むことが必要だ。
(3)日本の教育は一般的にいって、学校が教育を丸抱えする傾向にあるといわれるが、この「丸抱え体質」の改善が必要だ。
 この3つに関する認識が、ほとんど、あるいは、まったくなかったことだ。

◆これらの課題に対して、みなみ学区では、小・中学校PTAが中核エネルギーとなり、すこやかみなみネット事業を展開していることは、これまで述べてきたとおりだ。
 今回は、上記の課題(1)と(3)について、3点述べたい。

 第1点は、もう、耳にタコができるといわれそうなくらい、くりかえし、くりかえし、話してきたことだが、学校・家庭・地域の個人や団体という、みなみ地域の教育を構成する点と点と点……とのあいだに(「点」の存在ではなかなか力が発揮できないので)つながりを創りだし、それぞれの立場で、自由に、気軽に参画できる教育システムをつくろうというのが、すこやかみなみネットの理念だ。
 そのためには、学校・家庭・地域の教育を総合的にとらえ、それぞれの活動や気持ち、努力を、つながりのあるものにする、中核となるエネルギーが必要だ。
 歩く人が多くなれば、道ができるが、最初に歩く人がいないと、なにもはじまらない。
 多少の困難はあっても、まず、わたしが歩く、歩きつづけるという「中核」が必要なのだ。
 すばらしい実践の裏には、必ずこの「中核のエネルギー」が存在する。
 その候補として、わたしたちはPTAを第一にあげている。
 青少年の健全育成をめざす教育システム(=教育コミュニティ)づくりは、やはり子どもの親であるPTAが中核になるべきだと考えている。
 PTAの力は、(その潜在能力も含め)大きい。
 ①PTA会員は、学校の子どもの保護者であり、かつ地域の住民であるから、PTAはその存在自体が既にネットワークの芽を内包している。
 ②PTAは自主自立の精神に富み、高い実践力を有する、正真正銘、ほんものの社会教育団体だ。
 ③人材の宝庫である。毎年ほぼ「自動的」に30代~40代の会員を多数獲得することができる。
 ④組織の維持・継続のシステムが優れている。
 このPTAにも、さらに中核となるエネルギーが必要で、それがPTA各委員会であり、PTA総務委員会であり、また、小中合同のすこやかみなみネット事業推進委員会なのだ。
 本学区の連携・融合事業の具体的な活動提案は、これまでの地域情報交換会で、各地域団体から、はっきりと提示されているのだから、今後は、「これは、なんとかみなみ小PTA○○委員会で……」「これは、なんとかみなみ中PTA○○委員会で……」「これは、みなみ小PTA○○委員会とみなみ中PTA○○委員会と合同で……」というように、具体的に、こまめに、ねばり強く、「調整」「交渉」していくことが大切だ。
 PTA会員ひとりひとりの応援・支援と、各委員会のコーディネート力が期待されている。

 第2点は、冒頭で紹介したサポータークラブへの期待である。
 PTAという組織を生かしたコーディネート力に対して、組織とは別に、さまざまな立場から、自然に生まれてくる活動も大切だ。
 サポータークラブのように、学校・家庭・地域という垣根を越えた、自由で多様な活動をとおして、自然にコーディネート力が生まれる環境づくりが、教育改革を推進する1つのポイントになるといえる。

 第3点は、学校の教育丸抱え体質の改善についてである。
 本学区においては、学校・家庭・地域の教育のバランスは、理念においても、また具体的な教育活動においても、またかなり改善されつつある。
 しかし、中学生の教育課程外活動(余暇活動等)については、部活動・自主学習活動等、まだまだ課題を残し、ある意味では「学校の教育丸抱え体制」に近い状態であるといえる。
 ただし、そうだからといって、学校側の判断のみで、無制限に、ダムの水を放流するように、丸抱え体制を解除することはできない。
 大混乱が目に見えている。
 やはり、まず、順序として、これを改めるために、多くの荷を抱えている側の学校が、すこやかみなみネット活動などを通して、地域とのコーディネート力をつけることが課題だろう。
 そして、次の段階して、ダムの水を徐々に放流するように、アウトソーシング計画をもつことが必要だ。
 ポイントとして3点述べる。
(1)教職員は、現在のようにすこやかみなみネット事業に「参加」するレベルにとどまっているのではなく、「参画」し、学社連携事業に関して、もっともっと積極的に企画・提案をする必要がある。
(2)上記の(1)と関連して、さきほど「日本の教育は一般的にいって、学校が教育を丸抱えする傾向にある」といったが、抱え込んでいる荷のままでは、家庭も地域も連携・協力することはできない。
 教職員は、抱え込んでいる教育活動を、他者が分担できるかたちに加工(プロデュース)する必要がある。
 ただし、この「加工」作業には、プロ教師としての高い力量が要求される。
 また、加工する際、①学校外で支援を請う場合(外注)と、②学校内で支援を請う場合とにわけて考える必要がある。
(3)これらの学社連携事業を、学校側が重要な職務の1つだと認識する力と、具体的にその職務を遂行する力とシステムが必要だ。
 このために、校務分掌の1つとして「学社連携部」の設置が望ましいが、たとえば、本校のように11、2学級の規模では、総務・教務・研修・生徒指導・保健に加えて、学社連携部の創設というのはむずかしい。
 そこで本校では、「連携主任(すこやかみなみネット主任)」を選任し、総務部の枠のなかで、連携業務にあたっている。
 すこやかみなみネット事業に対する教職員の「参画」と、連携を設計する「高い力量」と、「職務の遂行力」を(校長のわたしがいうのも変な話だが)強く期待したい。


日本の地域社会は、あるいは、家庭は、「ご近所の底力」ではないが、まだまだ、大きなポテンシャルを

2008-11-03 14:05:55 | Weblog

★道徳部会の企画で全校道徳を実施


◆先日、「職員会議が終わったあと、今後、学社連携(=学校・家庭・地域の連携)を推進するための、教職員としての取り組みについて、頭の中で、粗く整理しているうちに、学社連携が遅々として進まなかった原因、すなわち(1)コーディネート力の不在(2)小・中学校の溝……に加え、(3)として、「教職員の教育丸抱え体質」もあげなくてはいけない……と思い至った」と書いてから、もう何日もたってしまったm(_ _)m。

 きょうは、まず、このこと(教職員の教育丸抱え体質の改善)から書くことにしよう。

◆日本の教育は一般的にいって、学校が教育を丸抱えする傾向にあるといわれるが、このことが教育の危機を増大させているのだという強い認識が必要である。
 本学区においては、学校・家庭・地域の教育のバランスは、具体的な教育活動においても、また理念においても、かなり改善されつつある。
 しかし、中学生の教育課程外活動(余暇活動等)については、部活動・自主学習等、まだまだ課題を残し、ある意味では「学校の教育丸抱え体制」に近い状態であるといえる。



◆ただし、そうだからといって、学校側の判断のみで、無制限に、ダムの水を放流するように、丸抱え体制を解除することはできない。
 大混乱が目に見えている。
 やはり、まず、順序として、これを改めるために、多くの荷を抱えている側の学校が、地域とのコーディネート力をつけることが課題だろう。
 そして、次の段階して、ダムの水を徐々に放流するように、アウトソーシング計画をもつことが必要だ。
 別なところでも書いたが、日本の中学は、全国至る所で(特に東京で)これが遅れている。
 教職員の意識改革が必要だ。

◆このことに関連して、先日、とんでもない論文に出会った。
 下記に一部を引用するので、どこが「とんでもない」のかチェックしていただきたい。
 『学校マネジメント』(2008/7)に掲載されている「新指導要領のトリセツ作成のポイント」(大津圭介)だ。

 「生きる力」をはぐくむという理念を実現するために、今回の学習指導要領の改訂のポイントの1つは、地域全体で学校を支援する体制を整えていくことです。
 元来子どもは、学校・家庭・地域社会の三者で育てられ、「大人」化されていました。しかし、核家族化や少子化、共働きの増加、地域社会の崩壊などにより、子どもを「大人」化する機能を失ってしまいました。しかしながら、学校には人的・物的資源にも限りがあります。そこで、今まで地域や家庭が担っていた子どもを「大人」化する機能を補完するために、学校の中に地域の大人を取り込んだり、学校から地域へ出向いて行ったりすることが大切になってきます。(引用以上)

 粗く、3点指摘したい。
(1)まず、「核家族化や少子化、共働きの増加、地域社会の崩壊などにより……」のくだりだ。
 大津氏は、いったい、どの地域の、どういう状態をみて「地域社会の崩壊」といっているのだろうか?
 わたしの認識では、日本の地域社会は、あるいは、日本の家庭は、「ご近所の底力」ではないが、まだまだ、まだまだ、大きなポテンシャル(潜在的な力・可能性としての力)をもっている。
 決して「崩壊」などしていない。
 この認識は、ぜひ改めてほしい。
 そうでないと、現在、大津氏の実践している「学びのプロジェクト・地域交流プロジェクト・親育つプロジェクト」は(評価そのものは、現時点では、保留するとしても……)具体的な進展はのぞめないだろう。

(2)加えて、仮に「大人化する機能が低下している」ことは認めたとしても、大切なのは、学校の抱え込みが、それを加速させているのだという認識を、学校側の人間がもつことである。
 あるいは、学校の抱え込みが、「大きなポテンシャル」を抑え込んでいるのだという認識をもつことである。

(3)もう1点。「しかしながら、学校には人的・物的資源にも限りがあります。そこで……」のくだりだ。
 この論理だと「限り」がなければ、今の学校の抱え込み状態のままでいいのか?ということになる。
 「限り」のあるなしの問題ではない。
 大津氏のこういう認識レベルでは、おそらく、学校の抱え込みがますます進行し、学校・家庭・地域のバランスがさらに悪化するおそれがあるだろう。

 わたしが「教職員の意識改革が必要だ」といっていのは、このことだ。

◆少し横道にそれたが、学社連携事業というのは、よほど慎重にやらないと、なかなか、いや、ほとんど効果があがらないということがいいたかったのだ。

 本校区の学社連携事業のポイントを、まず、列挙する。
 そのあと、それぞれについて詳細を述べることにしたい。

(1)学社連携の「しかけ」は学校の役目だ。
 まず、「中核になるコーディネート力」を明確にし、それを核にした連携のためのネットワークの形成。
 これについては、これまでも「すこやかみなみネット事業」として説明してきたので、詳細は省略する。
 だだ1点、ここで断っておきたいのは、学校側に身を置く者として敢えていうのだが、「中核になるコーディネート力」がどこであるにしても、ネットワーク事業推進の「しかけ」役(←このことばは適切でないかもしれないが……)は、教育の荷を抱えている側の学校だということである。

(2)連携プログラム・システムの開発は学校の役目だ。
 再び、学校側に身を置く者として敢えていうのだが、抱え込んでいる荷を、他者が分担できるかたちに加工(プロデュース)するのは学校の役目だ。
 抱え込んでいる荷のままでは、家庭も地域も連携・協力することはできない。
 ただし、この「加工」作業には、プロ教師として力量が要求される。
 加工する際、①学校外で支援を請う場合(外注)と、②学校内で支援を請う場合とにわけて考える必要がある。

(3)学社連携の企画と実践の管理は学校の役目だ。
 上記の(1)も(2)も、学校・家庭・地域が相互に協力して進めるのがいいことは百も承知の上で、わたしは「学校の役目」だとした。
 理由は、このことを学校側が重要な職務の1つだと認識しない限り、学社連携は進まないと考えるからだ。
 この職務を遂行するために、校務分掌の1つとして「学社連携部」の設置が望ましい。
 しかし、たとえば、本校のように11、2学級の規模では、総務・教務・研修・生徒指導・保健に加えて、学社連携部の創設というのはむずかしい。
 そこで本校では、「連携主任(すこやかみなみネット主任)」を選任し、総務部の枠のなかで、連携業務にあたっている。

 もう1つ「教育情報の発信」という項目を設定しようと考えたが、当然のことなのでカットする。(復活させるかもしれないけれど……)

 以上、きょうは、項目だけをあげた。
 以後、機会をみて、詳細について語っていきたい。