職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

今月は通常の仕事のほかに講演とかシンポジウムとかを何本も引き受けてしまい、身も心もボロボロになった

2007-10-30 20:44:21 | Weblog


★みなみ中の窓外の風景もすっかり秋になったよ

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◆土・日は、たいていいくつか仕事を抱え込んで迎えることになる。
 それをスカッとぜんぶやり終えることができればいいのだが、たいていは多くを残したまま、鬱々と月曜日を迎えることになる。
 しかし、10/27(土)・28(日)は、はじめから仕事をしないことに決めていた。
 今月、通常の仕事のほかに、講演とかシンポジウムとかを何本も引き受けてしまい、身も心もボロボロになったからだ。
 ゴロゴロして、新しい意欲がわきあがるのを待とうと思った。

◆28(日)は、雲ひとつないお天気だった。
 朝、7時40分に出発し、9時に猿倉温泉に到着。
 北八甲田側に、室内の湯船2つ、露天2つ。
 南八甲田側に、露天2つ。
 まず、北八甲田側の湯船に入る。
 先客はひとりだった。
 真正面に高田大岳を眺めながら、露天に浸かる。
 山頂付近を雲が流れていく。
 猿倉は今回がはじめてだったので、即、沈潜、瞑想というわけにはいかないが(わたしは何度も通い、慣れないと「瞑想」状態に入ることができない性分)、「80分間」で、こういう非日常的な空間に至れるというのは、最高だ。

◆まず、自分の教師としての素朴な思いから述べる。
 教師になって10年間くらいは、中学生は、中1より中2、中2より中3と、知的にどんどん生意気になり、中3ともなると、「先生は今、芥川龍之介の死と白樺派との関連について述べられましたが、具体的には白樺派のだれですか? 具体的な作品もあげて説明してください」とか、「先生は今、日光東照宮のケバケバとした色彩がキライだとおっしゃいましたが、それは先生に美術史的な教養が欠けているからではありませんか?」とか議論をふっかけてくるものだ……と思っていた。
 だから、授業中、軽率なことを言ってはいけないと身構えているところが、わたしにはあった。
 ところが、その後、こうとは限らない、すなわち、知的にどんどん生意気にならないこともあるのだということがわかってきた。

 途中の説明ははしょる。

 これ以降のわたしの教師(学級担任・国語科担任)としての実践は、すべて、中1より中2、中2より中3と、どんどん知的に生意気に育てるための挑戦だった。

◆下記の「朝と帰りの会で育てる」もそうだ。(ずっと以前の職員室通信の記事の再掲)

〈ねらい〉
(1)会話の中で適切に接続詞(接続語)が使える中学生
(2)公的な場で適切な声量で、かつ明瞭に話せる中学生
(3)政治・経済について語れる中学生
(4)日本国家のことについてわたし(小高)と議論ができる中学生。

〈実践〉
1.帰りの会の〈30秒間スピーチ〉で鍛える
(1)30秒間スピーチ。1日2人。
(2)スピーチの中に必ず3種類の接続詞を含ませる。
(3)教室の後ろに接続詞一覧表を掲示。
  (逆接 しかし・だが…… 順接 それで・すると・だから……)

2.国語科の壁読み(音読)で鍛える
(1)国語の時間(最初の3分間)に、一人一人、教室の4面の壁に向かって立ち、教科書の指定された範囲を各個に音読する。
(2)3分間のうち初め1分間は発声練習。北原白秋の『五十音』

3.朝と帰りの会の〈係・委員の発表〉で鍛える
(1)係・当番・委員・役員は原則として前に出て発言させる。
(2)教科係も前に出てていねいに発表させる。大事なところは繰り返させる。(聞く生徒には、教室じゅう、カッカッカッカッ……と音がして生徒の肩が波打つくらいにメモを取らせる。)


4.帰りの会の〈書く時間〉で鍛える
(1)帰りの会のプログラムの中に、毎週1回、200字程度で書く時間を設定する。
(2)テーマは、国内外の諸問題・事件、学校・学級・家・自分に関すること。
(3)本人の了解を得た上で(場合によっては匿名で)、次の日の「担任の先生の話」の中で紹介したり、学級通信に掲載したりする。

5.読書で鍛える  ←現在の学習指導要領下では不可
(1)毎週1時間(5時間のうち)、読書の時間を設定する。
(2)つづきを家で読みたい場合は、時間の終わりに学級の図書委員が貸し出しの手続きをとる。

 計画的に検証をしたわけではないので、個人の変容や集団の変容についてのコメントは控える。
 しかし、いろいろ試みたなかでは、〈30秒間スピーチ〉〈壁読み・発声練習〉〈カッカッカッカッ……のメモ〉などについては、手応えがあり、確実に子どもが変わっていく、育っていくという実感があった。
 先生方もいろいろ実践例をお持ちのことと思う。
 その実践と教科指導とを連携・融合させて、中1より中2、中2より中3と、どんどん知的に育てることに挑戦してほしい。

◆上記のわたしの実践に関連させて、今後のみなみ中の教育について、2点。

 1点は、やはり読書だ。
 教師の感動話や説諭だけでは、子どもは絶対に知的に育たない。(10/25『図書だより』によると、2年生の図書室利用が極端に少ない。体>知の3年生になるのでは……と恐れている。)
 読書意欲を高める方策をいくつか……。
(1)友人とか教師とか人を介して「わたしも読んでみよう」という意欲につながることが多いので、「この本はよかった」という話題を広げる工夫を。
 また、わたしは、書物の一部分を印刷して配ったり、音読(いわゆる読み聞かせ)したりして、つづきを読むことを推奨した。

(2)前号で、みなみ小が、これから学習する単元に関係する本のリストを配布するという例を紹介したが、他に、これから学習する単元に関する本を抜き出して、いわゆる「別置コーナー」を作る方法がある。
 例=理科・単元「生命を維持するしくみ」嘉瀬先生が推薦する書物。
 このなかに、「単元とは関係ないが……」と別種の書物を2、3冊ひそませるのもおもしろいかもしれない。

 2点は、音読だ。
 授業のポイント、ポイントで「みんなで読んでみましょう!」とガンガン音読させたい。
 「いっしょに読みましょう」
 「全員起立、3回読んだら座りましょう」
 「念のためにもう一度」
 すべて音読! いつでも音読! 何でも音読!
 音読は思考を活性化させる。
 ただし、現在のみなみ中の音読は、国語科も含めて、声に張りがなく、テンションが低く、音読しないよりはマシというレベルにとどまっている。
 力強い、張りのある、明るい声を出すには、やはりそれなりの心構えと訓練が必要である。
 立つ姿勢、頭の角度、教科書の持ち方、息の使い方、口のあけ方、声の出し方、正しい発声などがしっかりしていないと、はっきりした声は出せない。
 「いっしょに読みましょう」で一瞬のうちに上記の条件がクリアーできるようにしたい。


「あれ、なんていうんですか?」とたずねたら、金見さんは「きのう実はわたし、それを買ったんですよ」と

2007-10-25 18:27:52 | Weblog


★文化祭・2学年のパフォーマンス

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◆11/17(土)午前9時~12時、本校を会場に、八戸市連合PTA研修会が開催される。
 この打ち合わせのために、幹事の石橋さん(小中野中PTA会長)、教養委員長の小笠原さん(白銀小PTA会長)、理事長の三笠さん(江陽小校長)、中井さん(連P事務)がお出でになった。

◆研修会の内容は(1)分科会での協議 (2)全体会。
 分科会は
◇1分科会=防犯「情報化社会の中で親ができること、ネットトラブルが子どもを守るには」
◇2分科会=広報「読まれる広報紙とは、広報紙の役割とは、錯綜する情報を見きわめ、発信して行くには」
◇3分科会=家庭教育「食育、早寝・早起き・朝ごはん、基本的な生活習慣を身につけるために、親として……」
◇4分科会=部活動「現状は? 外部コーチの実状は、健全な心身の育成を図るたるに、親ができること」

◆打ち合わせの席で、わたしから「中味の充実した研修会を企画されたことに敬意を表したい。
 こうした連合PTAの本格的な研修活動は、必ず各単Pのエネルギーになる。
 PTAは自主自立の精神に富み、高い実践力を有する社会教育団体だ。
 また、その存在自体が学校・家庭・地域のネットワークの芽を内包している。
 このことをふまえて、わたしは、みなさまもご承知のとおり、これまで『教育改革はPTAから……』と主張しつづけてきた。
 これは今も変わっていない。
 昨年の研修会は、講師を招聘して講演会を開いたと聞いているが、今回、再びこういうかたちにもどされたことをたいへんうれしく思うし、会場を貸す立場としても、ま、なんというか貸し甲斐があると感じている。
 盛会をお祈り申し上げたい。」(連P研修会について 以上)



★3学年・選択音楽の発表

◆明日、第42回青森県小中学校教頭研究大会2日目の特別分科会・シンポジウム「小中連携に関する課題」で、わたしが「八戸市立白銀南小・中の連携・融合 ~すこやかみなみネットの挑戦~」と題して語ることになっている。

 パワーポイントのスライドを使って、(1)すこやかみなみネット創設のねらい (2)創設時の様子 (3)組織の特徴 (4)事業内容とその実践 (5)今後の課題など……について述べるつもりだ。

 わたしに割り当てられた発表時間はそれほど多くないのに、スライドは20枚になってしまった。
 ただし、今回は、聞いてくださる方が、県内の教頭先生方や八戸市内のPTA幹部の方々だ。
 互いの実践に重なり合う部分が多いはずだ。
 だから、スライドを見ていただきながら、ポイントだけを述べ、ポンポンと話を進めても、だいたいのところはご理解いただけるのではないかと安心している。
 どんな反応をしてくださるか?
 県内の教頭先生方のコメントはここでも紹介するつもりだ。

◆先日、チャット上でポツポツとコメントを述べていて、なにかのハズミだったと思うが、「最近、生き方を変えたましたよ」と打ち込んだら、新世紀さんから「どうやったら生き方を変えられるのですか?」と質問があった。
 一応の回答はしたのだが、チャット上だったのでくわしくは述べられなかった。
 ま、きょうも(今度は疲れているので)くわしくは述べられそうにないが、そのことについて少しだけ触れる。


★3学年・選択音楽の発表

 大きくは2つある。
 ひとつは、「文章」へのこだわりを捨てたことだ。
 元々、上手な文章は書けない。
 けれども、自分は下手だ下手だとは言いつつも、一応、推敲に推敲を重ね、論理的で、端正な文章をめざしていた。
 今度、その「推敲」をやめたのだ。
 「論理的」とか「端正」とかというのにもこだわらないことにした。
 たとえば、洗濯物を干すときにベランダなどにぶらさげて使う、洗濯ばさみがたくさんついたプラスチックの製品……、これまでだったら、その製品の名前を必死で調べあげたと思うが、今は「洗濯物を干すときにベランダなどにぶらさげて使う、洗濯ばさみがブラブラとたくさんついたプラスチックの製品……」のままだ。
 そうやって、名前を調べあげたり、遂行したりする時間を省き、怒濤の文章量産だぁぁ……と決めた。
 しかし、文章の質へのこだわりを捨てた瞬間、今度は同時にまた別の「量産」という「こだわり」にとらわれていることに気づいた。
 だから、「こだわり」を捨てたというより、「こだわり」を「変えた」というのが正しい。
 これが生き方を変えたことの1つだ。

 ちなみに、PTA事務の金見さんに、「あれ、なんていうんですか?」とたずねたら、「ちょっと待ってくださいね」と財布を取り出し、「きのう、実はわたし、それを買ったんですよ。そのレシートがあるはずだから」と財布の中をゴソゴソやりはじめた。
 しばらく金見さんの指先を見つめていたら、なんと、ホンマにレシートが出てきた。

 答え=アーチカクハンガー 780円


澤田Tは生徒役の教師を前にしたときの表情と語りがやさしい。ひとり残らず包みこむあたたかさがある。

2007-10-19 19:29:16 | Weblog


★模擬授業大会で数学の授業をする澤田T


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◆ブログ村・中学校教育部門ランキングで、7位・8位付近を上下していたわたしのブログが、きょう、3位まで順位を回復した。

 先日、このページで「このページの下の〈つづき・Photo Diary・ぜんぶこっちでっせ〉をクリックし、開いたブログの〈中学校教育〉というボタンをクリックしてください。〈中学校教育〉をクリックすると、現在のわたしのブログのランキングが現れます。それでOKです。それでわたしに1票を投じて、応援してくださったことになります。よろしく頼んまっせぇぇ!」とお願いしたが、その願いを聞いてクリックしてくださった人々のおかげだと思う。

 ホンマにホンマにおおきにィ!
 これからもよろしく頼んまっせぇぇ!!


◆画像は、先日、本校で開催した模擬授業大会における澤田Tの画像だ。

(1)澤田Tは、生徒役の教師を前にしたときの表情と語りがやさしい。
 ひとり残らず包みこみ、ひきあげてやろうとするあたたかさがある。
 これは教師として最も大切な条件だ。
 この点に弱点をもつ、わたしとしては、ほんとうにうらやましい。

(2)ポイント、ポイントで「みんなで読んでみましょう!」とガンガン音読させている。
 音読はみなみ中生の思考を活性化させる。
 50分間の授業の中で、声を出させる場面を、きょうのように小刻みに設定したい。
 「いっしょに読みましょう」
 「全員起立、3回読んだら座りましょう」
 「念のためにもう一度読みましょう」
 すべて音読! いつでも音読! 何でも音読!
 どんどん教科書を読ませよう!
 どんどん板書事項を読ませよう!
 どんどんプリントを読ませよう!
 ただし、あまり長い部分の音読はだれる。
 音読のポイントを短く限定して、繰り返すのが効果的だ。

(3)板書のときの身体の角度がいい。
 作図のときは、黒板6、生徒4の角度。
 文字を書くときは、黒板4、生徒6の角度。
 これはわたしにはなかなかマネができない。

(4)授業を、簡単な原理の問題からスタートさせ、その組み合わせ、さらにその組み合わせ……と応用段階に移っていくように組み立てられているので、生徒たちが「むずかしそうだけど、やってみよう」という気持ちにさせる。


 もちろん、澤田Tの課題もいくつもいくつもある。
 たとえば、追加指示がある。
 作業の途中で、作業の終わりを提示した場面もあった。(←作業のはじめに、この「終わり方」を示していれば最高だった。)
 もうひとつ。
 「よろしいですか?」は禁句だ。

◆来週の週報に掲載するわたしのコメント

 原点再確認 いい授業をすると諸問題は消滅。逆だと、うじゃうじゃと発生する。

◆少し古い資料になったが、「小学校の男性校長が『学校だより』に不適切な表現/横浜 社会 2007/10/06」という記事が、10/6にマスコミ各社のネット上に発信された。

 横浜市神奈川区の市立小学校の男性校長(57)が、保護者や地域の人たちに配布した「学校だより」その〈10月号〉で表題を「うん子」とするなど不適切な文章を載せたことが5日、明らかになった。
 保護者らから市教育委員会などに厳しい批判が寄せられているという。

 学校だよりは、表題を大きな文字で「うん子」としている。
 その内容は「はい」という気持ちのよいあいさつが児童から返ってこない現状やあいさつの必要性を説明。
 その一方で「(児童に)『分かったのかな』と聞くと『うん』。もう腹が立ってきて『うん、じゃなくてはいでしょ』と言うと、やっぱり『うん』。おまえは『うん子』かと怒鳴りたくなるわたしのこの気持ち分かってもらえますでしょうか」と書いてある。
 そのほか児童に対して「どついたろかという気持ちになってしまいます」などという不適切な表現もある。

 この文章に保護者らから「子どもたちがかわいそう」「安心して子どもを任せることはできない」などと批判が相次いでいるという。

 この問題は5日の市会決算特別委員会でも取り上げられ、仁田昌寿氏(公明党)が「人権意識に欠けた内容。適切な対処を求めたい」と質問。
 押尾賢一教育長は「誠に遺憾で不適切。実態を調査し、適切な対処をしたい」と述べた。
 中田宏市長は「言葉をわきまえて教育にあたっていただきたい」などと語った。 〈記事コピー以上〉

◆次は、この記事に対する2ちゃんねる掲示板だ。

13 :名無しさん@八周年:2007/10/06(土) 18:44:20 ID:rEdtdgVn0
これ、広報誌に載せたんだろ?
明らかに精神おかしい人だろ。
校正したやついなかったの?

16 :名無しさん@八周年:2007/10/06(土) 18:44:34 ID:SE7xPSqm0
関西人差別反対!

21 :名無しさん@八周年:2007/10/06(土) 18:46:18 ID:UX1QxDmj0
おもろい校長やん。
父兄がギスギスしすぎだよ。

26 :名無しさん@八周年:2007/10/06(土) 18:47:08 ID:YgETniC10
おとなもウンウン族増えてるしな、なんでもウンウンで成せると思ってる。

27 :名無しさん@八周年:2007/10/06(土) 18:47:10 ID:w63eu8EI0
頭の弱い子供をもつ学校は大変だなww
子供がかわいそうの前に、そんな子供を持ってる親のおまえらほうがかわいそうだわ
あと「はい」も言えないような躾しかできないDQN親もな

37 :名無しさん@八周年:2007/10/06(土) 18:49:41 ID:8tlMOiBs0
校長正直者ジャン
「どついたろか」と思ったことない奴なんておらんだろ

54 :名無しさん@八周年:2007/10/06(土) 18:53:36 ID:8zOR45nn0
このくらいの学校だよりを笑い飛ばしたりできないなんて。
不寛容な世の中になったものよのう。
 仁田昌寿氏(公明党)が「人権意識に欠けた内容。適切な対処を求めたい」と質問。押尾賢一教育長は「誠に遺憾で不適切。実態を調査し、適切な対処をしたい」と。中田宏市長は「言葉をわきまえて教育にあたっていただきたい」と。
じゃあお前らが現代っ子相手に教育してみろよ、その不適切でない接し方で。

72 :名無しさん@八周年:2007/10/06(土) 18:56:58 ID:UZBJBeiK0
洒落っけもわからん校長よりかぜんぜんいいじゃねえか。
くだらねえことで現場荒らすんじゃねえよ基地外親が。

78 :名無しさん@八周年:2007/10/06(土) 18:58:23 ID:Mxf0EYeNO
この程度で問題になるのか…
うちの子なんてかえって喜びそうだがなあ。
なんつうか、窮屈な世の中だねえ。

◆教師というのは、すべての子どもの可能性を信じ、すべての子どもの個性力量に依拠しつつ、すべての子どもに生きる勇気と知恵と知識と技を与え、育てるのが仕事だ。
 教師がお手本になることによって、その職務を達成することも多い。
 くわえて、古めかしい言い方になるけれども、教職員は校区の品格の中核(お手本)であるべきだ。
 たから、「うん子」「どついたろか」発言は論外である。
 こういう発言の恐れはわたしがいちばん多く有しているのだと自覚しつつ、各自、日常の行為行動の厳しい再点検を強くお願いしたい。
 なお、掲示板の名無しさん@八周年発言のなかで、わたしが最もシンパしたのは、№13と、№16だ。


引き受ける講演は年間10本程度。自分の熱」ののせ方と引き方のコントロール、熱の配分の仕方が未熟だ

2007-10-18 21:39:44 | Weblog


★おお! 与一!

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◆昨日は五所川原市で開かれた「学校支援ボランティア活動見本市」で、講演とシンポジウムのコーディネーター役を務めた。

 講演のテーマは「地域の教育力を学校へ ~すこやかみなみネットの挑戦におつきあいください~」。
 時間は60分間。
 先日の田舎館村ではあまりうまくいかなかったので構成を大幅に変えた。
 「すこやかみなみネットの実践」を話していく途中、途中に、すこやかみなみネットが参考にしている他の実践をはさむかたちにした。
 紹介した他の実践は次のとおりだ。
(1)アスネットねぎし。
(2)根城三水会。
(3)八戸市教育支援ボランティア事業。
 そして、田舎館村では冒頭である程度の時間を割いて紹介した「ボランティア調査結果」は、参考資料として最後の数分で扱った。

◆で、講演はうまくいったのか?というと、それは話が別だ。
 聞いている方々に、すこやかみなみネット創設のストーリーに「参加」していただく作戦だったが、そうしていただくためには、わたしの「熱」がやや不足していたかもしれない。
 すこやかみなみネットは、自前のボランティア人材バンクが完成して、一応のしめくくり、フィナーレとなる。
 そのフィナーレがはっきりしていないから、どうしても講演の最後がしまらないし、気合いも入らない。
 この点はお詫び申しあげたい。

 また、途中で他の実践をはさみながら進めたのだが、それぞれの実践の全体像を紹介したいという気持ちが強くあるため、やや時間が長くなってしまった。
 他の実践はポイントだけにしぼったほうがよかったのではないかと反省している。


★今年の文化祭テーマは〈FIND〉

 今年もあと2ヶ月と少しになってしまった。
 優れたコーディネーション機能を有する、みなみネット人材バンクの創設にむけて、全力で取り組みたい。

◆わたしの場合、引き受ける講演は、年間、たかだか10本程度だ。
 加えて、今は授業もしていない。
 だから、自分の「熱」ののせ方と引き方のコントロール、「熱」の配分の仕方が甚だ未熟だ。
 いつも終わるたびに「もうやりたくないよ~……」と思ってしまう。

 こういうわたしを手厚く処遇してくださった教育事務所長さん、教育課長さん、駅まで迎えにきて、また帰路は駅まで送ってくださった主任社会教育主事さん他、五所川原のみなさまに心より感謝申しあげる。

 いろいろお話申し上げだが、聞いて「よし、それをうちでもやってみよう」というような実践はなかったのではないかと思う。
 あそこではできてもここではできない。
 ここではできてもあそこではできない。
 事例というのはそういうものだ。
 加えて、問題を含んでいる事例ばかりで、決して景気のいい話ではない。
 ただ、この部分はいい……というものはあったと思う。
 「おっ? きょうの講師が言ったこの考え方はいい」……というものはあったと思う。
 こういう小さい、小さい部分に着目して、その部分を五所川原のみなさんが実践されていることに活用していただければ幸いである。


★文化祭に向け、2学年の特訓がつづく

 学校教育と社会教育の連携(学社連携)が言われはじめて、かれこれもう40年近くになる。
 しかし、なかなかうまくいかない。
 学社連携が大切だということは共通理解できたと思っている。
 これは40年の社会教育側の努力の成果だ。
 しかし、では、具体的になにがどうなったのか?というと、これだといえるようなものはあまりない。
 だから、今、わたしたちがやろうとしていることは、そんなに簡単なことではない。
 このことをわかったうえでやっていかなければならない。

 今週の日曜日、読売新聞を読んでいたら、ヒルティーの『幸福論』の抜粋が紹介されていた。
〈世の中には「自分の力でどうにかできるもの」と「どんなにがんばってもどうしようもないもの」がある。成功者とは「どうにかなるもの」だけに効率よくエネルギーを注ぎ込んだ人である。〉

 わたしは学社連携・融合を通して、学校・家庭・地域のそれぞれの教育がバランスよく行われる環境をめざしているが、わたしのやろうとしていることは、ヒィルテーにいわせれぱ、おそらく「どんなにがんばってもどうしようもないもの」に近いのかもしれない。
 だから、イライラしない。
 すぐ失望もしない。
 人と人の気持ちの問題なのだから、木が育つのと同じくらい時間がかかる。
 どうか、みなさまも、気長に。
 砂漠に水をまきつづけるような気持ちで、活動を継続してくださるようお願い申しあげたい。

◆生徒会から文化祭のプログラム表紙に掲載する原稿を求められる。

〈376のFIND〉

 文化祭の日は、朝から夕方にかけて自分の気分がガラッと変化する。
 ステージ発表をみているうちに、あるいは展示発表をみているうちに、自分の魂が現実から溶け出て、見たことのない場所に突きすすんでいく。
 そして、「よし! わたしもがんばるぞ!」と、わけのわからない自信と勇気がわいてくる。
 どうしてこんな大変化が起こるのだろうか?
 ずっと不思議だったが、今年の文化祭テーマをみて、その理由がわかった。
 ステージ発表にむけ、展示発表にむけ、みなみ中生376人、ひとりひとりが困難を乗りこえ、いいものを創ろうと努力する。
 そのプロセスで「FIND 新しい自分をみつける」のだ。
 だから、文化祭の日は朝から1日じゅう、376のFINDが輝いている。
 このFINDに自分の魂が激しく反応するのだろう。(「文化祭プログラム表紙のコメント」)


そうですね。文化祭準備の時期になると、教室の窓が活動する子どものあたたかさでくもりはじめるんですね

2007-10-15 21:12:25 | Weblog


★田村県教育長に、すこやかみなみネット事業を説明するわたし

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◆講演や視察(←わたしが「視察」するのではなく、お迎えする側)がつづき、なかなかこのHPの更新ができなかった。

 そのせいもあって、ブログ村のランキングが、一時は〈2位〉という輝かしい時期もあったのに、3位→4位→5位→6位……と徐々に下がりつづけ、現在は7位、8位あたりを上下しているはずだ。

 どうかこれをご覧になっているみなさん、このページの下の〈つづき・PhotoDiary・ぜんぶこっちでっせ〉をクリックし、開いたブログの〈中学校教育〉というボタンをクリックしてください。
 〈中学校教育〉をクリックすると、現在のわたしのブログのランキングが現れます。
 それでOKです。
 それでわたしに1票を投じて、応援してくださったことになります。
 よろしく頼んまっせぇぇ!


★3年数学の授業を参観する田村教育長

◆10/13(土)は田舎館村で「今、なぜ、学校支援ボランティアが必要なのか?」と題して講演をした。
 講演の出来は、はっきりいって失敗だった。
 まず、時間配分を間違えた。
 時計も見ないで語っていて序論が終わり「さあ、本論だ」とチラッと腕時計を見たら、90分のうち、残りが20分になっていた。
 加えて、普段から教員には「聞いている生徒が参加できる語りを」と言っているくせに、今回は自分がそれができなかった。
 たぶん、語ろうとする内容を、求められているテーマに近づけることが精一杯で、聞いている方々が参加できる内容に仕上げる余裕がなかったからだ。
 田舎館のみなさん、ホンマにホンマにスンマヘンでしたm(_ _)m

 今週はまた次の講演がある。
 きょう、プロットを全面的に組み替える。
 時間を少しおいて(寝かしておいて)、あす、最終のチェックをするつもりだ。

◆10/12(金)は田村県教育長がお見えになった。
 日程は、
(1)学校説明
(2)授業参観
(3)講評


★パワーポイントのスクリーンをみる田村教育長

(1)学校説明は、本校の特色1〈知的で楽しい授業を創る基礎・基本の修業 ~プロ教師への道~〉を志塚教務主任、特色2〈学校・家庭・地域のバランスがとれたトータルシステムの開発〉をわたしが担当した。
(2)授業参観は、全学級の授業を見てもらう。

◆志塚教務主任の発表はおおよそ次のとおり。

(1)まず、なんといっても、教師の授業力である。
 学校は授業が命。
 だから、授業力の維持・向上は学校の最重要課題だ。
 しかし、半端な修業で授業力はアップしない。
 本校では、授業研究と模擬授業(教師が授業者と生徒役にわかれる)を年間合わせて、100回実施している。(本当はこれでも不足。年間150回以上はやりたい。)
 (ここで10/10実施の本校の模擬授業大会の画像を示しながら)本校が採用している模擬授業は、教師が授業者と生徒役にわかれて行う。
 普通の授業研究会では、子どもたちはどんな発言をしているか? 子どもたちは学習内容を理解しているか? こういう観点で、子どもたちの姿と教師の指導を照らし合わせながらみるのが普通である。
 しかし、模擬授業で参観者がみるのは、教師そのものである。
 教師の発する一言一言、指導行為の一つ一つが注目される。
 だから、教師の修業方法として効果がある。

(2)また、教師相互に授業力を点検しあう評価の観点(=基礎的技術)として左図の「授業力向上の5原則」を設定し、授業力をアップするための努力目標として共有化している。
〈学力向上の5原則〉
◇授業の目標、ねらいを明確にする。
◇指示・発問は全員に、短く限定して述べる。
◇達成状況を確認して授業を進める。
◇1人1人のがんばりに気づき、認める。
◇全員に50分間の学習活動を保証する。

(3)生徒と保護者による「授業評価」を実施している。
 上が生徒用、下が保護者用である(このHPでは省略)。
 授業の良し悪しに最も敏感であり、恩恵と損害を被むてっいるのは生徒1人1人である。
 この意味で生徒は最も重要な評価者である。
 また保護者の方々には、参観日に授業中の子どもの姿をありのままにみて、子どもの育ちに対する確かな実感による評価をしていただいている。

(4)学ぶのは生徒である。自ら学ぶ姿勢ができていないと効果はあがらない。
 そこで「こういう授業の受け方をすれば学力があがる」という授業の受け方の基本を示して子ども一人一人の努力目標とするとともに、生徒会活動としても取り組んでいる。

〈学力向上の5原則〉
◇授業の目標やねらいをしっかりとつかもう。
◇話し手にへそを向けて聞こう。
◇正しい発声をし、適切な音量で発言しよう。
◇ノートは速くていねいに書こう。
◇作業・活動にすばやく取り組もう。

 志塚Tは最後に「本校の目標達成基準」(このHPでは省略)を示し、修業と評価を一体化して取り組んでいる……と、しめくくった。

 わたしの特色2〈学校・家庭・地域のバランスがとれたトータルシステムの開発〉と(3)教育長の講評は、またいつかアップする。

◆今週は文化祭準備週間だ。
 次はけさの職員朝会でのわたしのコメントだ。
 今年度の文化祭テーマ〈FIND ~新しい自分を見つけ出そう~〉に関連させて、
(1)困難を乗りこえ、いいものを創りだす。
 このことを通して自分の可能性&未来を発見させよう。
(2)もう1つは、わたしのことばでいえば、他の子どもたちとの協働作業を通して「自分と社会とのアイデンティティ」を発見させよう。
(3)←これは部外秘だ。

 だいぶ気温が下がってきた。
 夕刻、職員室で嘉瀬教頭T「なんだか、寒くなってきましたね」
 わたし「そうですね。この文化祭準備の時期になると、教室の窓が活動する子どものあたたかさでくもりはじめるんですね」


すべて音読! いつでも音読! 何でも音読! どんどん教科書を読ませよう!

2007-10-09 18:39:14 | Weblog


★3年理科の授業


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◆本日の職員朝会のコメントから

 中教研でいくつかの会場校をまわり、いくつかの授業を参観した。
 普段は、みなみ中の授業ばかり観ているので、それほど感じていないが、今回は比較して参観することができ、その結果として、指導技術において格段の差があることに気づいた。
 特に次の3点において差が大きい。
 1.説明の仕方 2.指示の仕方 3.作業のさせ方
 研修部を中心に展開している〈授業力向上の5原則〉に即した研修の成果だと思っている。(職員朝会のコメント以上)

1.説明の仕方
(1)説明を聞く=これは「作業」だ。
 説明を聞くということを「子どもの作業の場」ととらえ、意図的に、説明を聞いている子どもたちが「え? どうしてだろう?」と考える場にする。
 意図的に「A……B……C、正解はどれだろう?」と選択する場にする。
 別な言い方をすれば、Tの説明に子どもたちを積極的に「参加」させる工夫をすることだ。

(2)説明には段落あるいは柱が必要だ。
 子どもに説明するときに、その前に一度、頭のなかで(あるいは紙のうえで)段落(=項目=柱)を数える。
 そのうえで「はい、これから3つ話をします。第1点は……第2点は……」と説明すると、わかりやすいし、子どもたちの頭にも強く刻まれ、反復しようと思えば反復できる。

2.指示の仕方〈授業力向上の5原則 №2〉
 基本中の基本だが、今回、これがまったくできていなかった。
 以前の資料を再掲する。
(1)一時に一事を指示する
 子どもたちに指示を与えるときの基本原則である。
 同時に、2つも3つもの指示を与えない。
(2)指示・発問は短く限定して述べる
 根本正雄氏の論文に「指示は短く言え。わたしの場合は15秒以内である」という文がある。
 10数秒で指示を与えるためには、輪郭がクッキリとした指示を与えなくてはいけない。
 「もっとがんばって跳び箱の練習をしてみましょう」などという指示は、全くダメ。なにをどうするかはっきりしないからである。
 「1人が3回跳んだら、わたしの所に集まります」
 このように、指示する内容が具体的になっていなくてはいけないということである。
(3)指示は全員にする
 めんどうなようでも、指示は必ず全員に伝えなければならない。
 「全員に伝えたつもり」「わたしとしてはみんなに言った」という程度ではいけない。
 聞いていない子どもがいて、小さなところでボロボロと学級は崩れていき、いつのまにか大きく崩れてしまう。
 ・手になにか持っている状態で指示をしたのは指示したうちに入らない。
 ・「おへそをこちらに向けなさい」全員が集中したのを確認してから指示をする。
 ・指示の追加はしない。←今回の中教研参観ではこれが一番気になった。
 ・最後の行動まで示してから動かす。

3.作業のさせ方
 この点においては、みなみ中もまだまだ課題が多い。
 もっと輪郭がクッキリとした作業の場を設定して、ひとりひとりの子どもが生き生きと、目も、耳も、手も、足も、口も、頭も、フルに回転させ、「おもしろい!」と熱中する知的で楽しい授業をめざしたい。
 いくつか推奨したい作業の例をあげる。
(1)ノートに自分の考えを書く。
 この場合、「○字以内」「○字以内、3つ」「ズバリ一言で」などと指定するのが効果的だ。
 子どももまとめる力が付くし、板書もしやすい。
(2)ノートに、ある考えに対する正誤の判断を、まず○や×で書く。
 このあと、その理由を簡潔に書かせるという作業につなげる。
(3)音読。
 音読は人間の思考を活性化させる。
 50分間の授業の中で、声を出させる場面を小刻みに設定したい。 「いっしょに読みましょう」「全員起立、3回読んだら座りましょう」「念のためにもう一度読みましょう」
 すべて音読! いつでも音読! 何でも音読!
 どんどん教科書を読ませよう! どんどん板書事項を読ませよう! どんどんプリントを読ませよう! ただし、あまり長い部分の音読はだれる。音読のポイントを短く限定して、繰り返すのが効果的だ。

 もちろん、板書事項をノートに写す、グラフを書く、模型をつくる、実験する、見学する、歌う、演奏する、走る、審判する、演じる、司会する、あれ?と疑問もつ、考える……も、すべて作業である。
 子どもたち全員に「50分間の作業を保証する」よう工夫して授業を設計したい。
 また、子どもたちには作業にすばやく取り組ませ、それが家庭学習につながるようにしたい。
 なお、きのう授業参観していたら、北澤Tが板書のとき「わたしが書き終わったら、みなさんも書き終わるように」と指示していた。
 わたしもこの指示をしていた。
 これは効果がある。


あやめ書房から『西御門雑記』『大きな空小さなそら<西御門雑記2>』〈初版・カバー付・帯付〉が届いた

2007-10-08 12:28:42 | Weblog


★今年カリンは出来がいいようだ。

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◆あやめ書房から『西御門雑記』『大きな空小さなそら<西御門雑記2>』いずれも〈初版・カバー付・帯付〉が届いた。
 もう本は購入しない主義(←読まないという意味ではない)だったのを、少し生き方を変えて、師の書物だけは、どこの図書館にも負けないように整備しておきたいと考えたからだ。
 書物が届いてから、自分の古書店の片隅にこの2冊が存在すると思うだけで、ワクワクする。
 生きていてよかったと思う。

◆(前略)健康とはいったいどういう状態をいうのだろう?
 それはおそらく何歳になっても他人の厄介にならずに、仕事を続けて行けるだけの、肉体的・精神的能力を維持している状態にちがいない。
 この状態を保つために、果たしてスポーツにどれだけの特効があるのだろう。
 いや、スポーツに限らず、世におこなわれているもろもろの健康法に、どれだけの効用があるというのだろう?
 ジョギングというものも、あれはスポーツなのか健康法なのか知らないが、どうも少々異常なもののように思われてならない。
 いつだったか、カーター前大統領が訪日した際、日課にしている早朝のジョギングを東京でもやるというので、警備陣が大騒ぎしたことがあった。
 なにもそれほどまでにして、人騒がせをしなくてもよいのにと、そのときなんだかこっけいな感じがしたのは、ジョギングへの熱中ぶりのなかに、禁煙運動と同じ過度の禁欲主義と、絶対善への過信の匂いがしたからに相違ない。
 軍国時代の虚弱児童だったせいか、私は何によらず身体を鍛えるということが大嫌いである。
 鍛えることが嫌いだから、もちろんこれというスポーツもしない。
 ゴルフなどというものは、時間と金の無駄と見極めをつけて一切手出しをしない。
 ジョギングにいたっては、慮外の沙汰で、身体に余分な負担を与えることは、なに一つしないことにしている。
 無論、紅茶キノコも、サルノコシカケも、ビタミンEもCも、特効薬というものを飲んだことがない。
 酒は口にしない日がほとんど一日もない。
 時間があるときは、朝風呂にはいり、家にいるときは、昼食後に昼寝する。
 それ以外には、これといって健康法らしいものを心がけたことがない。(後略)

 これが師の健康法だ(^0^*オッホホ)。
 この13年後、師は自刃する。

◆今月の学校通信(すこやかみなみネット通信)には、今後、学校部活動について、保護者と地域の方々とで改善・改革の理念を共有しつつ、具体的な改善・改革の「一歩」を見つけだしていくための基礎資料として、以下の文章を掲載した。

◆2学期にはいって、2人の保護者から学校部活動について相談があった。
 Aさんの相談は、現在の学校部活動が家庭生活や学習活動を圧迫している。早急な見直し・改善が必要だ……というものだった。
 Bさんの相談は、(Aさんの意見とは逆に)学校部活動を、時間的にも内容的にも現状以上に充実してほしい……というものだった。

◆まず、部活動に関する本校の現状を確認することにしよう。
 活動時間は、4/1~10/31の期間は、平日は午後6時15分活動終了、午後6時30分完全退下。
 11/1~3/31は、平日は午後5時45分活動終了、午後6時完全退下。
 土曜日・日曜日については、第1・3日曜日は部活動休止日。
 他の週の土曜日・日曜日については、土曜日・日曜日のいずれかを休止日とする。
 なお、土曜日・日曜日の活動時間については、3~4時間を目安とする。(ただし、練習試合等を計画した場合は、これを超えることがある。)
 また、職員会議・学年会議等で本校の教職員が指導にあたれない日は、部活動休止日とする。

 この活動時間について昨年度末、全保護者からアンケートをとった結果が、上の表のとおりである。
 ちょうどよい=77% やりすぎる=13% もう少しやれ=8% もっとやれ=2%
 これをみると、おおむねご理解いただいているものの、Aさんとほぼ同意見と思われる方が13%、Bさんとほぼ同意見と思われる方が10%(8%+2%)と、いずれも決して少なくはないことがわかる。

◆Aさんにも、Bさんにも、わたしからは次のように回答申しあげた。

(1)活動の時間については、市内中学校のなかでは平均的、もしくはやや少な目の量である。
 しかし、土曜日・日曜日の活動については部によって長時間になっているケースもある。これは、今後、改める。

(2)また、学校部活動が生徒の学習活動に影響を与えているということについては、わたしは次の観点から、大きな問題があると考えている。
 毎日の50分間の授業でつまずいてしまう生徒がでてくる。
 それを放課後などの時間を使って適切な補習を行えば、つまずきを克服することができる。
 しかし、現状は部活動の時間になったから、勉強がわかってもわからなくても一斉に部活動をはじめる。
 また教師にしても、補習をやりたくとも、自分が担当する部活動の指導にあたらなければならない。(当然、事故等の責任問題もからんで……)
 わたしは、義務教育の中学校はあくまでも学習指導要領の内容の徹底が第一であり、これをクリアーした上での部活動という原則を重く受けとめている。
 しかし、具体的な改善策を示せないでいる。

(3)学校週5日制や新しい学習指導要領を提言した中央教育審議会答申『21世紀を展望したわが国の教育の在り方について』は、学校依存の現状を改善しなければならないとして、校外での生徒指導と、この部活動の問題を取りあげ、学校が「すべての子どもにその参加を義務づけ画一的に活動を強制したり、勝利至上主義的な考え方から長時間の活動を強制するようなあり方は改善を図る必要がある」として、学校は学習指導面の指導により集中すべきことを指摘している。

 本校では、ここで指摘する「長時間の活動の強制」については改善が進んでいるが、全員加入制の問題については従来と変わっていない。

 上の表は、全員加入制について昨年度末、全保護者からアンケートをとった結果である。
 21%の方が、全員加入制を廃し、任意加入制への移行を希望している。
 今後の重要な検討課題である。

(4)部活動の意義は十分承知している。
 部活動は、教育課程外活動であるため、部活動を実施する・しないについては校長の判断とされている。(任意加入制についても同じ。)
 だから、理屈のうえでは「本校は部活動は実施しない」という選択も可能である。
 しかし、部活動の教育的意義を考え、生徒の実態、保護者の方々の意見を踏まえ、現在の体制を選択している。

 部活動を実施する以上は、Bさんの意見のように、内容的に充実したものにしたい。
 そのひとつの方策として、以前にもお知らせしたが、小学校・中学校と家庭と地域が協働して、すこやかみなみネット・ボランティア人材バンクを創設することを提案している。
 対象は、PTA会員、PTAのOB、地域の人々(原則として学区内)である。
 ボランティアの活動については次のような部門(例)が考えられる。
 〈教科指導(含 総合的な学習・道徳等)の支援部門〉〈学校行事の支援部門〉〈読み聞かせ等図書館活動支援部門〉〈花壇づくり、校舎修理等環境づくり部門〉〈登下校の安全確保、学区巡視部門〉〈部活動の支援部門〉〈ボランティアセンター部門(人材バンクの管理・コーディネート)〉等々……。

 この中の「部活動の支援部門」の方々のお力を借りて、より質の高い部活動にしたい。
 ただし、職員会議・学年会議等で本校の教職員が指導にあたれない日に、部活動支援部門のコーチの方に指導をお願いすることは、事故等の責任問題との関連でできない。この点はご理解いただきたい。

◆以上、Aさん、Bさんの相談にこたえるという形で、部活動に関するわたしの(実に歯切れの悪い)考えを、クドクドと述べた。
 Aさん、Bさんと同様、わたしも部活動の早急な見直し・改善が必要だと考えている。
 部活動は、他にも多くの問題をかかえている。
 たとえば、少子化に伴い、現在ある部を維持することが年々むずかしくなっている。
 また、生徒のなかには、レクリエーション的にその種目を楽しみたいという生徒もいるし、競技志向の生徒もいる。
 現在の部活動は、それを1つの部として運営せざるをえないという苦しい事情がある。……
 これらをどう改善していくかは、ほんとうにむずかしい問題である。
 「だから仕方がないから、ただ現体制を継続する」というのではなく、改善に向けて具体的に一歩前進したい。
 今後、?みなみ学区の実態を見据え、?学校と保護者と地域の方々とで改善・改革の理念を共有しつつ、?具体的な改善・改革の「一歩」を見つけだしていくつもりだ。
 多くの方々の意見をいただきたい。

◆最後になるが、生徒たちの教育課程外活動は決して部活動だけではない。
 本校では次のことに留意している。
(1)学年・学級(学年教員)で、あるいは、部活動(顧問)で、個々の生徒の社会教育活動(学習塾・稽古塾を含む)の実態を、可能な限り把握する。
 そのうえで、個々の生徒の社会教育活動が円滑に行われるように配慮する。
(2)地域で行われる社会教育活動や公的な社会教育活動への参加を奨励する。
 部活動と重なる場合も多いと思うが、各部顧問は、ここで充分、学社コーディネート力を発揮し調整に努める。
 子どもたちは学校教育ではとても育てられない力を社会教育で獲得する可能性がある。
(3)部活動の休止日については、冒頭でも述べたとおりである。
 くわえて、長期休業中の土・日は可能な限り休止日とし、生徒はもちろん、教職員自身も自身の家庭や地域で過ごすようにする。


ライオンに出会ってから走って逃げ切る走力より、数キロ手前で「なんか危ない」というザワザワ感を

2007-10-06 06:17:54 | Weblog


★学校説明のため来校した北高の先生方。右は説明を聞く森T


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◆価値がないので没にしたいのだが、なんとなく気になる……ということで、しばらく保存していた記事がある。
 以下にコピーする。

〈切り抜き・読売〉
 三輪中は、「安定した学校」(筑前町議)と映っていた。
 バレーボール部に所属していた男子生徒も、きちんとあいさつする少年で、同級生らから「キモイ」「目障りだ」と言われても笑顔を絶やさなかったという。
 このため、いじめていた生徒の一人は「笑っていたからいじめになるとは思わなかった」と振りかえる。
 三輪中では、生徒の様子を話し合う会議が定期的に開かれていたが、いじめの解決はクラスの担任教諭任せの傾向が強かったようだ。
 教師同士が情報交換する機会を作り、学校全体でいじめの解決に取り組む体制があれば、男子生徒の笑顔の裏側が把握できたかもしれない。
 男子生徒は自殺した当日、クラスで何度も「死ぬ」と漏らしていた。
 同級生と話し合って、遺書まで作成していたが、学校側には情報として伝わっていなかった。
 生徒との信頼関係を築くとともに、「相談しやすい」雰囲気を作り、学校全体が「組織的な感受性」を高めることが何より求められている。(吉田尚大)
                     (切り抜き以上)

◆「~ようだ」「~かもしれない」と、大切なところはぼかしているクセに、対象(ここでは三輪中)だけはきっちり詰問調で糾弾する。
 そして、最後は抽象的、総花的な理念を提示しつつ、「~求められている」でしめくくる。
 報道機関によくあるパターンだ。
 やや不快感が先にたった。
 にもかかわらず、後生大事にもちつづけていたのは、なぜか?
 それは「組織的な感受性」という語がひっかかったからだった。


★朝の選挙運動をする立候補者たち


◆全方位的に優れた感受性の持ち主はいない。

 たとえば、わたしは国語教材の初読場面で「一文ずつ読んでもらいます」と指示して、読めない漢字や読みにくい語句が出てきたら、教える、教え合うという方法はとらない。
 みんなの前で読めない子どもをみると、キュゥゥ~ンと胸が痛くなるからだ。
 だから、わたしは自分がまず範読しながら、読めない漢字にはよみがなを振らせる。
 徹底して振らせる。(ただし、後で消せるようにエンピツで)
 それから、念のために各自黙読させる。
 その段階でも、まだ読めないという場合は、回りの生徒や机間のわたしに質問させる。
 「一文ずつ読んでもらいます」は、それからだ。
 この点では自分は、いきなり「一文ずつ……」という教師より感受性が優れていると思っている。

 しかし、その他の方向、特に危機に対する感受性は、自分でもあきれるくらい、あるいは松代Tにもあきれられるくらいに、鈍い。

◆だから、「組織的な感受性」を高めたいのだ。
 高めたいと思う感受性の方向を粗く2つ示す。

 ひとつは、次の(1)~(4)の「一人残らず、すべての子ども」ということに対する感受性だ。

(1)教師は、一人残らず、すべての子どもの可能性を信頼すべきである。
(2)教師は、一人残らず、すべての子どもの個性力量に依拠すべきである。
(3)教師は、一人残らず、すべての子どもに生きる勇気を与えなくてはならない。
(4)教師は、一人残らず、すべての子どもに知識と知恵と技を育てなくてはならない。

 もうひとつは、危機への感受性だ(生徒指導を含む)。
 危機は、見えないところを起点としている。
 目に見えるようになってきたときは、危機の度合いがかなり進行している。
 見えてから(わたしのよくいう「ベストの対応」をしようと)豪腕を発揮する(←これも大切な能力だが……)よりも、危機がまだ「見えない」段階でそれに気づく感受性を高めるほうがベターだ。

 わたしの敬愛する哲学者・内田樹はよく次のような話をする。
 ライオンに出会ってから走って逃げ切る走力を身につけるより、数キロ出前で「なんか、あっちのほうにゆくと危ない」というザワザワ感を感知する能力を身につけるほうがずっと効率的である、と。

◆今回は高めたい「組織的な感受性」の方向だけを示して終わる。
 なお、ここでいう組織とは、もちろん、学年部会・校務分掌部会・教科部会・3K会・主任会・運営委員会・職員会議などを指す。


★避難訓練

◆メ モ

(1)1学年は読書好きの生徒が多い。
 昼休みの図書室は1年生であふれている。
 1学年での指導もあると思うが、小学校の先生方に質問してみると、この学年は、小3から教科書の単元に関連する「書物リスト」を作り、それを参考に図書室で読書させるということをやってきたそうだ。文学が、政治が、経済が語れる中学生になれるかもしれない。期待している。

(2)10/7(日)9:30 岬台連合町内大運動会が開催される。
 生徒を積極的に地域の行事に参加させ、同年代の友人や教師・家族以外の地域の方々との活動を通して、思いやり、協調性、感謝の心、連帯感、地域の一員としての自覚を育てたい(←経営の重点2)。
 岬台地区の生徒については、部活動等との調整をして、参加を奨励するようお願いしたい。

(3)〈私にはかつての同僚で尊敬する先輩が3人いる。小出氏、平野氏、坂本氏。個性も違うし、出身地も違う。しかし、この3人の先輩に電話すると、どの声もおなじようだったのである。あたたかい、ゆったりとした、相手を立てるような言葉遣い。細やかな配慮。いつかけても同じだった。私は、教師の実力は、電話の声にも出ると思っている。〉(向山洋一著『プロ教師への道』)