職員室通信・600字の教育学

小高進の職員室通信 ①教育コミュニティ編 ②教師の授業修業編 ③日常行事編 ④主任会トピックス編 ⑤あれこれ特集記事編

修了式式辞のアップを忘れていた 

2006-03-31 08:09:30 | Weblog
06.03.31 修了式式辞のアップを忘れていた

◆体調を崩し、エネルギーが尽き、加えて、泣き面に蜂、弱り目に祟り目、追い打ちをかけるように、人間関係における精神的なショック。極度の人間不信と自己嫌悪……とか、ぼやいているうちに、修了式の式辞をアップするのを忘れていた。

〈式辞〉


 下手に

■こういう式辞の紙に、読むときの注意書きを右隅に、一言、書き込むことがよくあります。
 なんと書いてあるかというと、卒業式の式辞には「下手に」と書いてあります。下手に読もう……ということです。
 立志式のときの式辞を、きのう見直したら「低」と書いてありました。低い声で、ぼそぼそと読もうとしたのですね。
 どうしてか?というと、真心、誠さえこもっていれば、下手なほどいいのだと思っているからです。
 みなさんに対して、わたしとして誠をこめて語ったつもりだけど、この下手な話を一年間、よく聞いてくれたと思っています。
 どうもありがとう。

 
聞いているみなさんの姿勢にわたしが震えた場面№1・2

■みなさんの話の聞き方で、今年、強烈に印象に残っている2つの場面があります。
 まず1年生。
 1年生の最近の授業や朝自習の態度をみて、「中学生が勉強している」というより、学ぶ人の姿・形になっている。スゴイぞと思い、また、卒業式の準備をする姿をみていて、ずいぶん大人になったなぁと感心していたのですが、先日の植樹祭の1年生(1年1組だけだったが)の聞く姿勢を見て、これまで人生、自分の話をこうなふうに聞いてくれた人たちがあっただろうか?というくらい感動しました。
 4月から2年生です。
 入学したときから、この学年はゆっくりゆっくりスタートしながら、徐々に、だんだんに、勢いが出てくる学年だ、力を発揮する学年だと思っていましたが、そのとおりになってきました。
 まだまだ伸びます。期待しています。

 
政治が語れる中学生に

■次に2年生の強烈な印象場面。
 これは古い話です。
 みなさんが2年生になって盛岡に行くときです。わたしは、一応、頭のなかにあいさつを用意して教頭先生といっしょに玄関にいたんですが、そのときの、君たちの立つ姿、目の輝き(=知的な目の輝き)、そしてボ~っと立ち上る(透きとおった力)にショックを受けて、驚いて、瞬間的に自分の気持ちを入れ替え、話を全部変えて話しました。何を話したのかは忘れたけど、ひさしぶりに20代の学級担任の自分に帰って、興奮して語ったことは覚えています。
 きのう、田名部主任から君たちの立志式の写真をもらいました。いい写真ですね。みなさんにとって、またわたしにとって宝物です。
 みなさんについては、これからも、知的に、パワフルに、つねにわたしに刺激を与えつづけてほしいと願っています。
 政治について語れる中学生になってほしい。
 文学について語れる中学生になってほしい。
 小泉政権についてわたしはこう思うものですが、中野先生はどう思いますか?
 今の日本のアジア外交についてわたしはこういう問題点があると思うのですが、海外活動経験のある北澤先生はどう思いますか?
 このあいだ芥川賞を受賞した作品を読んでわたしはこういう点がすばらしいと思いましたが、校長先生はどう思いますか?という風に。
 これまでの南のよさを生かしつつ、新しい南を創ってほしい。
 期待しています。

 
中学の時爪を噛む癖のつかなかった人は永久に爪を噛むことはない

■きょうは長い長い1年の節目の日です。
 こういう喜びの日をみんなで迎えることが出来て、修了証を渡せることを、先生方と、また、ここにはいらっしゃらないが保護者のみなさまといっしょに喜びたいと思います。
 中学は人生の基礎を形成する時期です。中学の時爪を噛む癖のつかなかった人は永久に爪を噛むことはないと言われるように、人生のしっかりとした根を形成する時期です。絶対に腐った根にしないという思いを強くもってほしいと思います。
 最後に、これだけは……と思っていることを短く3つ話します。

 
人によって態度を変えない

■①人によって態度を変えない。人によって態度が変わるというのは、人間として、たいへんずかしいことです。
 わかりやすい例をあげます。一流のお店はたとえば、お客の身なりで差をつけません。ボロボロの服の人でも、立派な服の人でも「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」。差をつけるお店は……最低のお店です。
 同じように一流の人間は、相手が勉強できるかできないか、スポーツができるかできないか、話が合うか合わないか、気に入っている人か、気に入らない人か……で態度を変えません。どんな人にも真心をこめてていねいに接っします。人によってコロコロ態度を変えない、その人がいないところで陰口も言わない。

 
他のためにがんばり汗を流すことを喜びと感じる中学生

■②他のためにがんばる人になってほしい。はっきり言うけれど、他のためにがんばると、損することも多い。白銀台団地のバス停からただ歩けば7分、ゴミを拾いながら歩くと、20分かかる。
 それがやがて自分のためになる……というような考えはダメ。他のためにがんばることが喜びだと感じる人間に、今なれるかどうか、人生の分かれ道です。

 
いばる人になるな

■③いばる人になるな。いばる上級生ほどみっともないものはない。下級生がいばるのはいいと思っています。いい学校や、いいチームは下級生がいばっています。上級生はいばりません。
 以上、三点です。

 
南中の教師であることを誇りに思う

■1年間、「南中生でよかった」「南中生であることを誇りに思う」そう言える学校にしようと言いつづけましたが、わたし自身は「南中の教師でよかった」「南中の教師であることを誇りに思う」と心から思える1年だったと強く感じています。
 いっしょにがんばったみなさん、先生方に感謝しつつ、新年度も南中が、歌声のひびく、真心のこもった、すばらしい南中でありつづけますことを念願して、式辞とします。
平成十八年三月二十四日
            八戸市立白銀南中学校
                     校長 小高進
3/24修了式式辞

■画像は修了式のあとに開かれた離任式。


にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 八戸情報へ
にほんブログ村

★わたしの公式ホームページにも、ぜひ、来てください。公式ホームページには、トータルの、全身の、わたしが存在します。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
  ☆公式ホームページへ


★わたしのWEB無人駅線のページにも、ぜひ、来てください。あっというまに、魂が無人駅線の世界に、全身、移動できます。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
  ☆WEB無人駅線ページへ





発泡酒を飲みながら、柴田総務委員長に

2006-03-29 08:08:08 | Weblog
06.03.29 発泡酒を飲みながら、柴田総務委員長に

◆今、やらなければいけないこと……というより、やりたいことがはっきりしている。
 そして、そのことに着手できないでいる自分に対して、あせる気持ちもある。
 なのに、まったくやる気にならない。
 2学期の終わり頃に体調を崩し、きちんと快復しないまま、2月、3月の入試期・卒業期に突っ込み、(前回も書いたが)エネルギーが尽きてしまった。
 弱り目に祟り目というか、追い打ちをかけるように、人間関係における精神的なショックもいくつかあった(楽天的なわたしとしてはめずらしく極度の人間不信)。
 ダメージはかなり大きい。
 心の病に陥る人の状態がわかる気がする。

■3/28、新規採用者の須藤裕美さんが(非公式だが)学校にやってきた。
 志塚Tと2人で迎える。
 子どもの頃から教師志望だったそうだ。
 勤務地はおそらく生まれ育った地域を希望していたと思うが、そのことはおくびにも出さない。
 「わたしたちもよそのまちから来たんですよ。」
 「どこですか?」
 「大阪です。志塚Tは千葉です。」
 僻地の教師になりたくてやってきたんですが、最初の任地が八戸でした。それ以来ずっと八戸にいます。街なかを歩いていると、いったいなんのために親を捨ててまで青森に来たのかなぁ~と思いますよ。
 聞きながらカラカラと笑っていた須藤さんは、このあと、志塚Tが手配した不動産屋といっしょに部屋さがしにでかけていった。

■須藤さんと話しているうちに、34年前、自分が希望地の欄に「下北」と書いたときのことを思い出した。
 係の人に、下北は結構、競争率が高いですよと言われ、第2希望に「上北」と書いた。上北がどの地域を指すのかはよくわからなかったが、下北と対になるのが上北という発想で、間違って竜飛あたりをイメージしていたのだと思う。
 第3希望にどこを書いたかは記憶にない。
 ただ、係の人から「三八」を勧められたことは覚えている。「サンパチ」という音の響きに見知らぬ土地・異国の風土を感じた。

■3/29夜、みなみ小・みなみ中PTA合同三役会を開き、新年度のすこやかみなみネット事業について話し合う。

 決まったこと。
①すこやかみなみネット事業推進委員会を小中合同三役会とする。
②事業内容は17年度とほぼ同内容で、それぞれの事業をさらに充実・発展させる。
③推進委員会(合同三役会)を、5月・7月・10月・12月・3月に開催する。
④5月の第1回推進委員会までにすこやかみなみネットの規約原案を作成する。作成委員を柴田みなみ中P総務委員長・四戸みなみ中教頭・中川みなみ小校長・工藤みなみ小P会長とする。

 帰宅後、食卓でひとり発泡酒を飲みながら、柴田総務委員長に「最高の1年にしたいですね」とメールを打つと、「まちがいなくステキな1年になりますよ!」と返信があった。


にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 八戸情報へ
にほんブログ村

★わたしの公式ホームページにも、ぜひ、来てください。公式ホームページには、トータルの、全身の、わたしが存在します。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
  ☆公式ホームページへ


★わたしのWEB無人駅線のページにも、ぜひ、来てください。あっというまに、魂が無人駅線の世界に、全身、移動できます。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
  ☆WEB無人駅線ページへ





エネルギーが底をついてしまった 

2006-03-19 08:05:02 | Weblog
06.03.19 エネルギーが底をついてしまった

◆1年間というロングランのフィナーレが直前だというのに、エネルギーが底をついてしまった。
 何も語りたくない……というか語ることがない。
 何も書きたくない……というか書くことがない。
 自分がこののち、再び「書きたい」「語りたい」と思うことがあるのだろうか?と思うくらい、精神が乾ききっている。

■ソファーに寝そべって、たまった新聞を読みながら、バッハのイタリア協奏曲ヘ長調・チェンバロ協奏曲第3番ニ長調・チェンバロ協奏曲第5番ヘ短調……を聴く。
 読んだり、聴いたりする力は少し残っているようだ。
 途中、柴田総務委員長から、20日夜開催する南小・南中合同PTA三役会に関するメールが入る。
 たくさん返信する内容があったのだが、「了解です。バッハのイタリア協奏曲を聴いて静養中です」と返信。

 インターネットやテレビで世界中の情報が家庭の中に入り込み、いつでもメールなどで外の世界とつながっていることができる。情報化の力は家族のきずなを弱める方向に働く一方で、ぎりぎりのところで緩やかにつなぎとめてもいる。
 顔を突き合わせて何でも話せる家族だけが理想ではない。携帯やメールを使いこなすことで、多様な家族のきずなを保つこともできる。(関西学院大・奥野卓司)
讀賣「情報化社会のきずな3」

 価値観や関心が多様化し、身近な人間関係の中だけでは共感や理解を得られにくくなっている。そのため、感性や問題意識を共有する人を、ネットの中に求めていく。(明治学院大学・宮田加久子)
讀賣「情報化社会のきずな4」

 読むつもりはないが、「学校臨床学への招待―教育現場への臨床的アプローチ」という書物が出ている。
 このサブタイトルを借用するなら、讀賣の記事は「インターネット・携帯への臨床的アプローチ」というところだろう。

■意外とあたたかかったので、昼前、折りたたみ自転車で、根城城趾→根城中学校→桜木町→荒町→光龍寺門下→長横町(酒洛付近)→図書館→根城小学校……と、ゆっくり、ゆっくり、50分間の浮遊と漂泊。

 きのうの午後4時過ぎ、トレーニングのつもりで散歩に出かける。
 家→桔梗野十文字の坂→第四中……(帰宅途中の女子中学生の会話が聞こえる。一方の相談にもう一方が真剣にコメントしている)→大谷幼稚園→新寺町角→茂森町(網君が住んでいたところ)→森町(わたしが下宿していた家が見える)→市役所前→追手門(通行人2、3人。雪で折れた木々。カラス。「本丸から、10代の頃、見た岩木山の夕焼けを見るのだ」とつぶやいてみるが、気持ちがのっていかない)→本丸→護国神社→亀の甲門→中央高校前(途中で、ここは齋君の家で飲んだあと、深夜、石原君、網君と雪をけとばしながら歩いた道だときづく)→文化センター……
昭和61年(1986)3月8日Diary

■折りたたみ自転車で漂泊中、不意にこの20年前の体験がよみがえった。
 あの日、わたしは「文化センター」付近で道に迷い、方向感覚を失う。帰宅後、弘前の地図を開き、地図的には「間違い」が理解できたのだが、身体には腑に落ちない部分が残った。

■前に進む方途が見いだせないとき、よく過去の記述を「生き直す」という手法を用いてきた。
 たとえば、過去の(前任校の)「職員室通信」をディスプレイ上に呼び出し、書き足し、書き直していく。
 現時点と過去とのあいだにある「時間&経験」から「エネルギー」をしぼりだしているのだろう。
 しかし、きょうの「漂泊」と1986年の「トレーニング」とはどういう関係になるのかは、今のところわかっていない。


にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 八戸情報へ
にほんブログ村

★わたしの公式ホームページにも、ぜひ、来てください。公式ホームページには、トータルの、全身の、わたしが存在します。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
  ☆公式ホームページへ


★わたしのWEB無人駅線のページにも、ぜひ、来てください。あっというまに、魂が無人駅線の世界に、全身、移動できます。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
  ☆WEB無人駅線ページへ





相当な覚悟でロングランのフィナーレの月に

2006-03-13 08:03:08 | Weblog
06.03.13 相当な覚悟でロングランのフィナーレの月に

◆月のはじめに「わたしも『相当な覚悟』でロングランのフィナーレの月に臨もうと思っている」と書いてから、約2週間が過ぎた。

 「相当な覚悟」と書いたことや、書いたときの起死回生の一発を念ずる終末的な気分は覚えている。しかし、5校連絡会・公立校前期入試・保護者参観日・立志式・卒業生を送る会・卒業式、加えてしめきりのあるいくつかの原稿……と、怒濤に身を委ねているうちに、具体的になにをしようとしたのかは忘れてしまった。あるいは、もともと気分だけで、なにも考えていなかったのかもしれないけれど……。

 ただ、魂の奥のほうで、ぼんやりとしたものだけれど、自分の思考を支える、これまでにない新しい枠組みが形成されつつある感覚があったことはしっかりと覚えている。

■「職員室通信」「主任会通信」「すこやかみなみネット通信(学校通信)」「Diary」を融合することにしたことは、以前に書いた。
 融合した結果、「すこやかみなみネット通信(学校通信)」はまずまず順調だが、「職員室通信」は1/31以来、発行できなくなってしまった。

 考えてみれば、これは当然のことだ。
 それぞれの通信にはそれぞれの①ねらいと、②対象となる読み手がある。
 はじめは、図のようにDiaryをベースに、①保護者用、②教職員用、③共通の3通りのパターンを考えていた。
 だが、これでは本質的な融合にはならない。
 ほんとうの融合のためには、①②を残しながらも、③共通部分がもっともっと大きな領域にならないといけない。
 そのためには、たぶんDiaryが変わらなければならないのだろうと感じている。

 今、「これまでにない新しい枠組みが形成されつつある感覚」と書いたが、これがDiaryを変える「新しい論理」になる予感がする。
 〈形成されつつある感覚のファクター〉
 ①以前にも記述したが、「深夜特急」的教育学(実践教育学・臨床教育学)にプラスする形で「河岸忘日抄」的教育学(教育哲学)
 ②実存哲学の見直し

■卒業式が終わったとたん、これまでぼんやりした映像だった「修了式」が、デジカメのオートフォーカスのように、ピピッと音をたてて鮮明にみえはじめた。

 3/17 隣の南小卒業式
 3/20 県立高校後期合格発表
      生徒総会
      みなみ小・みなみ中PTA合同三役会
 3/22 新入生1日入学(ただし、わたしは出張)
 3/24 修了式・離任式


にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 八戸情報へ
にほんブログ村

★わたしの公式ホームページにも、ぜひ、来てください。公式ホームページには、トータルの、全身の、わたしが存在します。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
  ☆公式ホームページへ


★わたしのWEB無人駅線のページにも、ぜひ、来てください。あっというまに、魂が無人駅線の世界に、全身、移動できます。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
  ☆WEB無人駅線ページへ





卒業式・式辞

2006-03-12 08:01:03 | Weblog

06.03.12 卒業式・式辞

◆この佳き日にあたり、日頃、本校に何かとご支援・ご援助を賜っております、多数のご来賓のご臨席を得まして、第15回卒業証書授与式がこのように盛大に行えますことを心より感謝申し上げます。
 公民館長さんはじめ、安協、防犯、町内会、子ども会、老人クラブ、婦人会などのみなさまには、町内の行事、地域での生活、あるいは南小・南中との連携・融合事業「すこやかみなみネット」を通して卒業生を見守っていただきました。
 本日、みなさまにお出でいただいたことによって、卒業生たちは、風清くうみねこの舞う白銀南というこの空間と時間の中で、多くの方々に支えられ、成長してきたのだなぁぁぁということを強く実感していると思います。本当にありがとうございます。本日、本校を卒業しますが、まだまだ学ばなければいけないことがたくさんあります。これからもなにとぞよろしくお願い申し上げます。

■さて卒業生のみなさん、卒業おめでとう。
 わたしは2年前にみなみ中にやってきて、1年生から2年生になったばかりのみなさんに出会いました。
 ほんとうに元気な中学生だなぁ~と思いました。
 わたしは校長室のドアをいつもあけていますから、休み時間ごとに、弾むような、飛び跳ねるような、エネルギー溢れるみなさんのおしゃべり、笑い声がガンガンと聞こえました。
 木村康子Tがよく「校長先生、うるさいでしょう」と笑っていましたが、わたしはみなさんの弾けるような声が大好きでした。
 毎日の響く歌声もよかったですね。
 ある日、校長室のすぐそばであまりに立派な歌声が聞こえるので、きょうはいったいなんだろうと出てみると、夏堀君たちがソロの練習をしていたということもありました。
 3年生になってからは、その元気さとチームワークのよさで、 白銀南中全体をよくリードしました。
 曇りのち大雨のち晴れの体育祭の様子が目に浮かびます。
 また1年、2年が出場する新人戦の壮行式での、心のこもった応援に、わたしは魂が震えるくらい感動しました。

■中学という時代は、人生、独立のための第一歩を踏み出す時期です。最初の一歩を踏み出すのですから、ほんとうに不安定な時代です。
 だから、迷う、苦しむ、悩む、時には大失敗をすることもあります。
 生きることの意味がわからなくなった、学校に通うことが苦痛だと感じたときもあったことと思います。
 それを友人の励ましで乗り越える。
 家族の励ましで乗り越える。
 先生方の励ましで乗り越える。
 ある生徒がわたしに「中学でいちばん大きな出来事は、今の学級担任の先生に出会えたことです」と言った人があります。
 中学3年、心の不安定な状態に直面しつつ、それを、それぞれが、それぞれの方法で乗り越え、知識を蓄え、身体を鍛え、生徒会活動、合唱、体育祭、文化祭、部活動にと力を注ぎ、その努力の結集が、きょうのみなさんの姿です。一人一人の努力と成長を心から讃えたいと思います。
 みなさんの印した確かな足跡は、必ずみなみのよい伝統として、新3年生に、またそのあとの3年生へと受け継がれていくことと思います。

■今日はみなさんにお話しできる最後の機会です。これまで、全校朝会などで話したことの中から、みなみ中卒業生のみなさんへのはなむけとして、念押しとして、最後に、短く2点、お話をします。

 まず第一点です。
 きっと校長は、このことを言うだろうと予想している人があることと思います。
 たぶん当たっていると思います。
 他のためにがんばる、他のために汗を流す。そのことを自分の喜びとする人間になってほしいと強く願っています。
 世の中には3種類の人間があります。
 ①ゴミを捨てる人。
 ②落ちているゴミをただ見ている人。
 ③ゴミを拾う人。
 世の中は③「ゴミを拾う人」によって成り立っています。
 今、話をしている「ゴミを拾う」というのは、これは、ひとつのたとえです。
 ボランティアとして毎朝、みなさんの登校見守ってくださっている地区安協のみなさんは、他のためにがんばり、そのことを喜びとしている人です。地区防犯のみなさんもそうです。行事や連絡活動を通して地域を支えていらっしゃる町内会の方々もそうです……。
 繰り返しますが、こういう人たちによって世の中は成り立っています。
 卒業生のみなさんには、ごみを拾う最初の一人になるのだ、ひとりでもゴミを拾いつづけるのだという気概と強さをもった人生を送ってほしいと思っています。

■第2点です。
 21世紀のわたしたちは、特にみなさんは「地球の市民」として行動することが要求されます。この観点から、まず考えなければならないのはアジア各国との関係です。朝鮮民主主義人民共和国はもとより、大韓民国、中華人民共和国とも課題がたくさんあり、たいへん厳しい状況にあります。
 以前、全校朝会で60年前、日本が戦争に破れ敗戦国になったときの日本人の悲しみを、斎藤茂吉の歌〈このくにの/空を飛ぶとき/悲しめよ/南へむかふ/雨夜かりがね〉という歌に託して話をしたことがあります。
 以来60年、日本はよくがんばってきたと思います。
 日本は統治がしっかりしている。腐っていない、透明さではアジア№1であるといわれます。
 また、日本くらい社会的平等が達成されている国もめずらしいと評価されています。
 だから、アジアのリーダーとしての資格は十分にあるのだけれども、では、リーダーとして活躍しているかというと、現実はそうではありません。
 このことで若いみなさんには、こういう問題に取り組めるよう高等学校に入学したら、しっかり勉強に励んでほしい。外国語については、英語と、できれば、もう一つ、アジアにたくさんの関心をもち、アジアの言語を勉強してほしい。真の地球市民になるために、まずできることから始めましょう。みなさんの奮闘努力に期待します。

■最後になりましたが、保護者のみなさま、お子様の卒業、おめでとうございます。お子様を3年間お預かりいたしましたが、必ずしもご満足のいくような教育ができなかったかもしれません。ああしてやりたかった、こうしてやりたかったという気持ちでいっぱいですが、お子様たちは、これからの人生、花梨がいっぱい、ホタルがいっぱい、歌声がいっぱい、真心がいっぱいの、このふるさとみなみの原風景を胸に、「南中生でよかった」「南中の卒業生であることを誇りに思う」と力強く生き抜いていってくれるものと信じています。
 三年間、PTA活動、すこやかみなみネット事業などを通して、本校、本学区の教育をご支援くださいましたことに心から感謝申し上げ、卒業生の限りない前途を祝し、私の式辞といたします。

平成18年3月12日
 青森県八戸市立白銀南中学校 校長 小高 進

にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 八戸情報へ
にほんブログ村

★わたしの公式ホームページにも、ぜひ、来てください。公式ホームページには、トータルの、全身の、わたしが存在します。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
  ☆公式ホームページへ


★わたしのWEB無人駅線のページにも、ぜひ、来てください。あっというまに、魂が無人駅線の世界に、全身、移動できます。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
  ☆WEB無人駅線ページへ





あのときとシチュエーションがそっくりだ 

2006-03-02 07:59:22 | Weblog

06.03.02 あのときとシチュエーションがそっくりだ

◆1日じゅう降っていた春の雪が、夜も降りつづいたのだろう。車窓から見える家々の屋根は、ぶあついざぶとん状の雪におおわれている。
 揺られながら、その光景を見ているうちに、数年前に「ふたりっ子はん深夜特急」をスタートさせた頃のことを思い出した。
 あのときと今のシチュエーション(位置・境遇・形態・劇的状況)がそっくりだ。

 市教委勤務1年目が終わろうとしていた。
 仕事は順調だった。
 ただし、それは自分のポジション内の話で、それらの仕事を総和したところで、自分が思い描くゴールには遠く遠く及ばなかった。
 電池を直列につないで、せいいっぱいに輝こうとしているから、やがて電池が切れるだろう。
 ゴールに近づくには、他のポジション(当時の課名で指導課、学務課、保健体育課……)と並列につながらなければならない。
 だが、それは自分の任ではないし、それだけのエネルギーもパワーもない。
 ま、いいか。
 諦観……。

 深夜特急の中心人物を、大阪弁の話者にした。
 深夜特急の乗客は、わたしのホームページ「ふたりっ子はん深夜特急」を訪れる不特定多数。
 有乱。
 スカーレット。
 さくら姫。
 ルル(高子姫)。
 卵割。
 おんり……。
 やたらとなつかしい。

 今、自分はわかれ道にたっているのだと思う。

◆よほど電池のエネルギー不足の思い出がこたえたのか、朝、四戸教頭、志塚教務主任との打ち合わせで、子どもの力や学校組織の力(パワー)を考えるとき、それが、①電池を直列に接続して出ているパワーなのか、②電池を並列に接続しているパワーなのか……を見極める必要があるというようなことを話題にする。

 どちらがいい、わるいではない。
 どちらも大切だ。
 たとえば、すこやかみなみネット事業の柴田一則総務委員長は直列型人間的な動きをしている。柴田氏自身は並列型人間かもしれないが、今年はあきらかに直列型的な動きをして、強烈な光を放った。
 柴田氏に対して、すこやかみなみネット存続・継続のためのシステムづくりのことばかり考えていたわたしは並列型人間といっていいだろう。
 これまでの経験では、直列型人間と並列型人間がペアになったとき、おもしろい仕事ができるように思う。

 このことを踏まえて、今、みなみ中の組織(1学年、2学年、3学年、教務、研修、生徒指導、総務、保健)を、並列的に電池を組み替えるか、直列的に電池を組み替えるかを考えなければならない。
 たとえば、研修組織は並列的に電池を補充する。
 生徒指導組織は、直列的に電池を補充する。……
 小高「ところで、あなたは何型ですか?」
 志塚「ボクは並列型ですよ。鉄路が好きですから」

◆午後4時半から、岩手県立高校受験生の面接練習。

◆午後5時半から本校図書室で、5校(南小・白鴎小・白銀小・白銀中・みなみ中)連絡協議会。

◆午後6時半から校長室でPTA本部役員推薦委員会。

◆画像はドコ模の佐々木ミT


にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 八戸情報へ
にほんブログ村

★わたしの公式ホームページにも、ぜひ、来てください。公式ホームページには、トータルの、全身の、わたしが存在します。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
  ☆公式ホームページへ


★わたしのWEB無人駅線のページにも、ぜひ、来てください。あっというまに、魂が無人駅線の世界に、全身、移動できます。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
  ☆WEB無人駅線ページへ





過去の2月・3月がすべて「悲しい」

2006-03-01 07:57:28 | Weblog

06.03.01 過去の2月・3月がすべて「悲しい」

◆いよいよ3月。
 昨日は職員会議。終わってからドコ模大会(「いつでもどこでも模擬授業大会」の略)。
 ドコ模については、時間に余裕があるときにデータ(田名部T・佐々木ミユキTの画像や録音)をアップしたい。
 職員会議では、青木T、今田T、志塚Tの口から「相当な覚悟で」ということばが出た。
 相当な覚悟でやらなければ間に合わない……という文脈での発言だったのだが、わたしも「相当な覚悟」でロングランのフィナーレの月に臨もうと思っている。

◆2、3日前、自分の気持ちをひきしめようとして、過去の記述をのぞいてみた。
 20年以上前から自分の記述はすべてデジタル化しているので、こういうときは便利だ。
 小さなフラッシュメモリーに、フォルダ「97」、フォルダ「98」、フォルダ「99」というふうにすべて収まっている。
 どれでもよかった。
 フォルダ「00」を開いた。
 是川中時代だ。
 晴山T、戸来T、志塚T、広瀬T、斎藤T、朝川T……などの名前が次々に飛び出してきた。
 しかし「自分の気持ちをひきしめる」ために、なぜ「過去の記述」を読むのか?
 これがよくわからなかった。

◆きょうになって、ふと、過去の2月・3月がすべて「悲しい」からではないか……と思い至った。
 不本意な転勤、大学入試の失敗、別れ。

〈2000/2/……〉
 校長室を2階に移してから、視界をさえぎるバックネットがなくなったので、窓の外の風景がよく見えるようになった。
 正面が差波の里山。
 小さな里山だが、校地の縁を流れる頃巻川のすぐ向こう側からせりあがっているので、頂上を見ようとすると振り仰がなければならない。
 中腹から頂上にかけて裸木の一帯があって、細い枝の先端が綿毛のようにみえる。
 きょうは久しぶりに太陽が出た。
 裸木の群れがキラキラと輝いている。
 午後3時過ぎ、晴山教頭といっしょに学校を出る。(注=休日)
 妻の神橋を渡り、臨時の支所前バス停から団地止まりのバスに乗る。晴山教頭はタバコを買うために是川団地一丁目で下車。私は団地終点で中心街行きのバスに乗り換える。
 鍛冶町で下車し、ロー丁の風月、パークアベニュー、六日町の三木コーヒーなどの店をのぞく。


◆(過去の悲しい記述から現在に戻る→)年が明けてから、みなみ中の学社連携・融合の情報発信力アップ作戦の1つとして、毎月、月初めに冊子形式の『学校通信』を発行することになった。
 午前中、そのための原稿を書く。
 テーマ1 知的で楽しい授業の創造(参観日の授業評価アンケート)
 テーマ2 みなみ中緑化事業構想まとまる
 テーマ3 長沢町内会の防犯ボランティア隊に感謝
 テーマ4 部活動を見直そう
 全部でA4、6枚になった。
 これに生徒指導1、教務1、保健1、各学年3……。
 合計12ページ(A4版 12ページはめこみ式)。
 前任校でも同じことを企画したが、うまくいかなかった。
 前任校でできなかったことが、みなみ中では簡単にできる。
 パワーがあるということだろう。
 なお、わたしの原稿の「テーマ4」は、あえて学年末のドタバタしているこの時期を選んで書いた確信犯的記述である。


にほんブログ村 地域生活(街) 東北ブログ 八戸情報へ
にほんブログ村

★わたしの公式ホームページにも、ぜひ、来てください。公式ホームページには、トータルの、全身の、わたしが存在します。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
  ☆公式ホームページへ


★わたしのWEB無人駅線のページにも、ぜひ、来てください。あっというまに、魂が無人駅線の世界に、全身、移動できます。待ってまっせぇ~ィ !!!!!!!!!! 
  ☆WEB無人駅線ページへ