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万国時事周覧

世界中で起こっている様々な出来事について、政治学および統治学を研究する学者の視点から、寸評を書いています。

「留学生三十万人計画」も同じ道?

2008年05月16日 13時46分20秒 | 日本政治
goo注目ワード ピックアップ・・・高学歴ワーキングプア(goo注目ワード) - goo ニュース
 
 我が国の政治が未だに官僚主導型であるためにか、政府は、”数値目標”や”計画”が大好きなようです。しかしながら、将来的な経済や社会の変化を無視した政策は、必ず失敗の憂き目にあうというのは、社会・共産主義体制崩壊の教訓です。文部省の大学院重点化政策が、高学歴ワーキングプアを生み出したように、「留学生三十万人計画」もまた、大量の就職浪人を生み出しそうなのです。

 しかも、この「留学生三十万人計画」にあっては、留学生のみならず、日本人学生にまで就職浪人の波が押し寄せる可能性もあるのです。何故ならば、日本国政府は、その半数を日本で就業させることを、数値目標として設定しようとしているからです(教育再生懇談会)。政府は、この数値目標を達成するために、どのような手段をとるというのでしょうか。もしかしますと、各企業に”留学生枠”を設ける法案を通し、法的な強制力をもって実現しようとするかもしれません(政府による市場への介入・・・)。そうなりますと、今度は、日本人学生が、就業の機会からはじき出されてしまうことになります。特に景気が後退しますと、失業問題は大きな政治・社会問題になるのですから、国内の社会不安が増幅されることは必至です。

 市場のニーズや社会の変化を考慮せず、しかも、日本国民の雇用も考えずに、政府が、こうした無謀な政策を推進するとなりますと、もはや、日本国政府は、日本国民のための政府とは言えなくなりそうです。現実離れした官僚の計画主義と統制主義は、やがて、国を滅ぼすかもしれないと思うのです。 

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コメント (4)
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