自力整体でいきいき歩き: 狛 雅子

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やってはいけない 健康診断   近藤 誠&和田秀樹 2018/3

2022-03-20 06:07:23 | 推薦図書


近藤誠氏の持論:がんは切ってはいけない。
   健康診断を受けても害があるだけで、メリットはない。

私は過去に何度か書いてきましたが、これを信じています。
もちろん、実際に「しこり」が見つかったり、具合が悪くなったら
どのように変化するかは分かりませんから、<今のところ>です。

つまり、「どこも具合が悪くなければ、病院には近づかない」
その理由は、下記のページに。
p.27 欧米の専門家や行政機関にも「健康人に定期的な検査を
   したら、より健康になって、寿命が延びるのではないか」
   という考えがありました。ただそれを公共的施策として
   実施に移す前に、本当に健康になるのかどうか、
   寿命が延びるのかどうか、比較試験をして確認する
のが
   欧米の流儀です。

   そこで人間ドックのような検診の比試験が合計14件
   (総被験者18万人)も行われたのですが、結果は無効
   そのため職場検診や人間ドックは実施されないまま、
   今日に至っています。(BMJ 2012:345:e7191)

近藤氏の理論には上記のように欧米の学会で発表された論文が
示され、自分で確認できるので、信用する気になるのです。
逆に日本の医療界に関しては、胡散臭い情報ばかりです。

p.28 なぜ検診項目に「胸部エックス線撮影」があるのか?
   導入した当初は、結核の撲滅が目的でした。
   第二次世界大戦中に多くの人が結核で亡くなられたため、
   戦後に、労働者や学童を対象とする胸部エックス線撮影が
   始められました。

   ただし、それによって結核による死亡数を減らせるという
   研究や証拠はなく、「減るだろう」「減ってほしい」
   という、いわば「願望」が導入の根拠でした。

   ところが、戦後の急激な経済復興によって国民の栄養状態や
   衛生環境が改善したため、結核で亡くなる人が自然に
   どんどん減ってしまった。それで胸部エックス線撮影が
   役に立ったのかどうか不明のまま推移します。

   その一方、毎年繰り返される放射線被ばくにより、
   子どもや労働者が発がんリスクにさらされ続けたことは
   間違いない。

p.29 そのため世界保健機関(WHO)は1964年に、日本に対し、
   胸部エックス線撮影を中止するよう勧告しました。(中略)
   現在WHOは、製薬会社の代理人のようになっています。
   しかしこのころの施策は、まともなものが多かった。
   各国の拠出金によって財政が賄われていたからでしょう。

   日本はその勧告を無視し、胸部エックス線撮影を続けました。
   中止すると、結核予防会などの検診機関がつぶれ、
   官僚たちの天下り先が消滅するからでしょう。
   しかし結核の発症数や死亡数は減少する一方で、
   さすがに検診機関の命運は尽きそうでした。

   そこに吹いたのが、世界的な肺がんの増加という神風です。
   官僚や専門家たちは、目的を「肺がんの発見だ」と
   言い換えて、職場での胸部エックス線撮影を続行しました。
   でも、それによって肺がん死亡が減るというデータは
   なかったのです。

書き写していると、吐き気がするくらい「日本独自の解釈法」に
怒りを覚えます。現在は日本だけでなく、欧米でも製薬会社の
暗躍が医療界を牛耳っているそうです。

近藤氏の著書は常に、そういった闇の面を明らかにしてくれるので、
私は自衛のために頼りにしています。
   



コメント
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