Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

レコーディング日記(17)

2005年06月08日 | SideSteps
5月5日(木曜/祝)
こどもの日。昨日にも増して爽やかな陽気の中、それに真っ向勝負するかのようにスタジオ籠(こも)り。朝6時には起床。コーヒーを飲みながら朝刊を見た後は早速検証作業、昨日の演奏3曲を聴く。こういう自分たちの演奏に対しての接し方として、自分達の演奏のせいか、自分に馴染みやすい・記憶しやすいという良くも悪くも”親和性”があることから、当初は”変だ”と思った演奏も何度も聴き込んでいると次第に”変”ではなくなってくる。よって最初の方に聴いた第一印象というのが非常に大事になってくるが、一聴して”おや”と思う数箇所を箇条書きに書き出し、優先順位をつける。2回目は指摘箇所を含めて詳細に聴き込んで、終了。本日も朝10時~夜22時までの12時間の予定なので、9時前には家を出るべく、用意。手荷物も殆ど無く、車で出発するも、車が非常に汚れており、ホコリ臭さに堪らず、途中で自動洗車機で洗車。GWなのに、というか、GWだからと言うべきか、洗車場には結構な人。こんな時間に洗車している人はクルマ好きな人なのであろう、誰も自動洗車機を使用しない中、一人自動洗車するも、洗車中に「窓閉めたっけ?」と非常に不安になったが今更どうしようもなく、しかし結果はOK。スタジオへ向かう。昨日以上に空いており、環七まで南下しない冒険的な新ルートを選択しても再び9時半には到着。昨日と同じ駐車場に車を停め、スタジオへ。コントロールルームに入ると既に上月さんは来ており、昨日のHDトラブルについて対処している模様。コントロールルームの窓・扉は全開になっており、空気通ししながら、本日の録音に備える。10時の10分前には全員集合しており(珍しい!)、早速本日の作業に取りかかる。

レコーディング日記(16)

2005年06月07日 | SideSteps
そのような中、数テイクを録ってこの日の録音は一旦時間が来たということで終了、持ち帰る演奏を落とすためにコントロールルームで簡単なミックス作業。ベースとドラムの検証が主な目的であることから、その二者の音量を大きくしてもらってミックス。MD2枚に落として、当方(岩井)と府川さんが持ち帰ることに。明日も作業があることから、スタジオ内は片付けず、そのままにして帰宅準備。スタジオを後にしたのは夜23時程度、その後府川さんを赤羽駅まで送って帰宅、道は非常に空いており、適当な道をチョイスした結果、122号を爆走して15分程度で到着。途中、橋で道が段差になっているところを高速で走り抜けたため、ラリーカーのように車がバウンド、ちょっとビビる。当方は携帯MDプレイヤを所有しないことから、音を一旦PCに落としてMP3化する作業を24時前より開始、MDラジカセとサウンドボードを接続し、一旦マスタリングソフトPeak(写真)に落として編集、それをiTuneでMP3に変換するという作業を夕食(夜食?)のパンを食べながら実行、途中で眠り込み(いわゆるマイクロ・スリープという現象)。終了後、MP3ブレイヤに落とし込んでから午前1時には就寝。瞬間に落ちるとは思っていたが、聴きながら寝るも、予想とおり1曲目の30秒も進まないうちに寝ており、全く内容検証どころではない。なお、12時間のレコーディングということで、当初は「弾き過ぎで指が痛くなって(もしくは最悪、血マメ)最後には演奏にならないのではないか」という懸念も杞憂に終わる。拘束時間は長いものの、実質的な演奏時間はそれほどでもなかったと思慮。ZZZ...

散財日記

2005年06月07日 | CD批評
お茶の水DU。最近は祟られているのか、お茶の水に向かう時はいつも雨。到着が8時を過ぎており、お約束の楽器屋/オーディオ屋は全て閉店しており、ビチャビチャになりながら坂下にあるジャズ館を目指す。しかしお茶の水DUのジャズ館は夜9時までやっているのは、本当にサラリーマンの友、いや、蓄財の敵というべきか。その営業時間延長の発想たるや”敵ながら天晴(あっぱれ)”(苦笑)。
●ジョン=スコフィールド「That's What I Say」
ジョンスコのレイ=チャールズのトリビュート作。ジョンスコは良いが、ちょっと内容的に気になってあまり期待しなかった(というのもファンク→ジャズ→ジャムと変遷してきていた中での冴えない”ジャズ”期に戻ったか?という気がしたから)のだが、期待を大きく超える素晴らしい内容。ジョンスコ、しかもボーカルが入ってもイイ感じで、大いに気に入る。これを聴くに、ジョンスコはこのレベルになってもまだ成長を続けているというのが非常なる驚異。エフェクトの使い方もまた良く、いろいろな意味で楽しめる内容、勿論曲はレイ=チャールズだから良いし、ドラムのスティーブ=ジョーダンのリズム、サウンド、全て素晴らしく、久々に手放しで賞賛。しかし、国内盤が先行発売しているのが、セコい。
●Muriel Zoe「Neon Blue」
最近ハマりの女性ボーカル系作品の一環として購入。アーティスト等の内容は知らないが、ドイツのレーベルで、もっと北欧系を期待したが、意外に空間系でもなく、Jazzyでもなく、ビミョーな感じ。曲はカバーとオリジナルが4:6という感じだが、結構芸歴(?)の長いシンガーソングライターとのことらしい。

レコーディング日記(15)

2005年06月06日 | SideSteps
20時30分。本日最後のレコーディング、曲は「Parallel Reality」(田村さんの新曲で初演奏は仙台定禅寺JFだったことから”仙台の昼下がり”という仮題でもあった曲)。ここまでの経験則で1曲には凡そ2時間半を所要することが判明し、これにて本日のレコーディングは終了することとする。今日録音した3曲は家に持ち帰って聴き直し、翌日の修正に臨むが、このままでいけば本日の帰宅は深夜、いつ聴く暇があるのか、とも思うが、やむを得ない。ただ、明日に関してはドラムを中心とするセッティング/サウンドチェックに時間は不要であり、撤収の時間を30分程度考慮すればよいので、フルにレコーディングに充てられるのが心の支え。ドラムソロがあることから、この部分が難航するも、ドラムに限らずソロは”その場のノリ”で演奏しており、アウトラインはあるものの1音1音譜面にしてそれに忠実に演奏しているわけではないので、数テイクを取って最良のものを選択するという作業となる。この場合、ドラムの府川さんだけがスタジオ内に残り、他の3人はコントロールルーム内で腕組みでもして演奏を窓越しに見つめる(我々内ではこれを「居残り」と呼んでいたが)といった具合なのだが、この状況がますます事態を煮詰まらせる。なお、スタジオ内はドラムだけというのに結構なる熱気で演奏中以外はクーラーを全開にし、演奏中はマイクへの吹きを考慮して止めるのだが、このON/OFF作業をすることに加え、居残りにて孤独、という状況を打破するためにも、付き添い(岩井)が付く。演奏中はこっちもヘッドフォンをしていて演奏しているので感じないのだが、ドラムだけで聞くと相当な音量。ソロだからパワーが入っているのか、本日最後なので残る力を振り絞っているのか...。

今後ともよろしくお願いします。

2005年06月06日 | 時事批評
先日、ふと気がついたのですが、本ブログを開始してもう一年が経つのであります。その日が正に6月6日でして、本日でちょうど1年となります。だからと言ってどうってことはないのですが、ヒット数をみるに結構な人にご覧頂いている(毎日六本木ピットインが満員になる程度?)ようで、今後とも引き続きよろしくお願いします。

レコーディング日記(14)

2005年06月04日 | SideSteps
18時。これまでレコーディングを手伝ってくれた伊藤氏が帰宅。5人での作業となる。2曲目となる「六本木の夜」をレコーディング開始。これまでと同様に3テイク制、3テイクの中でベストと思われるものを選択して、それに対して編集を加えて行くという作業。ベースに関しては最悪、自宅に持ち帰ったレコーダーで後日対応が可能であることから、作業はドラムを中心に行われる。レコーディングに関しては、”録音されている”という心理的圧迫から普段の力量が十分に発揮できないことが多いことに加えて、チャレンジングな技等を披露してミスをしてしまうのを回避するためにも、保守的な演奏になりがち。プレッシャー下でいかにこの制約を打破するかにかかっているのだが、これはソロパートだけでなく、ベーシックな部分にも現れており、普段グルーヴ感のある演奏も、録音してみるとズレないようにカチカチと演奏していたり、とワケがわからなくなってくる。しまいには「”録音されている”という心理的圧迫から普段の力量が十分に発揮できない」のではなくて、ここでいう「普段の力量」は虚像であり、今、録音されているその演奏が実像なのではないか、とも思われ、マイナス思考のスパイラルにハマる。一方で、これは演奏が良くてプラス思考として作用する可能性も否定はできないが、演奏後にコントロールルームで行う「プレイバック」は、基本的に演奏のアラを探す作業に近く(これはSideStepsだけか?)、マイナス思考方向に作用するケースが多い模様。演奏中も集中しようと思えば思うほどに雑念が入ってしまい、まさに”(雑念排除のために)出家でもしようか”と演奏中に考えるそれ自体が雑念であるという、人間の心理状況として深遠な状況に陥る。演奏前に力士のように頬を両手でパンパンと叩き、”集中~!”と叫びたくもなる(やや狂気)。その意味では、よく(音楽業界)一般で言われることだが、「ファースト(1st)・テイクの演奏が一番良い」という事は、かなりにおいて真実。今回のレコーディングでもそうだが、採用率としてはファースト・テイクが最多で、次がサード(3rd)・テイク、最後にセカンド(2nd)・テイクという印象にある(正確なる統計ではなし)。このような環境下での解決は、「演奏は今の自分のそのものであり、それ以上でもそれ以下でもない」とでも考えないとやってられない。

フォアグラ日記

2005年06月03日 | フォアグラ日記
浅瀬川(ちゃんこ鍋)
チームの歓送迎会で、13名にて本郷三丁目、東大赤門前のちゃんこ鍋屋。ご多分に漏れず、その名は関取の名。13人で2つの鍋を囲むが、鳥スープ+鶏肉+野菜という具合で、非常にあっさり。柚子胡椒を付けて食べるタイプのちゃんこ屋は経験済みながらも、ここでは一味唐辛子しかなく、味にも潔さ。コースは最低価格のものをオーダーするが、これは鍋に薩摩揚げが付くもので、これにて充分。薩摩揚げは山芋成分多く、ふわふわとした従来にない食感。事前の情報収集にて「鍋の具は貧相、雑炊の量は暴力的」とあり、かつ「女将のご指導にて頂く」と見るや、また「ご指導系か...(ため息)」とも思うが、場所柄学生を相手にしているからか、非常なるサッパリとした客あしらい、逆にアトラクション的に楽しめる要素あり。「具が貧相」については、確かに1人前の量が少なく、我々も4人前を追加したが、ビビりながらも意を決して女将と交渉にいった後輩によれば、「4人前で充分!」と一喝され、それ以上のオーダーは許されなかったとのこと。しかもその追加注文分を持ってきた時の御言葉「あんたたち飢えているのね~」等に一座爆笑、完全にアトラクションの一部と化している。時に、揮発するスープを薬缶(やかん)で注ぎ足しにくるが、そのスープは「コレだけ売ってくれ、っていう人もいるのよ~、失礼よね~」とタレるだけのことはある上品さ、女将が放置していったその薬缶に直口でラッパ飲みしてもイイ内容と思慮。最後の雑炊は確かに暴力的な量、鍋を取る小鉢に個々が3杯してまだ余るが、ここでも「残したら(料金)割り増し!」と一喝され、必死に食す。満足して低価格(かなり飲んで一人4000円)、しかも刺激的な毒舌アトラクション付き。名店。

レコーディング日記(13)

2005年06月02日 | SideSteps
15時半。遅い昼食(しかし結果的には兼夕食となる)。久々にスタジオからロビーを出て出前にて取った中華料理(店の名前は”大陸”、スタジオの斜め前に存在しているのを後に発見!)を7名で食す。肉野菜炒め定食3名(上月氏・伊藤氏・府川)、もやし炒め定食1名(岩井)、チャーハン2名(伊東夫妻)、中華丼1名(田村)。当方は当初レバニラを検討するも、その後のスタジオ内の空気を考慮して回避。味は典型的庶民的中華なるも、ご飯に水分が多く、残念。水入れ過ぎか、新米か(そういう季節でもない)、炊きたて(15時という遅い時間に予期せぬ突然の7人前大量オーダーのためと想像)か、で意見が分かれる(軽さが命のチャーハンも同様だったとのこと)。一服をする間もなく、再びコントロールルームに戻ると、作業開始。テイクの聴き比べや編集方針などを議論。加えて、最初の1曲ということもあり、録音内容をHDに書き込もうとするも、FireWire接続したHDには直接データが書き込めないようで、ややトラブる。一時的な措置としてPC本体にあるHDに書き込んで、外部HDにはバックアップとして機能させることにし、PCにあるHDの容量確保のために、不要なファイルの削除等でやや時間を取られる。途中、煮詰まり具合を考慮してコンビニに買い出し。各自にオーダを取るに、府川さんはシュークリーム、田村さんはお茶とのこと。近くのコンビニにて調達、当方はスタバのコーヒーでも飲みたかったが、叶うわけなく、充実野菜1リットルを購入し、夕暮れの中、スタジオへ戻る。録音の進捗としては、心理的負担も考慮して、まずは収録曲6曲全部を出来不出来は別としても一旦録音してしまい、2日目の明日に細かい部分の録り直しを、と考えていたが、このままのペースでの実現は厳しい。録音を開始したのが14時、本日の終了時刻である22時を考慮すれば1曲あたりの録音時間は1時間半もない勘定になる。