Side Steps' Today

裏版Side Steps' Today

レコーディング日記(10)

2005年05月25日 | SideSteps
マイキングがざっと定まるとドラム全体のチューニングをなるが、オフマイクの状態で聴くに、タムに音程が明瞭についていたことから、これを外す作業となる。しかも(正確な音程は失念したが)ドミソのような明確なピッチ(これはベース用のチューニングメーターを当てて測定)になっており、まるでティンパニのよう。この過程で、他タム比で鳴りの悪くなってしまうタムもあり、チューニングキー片手に試行錯誤。ある程度解決した段階で、次にオンマイクの音を確認する作業へと移るが、ここではタムの打音後のリリースにスネアが共鳴してしまうという問題に直面。タムとスネアの音程が近かったことに加えて、タムのヘッドがコーティング・タイプのものだったことが原因のようだが、タムにガムテ(ープ)で軽くミュートをすることで問題を緩和。引き続き、ドラムを演奏しては録音し、それを聴いてサウンドをチェックするが、最後なる問題はバスドラの音質。当初の音は非常なるオフマイク気味の音で、タイト感のない音だったが、これはバスドラ内にあるミュート(毛布)の量によるものではないか、と思慮。早速バスドラのヘッドを外して、デフォルトで入っていた小さい毛布を大きいものに変えようとするが、伊東さんの車に搭載されていた機材(車?)保護用のそれでは大きすぎるということから、上月さん所有の毛布(使用目的は伊東さんと同様:為念)を拝借して使用し、一件落着。と、ここまでで時計を見ると14時。予想以上に音決めに時間を要し、ビハインド気味(当初の概算では2時間程度と予想)。
14時。一曲目のレコーディング開始。ちょっとこれまでの準備で間延びしていたこともあり、突然の緊張感が走る(笑)。曲順は、一番の心理的影響が大きいと想像される府川さんによって決定されたが、今回の収録曲の中では練習歴の一番短い「Courage of wind」。1回演奏しては、コントロールルームで演奏を聴き、もう一度やり直すという作業の繰り返しだが、あまり多くのテイクを録っても逆に選択に苦慮するということに加え、6分間の曲であれば、演奏に6分、プレイバック(試聴)に6分必要となり(当たり前の話だが...)、かなりの時間を食うことになるため、「1曲3テイク制」を提唱し、実行することに。