というのも、それまでのムゼア盤(オリジナルCD-R版は言うまでもなく)については、各曲をマスタリング前段階でDATに落として、これをマスターとしてムゼアに送付し、ムゼア側でCD化する前にマスタリングを行っていたのであって、このマスタリングという作業にSSメンバーの意見が入ることはなかった。というよりも「意見を差し挟む余地がなかった」というのが正確であって、勿論マスタリングであるので、原音と大きく乖離したサウンドになるということはないにしろ、DATマスター(48Khz)として耳に馴染んでいたサウンドがCD規格である44.1Khzにコンバートされていることによる音質の違い(当方には明らかにレンジが狭くなったように聞こえる)に加えて、コンバート方法への疑念もある。つまりそれは、PC等で48→44.1のサンプリングレート変換を行うことは容易ながら、音質面での問題を指摘されること大であり、一旦DA→ADを通して44.1への変換を行った方が良い結果が得られる(場合もある)ということをトライした結果でのCD化であるのか、という、これまた「それを言ったら何事も疑心暗鬼になるよ」といった点ではあるのだが、出来る限り意図を持ってミックスしたサウンドと等しい(しかし現実には”近い”)ものを聴いていただきたいという意思が盤に反映されにくい状況であったことも確かなのだが、今回は初マスタリングということで、その過程にも自ずと興味が行く。
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