ぼちぼちいこか

私の大好きな登山や水泳、ラグビーを中心に私が感じたことを書いていきます。

阿弥陀岳南稜・赤岳南峰リッジ 2/3

2013年01月13日 | 登山

阿弥陀岳南稜・赤岳南峰リッジ

日  程  2013年 1月12日(土)~14日(月)
コース   1/12 舟山十字路~立場山~青ナギの先 (テント泊)
       1/13 幕場~阿弥陀岳山頂~文三郎分岐~赤岳南峰リッジ~赤岳山頂~文三郎道~行者小屋 テント泊
       1/14 行者小屋~美濃戸口~舟山十字路
メンバー  安藤さん、川原


1月13日(日)
晴れ朝4時30分に起床。朝食はインスタントラーメンに昨夜の野菜の残りを入れて食べ
ました。
用意を済ませ、明るくなるのを待ってから出発しました。
今日もよい天気になりそうです。

ひと登りでP1。その先P2との間の平坦地には6人グループがテントを張っていて、まさに
出発するところでした。
尾根上の道を少し登るとP2。ここからはP3の岩壁が眼前に迫りなかなかの迫力です。

P3手前


P3手前より登ってきた尾根を振り返る


細かなアップダウンを経てP3の基部から左手にトラバースした後、斜面に沿って緩やかに
下るとP3ガリーの取り付きです。
ここにはいくつものリングボトルが打たれており、それらがワイヤーで繋がっているため確保
視点には事欠きません。

P3ガリー取り付き


先行パーティーが全員登り終えてから安藤さんが登り始めました。
ガリーは取付から少し先で左へカーブしているため私の立つ場所からは上のほうの様子が
確認できませんが、聞こえてくる先行パーティーのコールからどうやら渋滞しているようです。

そしてようやく私の番。
出だしは岩と氷で手の位置、足の置き位置が難しいですが3m程登ってしまえば後はバイ
ルとアイゼンがしっかり効いて不安を感じることはありませんでした。

P3ガリー下部

途中でガリーの上部まで見渡せるようになります。このあたりの左側に、一昨年の夏に来た
時は気づかなかったリングの支点を発見しました。
手足を使いさくさくと登り、安藤さんの待つ中間支点へ到着。

中間支店手前より下部


P3支点より上部

2P目も当然安藤さんが先に登ります。同じような斜面を10m程登り、正面の岩場を避けて
左手に一段上がった所にあるボルトでランナーを取りさらに上へロープを伸ばしていきます。
途中の潅木でピッチを切りましたが、セカンドの私はしっかりと確保されているので、ここも
不安を感じることなく快適に登れました。

2ピッチ目終了点の安藤さん


2P目の終了点が狭かったので、安藤さんの指示によりそのまま私が先行し、稜線まで上が
りました。肩がらみで安藤さんを迎えてガリーは終了しました。

尾根で安藤さんを迎えます


ここから頂上はすぐ目と鼻の先ですが、頂上直下に少しいやらしい箇所があるためそのまま
コンテで行くことにしました。

山頂は目と鼻の先


山頂直下はほんの1歩だけ落ちたら大変な事になりそうなところがありますが、そこを越えて
しまえば後はまったく問題なし。
手足をガシガシと使い阿弥陀岳の山頂の一角に到着しました。

山頂手前


やりました!長い間の夢がこれでひとつ叶いました。

日は快晴で山頂からはいつも以上に360度の大展望を楽しめます。
浅間山、北八ヶ岳に始まり目の前の赤岳、富士山に甲斐駒ケ岳千丈岳、御岳山、美ヶ原、北
アルプスまで本当によく見えます。


南稜


阿弥陀岳山頂からの赤岳


富士山


北八方面


南アルプス


北アルプス

今日はこのあと赤岳南峰リッジにも登る予定なので、写真だけ撮り終えるとすぐに出発です。

阿弥陀岳からの下りは非常に神経を使います。登るよりはるかに難しく慎重に、慎重に下りま
した。

阿弥陀岳からの下り


阿弥陀岳の下り


中岳辺りからの阿弥陀岳


安藤さん(後方に赤岳)


阿弥陀北稜

文三郎分岐からの阿弥陀岳


鞍部から中岳を越え、文三郎の分岐の分岐までの登り返しがとても長く感じられました。
文三郎の分岐にザックをデポし、ロープだけを持って行者小屋方面に100mほど下った最初
の曲がり角の少し手前の辺りで登山道を外れ、山頂方面に向かっていきます。

登山道から外れます


幅の広い急斜面を注意深く登り、やや左手方向にルンゼが現れたところの岩角にセルフビレ
イを取りここでロープを結びました。

幅広の斜面を山頂へ


ロープを結びます


ルンゼと左手のリッジ、どちらも登れるようですが安藤さんはルンゼの左寄りをさくさくと登って
いきました。

1ピッチ目

ここで大失敗!安藤さんからロープをバランスよく束ねておかないと途中で絡まるよと言われ
ていたにも関わらず、その通りになってしまいロープを送ることができなくなってしまいました。
大声でストップのコールをし、慌ててロープを解きました。冷や汗をかきました。
安藤さん、申し訳ありません。
こんなゆるい斜面だから問題ないものの、もっとシビアな斜面だったら大変な事になるところで
した。

60mのロープをいっぱいに伸ばしそこでピッチを切ったようです。
滑落したらただでは済まされないような斜面ですが、雪が安定しているのでバイルも良く刺さり、
まったく問題なく登ることができました。

ルンゼ上部

安藤さんのところまで行くと、そのまま頂上まで抜けるよう指示があり、幾分緩やかになった斜面
を上へ上へと登ると目の前に山頂が現れました。
安藤さんは私がロープを引き上げるのが間に合わないくらいのスピードで上がってきました。
南峰リッジも無事に完登できました。

赤岳山頂からの阿弥陀岳

赤岳山頂からも素晴らしい眺めを堪能することができました。あとは今日のテント場である行者
小屋まで下るだけです。ザックをデポした文三郎の分岐まではあっという間に着きましたが、ここ
から先がとても長く感じられました。

15時に行者小屋へ到着。今日の行動時間は8時間ほどで、荷もそれ程重くないはずなのにと
ても疲れました。やはり緊張して体に力が入っていたようです。

多くのテントが並ぶ中、我々は小屋に近い場所にテントを張りました。
やがて小屋番さんがテント代の徴収に来ました。テント代が1人1,000円になっているのに驚き
ました。それだけ長いことここでテントを張っていないという事です。
(行者小屋は、冬季は閉鎖されていますが、週末だけは赤岳鉱泉から出張しているのだと言って
いました。)



食事を摂って、17時過ぎには寝てしまいました。
中国人と思われる4人グループが遅くまで騒々しくしていたのが少し気になりました。
寝つきが悪く、夜中に何度も目が覚めたりトイレに行ったりしました。日付が変わるころ、ちらちら
と雪が降り出し、明日の天気を心配しながら眠りました。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿