ぼちぼちいこか

私の大好きな登山や水泳、ラグビーを中心に私が感じたことを書いていきます。

スイム

2019年08月18日 | スイム
左の膝が痛み、クロール以外(特に平泳ぎ)はキックが打ちづらいため
クロールを中心とした超のつくオーソドックスなメニューに落ち着き
ました。

足の故障で今年はまったく走れていないので、足の筋力を少しでも
維持するために、せめてバタ足でトレーニングをしておかないと
いけません。


メニュー 上社 短水路 15時25分~16時15分
W-up 100m× 4 2分    IM
K     50m×10 1分20秒 Fr
P    100m× 5 1分40秒 Fr
S    400m× 1       Fr
Down 100m
       Total 2000m

スイム

2019年08月17日 | スイム
せっかく少しずつ復活の兆しを見せていたのに、ちょっと油断をした
間に3週間もたってしまいました。(お盆に5日間も休館するなんて
酷過ぎる。)

という訳で今日は、再びリハビリがてら、の内容となってしまいまし
た。


メニュー 上社 短水路 13時25分~14時15分
W-up 400m          SKPS
K    300m× 1       Fr
P    100m× 3 1分40秒 Fr
S     50m× 6 50秒   Fr
S    200m× 3 +10秒  IM
Down 100m
        Total 2000m


またコツコツとがんばらなくては。

奥又白池~北穂池 3/3

2019年08月12日 | 登山
8月12日(月)晴れ
南岳小屋(5:30)~横尾尾根のコル(6:25/6:40)~本谷橋(9:25/9:30)
~横尾(10:20)~徳沢(11:05/11:10)~明神(11:50)~上高地(12:30)
(バス乗車 12:45)


夜トイレに起きた時は一面ガスが立ち込めていて星も見えない状態でしたが、
3時半に目が覚めた時にはきれいに晴れていました。
一晩寝て、疲れも取れたし気力が回復したので当初の予定通り、
横尾本谷右俣を下ることにしました。

用意をして、出発前に獅子鼻と呼ばれているキレットの展望台から
昨日歩いてきたコースが良く見えたので、飽かずに眺めていました。
ここから見ると、やはり最後のハイマツ帯はなるべく上の方から横断する
のが正解だったということが良く分かります。
ということは、池から正面の尾根を登るときもなるべく上までまっすぐ登り、
上部のハイマツ帯を目指す。ということになります。(反省)




さて、まずは槍ヶ岳方面へ向かいます。南岳を超えると槍ヶ岳が良く見えて
きます。その先の天狗原への分岐で右に曲がり、痩せた尾根をぐんぐん
下っていきます。



やがて縦走路が尾根を外れて左の斜面に下っていくところ、大きな岩に
「←天狗原」と書かれた木の看板が目印となるコルに到着します。
横尾本谷右またはここから下っていきます。




最初は、またしても急なガレ場を下っていきます。
やがて草付き斜面となりますが足元は不安定でもううんざりといった気分です。
上から見下ろした時の印象よりだいぶ悪かった。





小さな雪渓も残るカール状の底に出た後は、大きな岩がごろごろしている
左手の薄い踏み跡を繋いでいきます。


最後急斜面の藪手前で谷を横断して右岸側へ移動します。


その先で藪へ突入しますが、右寄りに行くとすぐに大雨の時は水路になるで
あろうガレ場のような通路を下ると右俣の源流に出ます。






ここは、テントを張ってゆっくりしたいようなとても気持ちの良い場所です。



ここからは水流沿いに、濡れないよう石を伝って下っていきます。基本は左岸を
降りていき、左岸が詰まったら少し戻って右岸へ渡ります。
要領さえ得てしまえば、あとは怪我をしないよう注意深く下っていくだけです。

途中で景色が開け、ものすごく気持ちの良い場所に出ます。
この景色を見るためだけでもここまでくる価値は十分にある。そう思わせて
くれるような景色でした。







おじさんの3人パーティーが上がってきました。今日は、右俣を上り詰めて
ババ平まで行くとのこと。なんてマニアックなおじさんたちなんでしょう。
大きな岩を下るために左岸にロープが張られたところもありますが、ロープは
使わなくても簡単に上り下りすることが出来ます。


やがて正面には涸沢から本谷橋へと下る一般登山道が見えてきます。
さらに下ると崩れた雪渓がいやらしく残っていますが下はくぐらず左岸上から
下降を続けます。



北穂池へと続く左俣は涸れて険悪な印象です。
いつかチャンスがあれば北穂池まで登ってみようかな。

緩やかに下るようになると涸沢との出会。涸沢は本当に涸れていた。


出会いを左に向かいようやく本谷橋が見えてきた。大勢の人がくつろいでいます。
ここから先は何の心配もない道が上高地まで続いています。



本谷橋と横尾で少し休憩した以外は止まることなく、少しゆっくり目に
歩いていきます。
初日に痛めた左膝や靴の中で皮がめくれている足底や指先が痛むため、
いつものように早く歩くことはできませんが、それでも本谷橋から3時間で
上高地へ到着。
心配していた沢渡行きのバスもわずか15分程の待ち時間で乗ることが出来ました。


充実した山行に感謝!

奥又白池~北穂池 2/3

2019年08月11日 | 登山
8月11日(日)晴れのちガス

涸沢(5:30)~トラバースポイント(6:30)~北穂東稜稜線(7:10/7:20)~【迷走】下降点
(9:30)~北穂池(10:20/11:00)~A沢のコル(12:35/12:40)~南岳小屋(14:25)テント泊



昨夜はかつてないほどゆっくり眠ることが出来ました。夜中トイレに起きた時に
空を見上げると天の川ときれいな星空が広がっていました。明日も晴れが期待されます。

少し寝すぎてしまい4時に起床。用意を済ませて5時半に出発。
奥穂高が朝日に照らされてオレンジ色に輝いています。今日もいい天気になりそうです。



先ずは北穂高方面に登り、一般登山道が左に折れる所で右に進み、北穂東稜のコルを
目指します。昨日同様、岩屑の斜面を横断して東稜コル手前のクライミングっぽい
急斜面をこなして東稜のコルに上がります。ここまでは昨年登った北穂東稜と同じです。









今回、北穂池を目指すに当たってネットでいろいろな人のレポを読みましたが、
ここから先の様子を詳しく書いてある記録を見つけることが出来ませんでした。
なので、何となく池の方を目指して下っていけば踏み跡があるのかな、位に
「行けばわかる」と考えていました。
北穂池の位置を確認しようと思って東稜のコルを少し山頂方面に移動すると、
遥か彼方下方の雪渓横にポツンと小さな池が見えます。
(ここで山頂方面に移動したのがいけなかったようです。地形図の見方も思い込みで
眺めてしまいマズかった。後で安藤さんの記録を読み返してみると、「東稜の稜線に
達したら稜線に沿うのではなく、ほぼ直角にまっすぐ進んで下降点を捜す・・・」と
書いてありました。)


コルから100m程も稜線に沿って進んでから、池を目視できる地点からまっすぐ
池を目指してガレ場を下ってしまいました。


やがて、明らかにルートではないと思われるような急なルンゼに出てしまいました。




これは違うだろうと思う反面、池が視界に入っていることからこれを下れば池に出る
のでは、と考えて、万が一に備えてハーネスをつけロープをすぐに出せるよう準備を
してから行けるところまで行ってみることにしました。
しかし、やはりこのルンゼはわずかに下った先で断崖絶壁となってしまい、あえなく
ルンゼを登り返しました。






もう一度、稜線近くまで登り返して池までのルートを見返してみます。今いる場所から
かなり右の方からは少し斜面が緩やかになっているような感じがしますが、池の手前で
深くえぐられたガレ場のようなところを横断しなくてはなりません。
あのガレ場より左へ降りなくてはいけないと思って少し右の方へ移動して下りられそう
なところを探しますが、草付きの急斜面が藪に吸い込まれてしまい、どうやらその先は
やはり断崖となっていて下りられそうにありません。



もう一度登り返して、困ったなー。と、さらに右の方を見ると5人程の人影が見えます。
どうやら下から登ってきた人のようです。おおラッキー!と、そちらの方へ降りていき、
下降路はどのあたりかを確認します。その時に立っていた場所からさらに右の方を指
さしてして、「そのあたりを下ります。」と教えてくれました。
おおっ!ありがとうございます。
丁重にお礼を述べて、彼が指をさした草と岩の入り混じった斜面を下りますが、
わずかに下っただけでここも藪に行き詰ってしまいました。
少し藪をかき分けてみますが、どう考えてもここは違うと判断して再び上り返します。
さっきの人たちはもう東稜の方へ登ってしまい姿が見えませんでした。



う~~ん。困ったぞ。こんなところで撤退か?

もう一度登り返して、下の地形を眺めます。遥か下方に北穂池。その左手には大きな
雪渓。その手前はガレ場が広がっています。池の右手は一段下がって深くえぐれた
ルンゼのように見えます。
どう考えてもあのルンゼの左手に出て、ガレ場を雪渓方面に向かうしかなさそうです
が???


時計を見ると東稜に到着してから2時間が経過していて、少し焦ります。
事前に読んだネットの記録では、登りも下りもさして困難なところはない。という
書き方だったのでどこかにルートがあるはずだと、さらに目を凝らしていると、
深くえぐられたルンゼの右側へ降りて、どこかでルンゼを横断するのでは?と
思い始めました。



もしこれでだめなら、東稜を登って北穂経由で南岳小屋まで行こう。と決めて最後の
チャレンジのつもりで少し右へ移動してからルンゼの右方面を目指して、草付きの
ガレ場を下ってみました。




少し下ると、やはりここも藪に行きあたってしまいましたが、藪の手前に小さな
ケルンが積んであったので思い切って藪をかき分けさらに下ってみました。




するとわずかな距離の軽い藪漕ぎで左の方のガレ場に下っていくことが出来そうです。




そのガレ場は、上から見た時に私が横断できないと判断した深くえぐられた
ルンゼのようなガレ場でした。







慎重にこのガレ場に降り立つと、なんと目の前の岩には赤ペンキがつけられています。


やった!どうやらこのガレ場が正しいルートのようです。
すっかり元気を取り戻して、ガレ場を少し下ると左手にピンクのリボンが見えました。


ガレ場から左手に小さく分かれる踏み跡のようなものを見つけ、これを下れば
どうやら雪渓手前のガレ場に抜けられそうです。





この辺り足元はどこも崩れやすく安定している場所はどこにもありませんが、
どうやら北穂池まで辿り着けるめどが立ちました。
雪渓手前に大きく広がるガレ場を結構な距離、横断するように進み、最後は
雪渓を渡り草付き斜面を乗り上げたところに涸れた池がありました。近くには
白い遭難プレートが設置されていました。






池は全部で4つあるはず。受けから見た時には水をたたえた池もあったはず。
とは思いましたが、やっと池についたというその安心感から、もはや
この辺りを深く探索して4つの池を捜しまわる余裕はあまりありませんでした。
それよりもこの先、A沢のコルまで無事に辿り着けるか否かの方が心配・・・。
という訳で、涸れた池を一つしか確認できませんでしたが、とにかく北穂池
まで辿り着いたということで十分満足でした。



雪渓から水が流れ出ているところにザックを下して、昼食を摂りがてら30分程
休憩しました。
周りの景色は大迫力そのもの。北穂東稜とキレット、南岳の大岩壁に横尾尾根が
ぐるりと囲んでいます。







景色を満喫したところでA沢のコルへの登路を捜します。
ここに来ればA沢のコルが見えるかと思っていたのですがここからは見えません。


目の前の小さな尾根を半ばまで登り、途中の草地斜面をトラバース気味に進み
A沢のコルへ続く斜面に出られそうだと判断して目の前の尾根(またしても
草地+ガレ場)をゆっくり登っていきます。


ところが、目途をつけていた辺りでトラバースしようと思いますがどうやら
トラバースの先はかなりの急斜面(+藪漕ぎ)になっていそうです。
仕方なく、目の前のガレ場を根気よく登ります。あまり登り過ぎると正面の
北穂山頂へ続くと思われる岩壁に吸い寄せられてしまいそうな気がしたので
なるべく下の方でトラバース気味に進むと、目の前をハイマツ帯に遮られて
しまいました。ここまで来てもまだA沢のコルは見えません。



どこかでこのハイマツ帯を突破しなくてはならないのだろう。と考えて
少しでも薄そうなところを目指して突入。


世界有数の豪雪地帯である北アルプスの高山におけるハイマツの生命力は
半端ではありません。
真横に強靭な枝を伸ばし私の行く手を遮ります。かき分けかき分け進みますが
一向にはかどりません。
尾根を回り込むようにハイマツをかき分け進んでいくと、ハイマツが少し
薄くなったところで、遥か遠方にA沢のコルと思われる場所が見えました。
登山者の姿も見えます。
そこまではあと少しハイマツを漕いでからガレ場の急斜面を登ればたどり
着けそうです。




よしっ!あそこを目指せ。

と思いますが、今の場所からまっすぐ進むと懸垂をしなくては降りられない
様な急斜面が待ち受けています。
尾根状のハイマツ帯を相当上の方まで漕ぎ進んでいかないといけません。


もっと上部からハイマツ帯を越えないといけなかったようです。
それでもコルを視界に収めた安心感からハイマツ漕ぎを進めると
どうやら右手の少し緩い斜面からガレ場に下りられそうなところを見つけ、
ガレ場におり立ちました。
A沢のコルはいったん視界から消えましたが、もうこの先、技術的に困難な
場所があるとは思えません。





最後の力を振り絞り、ガレ場を登っていくと再びA沢のコルが視界に
入りました。
少し距離はありますが高さがほぼ同じなので、最後はトラバースをするように
ザレた斜面を進みやっとの思いでA沢のコルに到着。

やった!



あとはキレットの一般縦走路を南岳小屋まで登っていくだけです。


短い休憩の後、長谷川ピーク、最低コルと2つの長い鉄梯子を登り、
最後はバテバテの状態で南岳小屋へと着きました。




幸運だったのは、A沢のコルに着いた途端、飛騨側からガスが湧いてきて
10分もしない間に視界が無くなってしまったことです。
もし、ハイマツ帯のあたりでこのガスにまかれていたと思うとぞっとしました。


テントを設営したあと横になり、ひと眠りした後もゴロゴロと過ごしました。
雲海と夕焼けがきれいに見えましたが、その後は辺り一面をガスが覆いました。
明日は天気が悪いかもしれないなぁ。



ガスが出て、視界が悪いようなら横尾谷右俣を下るのは止めてババ平経由の
一般道で帰ろう。もう十分満足だ。そう考えながら眠りに着きました。

奥又白池~北穂池 1/3

2019年08月10日 | 登山
久し振りの長文山行レポ作成。
それだけ充実していたということです。


奥又白池・北穂池

2019年9月10日(土)~12日(月)
単独
8/10 上高地(6:40)~明神(7:30)~徳沢(8:10/8:20)~新村橋(8:30)
    ~奥又白池・涸沢分岐(9:17)~奥又白池(11:10/11:45)
    ~前穂五六のコル(13:25/13:40)~涸沢(14:20)テント泊

8/11 涸沢(5:30)~トラバースポイント(6:30)~北穂東稜稜線(7:10/7:20)
    ~【迷走】下降点(9:30)~北穂池(10:20/11:00)
    ~A沢のコル(12:35/12:40)~南岳小屋(14:25)テント泊

8/12 南岳小屋(5:30)~横尾尾根のコル(6:25/6:40)~本谷橋(9:25/9:30)
    ~横尾(10:20)~徳沢(11:05/11:10)~明神(11:50)~上高地(12:30)
 (バス乗車 12:45)



今年の夏は、かねてから行きたいと思っていた穂高周辺の池巡りをすることに
しました。最初はひょうたん池をスタートとして奥又白池へ抜けようと思った
のですが、他の人の記録を見ると敷居が高そうだったので、まずは無理をせず
比較的行きやすそうな所から狙うことにしました。


8月10日(土)晴れ
前夜自宅を出発し沢渡の駐車場に車を止めて仮眠。今回は、帰った後で山の
荷物を車においたらすぐそのまま温泉へ行けるよう、第4駐車場の日陰エリアに
車を停めました。
朝、5時過ぎに目を覚ますと丁度上高地行きのバスが停車場に入ってくるところ
でした。慌てて飛び起き、ザックを持ってバスに飛び乗りましたが、乗って
すぐに帽子を忘れたことに気づき、ちょっとがっかり。(仕方ないので上高地の
土産物屋でバンダナを購入して帽子代わりにしました。)


上高地を出発してまずは徳沢を目指します。
今年1月に山スキーで怪我をして以来、ほとんどランニングをしていないので
体力的に相当辛いだろうなということを予想して、歩き始めはゆっくりした
スピードを心掛けました。

徳沢で休憩と水の補給をしてから新村橋を渡りパノラマコースへと向かいます。


今日中に涸沢まで辿り着けなかった時の万が一を考えて水は4.5リットル
持つことにしました。
パノラマコースの入り口には屏風のコルより先で積雪があり、涸沢までいけない
ということが書いてありまた。


樹林の緩い道をひと登りで奥又白池と涸沢への分岐です。
いよいよここで一般登山道に別れを告げます。
正面には松高ルンゼと中畠新道の通る尾根が見えます。想像していたのよりは
こぢんまりとしています。奥又白池は正面左手奥の一段上がった場所だと思われ
ますが、ここからは良く見えません。



緑色の遭難プレートを左手に見て中畠新道の急登へと入っていきます。


兎に角急な登りが続きますが、踏み跡は非常に明瞭で、樹林の中だから日差しを
遮ることが出来るためそれほど大変ではありません。

※写真の向き誤り(顔を左に向けて見てください)

急な登りを暫くこなすと、左手に松高ルンゼの上部斜面を望むことが出来る
場所に着きます。さらにひと登りで、石がごろごろとする幅5メートルくらいの
ルートに沿って右斜めに登っていくようになります。


その先で再び背の低い樹林をくぐるように上り続けると、右手には緑の
じゅうたんを敷き詰めたような気持のよい斜面が、左前方上部には
奥又白池があるであろう台地が目に飛び込んできます。



池まではあと少しですが標高差は結構あるのでがんばって足を
進めていくと、最後のひと登りでひょっこりと池の端に出ることが出来ました。



夏の強い日差しを受け、正面には遥か下方に梓川の流れが見え、反対方向に
目を転じると前穂高の険しい山肌が目に飛び込んできます。池の奥はテントを
何張りも張れる場所があって水さえ確保できれば絶好のテント場となって
くれます。(煮沸しても池の水を飲むのはちょっとためらわれるし、反対側へ
少し下がったところに水場があるらしいですが涸れていることもあるとか。)

前穂の斜面を眺めながら昼食のおにぎりをほおばります。
前穂の山々が池に映り、逆さ前穂?を見ることが出来ました。

※写真の向き誤り(顔を左に向けて見てください)

この先の行程でどれくらい時間がかかるのか、自分にたどり着けるのか?
安藤さんが通行を躊躇した五六コルの手前の崩落地の状況も不明確・・・。
と不安要素が多く、先を急ぐ気持ちが勝りましたがもう少しゆっくりと滞在
したかった。



まずは元来た道を少し戻り、先ほど見た緑の斜面を薄い踏み跡に沿って
進みます。
遥か前方には前穂北尾根の斜面が見えます。その一番右の端に五六コルと
思われる場所をはっきりと確認することが出来ました。


やがて小さなガレ場を渡り、その先の緑地帯で少し踏み跡を見失いますが
左手やや上部方向へ進むと再び踏み跡が現れて、すぐに次の大きなガレ場
へと降りていく足場の崩れやすい急な下りが見えてきます。

最初のガレ場

これを慎重に下ると幅40~50mはあろうかという大きなガレ場に出ます。
対岸のやや右手(下方)には白いペンキマークが見え、あそこへ行くんだな
ということが分かります。



ガラガラと崩れる岩々を対岸まで渡り、ペンキマークのところで辺りを
見回すとあちこちに白と黄色のペンキマークを確認することが出来ました。


どうやら池から五六コルへ向かうのは白ペンキ。
コルから池に向かうのは黄色と色分けされているようです。

白色のペンキマークを忠実に辿り、岩くずの積み重なるルンゼを少し
登ったら、白いペンキマークの⇔に従って右手の尾根に上がっていきます。




あとは明瞭な踏み跡が続く急登をひたすら登り続けます。
最後はザレた急斜面で足を滑らせたら左手のルンゼに一直線で落ちていく
ような、今回一番緊張した区間を登り切るとようやく少し視界が開けて
傾斜が緩やかになります。


(この区間を登り切った所には木にピンクのロープスリングが巻き付けた
支点があります。複数の場合はロープを使った方が安心かも。)



暫く草付きの緩やかな斜面を登っていくと五六コルの手前最後の難関。
ほんの3m程、右手が切れ落ちた箇所があり、ここも足を滑らすと
間違いなく右下の斜面を遥か下まで滑落してしまうでしょう。


安藤さんが初めて来たときに通過を躊躇して1時間半も高巻をした場所
ですが、ゆっくり慎重に足を進めていけば滑ることはなさそうでした。
かがんだ時にザックが岩に当たることを注意する必要がありますが
問題なく通過できました。



五六コルから難所を振り返る
※写真の向き誤り(顔を左に向けて見てください)

前後にはしっかりとしたリグボトルが取り付けてあるうえに、中間点には
赤いスリング用意してあるため不安があればここもロープを出した方が
良いかもしれません。


ほんの少しの登りで念願の前穂高五六のコルに到着。
ここまで来れば今日の目的地涸沢に着いたも同然です。
ザックを下して周りの景色をゆっくりと堪能します。
正面には奥穂高、涸沢岳、北穂高。背後には今歩いてきた斜面や
遠くに奥又白池も望ことが出来ます。

左から奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳


涸沢への下りは最初こそ草付きに踏み跡が続いていましたが、やがて
岩屑ゾーンに突入すると、あとは適当に歩きづらい岩屑の上を時々
ガラガラと言わせながらひたすら下っていきます。
正面に見えている雪渓にあまり近づきすぎないよう注意するのが
良いようです。


涸沢に到着後は、いつもは封印しているビールについ手が伸びてしまい、
テントを張ってからあとはのんびりと時間を過ごしました。