ぼちぼちいこか

私の大好きな登山や水泳、ラグビーを中心に私が感じたことを書いていきます。

奥又白池~北穂池 1/3

2019年08月10日 | 登山
久し振りの長文山行レポ作成。
それだけ充実していたということです。


奥又白池・北穂池

2019年9月10日(土)~12日(月)
単独
8/10 上高地(6:40)~明神(7:30)~徳沢(8:10/8:20)~新村橋(8:30)
    ~奥又白池・涸沢分岐(9:17)~奥又白池(11:10/11:45)
    ~前穂五六のコル(13:25/13:40)~涸沢(14:20)テント泊

8/11 涸沢(5:30)~トラバースポイント(6:30)~北穂東稜稜線(7:10/7:20)
    ~【迷走】下降点(9:30)~北穂池(10:20/11:00)
    ~A沢のコル(12:35/12:40)~南岳小屋(14:25)テント泊

8/12 南岳小屋(5:30)~横尾尾根のコル(6:25/6:40)~本谷橋(9:25/9:30)
    ~横尾(10:20)~徳沢(11:05/11:10)~明神(11:50)~上高地(12:30)
 (バス乗車 12:45)



今年の夏は、かねてから行きたいと思っていた穂高周辺の池巡りをすることに
しました。最初はひょうたん池をスタートとして奥又白池へ抜けようと思った
のですが、他の人の記録を見ると敷居が高そうだったので、まずは無理をせず
比較的行きやすそうな所から狙うことにしました。


8月10日(土)晴れ
前夜自宅を出発し沢渡の駐車場に車を止めて仮眠。今回は、帰った後で山の
荷物を車においたらすぐそのまま温泉へ行けるよう、第4駐車場の日陰エリアに
車を停めました。
朝、5時過ぎに目を覚ますと丁度上高地行きのバスが停車場に入ってくるところ
でした。慌てて飛び起き、ザックを持ってバスに飛び乗りましたが、乗って
すぐに帽子を忘れたことに気づき、ちょっとがっかり。(仕方ないので上高地の
土産物屋でバンダナを購入して帽子代わりにしました。)


上高地を出発してまずは徳沢を目指します。
今年1月に山スキーで怪我をして以来、ほとんどランニングをしていないので
体力的に相当辛いだろうなということを予想して、歩き始めはゆっくりした
スピードを心掛けました。

徳沢で休憩と水の補給をしてから新村橋を渡りパノラマコースへと向かいます。


今日中に涸沢まで辿り着けなかった時の万が一を考えて水は4.5リットル
持つことにしました。
パノラマコースの入り口には屏風のコルより先で積雪があり、涸沢までいけない
ということが書いてありまた。


樹林の緩い道をひと登りで奥又白池と涸沢への分岐です。
いよいよここで一般登山道に別れを告げます。
正面には松高ルンゼと中畠新道の通る尾根が見えます。想像していたのよりは
こぢんまりとしています。奥又白池は正面左手奥の一段上がった場所だと思われ
ますが、ここからは良く見えません。



緑色の遭難プレートを左手に見て中畠新道の急登へと入っていきます。


兎に角急な登りが続きますが、踏み跡は非常に明瞭で、樹林の中だから日差しを
遮ることが出来るためそれほど大変ではありません。

※写真の向き誤り(顔を左に向けて見てください)

急な登りを暫くこなすと、左手に松高ルンゼの上部斜面を望むことが出来る
場所に着きます。さらにひと登りで、石がごろごろとする幅5メートルくらいの
ルートに沿って右斜めに登っていくようになります。


その先で再び背の低い樹林をくぐるように上り続けると、右手には緑の
じゅうたんを敷き詰めたような気持のよい斜面が、左前方上部には
奥又白池があるであろう台地が目に飛び込んできます。



池まではあと少しですが標高差は結構あるのでがんばって足を
進めていくと、最後のひと登りでひょっこりと池の端に出ることが出来ました。



夏の強い日差しを受け、正面には遥か下方に梓川の流れが見え、反対方向に
目を転じると前穂高の険しい山肌が目に飛び込んできます。池の奥はテントを
何張りも張れる場所があって水さえ確保できれば絶好のテント場となって
くれます。(煮沸しても池の水を飲むのはちょっとためらわれるし、反対側へ
少し下がったところに水場があるらしいですが涸れていることもあるとか。)

前穂の斜面を眺めながら昼食のおにぎりをほおばります。
前穂の山々が池に映り、逆さ前穂?を見ることが出来ました。

※写真の向き誤り(顔を左に向けて見てください)

この先の行程でどれくらい時間がかかるのか、自分にたどり着けるのか?
安藤さんが通行を躊躇した五六コルの手前の崩落地の状況も不明確・・・。
と不安要素が多く、先を急ぐ気持ちが勝りましたがもう少しゆっくりと滞在
したかった。



まずは元来た道を少し戻り、先ほど見た緑の斜面を薄い踏み跡に沿って
進みます。
遥か前方には前穂北尾根の斜面が見えます。その一番右の端に五六コルと
思われる場所をはっきりと確認することが出来ました。


やがて小さなガレ場を渡り、その先の緑地帯で少し踏み跡を見失いますが
左手やや上部方向へ進むと再び踏み跡が現れて、すぐに次の大きなガレ場
へと降りていく足場の崩れやすい急な下りが見えてきます。

最初のガレ場

これを慎重に下ると幅40~50mはあろうかという大きなガレ場に出ます。
対岸のやや右手(下方)には白いペンキマークが見え、あそこへ行くんだな
ということが分かります。



ガラガラと崩れる岩々を対岸まで渡り、ペンキマークのところで辺りを
見回すとあちこちに白と黄色のペンキマークを確認することが出来ました。


どうやら池から五六コルへ向かうのは白ペンキ。
コルから池に向かうのは黄色と色分けされているようです。

白色のペンキマークを忠実に辿り、岩くずの積み重なるルンゼを少し
登ったら、白いペンキマークの⇔に従って右手の尾根に上がっていきます。




あとは明瞭な踏み跡が続く急登をひたすら登り続けます。
最後はザレた急斜面で足を滑らせたら左手のルンゼに一直線で落ちていく
ような、今回一番緊張した区間を登り切るとようやく少し視界が開けて
傾斜が緩やかになります。


(この区間を登り切った所には木にピンクのロープスリングが巻き付けた
支点があります。複数の場合はロープを使った方が安心かも。)



暫く草付きの緩やかな斜面を登っていくと五六コルの手前最後の難関。
ほんの3m程、右手が切れ落ちた箇所があり、ここも足を滑らすと
間違いなく右下の斜面を遥か下まで滑落してしまうでしょう。


安藤さんが初めて来たときに通過を躊躇して1時間半も高巻をした場所
ですが、ゆっくり慎重に足を進めていけば滑ることはなさそうでした。
かがんだ時にザックが岩に当たることを注意する必要がありますが
問題なく通過できました。



五六コルから難所を振り返る
※写真の向き誤り(顔を左に向けて見てください)

前後にはしっかりとしたリグボトルが取り付けてあるうえに、中間点には
赤いスリング用意してあるため不安があればここもロープを出した方が
良いかもしれません。


ほんの少しの登りで念願の前穂高五六のコルに到着。
ここまで来れば今日の目的地涸沢に着いたも同然です。
ザックを下して周りの景色をゆっくりと堪能します。
正面には奥穂高、涸沢岳、北穂高。背後には今歩いてきた斜面や
遠くに奥又白池も望ことが出来ます。

左から奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳


涸沢への下りは最初こそ草付きに踏み跡が続いていましたが、やがて
岩屑ゾーンに突入すると、あとは適当に歩きづらい岩屑の上を時々
ガラガラと言わせながらひたすら下っていきます。
正面に見えている雪渓にあまり近づきすぎないよう注意するのが
良いようです。


涸沢に到着後は、いつもは封印しているビールについ手が伸びてしまい、
テントを張ってからあとはのんびりと時間を過ごしました。

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