goo blog サービス終了のお知らせ 

ぼちぼちいこか

私の大好きな登山や水泳、ラグビーを中心に私が感じたことを書いていきます。

釜無川~鋸岳~甲斐駒が岳~鳳凰三山~夜叉神峠(その2)

2008年09月13日 | 登山

9月13日(その1)
ビバークポイント(6:20)~岩小屋(7:55・8:05)~富士川水源(8:35・8:45)
~横岳峠(9:15・9:25)~三角点ピーク(11:00・11:20)~同(12:10)
~角兵衛沢ノ頭(12:37)~第1高点(鋸岳)(12:55・13:55) ~第2高点(15:00)
~中ノ川乗越(15:25)

朝は5時におきようと思っていたにも関わらずなぜか寝坊をしてしまい、
6時20分に出発しました。
昨夜は寒かったことと床が堅かったために余り眠れませんでした。
まずは林道をひたすら歩きます。いくつかある分岐はすべて右を選びますが
5.5キロポイントの分岐だけは左を選びます。
分岐を右に行ってもすぐ先で斜面の崩落のために通行止めになります。

川を右岸に渡ってからすぐに再び左岸へ戻り、川を遡ります。
林道は8キロポイントを過ぎるとすぐに車が通れなくなるくらいの荒れ様に
なったために適当な所で河原に降り、10分くらい歩くと右側に岩小屋(避難小屋)
が見えるので河原から再び小屋のところに上がりました。
横岳峠もはっきりと見えてきました。

この先は小屋のすぐ裏から赤ペンキに導かれるようになります。
これでもかと言うくらいあちこちに印がつけられているので迷う心配は
全くありません。
河原からの分岐が良く分からなかったのでちょっと安心しました。

やがて「この先 富士川の水源」と書かれた立派な道標が現れその先は
樹林帯になります。
急な斜面を10分ほど登ると木の幹に巻かれた赤いビニールテープ
「水← →峠」と書かれています。うっかりしていると見過ごしてしまいそうな
この赤テープを左に50mくらい行った所が富士川の水源で最後の水場と
なります。
私は4.5リットルの水を汲みました。

ずっしりと重くなったザックを背負い急な登山道(というよりは踏跡といった
程度)を登ります。相変わらず赤テープがしっかりとつけられています。
ほんの少しの辛抱で横岳峠に到着です。
テントを張るには非常に適した場所です。

10分ほど休憩して次の三角点ピークへの急登にとりかかります。
この登りは長いので無理をしないようにいつもよりゆっくりしたペースで
登ります。
途中でぱらぱらと雨が降り出しましたがすぐに止みほっとしました。
しかし、雲が多くこの先の天候が非常に心配です。
一度休憩した後、三角点ピークに到着した時にはガスで展望が全くなくなって
いました。このあと、このことが思わぬ失敗を引き起こします。

ここまで、順調に来ることができまずはほっとしました。
少し時間が早いですがお腹も空いてきたので昼食を摂ることにしました。
昼食後、「さあ出発!」と進み始めたもののすぐに道が不明瞭になって
しまいました。三角点ピークまでの道とは明らかに違います。
しかし、何箇所かに赤テープやピンクのリボンが巻かれているので
さらに強引に木の枝を掻き分けたりしながら進んでいきました
ところがとうとう踏跡も消えて行き詰ってしまいました。

昼食を食べた場所からかなり下ってきていましたが、仕方なく登り返し
どこかで分岐を見逃してしまったのではないかと慎重に確認をしながら
戻りました。
するとお昼を食べた場所からさらに40m近く戻った場所に分岐が
ありました。
最初に通過した時はようやく三角点ピークに到着した安心感から
注意力が散漫になってしまい見逃してしまったようです。

膝下くらいの高さにうっすらとした赤ペンキで→と書かれていました。
その場所からは晴れていれば第1高点がすぐ近くにはっきりと見える
のですがさっき通過した時はガスで何も見えませんでした。(←言い訳)
小1時間のタイムロスでした。

こういう時ほど慌てないように落ち着いて行動しなくてはいけません。
三角点ピークを下り始めてすぐに前を行く単独行のおじさんを見つけ
ました。これはラッキーです。この人は私と同じように鹿窓を越えて
中川乗越まで行くに違いありません。
最大の難所である鹿窓のピークを独りで通過しなくてはならないことに
大いに不安を感じていたので心強い味方を得た気分です。

三角点ピークから2つ目のコルが角兵衛沢の頭です。
ガイド等にはテントを張るスペースがあるように書いてありますが
私には良く分かりませんでした。
角兵衛の頭からわずかながら急な登りをこなすと鋸岳(第1高点)
到着です。

先程の単独行のおじさんにようやく追いついてがっかりしてしまいました。
今日は日帰りのためにこれから釜無川のゲートまで引き返すとの事・・・。
現実は甘くありません。やはり難所は独りで越えなくてはなりません。
少し休憩をして心を落ち着けます。
ますます厚くなっていく雲が心の不安を強くしていきます。

(翌日へ続く)


釜無川~鋸岳~甲斐駒が岳~鳳凰三山~夜叉神峠(その1)

2008年09月12日 | 登山

9/12  釜無川ゲート(23:40)~ビバークポイント(0:20)


本格的に山登りを初めて間もなく、まだまだ山に対する知識や情報も少なく、
もちろん経験だって北アルプスの稜線を歩いて十分に満足しているレベルの
頃に地図を眺め、鋸岳から甲斐駒ケ岳に続く破線コース(一般登山道では
ないという印)に興味を持ちました。
しかし、その後調べてみるとロープを使わなくてはならない箇所があることが
分かり、断念しました。それ以来、いつか歩いてみたいコースとして常に頭の
片隅にありました。

そして今年、自分のステップアップを考えてそろそろチャレンジしても良いの
ではないかと考えました。ついでにまだ歩いたことがない鳳凰三山へも足を
伸ばして夜叉神峠まで歩いてみることにしました。

同じコースを歩いた平井さんや鋸岳の核心部が詳しく紹介されている
安藤さん、sudoさんのレポを何度も読み返しました。


そしていよいよ出発。

3日間で夜叉神峠まで行くには初日にどうしても早立ちをしなくてはいけません。
当日(土曜日)の朝自宅を出ていては間に合わないので金曜日の20時に
新宿を出発するあずさの乗り、小淵沢からは在来線を乗り継いで23時頃、
富士見駅に到着しました。

当初の予定では駅前にテントを張って早朝のタクシーで釜無川のゲートまで
向かうつもりでしたが、早朝に1台しかないタクシーは既に予約されてしまって
いたために今夜のうちにゲートまでタクシーで移動することにしました。

タクシーに揺られること、15分ほどで釜無川ゲートに到着。
幸いほぼ満月に近い月の明かりに照らされてヘッデンなしでも十分に歩ける
ほどでした。川沿いの道を40分ほど遡ったところで日付も変わりさすがに
眠くなってきたので万が一、雨が降っても大丈夫な場所でビバークすることに
しました。

※釜無川は源流部に堰堤を作る工事を長いことしており、ゲートから先は
本来、工事関係者以外は立ち入り禁止になっています。タクシーの運転手
さんの話によると、過去にはゲートで追い返されてしまった登山者もいた
ようです。
これから行かれる方はそうした可能性もあることを覚悟しておいた方が
よさそうです。


源次郎沢(丹沢)

2008年09月08日 | 登山

単独での沢登り第2弾として選んだのは丹沢の初心者向けの沢、源次郎沢です。
基本的に全ての滝を直登でき、難しめの滝にはボルト等によって支点もつけられて
いるので安心できます。
そして今回は、来週の鋸岳での懸垂下降の練習を兼ねて、下山は流れの沢という
沢を下ることにしました。

前回同様バイクで入渓点へ向かいます。そして、今回も途中で道を間違えてしまい
時間を30分くらいロスしてしまいました。大倉バスターミナルの東寄りの道を
本谷山荘を目指して進みます。ダートの林道をぐんぐん登っていき、本谷山荘を
左手に見てさらに100mほど進むと行き止まりとなります。

沢装備を身に付け、そのまま10分くらい登山道を登っていくと「源次郎沢」と
書かれた立派な木標がありますがここから入渓しても堰堤を登るだけなので、
この木標を無視して登山道をもう少し登ります。
左手に見える堰堤を過ぎた辺りで河原へ降りると良いと思います。

水はそれ程冷たくなく、またこのところのゲリラ豪雨による増水も心配なさそうです。
すぐにF1が現れますがこれは問題なく登れます。
驚いたことにこの沢の滝にはF1、F2という具合にプレートがつけられていて
人気の高さが良く分かります。

ゴーロ帯を過ぎた先のF2も問題ありません。
そのあとすぐに現れるF3も楽しく登れます。
ウォーミングアップにはちょうどよい感じです。
小滝が続き、更に少し進むと右岸側が開け開放的な雰囲気になります。

源次郎沢で難しいのはF4、F5とF9と言われています。
右へゆっくりとカーブした先にまずはそのF4が現れます。
ガイドブックには10mと書かれていますが見た目は7~8mくらいに感じます。

水流沿いには登れなかったので水流左の凸角状の岩をから取り付きます。
落ち口の少し手前で水流の方に向かって岩を回り込むようにするところが
一番難しく感じました。岩の手前と、岩を回りこんだ先のハーケンにスリングを
掛けて、安全を確保してから無事に抜けました。
勇気を出して岩を回り込むことが出来ればあとは比較的問題なく登れます。

インターネットで核心部にはハーケンが打ってあることを調べておいたので
安易に取り付いてしまいましたがあのハーケンがないとちょっと怖くて登れ
ないと思いました。

F4を過ぎ、しばらく進むと二俣に分かれ右手に入ったすぐ先にF5があります。
下の小さな段差を登ってからが核心部です。
ここも途中にハーケンが打たれていることを事前に知っていたので
「やっぱり山が好き」のsudoさんのレポの通り水流の左手から取り付きました。

半分を少し過ぎた辺りでホールドが乏しくなってきて手詰まり感を感じましたが
注意深く見るとハーケンが目に入りました。これにスリングを通し慎重に登り
ます。この先、さらに2つのハーケンへ交互にスリングを通して無事に抜け
ました。
スリングで確保されていたためにそれ程恐怖心はそれ程感じませんでした。

このすぐ先で水が枯れました。
滝というよりは大きな岩の塊といった感じのF6や、さして段差のないF7を
問題なく通過します。
次の二股を左に進み、右へカーブした所にF8があります。

凹状で途中までは問題なく登れますが、後半はホールドが乏しくなりやや右寄り
にルートを取り、登り切りました。
この滝は自分の体を確保する支点がない割りには10m近い高さがあり途中で
落ちると大怪我をしそうです。かなり緊張しました。

F8のすぐ先は正面が岩場のようになっており左手のガレ場がルートだと思い
そちらを登っていきました。
100m程登っていくと足場が悪くなり、足を一歩前に出すたびに足元が崩れて
きます。これはおかしいと思い左手の比較的安定した場所へ逃げてみると、
かすかに人の通ったあとが上のほうに続いているのでもう少し登ってみる
ことにしました。
さらに20mほど登りましたが相変わらず足場は悪いしF9は現れない。
おまけに稜線が見えてきてしまい、これは完全に違うと判断し、引き返すことに
しました。

足場の悪いガレ場を落石を起こさないように慎重に下り、最後は傾斜が急な
ため、立木を支点に懸垂下降でF8の上まで戻りました。
おかしい!どこで間違えたのだろうかと思い、周りを見渡すとF8のすぐ先、
私が行き止まりだと思った正面の岩場がF9でした。F8を登り終えてすぐ
目の前です。
こんな間違いもあるものだと思い気を引き締めました。

F9は枯れ滝でガイド(東京周辺の沢)には「岩登り気分が楽しめる」としか
載っていませんし高さも7~8mくらいですが私が登った感じでは源次郎沢で
一番難しく感じました。

左右どちらからでも登れるようですが下から見た感じでは左のほうが斜度が
ゆるく見えたこと、途中にスリングがぶら下がっているのが見えたために
私は左から登りました。
3mくらいの高さまでは簡単に登れます。その後、次のホールドまでが遠く
フットホールドも見当たらなかったために行き詰ってしまいました。
ハーケンにスリングを通し確保してありますがそれでも思い切りよく登れません。
そうこうしているうちにガイドに連れられた6人くらいのパーティーが追いついて
きて急かされているような気持ちになり、強引に登ろうとしたら足が滑って滑落。

幸い、ハーケンに通していたスリングのお陰で(多分)50cmほど落ちただけで
止まりましたが一気に心拍数が上がり、喉がカラカラになりました。
これはいけないと思い、残置スリングに足を掛け、先ほど届かなかった次の
ホールドに手をかけました。ここまで来てしまえばあとは比較的容易に登れます。

難所を通過してほっとしました。
この先のF10を過ぎると稜線も近くなります。
真っ直ぐ稜線に出るのではなく適当な所で草原の中の踏跡に導かれて
登っていくと花立山荘の建物のすぐ脇に出ました。

ほんの少しの休憩のあと、大倉尾根を下り堀山ノ家を目指します。
今日、下山に使う「流れの沢」堀山ノ家から大倉尾根を100mほど下り、少し
右カーブになった辺りから左手に見える踏跡に入っていきます。
看板は何もありませんが注意深く見れば分かります。

顕著なトレースをジグザグに辿り水量の乏しい沢へ降り立ちます。
ゴロゴロと岩の転がる樹林帯の中の沢を下って行きます。
途中でクライムダウンするには厳しい滝が3ヶ所あり、いずれも立木に支点を
取り、懸垂下降で下ります。
3回目の懸垂を終えるとすぐに視界が開け、本谷山荘の向かいの河原に
着きました。

今回も無事に下山することが出来、ほっとしました。
着替えをした後は再び長い林道をバイクで慎重に下り、渋沢のなんつっ亭で
ラーメンを食べてから帰りました。

丹沢の沢にはまた来年も通いたいと思います。


燕岳~大天井岳~常念岳~蝶ヶ岳~上高地②

2008年07月20日 | 登山

朝は4時前に目が覚めました。
一度トイレに起きましたがぐっすり眠れ、夜は星がきれいに見えました。
思ったより気温が高く、寒さを感じることはありませんでした。

朝食はそうめんを茹で、山菜パックと生卵を入れました。
準備を済ませ、5時30分に出発。
今日歩く、常念岳~蝶ヶ岳~徳沢は始めて歩くコースです。
先ずは登り慣れた常念岳への登りです。
ウォーミングアップをかねてゆっくり、約1時間かけて山頂に立ちます。

今日は西からの風が強く山頂に着いた時には展望が全くなくなっていました。
山頂には何度も来ているのでそのまま通過します。
ここから先は初めての道となるのでちょっと緊張します。

まずは大きな岩がごろごろと転がっている斜面を下っていきます。
ひたすら長い下りです。結構飛ばして歩いているので足にはどんどん疲労が
溜まっていきます。おまけにザレザレの急な下りもあり転ばないように注意が
必要です。

こんなに下っちゃっていいの?ってくらいに下ると次は樹林帯の登りが始まります。
蝶ヶ岳はまだまだ先です
登りの手前にはいくつかのテント適地があります。
30分ほど登っていくと樹林帯の中ではありますがピークらしいところに到着し、
地図で確認してもこのあとは下りになるようなので少し休憩をしました。
この時に常念岳方面に走っていくトレイルランナーとすれ違いました。
3000m級の稜線でトレランなんてかっこ良い!
私もいつかやってみたいと思いました。

再び歩き出すとすぐに展望が開け左手の斜面にニッコウキスゲなどの
高山植物が咲き乱れる小さな丘のような場所
に出ました。
見事です。花に全く興味のない私が感動するくらいですから反対方向から
歩いてきたおばちゃん達は、当然大声で花の名前を叫びカメラを向けていました。
地図上で見た本当にピークは実はこちらだったようです。
こっちで休憩したほうが良かった・・・。

ここでちょっとしたミスをしてしまいました。
足元の大石に赤ペンキで「×」と書かれていたにも関らず、それに気づかないまま
間違った踏み後に突っ込んでしまい、50mも歩かないうちにハイマツの密集に
行く手を阻まれ行きづまってしまいました。
どう考えてもこれ以上進むのは無理だと考えて来た道を戻り、自分の間違いに
気付きました。
正しい道はピークから左手方面の斜面に降りていきます。私の間違えた道は
真っ直ぐ直進するように踏跡が伸びていました。
よく見れば間違いようは無いはずなのですがそれ程はっきりとした踏跡でした。

先ほどからかかっていたガスもきれいに晴れ、この先の蝶槍が良く見えます。
ここから再び下りです。
最初は草地、下るにつれて低木帯を進みます。
この辺りにもテントを張るのに都合の良さそうな場所が何ヶ所かありました。
それからすぐに蝶槍への最後の登りが始まります。見上げると結構急な斜面で、
うーん30分くらいで登れそうかと見当をつけて登り始めます。
傾斜はきついですがやはり30分かからないくらいで蝶槍の山頂へ到着しました。
遠くからはとんがって見えましたが山頂は意外と広く、鉾のように積み上げられた
ケルンがありました。

この先は右手に明神岳を見ながら緩やかに下り、緩やかに登ったところが
蝶ヶ岳ヒュッテです。
ようやく到着したという感じです。
大休止をして昼食を食べました。
かなり体が疲れていましたがここまで来れば後は下るだけなので精神的には
かなり楽になります。
ここのテントサイトも大変眺めが良くいつかテントを張ってみたい場所のひとつです。

十分に休憩してから「蝶ヶ岳山頂」と木標が立っていなければどこが山頂だか
分からない蝶ヶ岳山頂を通り過ぎて長塀尾根の長い下りにかかります。
ずっと樹林帯の下りになるので展望は全くありません。
景色を目に十分焼き付けてから樹林帯へと突入。
徳沢までのコースタイムは2時間40分となっていたので2時間もあれば楽勝で
行けるでしょう。と甘く見ていましたが、ここまでのコースで体力を消耗していた
ために一向にペースが上がりません。
おまけに靴擦れで足の指やかかとが痛くなってきました。
下っても下っても徳沢に到着する気配がまったくなく、加えて急な下り
耐え切れなくなり、とうとう休憩をしてしまいました。
木々の間から梓川が見えてきてもなかなか着きません。
徳沢園の屋根が見えたときには本当にほっとしました。
痛い足を我慢してやっとの思いで徳沢に到着。
思いザックをどかっと投げ出して座り込みます。

徳沢のテントサイトは開放的な芝生の広場でとても気持ちの良い場所です。
テントも多く張られており、強い夏の日差しの中、非常に多くの人が
思い思いの時間を楽しんでいます。

根っこが生えてしまう前に出発します。
疲れた体にムチを打って歩きます。
徳沢~上高地間はアップダウンもなく観光客も大勢歩いています。
前の人をどんどん追い越して歩きましたが上高地に着いた時にはもうヘロヘロ
でした。

河童橋周辺は休日の銀座のような混雑振りで悪い予感がしました。
そしてその悪い予感は的中。上高地のバスターミナルに着くと沢渡の駐車場へ
向かうバスは長蛇の列。1時間半~2時間待ちとか。
私の乗る新島々行きのバスも1時間近く待たなければいけない混雑振りでした。
この混雑は余計なおまけでした。

3日で予定していた行程を2日で歩き終えたため食べなかった食糧などにより
良い歩荷トレーニングになりました。この重い荷物さえなければ長塀尾根を
もう少し楽に下れたのに・・・。

いつかこのコースを厳冬期に歩くことが当面の目標です。


燕岳~大天井岳~常念岳~蝶ヶ岳~上高地①

2008年07月19日 | 登山
仕事が忙しくて本当にいけるかどうか疑問だったり、直前になってもいまひとつ
気分が乗らなかったりしたために「さわやか信州号」のチケットを取り損ない、
前日の深夜にあずさと在来線を乗り継いで穂高駅に到着。
駅前でテントマットを敷き、シェラフにくるまりました。意外と良く寝れました。

朝一番のバスで中房温泉へ移動。
朝早くにも関らず大勢の登山者が楽しそうに準備をしています。
中房温泉からは合戦尾根を登り燕山荘へ行くのが一般的ですが、今回は
東沢から登るためひとり賑やかな場所を離れ、中房温泉の宿泊棟の脇を通り抜け
東沢登山道へ入ります。
このコースから登るのは私だけのようです。

東沢登山道はその名の通り下部は中房川に沿って登り、東沢乗越まで詰め上がった
後は燕岳~餓鬼岳の縦走路を左に折れ、北燕岳、燕岳を経由して燕山荘へ至ります。

最初は平坦な道で深い森の中を進みます。多少の上り下りの後、立派なつり橋で
左岸に渡るとその後はずっと左岸を歩きます
相変わらず深い森の中の道が続き、一旦河原に出た後、3つ目(だったと思います)の
堰堤を越えた先で巻きになります。50mいや100mくらいは上ったと思います。
川をはるか下方に望み、登山道は水平になったままなかなか下りません。
10分~15分くらい歩いた後、右からの小さな支流を合わせた先でようやく川床へ
降りることが出来ました。

その後はずっと河原を歩き、3~4回くらいの渡渉があります。
1回はちょっと際どい渡渉でした。比較的水量が少なかったから何とか渡れましたが
大雨のあとは注意が必要だと思います。
事前に燕山荘などで確認をした方が良さそうです。

途中で、二股になっているところが何箇所かありますが迷わないようにちゃんと
赤テープがつけられているため、心配はありません。
進行方向右手(左岸)の斜面が大きく崩れている「西ボラ沢出合」で沢を離れ、
左手の尾根を登り、高度を稼ぎます。

ザレた砂地の滑りやすい斜面を注意して登ると、急な草原状の草地となり息を
切らせながら高度を稼ぎます。
傾斜は急ですがジグザグにしっかりとした道がつけられています。
振り返るたびに高度を上げていくのが良く分かります。
そして稜線が近くなってきてようやく東沢乗越に到着です。
ここまでが今回の山行で一番心配していた部分ですが問題なく到着できて
ほっとしました。

東沢乗越は樹林帯の中で展望は全くありません。
少し休憩をした後、燕~餓鬼岳の縦走路を左に折れ、樹林帯の中、さらに高度を
上げていきます。周りの木々が低くなり展望が開けてくると餓鬼岳方面の眺めが
とても良くなります。遠くには(多分)爺ヶ岳も良く見えます。
来て良かった~。と思える瞬間です。

この辺りから早くもコマクサが咲いています。
登山道には一部雪渓が残っているところもありますが特に問題はありません。
しかし、日頃の寝不足がたたり結構疲れてきました。ザックが重すぎたのが原因の
ひとつだと思います。

ずっと稜線の東側(信州側)を歩いてきましたが最後に急な斜面をひと登りすると
槍ヶ岳や裏銀座の山並みが目の前にデデーンと広がります。
天気もよく、圧倒的な迫力で声もありません。
「おおっ!」と言ったまま思わず立ち尽くしてしまいました。
ここは裏銀座の絶好の展望台です。あまりの景色の良さについついザックを下ろして
大休憩をとることにしました。
地図を取り出して山座同定をし、写真もたくさん撮りました。
裏銀座にはまだ行ったことがないのでこうして眺めていると、いつか必ず行ってみたい
という気持ちにより強くなっていきます。

さて今日はまだ先が長いのであまりゆっくりもしていられません。
ここから先は北燕岳も見えてきます。途中で一度、東側の斜面を巻きますが
ほぼ、稜線上を歩いていきます。
やがて「北燕岳⇒」と書かれた看板があり、一応山頂を踏んでおこうと思いました。
分岐点から山頂までは2分くらいで到着します。
山頂には標識も何もありませんでした。

ここからは僅かの登りで燕岳の山頂へ到着です。山頂はやはり多くの人で
賑わっていました。燕岳へは何度も来たことがあるのでザックを下ろすことなく
そのまま燕山荘へ向かいました。
燕山荘もものすごい数の人で溢れかえっていました。
座れる場所を見つけてザックを下ろし、少し早いですが大休憩をかねて昼食を
食べました。昼食はコンビニのおにぎりです。

朝からずっと天気がよく、燕山荘前からも北鎌などの様子がとてもよく見えました。
身体がかなり疲れていましたが長めの休憩を取ったのでだいぶ疲れが取れた
ようです。とりあえず大天荘を目指します。
 
ここからは平坦で歩き易い道です。景色も良く正に稜線闊歩という感じです。
疲れてはいますが足取りも軽くなります。
大勢の登山者がそれぞれのペースで歩き、休憩して景色を楽しんでいます。
私はとにかく先を急ぎます。

天狗の大下りのあたりからは雲が多くなりました。
登り返して大天荘への最後のトラバースになると再び疲れがどぉーっと出てきました。
やっとの思いで辿り着き、再び大休憩を取りました。
情けないことにかなり疲れてしまいました。

大天荘のテント場は槍穂の眺めが良く、いつも空いているので私のお気に入りの
場所です。最初の計画では1泊目はここでテントを張る予定でしたがまだ時間が
早い(14時)のでもうひとつ先の常念小屋までがんばることにします。
(常念小屋はどうも良いイメージがないんだよなぁ・・・。)

大天荘から徒歩5分の大天井岳は何度も登っているので今回はパスします。
大天井荘から常念小屋間は今回の山行の中でも最もなだらかで美しく、歩き易い
コースです。
他の登山者に出会うことなく、この素晴らしいコースを独り占めして静かに歩けました。
東天井岳を過ぎた辺りで僅かに雪渓を横切る箇所がありました。
いったん下ってから稜線の西側をトラバース気味にだらだらと登りますが、
途中から雲が出てきて常念岳が全く見えなくなってしまいました。
最後に15分ほど樹林帯を下ったコルが常念小屋です。

小屋で受付をしてからテントを張り、テントの中で横になると少しの間うとうととして
しまいました。かなり疲れていましたが、明るいうちに食事を済ませてしまおうと思い
食事の準備をします。
今日のメニューは何ヶ月も前に賞味期限が切れてしまっているフリーズドライの
シチューとアルファ米、フルーツゼリーです。食事後は担ぎ上げた梅酒をちびちびと
飲んでいましたがすぐに眠くなってしまい8時過ぎには眠りにつきました。

北丹沢12時間山岳耐久レース その他

2008年07月09日 | 登山
感動のゴール!
しかし、次の瞬間にはもう来年の事を考えていました。
今年は単純に練習不足だったのでもっと山を走らなくては
なりません。それと足を攣らないようにするために水分や
塩分の取り方を工夫する必要があります。まずは塩分濃度の
高い梅干でも持参して試してみます。

以下は今年の大会に参加して私が感じた事です。

受付について
インターネットで事前に調べた情報では受付や手荷物預り所が
非常に混雑し、時間がかかるということだったので前日に
受付を済ませておきました。しかし、当日でも受付や手荷物
預り所に列が出来る事は全くなく、特に手荷物預かりは
今年から事前に渡される荷物用のタグを自分の荷物にくくり
つけてゼッケンごとに指定された場所へ自分で持っていく
システムへと変更になったため、非常にスムーズでした。
おまけに荷物を預ける場所は3mはあろうかという金網に
よって囲われたテニスコート内のため場所にもゆとりがありました。
(写真は手荷物預り所の様子)
これなら当日の朝早く千葉の自宅を出発しても十分間に合い
そうです。


駐車場について
駐車場は早い時間だと会場の近くの駐車場か係員に誘導された
道路での路上駐車となります。ここから会場までは徒歩で
15分~25分ほどです。
もう少し遅い時間になると近隣小学校のグランドへと案内
されます。こちらから会場までは送迎バスが出ていました。
私は5時10分頃に着きましたが路上駐車場へ誘導され、
会場まで徒歩20分くらいでした。
このくらい中途半端な距離だといっそのこと近隣小学校の方が
楽かもしれません。
また、会場となっている緑の森にはキャンプ場があり、キャンプ場に
泊まる場合はキャンプ場内の駐車場に車を置けます。
ここなら受付までは徒歩5分~10分ほどです。


宿泊について
会場周辺には宿泊施設があまりありません。
いくつかの民宿や旅館がありますがいずれも会場から離れている
ため歩いて会場まで行くことは現実的ではありません。
大会指定の旅館では会場までバスで送迎してくれる場合もある
ようです。
私はどうしようか迷って3日くらい前に会場から車で20分ほど
離れた民宿に宿泊しました。料金は6500円でした。
私の宿泊した民宿には3人グループと2人グループの参加者が
いました。

テント泊が苦にならない人であれば会場に隣接するキャンプ場
でテント泊をするか早い時期にコテージを予約するのも良い
方法だと思います。

※もし来年参加する場合は、当日バイクで乗り込もうかと考えて
 います。

協賛ブースについて
OD BOXやさかいや、などアウトドア系のメジャーなお店が
ブースを出展しています。トレイルランに関するあらゆる商品を
割安に購入することができるので、購入したい商品がある方は
札束を握り締めて(笑)お出かけ下さい。

北丹沢12時間山岳耐久レース③

2008年07月08日 | 登山
ところが、登り始めるやいなや足を攣ってしまいました。
体勢を立て直して必死に回復を図ります。
気持ちばかりが焦りなかなか治すことが出来ません。

痛みが引いた後もいつ攣るか分からない状況の中ではがんがん
飛ばすわけにもいかずゆっくりとしたペースで登ります。
目標としていた45分で風巻の頭を通過します。
あと50分、何とかあと50分持ちこたえて姫次まで
辿り着ければ残りは下るだけ。下りになれば足を攣る
心配はまずありません。

もうくたくた・・・。

ペースはがくんと落ち、気力だけで最後の登りにかかります。
風巻の頭を過ぎると、一旦急激に下り緩やかな登りのあと、
傾斜がきつくなります。
今日は天気がよいのでこれから向かう袖平山が良く見えます。

袖平山まで残りがあと20分位。という辺りで再び足を攣りました。
今度はかなり本格的に攣ってしまいもう1歩も前に
進む事ができなくなってしまいました。
悔しさと焦る気持ちを抑えて攣った部分を必死に伸ばします。
いつもならすぐに回復するはずなのに今日は全く回復する
様子がありません。

中途半端に直ったまま無理に登っていたらまたすぐに
攣ってしまいました。
崩落ポイントがすぐ目の前に迫り登りもあとほんの僅かです。
情けない限りですが足を少しでも高い位置に上げようとすると
腿の内側に激しい痛みがはしります。
仕方ありません。時間を掛けて根気良く筋肉を伸ばし回復を
待ちます。
結局15分ほどタイムロスをしてストレッチを続けたお陰で
ようやく登り坂をあがれるようになりました。

やっとの思いで袖平山を通過し姫次へ到着しました。
再度、念入りにストレッチをしてからいよいよ下りに
取り掛かります。
油断しているとまた攣ってしまいそうなのでそれだけに
注意を払ってまずは平丸分岐を目指します。途中の
黍殻山付近にあるほんのわずかの登りも歩いて進みます。

平丸分岐を左に折れ、いよいよ最後の下りです。
途中でみたび、足を攣ってしまいましたが僅かのストレッチで
回復し、徐々に高度げていきます。

ところがここでとんでもない失敗をしてしまいました。
かなりゴールが近づいてどうやら無事に辿り着けそうだと
思って、気が緩んだのでしょうか。なんでもないところで
右足をついた時に、「ぐぎっ!」と下の方から何かが
ちぎれるような音が聞こえました。
・・・右足首を相当派手に捻挫。
幸い、安定した状態でなら何とか足を着けられるし、
ゆっくりなら何とか走れそうです。

慎重の上に慎重を重ね、そろりそろりと下り続け、足場の
安定する舗装路に出た時には本当にほっとしました。
残り1キロ。
ゴール直前に林の中を約500m程の悪路が続きますが
ここもゆっくり慎重にこなしていよいよゴール地点が見えて
きました。

そして・・・
ゴーーーーーーール!
タイムは7時間15分です。
後半はひどいトラブルにいくつも巻き込まれましたが
予定よりも相当早いタイムでゴールすることが出来ました。

それにしても疲れた・・・。


(各地点の通過時間は以下の通りです)
通過ポイント   区間タイム  合計タイム   
スタート            0      0
神ノ川キャンプ場  1’02    1’02
名無分岐       1’13    2’15
神ノ川ヒュッテ      21    2’36
犬越路           43    3’19
神ノ川園地        58    4’17
風巻の頭         48    5’05
姫次           1’00    6’05
平丸分岐          32     6’37
ゴール           38    7’15


北丹沢12時間山岳耐久レース 番外編へ続く

北丹沢12時間山岳耐久レース②

2008年07月07日 | 登山
さて、ようやく辿り着いた第1関門ではありますがレースは
まだまだこれからといったところです。
犬越路への登りの前に既に悲鳴を上げている二頭筋、四頭筋、
内転筋のストレッチをします。

もうかなり限界に近づいているようです。
こっちを伸ばすとあっちが攣り、あっちを伸ばすとこっちが攣る。
という状態で、大きな筋肉をひと通り伸ばすのに結構時間が掛かって
しまいました。

犬越路への登りをなるべく急がないようにゆっくりと進みます。
途中で女子のトップに抜かれていきました。

神ノ川ヒュッテから45分で犬越路へ到着。
ここまで来ると後はながーい登りが1回だけという精神的な
安心感が生まれます。
コースは犬越路から檜洞丸方面へ左折します。10分程歩いた所が
前半戦の最高点です。犬越路からこの地点までは「徒歩区間」
となっているため、走ったり追い越したりすることが禁止されています。
(既に走る元気はありませんが・・・。)

この区間には青っぽい服を着た人が何人か立っており
「こんにちわ。」と挨拶をするものの返事がありません。
相当無愛想な印象を受けました。
恐らく北丹沢12時間の開催に反対する団体がレースの状況
(登山道への影響度)や参加者のマナーなどを監視しているのでは
ないかと勝手に思い込みました。

前半の最高地点から急な坂道を下り犬越トンネルの脇に
降り立ちました。
私の後ろを走っていた人に向かって、誘導の係りの人が「ちょうど
100番です。」と言っていました。
「おっ、結構いい位置につけているんだな。」と思いました。

しかし、既に足のあちこちを攣り始めています。
それでも、疲労は思ったほどではなくこれなら神ノ川園地までの
舗装された下りをガンガン走れそうです。
そう思って6分/キロを切るくらいの、自分としては比較的早い
ペースで下り始めましたが周りはもっと早かった。
この7キロの間で10人近くの人に抜かれていきました。

試走の時よりは短く感じ、給水地点で水を十分に補給してから
いよいよ最後の登りに取り掛かります。


北丹沢12時間山岳耐久レース③へ続く