映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

デストラップ 死の罠(1982年)

2014-08-19 | 【て】



 これも、やっぱりダイアン・キャノンの出演作が見たくて借りたんだけど、監督がなんとルメットさんでした。知らなかった・・・。

 舞台がもとの作品なので、基本的に会話が、というかセリフが多いです。でも、整理されたセリフの多さなので全然問題ありません。字幕でちゃんと情報はカバーできるレベルです。

 まあ、ダイアン・キャノン演じるマイラは、あまり見どころのある役とはいえず、彼女の魅力は発揮されないままでした。やたらキャーキャー騒いで(というキャラだから仕方ないのだけれども)出番が終わっちゃいました。そう、彼女は途中で死んじゃいます。

 ここが、中盤での一つのヤマなんですが、このヤマがですね、あのクルーゾーの『悪魔のような女』と同じなんですよねぇ。嫌でもあの作品を思い出しちゃうでしょう、見ている人は。

 で、ここからは二転三転しまして、クリストファー・リーブとマイケル・ケインの画にならないキスシーンなんぞまであって、一瞬のけぞるのですが、一応、飽きずに最後まで見せてくれます。・・・が、まあ、あんまり痛快なドラマではありませんねぇ。なんか、無理矢理などんでん返しが続くのです。

 とはいっても、やはりサスペンスの舞台劇って、こういう作りにならざるを得ないですよね。いかに、観客を裏切るか、が成否のカギを握る訳ですから、ありとあらゆる裏をかかなければならないのが、脚本の宿命です。これが、もともと映画のために書かれたホンなら、ここまでやらなくても、面白い作品はできたと思います。人物描写はセリフだけでやらなくても良いわけですし。

 ルメット作品をたくさん見ている訳じゃないけれど、私は、遺作となった『その土曜日、7時58分』の方が断然素晴らしいと感じたなぁ。なんか見ていて心臓ギリギリやられるというか・・・。

 やはり舞台劇は舞台だからこそ味が出るのであって、舞台でヒットしたから映画にしても面白いかというと、必ずしもそうではない、という、、、まあ、そんな作品はゴマンとありますが。

 あと、クリストファー・リーブは、いい俳優さんだったのだなぁ、と思いました。彼の出演作もほとんど見ていないけれど、『日の名残り』とか、見てみようかな。

観客を裏切ることにだけ徹した舞台劇は映画にする意味なし
コメント
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