今日は年に一度のサックスの発表会。緊張して頭が真っ白になったというようなことはありませんでしたが、とは言え練習の70%くらいしかできなかったなというくらいの苦さは残りました。いつものことながら、なかなか会心の出来というわけにはいきません。特に今回の目標は高価なセルマーのサックスを買うという「課金」してまで求めた「良い音」で吹くということだったのですが、ちょっと力んでしまったのか、そこまで音色が改善されたという実感は自分にはありませんでした。まだまだ修行が必要です。
今回は初めてメドレーに挑戦しました。「ニュー・シネマ・パラダイス」という30年以上も前のイタリア映画のメドレーです。この映画は当初銀座だけの単館上映だったのですが、とても評判が高くて、僕もわざわざ銀座まで見に行って感動した作品です。映画の内容だけではなく音楽が本当に素晴らしくて、子どもの頃からの映画音楽好きなので、いつかサックスで吹いてみたいと思っていたのが今回叶った形になりました。
主題歌だけではなく、4つのテーマをメドレーで吹いたのですが、これがなかなか大変で、それぞれは短くても4曲を立て続けに吹くのは体力も気力も使うことがわかりました。長さはトータルで6分20秒ほどで過去最長です。なにより大変なのは4回も曲をスタートさせることです。1曲なら一度スタートすれば後はラストまでその流れでいけるのに、短いスパンで終わらせて、また新しい曲を毎回始めるのはかなりしんどいです。曲ごとにテンポが違うし、スケールも変わったりします。毎回リセットしなければなりませんが、終わったらすぐに次の曲に移るので、切り替える時間がほとんどありません。「次の曲はどうするんだったかな」なんて悠長に考えている余裕がないのです。
今回は2曲目と3曲目が前奏なしでいきなりカウントで始まるので、余計に心と頭の準備をする時間がなくて参りました。特に2曲目は特徴が薄くヌルっと始まる曲なので、ステージに上がる前に、どんな曲だったか思い出せずに焦っていました。これもきっと慣れなのでしょうが、「良い音」以前の問題が思っていたよりも大きくて、なかなか目指す本質に辿り着けないのがもどかしいです。